ハイエルフの幼女は異世界をまったりと過ごしていく ~それを助ける過保護な転移者~

まぁ

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1章 異世界トラバース

1章ー26 幼女はどこへ? そばにいます。

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 しばらくエレナさん出てこないです。3話ぐらいですが。
 どういったテイストがこの作品に合うのか試行錯誤中です。
 番外で絶対にエレナの為の話を書くと、決めた最近の執筆でした。

 話は変わりますが短編を1作品投稿しました。
下にリンクを置いてありますのでぜひ一度読んでみてください。
この作品と外伝として関連させるか、別作品として書くか考え中です。
***********************************




 どのぐらい時間が経ったのかはわからない。が、僕らが迷宮に入ってから1日は経っていないと思う。結構なスピードで最短距離を駆け抜けたこと、太陽がないこと、そして迷宮の環境が目まぐるしく変化することが原因で詳しい時間経過がわからない。

 この迷宮、1~50層はいわゆる迷宮なのだが、51層からはそこが迷宮であることを疑うような風景が広がったのだ。

 ある層では広くどこまでも広がるような草原が広がり。

 また、ある層ではぐつぐつとあたりを焦がし燃やし尽くしそうなマグマがあふれる風景が広がっていた。

 この他にも凍えるようなエリア、洞窟のようなエリア、墓場のようなエリアなど重複することもあったが実に様々なエリアが広がった。

 そんな迷宮を僕たちは脇見もせずにただひたすらに下層へ、下層へと歩みを進めた。

 迷宮に入り3度目の食事を終え数回下の層へと移動した後、僕は今まで見たありえない風景よりもありえないものを見つけて声を失う。

 「あら、みなさんおひさしぶりです」

 そこにいたのはごく普通の女性。どこにでもいそうな、かわいらしい女性だ。

 「みなさま無事でなによりです、アークデーモン相手に勝利を収めたようで」

 「どうしてあなたがこんなところに?」

 僕の知るその女性は冒険者だ。冒険者が迷宮にいることはなんの不思議もない。けれど、彼女はCランクの冒険者。そんな彼女がこんな階層、98階層にいるわけがないのだ。

 「説明がいりますか?」

 僕はこの時彼女から以前は感じなかったある気配を感じ取った。

 これにより、僕のとれる行動は制限されてしまったわけで、否応なしに会話を続けることになった。

 「そうですね、いろいろとご説明お願いできますか? その気配を含めてね。ゼーナさん」

 僕がそういうと彼女は微笑むように僕を見つめる。

 「ええ、もちろんですわ。いえ、役者は交代でしょうか」

 彼女が何を言っているのかわからないが、その瞬間に彼女の纏う神気が膨れ上がったのはわかった。

 なぜ? 彼女が神気を? いや、それよりも下の階へと続く階段へ飛び込むように駆けた彼女を追わなければ。

 「ポチ、全力をだしてエレナを守って。僕はしばらくフォローできないかもだから」

 少し遅れて僕たちも下へと続く階段を下りていく。


 99階層。


 これまでの階層とは大きく違う点がすぐに見つかる。それは異様に狭いのだ。もちろん、東京ドームとかに比べてら大きいのだが、今までの階層のスケールを考えるとひどく狭く感じる。

 そしてこの世界で初めて見るドラゴン。その背には大きな扉が見える、さながらあの扉を守る守護者といったところか。

 「力なき者よ、立ち去れ。ここから先は神なる御方が坐する領域。二度の警告はしない」

 体調はおよそ10mほどか。竜にしては大型とは言えないが纏う雰囲気は初めてあった時のポチと同等なものを感じる。

 魔王種か。

 それでも、僕の敵ではない。早くゼーナさんを追わないといけない。根拠はないけど、そう心が訴えてくるのだ。僕はそのドラゴンを睨み、

 「邪魔するなら――」

 「神龍よ、下がれ」

 僕の声を遮るように声がドラゴンの後ろからする。そしてゆっくりと声の主が姿を現す。

 ゼーナさん?

 先ほど膨れ上がった神気は感じ取れない。が、なにか違和感を感じる。

 「はっ、承知いたしました」

 ゼーナさんの声にドラゴンが答える。

 「さて、説明をする、という話でよかったな、人間」

 姿かたちははゼーナさんなのに、先ほどから人格はまったく違って感じられる。

 いや、確実に別人だろ、これは。

 「まずは自己紹介から始めるとしようか」

 ゼーナさんが光を纏う、一瞬僕の視界から姿を消すがすぐにそのシルエットが現れ・・・・・・。

 えっ? なんで君がこんなところに? 

 変化したゼーナさんを見た僕はパニック状態に陥いりそうになる。が必死にこらえる。

 「お前にはこの姿のがわかりやすいのか? わらわは邪神。破壊と魔を司る神だ」

 そこにいたのはあの日、日本で僕が命を懸けて助けた少女が立っていた。

 その少女が邪神? ゼーナさんは? だめだ、いったい何が何だか意味が分からない。

 落ち着け、落ち着くんだ。

 「困惑しているとこ悪いが続けるぞ。わらわの依り代がお前と約束をしたのだ、それぐらいは守ってやらねばな。端的に言おう、わらわはお前をオーディンのいる場所にいくために利用しようとしたのだ。まぁ、奴に邪魔されてそれは叶わなかったがな。がしかし、お前という存在があの領域から再び出てきた時はどれほど歓喜したことか。これで次こそは利用できると」

 「もしかして僕は貴方に一度殺されたのですか?」

 「ただ器を壊し、より魂を昇華させあの領域への道を開いてもらうつもりだったのだが。あの肉体を破壊したという意味ではそうであろう」

 このあたりはゼノの話と内容が一致してくるので真実なのだろう。さすがに日本にいるときから干渉されてたとは思ってもみなかったけど。

 「ゼーナさんは?」

 「あの人間はわらわの依り代として役目を果たした。すでにその体、魂ともにここにはない」
 
 「それが彼女の意志なの?」

 「その通りだ。それにしてもお前はまだまだ足りない。思慮深さも、力も、何もかもがだ。我が依り代が自身の意志で動いていることなど今までに気づけたはずだ。例えば、わらわを下界へと降ろすための神器ひとつとってもそうだ。あの依り代は神器のことを知らぬふりをしていたが矛盾あることを言うのでわらわは周りに不審に思われないか少し不安になったものだ。次におまえが倒したオークどもだ。あれはわらわが直接力を与えた魔物で、人間でいうところのSSランク相当になるはず。それをいとも容易く倒したのはよかったが、その時しっかりと感知を働かせていれば微量ながらもわらわの神気を発見できたはず。もしこれらに気づいていたらなにか変わったかもしれないだろ? あの依り代と神気を結び付け、言質をとることも可能であったはずだ」

 言われてみると、ゼーナさんの動きや言動に違和感があったように思えるけど。

 だめだ、わからない。

 「まぁ、結論、今のお前は足りてないことだらけだ。さて説明もこれで終わりだな。それでは、お前を鍛えるついでにこの世界を破壊してやるとしよう。それが邪神であるわらわの役割でもある」

 なっ!!

 「それ、いくぞ。お前が足掻けば足掻くだけこの世界の命も伸びるのだ」
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