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2章 ドラゴンステーキを求めて
2章ー4 幼女と幼女(ちょっと年上)それと主人公
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「たぶんこれから使う魔法でハルカの祝福? 呪い? を解けると思うけど、早速やってみる?」
「そ、そうね」
ハルカの顔が一瞬暗くなるが、僕にはその理由が想像できなかった。
それにすぐに先までのひょうひょうとした顔に戻ったから僕は特に気にすることなく話を進めることにする。
「それじゃぁ、いくよ」
ハルカは僕の正面に立ち、目を閉じ直立不動になる。
その姿を見て僕は自身の肩に力が入ったのがわかる。
そんな風に自分を客観的に観察していると、緊張ってやつは伝染するんだな、と改めて思った。
さて、始めるとするか。
僕は先ほどスマホで見た詠唱を思い出しながら唱える。
初めて使う奥義級の魔法なのでいつもより詠唱はゆっくりと確実にしていく。
『我が乞うは消滅の光 我らが覇道を阻む障害を打ち消し給え ーオフセット』
僕の詠唱中ハルカの緊張がピークに達したのか体が小刻みに震えている。
そしてそれを抑えるようにハルカは自身の腕で体を抱きしめる。
詠唱が終わるとハルカの体を突如現れた黒い光が包む。と同時に響き渡る絶叫。
「あぁぁあぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー」
なっ、失敗!?
そんなはずは・・・。でも実際にハルカは苦しんでいる。
僕の焦燥を感じたのか、エレナが僕の服を裾を握り
「だいじょーぶだお」
最後にニコッとすると再び視線を未だ絶叫を続けるハルカに戻す。
エレナは子どもだけど、直観力には侮れないものがある。僕はその言葉を信じ、叫びもがき続けるハルカを静かに見守る。
しばらくして。いや、体感では長い時間だったが実際にはそこまで長くないだろう時間が経ち、ハルカが苦しむのを止める。そしてハルカを包んでいた黒い光も消え、そこに現れたのは――
「えぇ~? どーゆーこと? 誰か説明プリーズ」
と、僕は目の前に現れたものを見て間抜けな発言をしてしまっていた。
「あら? なんで私。生きてる? 一体どうゆう・・・」
「おねえちゃん、すけすけじゃなくなったの」
エレナ、その言葉だけじゃなにか誤解を招きそうだよ?
「そう、そうよ。なんで私生きてるの? それに何、これ? 肉体が戻ってる・・・」
戸惑うハルカが落ち着くまで僕とエレナはゆっくりと待つことのにした。
ハルカは自身の体をペタペタと触ったり、飛んだり跳ねたり、あとはたぶんステータスを見てたりしている。そして時折考え込むように動きを止める。
8歳ぐらいの子のしぐさにしては大人びているし、きっと実年齢はもっと上なんだろう。彼女の言葉が本当なら約1000年はこの世界で生きている(存在している)わけだしね。
「それであなた――」
「僕はクロノ、こっちの子は――」
「エレナだよ~」
「紹介ありがとう。それで、クロノは私に何をしたのかな? 私の考えではあの魔法で神の祝福が消え私は死ぬはずだった。それなのにどうしてこんなことに?」
と、ハルカは両手を広げ自身の体をアピールする。確かに、スマホの説明には【オフセット】はあらゆる魔法やスキルや加護などのプラス効果もマイナス効果を打ち消す能力がある。
で、あれば≪死なない≫という祝福をなくした肉体のない彼女は普通の生物と同様にそのままあの世に行くはずである。
実際ハルカも同じように予測してた節がある。
「申し訳ないけど、僕にはわからないかな。ただ、【オフセット】を使っただけだし。まぁ、今生きているなら人生を楽しんだらいいんじゃない?」
「そ、そうね。もしよかったら私を仲間に入れてくれない? 私の知り合いはみんな遠い昔に亡くなってるし、同郷の人と一緒なのは安心するわ。なによりあなたいい人みたいだし」
「いい人かどうかはわからないけど、仲間になりたいのなら歓迎するよ。なっ、エレナ?」
「うん。おねえちゃんもいっしょ♪」
「ありがとう。すごく嬉しいわ。でも一つだけ心配があるの・・・」
急に表所を真剣な物へ帰るハルカ。
まぁ、長い間幽霊としてただ一人仲間も友人もいない状態で暮らしたんだ。これからのことで心配なことがない方がおかしい。むしろ一つしかないなんて、この子は強い子だよ。
幸いにも今の僕には助ける力がある、だから僕のできる範囲であれば力になってあげよう。僕は軽く笑顔を作り、はるかに優しく語りかける。
「大丈夫、僕ができることなら先みたいに助けてあげるから。遠慮せずに言ってごらん」
僕の声を聴き、それでもなお言いにくいのか言葉が出てこない・・・。少し間を開けやっと
「あなたってロリコンよね? 私の貞操が心配で心配で」
・・・・・・。
・・・・・・。
「僕はロリコンではない。どちらかというときれいなお姉さんが好きだ!!」
「そ、そんなことを堂々と言うなんて、さては変態ね、あなた!?」
今度は驚いた表情でそんなあほなことを言ってくるハルカ。そんなハルカに僕は声を大にして反論する。
「は~い、わかった、わかった。ハルカは特に問題ないみたいだ」
「あはははは、よろしく~」
「おねえちゃん、よろしくなの」
「もぉ~、なんてかわいいのこの子は。まるで天使ね! 私の乾いた心のオアシスよ」
「エレナ、てんしさんじゃないよ?」
先とは違った感情でハルカは自身の身を抱き、震える。
これはちょっとトリップした結果だろう。
そしてそんなハルカの姿を見たエレナは相変わらずのちょこんと首を傾けて上目使いだ。
ハルカ、君の行動には賛同できないが、エレナが天使なのは賛成しよう。
人間にハイエルフ、そして元幽霊は仲良くそれぞれの話に花を咲かせる。
家のリビングルームには穏やかな空気が流れあっという間に時間が過ぎていく。
一方そのころ・・・。
店主の独り言
「あぁ、騎士様大丈夫かな。なかなか戻ってこないし、さっき変な悲鳴や、黒い光が見えたけど・・・・・・。」
「悲鳴が聞こえてから結構時間経ったけど、戻ってこないな。ま、まさかなにかあった? やっぱりあの家は危険だ、帰ろう。私は悪くない。注意はしたんだ。そう、悪くない」
その後クロノが店主のことを思い出したのは日が落ちてからだいぶ経った後であった。
*ポチの独り言*
「あ、主? 私紹介されてない? あれ? 最近なんだか扱いが雑になってません?」
「いつか、いつか活躍してみせましょう」
*作者の独り言*
ポチはしばらく活躍しません。
そしてなかなか章題のドラゴンステーキが出てきませんが、次回出てくる予定です・・・。
2章には別のキャラを出すつもりだったのに急遽、家には幽霊いるもんだろ?
→あれ? そしたら仲間にしたい!!
→ある程度関連した話を書きたい!!!
→別のキャラは3章へ・・・・。
となりました。それに伴い考えたプロットが一気に台無しに。
勢いでやった、けど後悔はしてない!!!!
応援よろしくお願いします。
「そ、そうね」
ハルカの顔が一瞬暗くなるが、僕にはその理由が想像できなかった。
それにすぐに先までのひょうひょうとした顔に戻ったから僕は特に気にすることなく話を進めることにする。
「それじゃぁ、いくよ」
ハルカは僕の正面に立ち、目を閉じ直立不動になる。
その姿を見て僕は自身の肩に力が入ったのがわかる。
そんな風に自分を客観的に観察していると、緊張ってやつは伝染するんだな、と改めて思った。
さて、始めるとするか。
僕は先ほどスマホで見た詠唱を思い出しながら唱える。
初めて使う奥義級の魔法なのでいつもより詠唱はゆっくりと確実にしていく。
『我が乞うは消滅の光 我らが覇道を阻む障害を打ち消し給え ーオフセット』
僕の詠唱中ハルカの緊張がピークに達したのか体が小刻みに震えている。
そしてそれを抑えるようにハルカは自身の腕で体を抱きしめる。
詠唱が終わるとハルカの体を突如現れた黒い光が包む。と同時に響き渡る絶叫。
「あぁぁあぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー」
なっ、失敗!?
そんなはずは・・・。でも実際にハルカは苦しんでいる。
僕の焦燥を感じたのか、エレナが僕の服を裾を握り
「だいじょーぶだお」
最後にニコッとすると再び視線を未だ絶叫を続けるハルカに戻す。
エレナは子どもだけど、直観力には侮れないものがある。僕はその言葉を信じ、叫びもがき続けるハルカを静かに見守る。
しばらくして。いや、体感では長い時間だったが実際にはそこまで長くないだろう時間が経ち、ハルカが苦しむのを止める。そしてハルカを包んでいた黒い光も消え、そこに現れたのは――
「えぇ~? どーゆーこと? 誰か説明プリーズ」
と、僕は目の前に現れたものを見て間抜けな発言をしてしまっていた。
「あら? なんで私。生きてる? 一体どうゆう・・・」
「おねえちゃん、すけすけじゃなくなったの」
エレナ、その言葉だけじゃなにか誤解を招きそうだよ?
「そう、そうよ。なんで私生きてるの? それに何、これ? 肉体が戻ってる・・・」
戸惑うハルカが落ち着くまで僕とエレナはゆっくりと待つことのにした。
ハルカは自身の体をペタペタと触ったり、飛んだり跳ねたり、あとはたぶんステータスを見てたりしている。そして時折考え込むように動きを止める。
8歳ぐらいの子のしぐさにしては大人びているし、きっと実年齢はもっと上なんだろう。彼女の言葉が本当なら約1000年はこの世界で生きている(存在している)わけだしね。
「それであなた――」
「僕はクロノ、こっちの子は――」
「エレナだよ~」
「紹介ありがとう。それで、クロノは私に何をしたのかな? 私の考えではあの魔法で神の祝福が消え私は死ぬはずだった。それなのにどうしてこんなことに?」
と、ハルカは両手を広げ自身の体をアピールする。確かに、スマホの説明には【オフセット】はあらゆる魔法やスキルや加護などのプラス効果もマイナス効果を打ち消す能力がある。
で、あれば≪死なない≫という祝福をなくした肉体のない彼女は普通の生物と同様にそのままあの世に行くはずである。
実際ハルカも同じように予測してた節がある。
「申し訳ないけど、僕にはわからないかな。ただ、【オフセット】を使っただけだし。まぁ、今生きているなら人生を楽しんだらいいんじゃない?」
「そ、そうね。もしよかったら私を仲間に入れてくれない? 私の知り合いはみんな遠い昔に亡くなってるし、同郷の人と一緒なのは安心するわ。なによりあなたいい人みたいだし」
「いい人かどうかはわからないけど、仲間になりたいのなら歓迎するよ。なっ、エレナ?」
「うん。おねえちゃんもいっしょ♪」
「ありがとう。すごく嬉しいわ。でも一つだけ心配があるの・・・」
急に表所を真剣な物へ帰るハルカ。
まぁ、長い間幽霊としてただ一人仲間も友人もいない状態で暮らしたんだ。これからのことで心配なことがない方がおかしい。むしろ一つしかないなんて、この子は強い子だよ。
幸いにも今の僕には助ける力がある、だから僕のできる範囲であれば力になってあげよう。僕は軽く笑顔を作り、はるかに優しく語りかける。
「大丈夫、僕ができることなら先みたいに助けてあげるから。遠慮せずに言ってごらん」
僕の声を聴き、それでもなお言いにくいのか言葉が出てこない・・・。少し間を開けやっと
「あなたってロリコンよね? 私の貞操が心配で心配で」
・・・・・・。
・・・・・・。
「僕はロリコンではない。どちらかというときれいなお姉さんが好きだ!!」
「そ、そんなことを堂々と言うなんて、さては変態ね、あなた!?」
今度は驚いた表情でそんなあほなことを言ってくるハルカ。そんなハルカに僕は声を大にして反論する。
「は~い、わかった、わかった。ハルカは特に問題ないみたいだ」
「あはははは、よろしく~」
「おねえちゃん、よろしくなの」
「もぉ~、なんてかわいいのこの子は。まるで天使ね! 私の乾いた心のオアシスよ」
「エレナ、てんしさんじゃないよ?」
先とは違った感情でハルカは自身の身を抱き、震える。
これはちょっとトリップした結果だろう。
そしてそんなハルカの姿を見たエレナは相変わらずのちょこんと首を傾けて上目使いだ。
ハルカ、君の行動には賛同できないが、エレナが天使なのは賛成しよう。
人間にハイエルフ、そして元幽霊は仲良くそれぞれの話に花を咲かせる。
家のリビングルームには穏やかな空気が流れあっという間に時間が過ぎていく。
一方そのころ・・・。
店主の独り言
「あぁ、騎士様大丈夫かな。なかなか戻ってこないし、さっき変な悲鳴や、黒い光が見えたけど・・・・・・。」
「悲鳴が聞こえてから結構時間経ったけど、戻ってこないな。ま、まさかなにかあった? やっぱりあの家は危険だ、帰ろう。私は悪くない。注意はしたんだ。そう、悪くない」
その後クロノが店主のことを思い出したのは日が落ちてからだいぶ経った後であった。
*ポチの独り言*
「あ、主? 私紹介されてない? あれ? 最近なんだか扱いが雑になってません?」
「いつか、いつか活躍してみせましょう」
*作者の独り言*
ポチはしばらく活躍しません。
そしてなかなか章題のドラゴンステーキが出てきませんが、次回出てくる予定です・・・。
2章には別のキャラを出すつもりだったのに急遽、家には幽霊いるもんだろ?
→あれ? そしたら仲間にしたい!!
→ある程度関連した話を書きたい!!!
→別のキャラは3章へ・・・・。
となりました。それに伴い考えたプロットが一気に台無しに。
勢いでやった、けど後悔はしてない!!!!
応援よろしくお願いします。
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