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1章 異世界トラバース
1章ー8 お買い物
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「さて、今日はエレナのお洋服を買いに行くよ」
「おぉー」
両手を上げて掛け声を上げるエレナ。ちなみに現在彼女は僕の肩の上にいる。
「危ないからちゃんと僕の頭を掴んでてて」
「は~い」
本当にわかってくれたのか疑問が残るが、まぁいい。子どもなんてこんなものだろう。僕は街の人に服を変える場所を聞きながら目的地へと向かう。途中、
「あら、お嬢ちゃん。おにいちゃんとお買い物? いいわねぇ」
などと奥様方に兄妹と間違えられた。そして、そこから何が気に入ったのか、僕のことをおにいちゃんと呼ぶようになった。
「おにいちゃん、あれ」
肩の上のお嬢さんが指す方向には立派な建物があり、外に何着かの服が飾られている。
「みたいだね。よし、そろそろ降りようか」
僕はエレナを肩から降ろし、服屋へと入っていく。
「いらっしゃい・・・・・・」
店員は僕たちの姿を見て言葉を止める。うん? なにかまずいことでもあったか。
「お客さん達、来る場所を間違えてないかい?」
どういう・・・・・・。あっ、そうだった。改めて自分たちの装備を確認する。僕の装備はキングベヒーモス素材のマントで性能やら価値は相当高いのだが、そこはラノベを知ったる師匠。ちゃんと目立たないようにその見た目は駆け出し冒険者の着る装備と全く同じになっている。そして、エレナ。彼女も元はきっといい素材の服を着ていたのだろうけど、昨日の出来事でづやらボロボロになってしまった。
そして、お店の外観。これはいかにも高そうなお店に見えるし、そういえば奥様方にどうしてそんな高級なお店を探してるの? と聞かれ普通に服を買いにと答えたら温かい目をされてた気がしてきた。
僕は慌てて金貨を数枚見せて
「お金はあるんでダイジョウブデス。頑張って貯めていたお金なんですが、妹の為にいい服を買ってあげたくて」
と、弁明しておく。
途中エレナが、どういうこと? と不思議そうな顔をして僕を見たので、人差し指を鼻の前に立てて”しぃー”としておいた。人の悪意はまだ知らない方がいいだろう。
「そうですか。それならいいですけど。中にはそれでも買えない商品がありますので汚したりしないように気を付けてくださいね」
と、言葉遣いは丁寧だが態度はよろしくない。こっちを客と完全に思ってないな。
まぁ、そんなことよりもエレナの服だ。
「よし、エレナ。好きな服を選んじゃえ!」
「えらぶぞぉ~」
そういうとエレナは僕をおいて走りかわいらしい服があるエリアまで行ってしまった。さっきの店員がジト目でこっちを見てるが無視だ。気づかないふり。
「エレナ、これなんてどう?」
僕は白いフリルのついたピンクのドレスをとって見せる。
「おにいちゃん、それ、いや!」
がーん。拒否されちゃった。小さい女の子はピンクが好きなんじゃないの?おじさんわかんないよ。僕が落ち込んでいる間もエレナはあれもこれもといろいろなものを自分の体にあてて調子を確認している。
僕が選らんのは嫌って言われちゃったけどあれだけ楽しそうに服を選んでいるエレナを見ていると自然と笑みがこぼれてしまう。
「おにいちゃん、これがいい」
エレナが持ってきた服は白と黒を基調としところどころにリボンの装飾がついたメイド服みたいな服だった。落ち着いた感じで子どもってかんじがしないけど、いいじゃないかな。本人が気にったのなら。
「せっかくだら試着してみてよ」
「お客さん、それはダメですよ。値段見ました?」
えっ? 言われて僕は値札らしきものを見る。そこには金貨20枚とあった。
「はい、今見ましたけど。大丈夫ですよ、払うお金はありますので」
「ならいいですけど」
店員はぶつぶつ言いながら離れていく。
「よし、エレナ。お着換えだ! 1人でできるかな?」
「できるぅ~」
元気よく両手だけじゃなく、今度はジャンプして全身で返事をする。
できるっていた時に残念、なんて思ってないよ!?
・・・・・・。
・・・・・・。
結構時間たったけど、大丈夫か? さっきから、うんしょ、あれ? これがここで? など不安な単語が聞こえてくるのだが。どうにも不安になってきて声をかけようと思った時、ちょうどエレナが部屋から出てきた。
白と黒を基調とした服と肩にかかるほどの長さのブロンドの髪の対比。そして、柔らかい表情をした顔には青く光る眼が光を反射してきれいに輝く。膝丈ほどのスカートと足に履いた黒のソックスがすらっと伸びるエレナの細い足を一層細く見せる。
まるで大人のような装いだが、ところどころにつけられたリボンがきれいからかわいいへと印象を変える。
「おぉぉ、エレナは美人メイドさんだね!」
「めいどさん?」
「そう、ご飯を作ったりお掃除したりとお手伝いしてくれる人のことを言うんだよ」
「エレナおにいちゃんのめいどさんになるぅ」
またまたジャンプをして喜びを表現するエレナ。コラっ、スカートでそんなことしてはいけません。僕は買う服の中にそっとアンダースコートみたいなものを紛れ込ましておいた。
「ありがとう、エレナみたいな美人さんにお手伝いしてもらって僕は幸せ者だね。でも、エレナお手伝いするにはたくさんお勉強しないとね」
「がんばるお~。いろいろおしえてね、おにいちゃん」
僕はぽっけから白金貨を数枚だし店員に渡す。それに少し驚いたようだが特に文句は言ってこなかった。最初から余計なこと言わなければもっと買ってあげたのに。まったく。
僕たちは買い食いをしながら宿へと戻り、今日のお出かけは終わりとなった。
PS 夕食時に薬草の採取をしてないことに気づき慌てて森に行き、【マップ】【採取】スキルを使って速攻ギルドに納品してきた。
「おぉー」
両手を上げて掛け声を上げるエレナ。ちなみに現在彼女は僕の肩の上にいる。
「危ないからちゃんと僕の頭を掴んでてて」
「は~い」
本当にわかってくれたのか疑問が残るが、まぁいい。子どもなんてこんなものだろう。僕は街の人に服を変える場所を聞きながら目的地へと向かう。途中、
「あら、お嬢ちゃん。おにいちゃんとお買い物? いいわねぇ」
などと奥様方に兄妹と間違えられた。そして、そこから何が気に入ったのか、僕のことをおにいちゃんと呼ぶようになった。
「おにいちゃん、あれ」
肩の上のお嬢さんが指す方向には立派な建物があり、外に何着かの服が飾られている。
「みたいだね。よし、そろそろ降りようか」
僕はエレナを肩から降ろし、服屋へと入っていく。
「いらっしゃい・・・・・・」
店員は僕たちの姿を見て言葉を止める。うん? なにかまずいことでもあったか。
「お客さん達、来る場所を間違えてないかい?」
どういう・・・・・・。あっ、そうだった。改めて自分たちの装備を確認する。僕の装備はキングベヒーモス素材のマントで性能やら価値は相当高いのだが、そこはラノベを知ったる師匠。ちゃんと目立たないようにその見た目は駆け出し冒険者の着る装備と全く同じになっている。そして、エレナ。彼女も元はきっといい素材の服を着ていたのだろうけど、昨日の出来事でづやらボロボロになってしまった。
そして、お店の外観。これはいかにも高そうなお店に見えるし、そういえば奥様方にどうしてそんな高級なお店を探してるの? と聞かれ普通に服を買いにと答えたら温かい目をされてた気がしてきた。
僕は慌てて金貨を数枚見せて
「お金はあるんでダイジョウブデス。頑張って貯めていたお金なんですが、妹の為にいい服を買ってあげたくて」
と、弁明しておく。
途中エレナが、どういうこと? と不思議そうな顔をして僕を見たので、人差し指を鼻の前に立てて”しぃー”としておいた。人の悪意はまだ知らない方がいいだろう。
「そうですか。それならいいですけど。中にはそれでも買えない商品がありますので汚したりしないように気を付けてくださいね」
と、言葉遣いは丁寧だが態度はよろしくない。こっちを客と完全に思ってないな。
まぁ、そんなことよりもエレナの服だ。
「よし、エレナ。好きな服を選んじゃえ!」
「えらぶぞぉ~」
そういうとエレナは僕をおいて走りかわいらしい服があるエリアまで行ってしまった。さっきの店員がジト目でこっちを見てるが無視だ。気づかないふり。
「エレナ、これなんてどう?」
僕は白いフリルのついたピンクのドレスをとって見せる。
「おにいちゃん、それ、いや!」
がーん。拒否されちゃった。小さい女の子はピンクが好きなんじゃないの?おじさんわかんないよ。僕が落ち込んでいる間もエレナはあれもこれもといろいろなものを自分の体にあてて調子を確認している。
僕が選らんのは嫌って言われちゃったけどあれだけ楽しそうに服を選んでいるエレナを見ていると自然と笑みがこぼれてしまう。
「おにいちゃん、これがいい」
エレナが持ってきた服は白と黒を基調としところどころにリボンの装飾がついたメイド服みたいな服だった。落ち着いた感じで子どもってかんじがしないけど、いいじゃないかな。本人が気にったのなら。
「せっかくだら試着してみてよ」
「お客さん、それはダメですよ。値段見ました?」
えっ? 言われて僕は値札らしきものを見る。そこには金貨20枚とあった。
「はい、今見ましたけど。大丈夫ですよ、払うお金はありますので」
「ならいいですけど」
店員はぶつぶつ言いながら離れていく。
「よし、エレナ。お着換えだ! 1人でできるかな?」
「できるぅ~」
元気よく両手だけじゃなく、今度はジャンプして全身で返事をする。
できるっていた時に残念、なんて思ってないよ!?
・・・・・・。
・・・・・・。
結構時間たったけど、大丈夫か? さっきから、うんしょ、あれ? これがここで? など不安な単語が聞こえてくるのだが。どうにも不安になってきて声をかけようと思った時、ちょうどエレナが部屋から出てきた。
白と黒を基調とした服と肩にかかるほどの長さのブロンドの髪の対比。そして、柔らかい表情をした顔には青く光る眼が光を反射してきれいに輝く。膝丈ほどのスカートと足に履いた黒のソックスがすらっと伸びるエレナの細い足を一層細く見せる。
まるで大人のような装いだが、ところどころにつけられたリボンがきれいからかわいいへと印象を変える。
「おぉぉ、エレナは美人メイドさんだね!」
「めいどさん?」
「そう、ご飯を作ったりお掃除したりとお手伝いしてくれる人のことを言うんだよ」
「エレナおにいちゃんのめいどさんになるぅ」
またまたジャンプをして喜びを表現するエレナ。コラっ、スカートでそんなことしてはいけません。僕は買う服の中にそっとアンダースコートみたいなものを紛れ込ましておいた。
「ありがとう、エレナみたいな美人さんにお手伝いしてもらって僕は幸せ者だね。でも、エレナお手伝いするにはたくさんお勉強しないとね」
「がんばるお~。いろいろおしえてね、おにいちゃん」
僕はぽっけから白金貨を数枚だし店員に渡す。それに少し驚いたようだが特に文句は言ってこなかった。最初から余計なこと言わなければもっと買ってあげたのに。まったく。
僕たちは買い食いをしながら宿へと戻り、今日のお出かけは終わりとなった。
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