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仕事2
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「お大事に!」
香織が診療所を開いて一週間が経った。初めは村人達が押し寄せ朝から晩まで忙しく治療していたが、香織が滞在しているのは人口200人程の小さな村。一週間も経てば患者もいなくなり、今では午前中に数人、それも軽い怪我やお年寄りの腰痛が殆どだ。
その為香織は昼には診療所を閉め、午後からは好きに過ごすことにしている。
「今日は何しようかな?」
サリサの美味しい昼食を食べた後、香織は自室でゴロゴロしていた。
今日の服はアンのお下がりのチロルワンピースだ。ソフィアから貰った衣類は、可愛らしいワンピースや寝巻き、シャツとズボン、そして下着用の布など多岐にわたった。下着のお下がりは嫌だろうと、わざわざ肌触りの良い布地をくれたので、香織は早速紐パンと簡易ブラジャーを作り出しそれを身につけていた。この世界の女性の下着といえばキャミソールとかぼちゃパンツ。今の香織の豊かな胸は動くたびに弾んで邪魔だし、かぼちゃパンツは下がスースーして落ち着かない。こんな下着が欲しいと頭の中で思い浮かべれば、アイが裁縫魔法で作ってくれた。
『昨日マスターは常備薬をたくさん作ると意気込んでおられましたが。』
「あ、そうだった!私がいなくなる前に、たくさん薬作っておこうって言ってたのに忘れてた。」
親切な村人達により、旅の道具は殆ど揃った。村人達は普段野営することがないので、野営セットだけは十分とは言えなかったが、旅ができないこともない。現金も少し手に入ったし、もういつでも旅に出られる状態だ。
それでも香織がまだこの村に留まっている理由、それは2つある。
ひとつは、村人達への常備薬の提供。今は香織の手により病人も怪我人もいない健康な村になっているが、香織がこの村を去れば状況は元通りだ。治癒師や薬師のいない村では、風邪をこじらせただけで死んでしまうし、骨折などを治すことも出来ない。そこで香織が思いついたのが、常備薬の大量提供だった。次の冬に向けて村人全員分の風邪薬と熱冷ましの薬を。怪我に備えて、同じく全員分の下級ポーションに、その半数の中級ポーション。これだけの量を買い上げるだけのお金をこの村は持っていなかったが、材料を提供するだけで良いという香織の好意に甘え、皆毎日せっせと薬草採取をしてくれている。
材料さえ手に入れば、後は調薬魔法を唱えるだけの簡単な仕事だ。香織の魔力なら部屋でゴロゴロしながらだって作れるし、なんなら寝ている間でもアイに頼めば作ってくれる。
「それなのにこんなにありがたがられるんだからちょっと悪い気がしてくるよね~。」
『それだけの貢献をマスターがなさっているからですよ。』
「そうだけどー。私ゴロゴロしてるだけだし…」
常備薬は以前薬師が住んでいたという空き家に備蓄していく事になった。香織が作った薬を棚に並べていると、決まって村人の誰かがやってきては大量に野菜をくれるのだ。香織の収納魔法が時間経過しないことを知ると、彼らはあれもこれもと香織にくれた。この村は土地が豊かで、野菜もよく育つ。おまけに狩狂いのゲイリーのおかげで肉にも困る事なく、食糧は豊富にある。その為、現在香織の収納魔法の中は品揃えの良い八百屋のようだ。
そしてもうひとつの理由、それは旅の足だ。隣の街へは徒歩で一週間、馬車でも3日は掛かり、道中は大型の魔物や、たまに盗賊も出る。可愛い女の子が一人で歩いていたら盗賊の恰好の的だと、サリサを筆頭とした村の人たちにとても心配されてしまったのだ。
「そういえばそろそろ旅の商隊がこの村を訪れる時期だねえ。その馬車に載せて貰えば良いんじゃないか?何、治癒師が同行するほど安心なことはない。奴らも喜んで引き受けてくれるさね。」
サリサのその言葉で、商隊が来るまでの滞在が決まった。
旅の商隊は王都を拠点とし、遠く離れた街や村に商品を卸す事を生業としていた。大きな街での商売は金になるが、辺境の村では金を持っている者も少なくほとんど稼ぎは出ない。それでも年に2回、商隊がやってくるのは、慈善事業に近いらしい。それにこの村のゲイリーのように、魔物の素材を大量に溜め込んでいる者も稀におり、その場合は思わぬ収穫になるのだとか。
「…ふう、そろそろ貰った薬草が底をつきそう。今日はこれまでかな。」
香織は連発していた調薬魔法を止め、部屋中に転がる瓶を眺めて言った。窓の外を見てみるが、まだまだ日が沈む気配はない。
「うーん、暇になっちゃった…何しよう?」
『以前、魔力なしの村人の生活改善に取り組むとおっしゃっていましたが。』
「あー…でも何したら良いか…」
『まずどんな事を改善したいのか、具体的に思い浮かべてみてください。』
「うーんと、井戸の水汲みが楽にならないかなって。あとは、石鹸問題!」
『では石鹸問題から取り掛かる事をお勧めします。』
「じゃあそうする!でも石鹸の作り方もわからないしなあ。セッケン草がこの辺にも生えてれば良かったんだけど…森にはなかったよね。」
『気候が合っておりませんので自生することはないかと。村の畑で栽培してみては如何でしょう。』
「寒くないと育たないなら枯れちゃわない?冬に植えるとか?」
『それも手ですがマスターは魔法の達人ですから。品種改良を行なっては?』
「品種改良?」
『暖かい地域でも育つように品種改良すれば良いのです。マスターなら簡単に作れるでしょう。』
「そう?じゃあやってみようかな!えーっと、じゃあまずはセッケン草の種が欲しいな。」
『どうぞ。』
香織がそう頼めば、アイはすぐに出してくれる。
アイは有能だ。魔力衛星とリンクしてあらゆる知識を身につけたアイは、能力で言えば香織を遥かに超えている。魔法だって香織の許可がなくても行使可能であるし、オリジナルの魔法だって作り出すことができる。その気になれば香織の人格を消滅させ、身体を乗っ取る事だってできる。それをしないのは、家族だと言って信頼してくれる香織の事が好きだから。香織がアイを慕うように、アイもまた香織をたった一人の家族として慕っていた。
こうして日々思考が散乱しがちな自分のマスターを導くのも、アイの幸せの一つだ。だから過剰に手を出す事はせず、常にサポートに徹している。
「よーし、じゃあやってみよう!」
『頑張ってください。』
香織が診療所を開いて一週間が経った。初めは村人達が押し寄せ朝から晩まで忙しく治療していたが、香織が滞在しているのは人口200人程の小さな村。一週間も経てば患者もいなくなり、今では午前中に数人、それも軽い怪我やお年寄りの腰痛が殆どだ。
その為香織は昼には診療所を閉め、午後からは好きに過ごすことにしている。
「今日は何しようかな?」
サリサの美味しい昼食を食べた後、香織は自室でゴロゴロしていた。
今日の服はアンのお下がりのチロルワンピースだ。ソフィアから貰った衣類は、可愛らしいワンピースや寝巻き、シャツとズボン、そして下着用の布など多岐にわたった。下着のお下がりは嫌だろうと、わざわざ肌触りの良い布地をくれたので、香織は早速紐パンと簡易ブラジャーを作り出しそれを身につけていた。この世界の女性の下着といえばキャミソールとかぼちゃパンツ。今の香織の豊かな胸は動くたびに弾んで邪魔だし、かぼちゃパンツは下がスースーして落ち着かない。こんな下着が欲しいと頭の中で思い浮かべれば、アイが裁縫魔法で作ってくれた。
『昨日マスターは常備薬をたくさん作ると意気込んでおられましたが。』
「あ、そうだった!私がいなくなる前に、たくさん薬作っておこうって言ってたのに忘れてた。」
親切な村人達により、旅の道具は殆ど揃った。村人達は普段野営することがないので、野営セットだけは十分とは言えなかったが、旅ができないこともない。現金も少し手に入ったし、もういつでも旅に出られる状態だ。
それでも香織がまだこの村に留まっている理由、それは2つある。
ひとつは、村人達への常備薬の提供。今は香織の手により病人も怪我人もいない健康な村になっているが、香織がこの村を去れば状況は元通りだ。治癒師や薬師のいない村では、風邪をこじらせただけで死んでしまうし、骨折などを治すことも出来ない。そこで香織が思いついたのが、常備薬の大量提供だった。次の冬に向けて村人全員分の風邪薬と熱冷ましの薬を。怪我に備えて、同じく全員分の下級ポーションに、その半数の中級ポーション。これだけの量を買い上げるだけのお金をこの村は持っていなかったが、材料を提供するだけで良いという香織の好意に甘え、皆毎日せっせと薬草採取をしてくれている。
材料さえ手に入れば、後は調薬魔法を唱えるだけの簡単な仕事だ。香織の魔力なら部屋でゴロゴロしながらだって作れるし、なんなら寝ている間でもアイに頼めば作ってくれる。
「それなのにこんなにありがたがられるんだからちょっと悪い気がしてくるよね~。」
『それだけの貢献をマスターがなさっているからですよ。』
「そうだけどー。私ゴロゴロしてるだけだし…」
常備薬は以前薬師が住んでいたという空き家に備蓄していく事になった。香織が作った薬を棚に並べていると、決まって村人の誰かがやってきては大量に野菜をくれるのだ。香織の収納魔法が時間経過しないことを知ると、彼らはあれもこれもと香織にくれた。この村は土地が豊かで、野菜もよく育つ。おまけに狩狂いのゲイリーのおかげで肉にも困る事なく、食糧は豊富にある。その為、現在香織の収納魔法の中は品揃えの良い八百屋のようだ。
そしてもうひとつの理由、それは旅の足だ。隣の街へは徒歩で一週間、馬車でも3日は掛かり、道中は大型の魔物や、たまに盗賊も出る。可愛い女の子が一人で歩いていたら盗賊の恰好の的だと、サリサを筆頭とした村の人たちにとても心配されてしまったのだ。
「そういえばそろそろ旅の商隊がこの村を訪れる時期だねえ。その馬車に載せて貰えば良いんじゃないか?何、治癒師が同行するほど安心なことはない。奴らも喜んで引き受けてくれるさね。」
サリサのその言葉で、商隊が来るまでの滞在が決まった。
旅の商隊は王都を拠点とし、遠く離れた街や村に商品を卸す事を生業としていた。大きな街での商売は金になるが、辺境の村では金を持っている者も少なくほとんど稼ぎは出ない。それでも年に2回、商隊がやってくるのは、慈善事業に近いらしい。それにこの村のゲイリーのように、魔物の素材を大量に溜め込んでいる者も稀におり、その場合は思わぬ収穫になるのだとか。
「…ふう、そろそろ貰った薬草が底をつきそう。今日はこれまでかな。」
香織は連発していた調薬魔法を止め、部屋中に転がる瓶を眺めて言った。窓の外を見てみるが、まだまだ日が沈む気配はない。
「うーん、暇になっちゃった…何しよう?」
『以前、魔力なしの村人の生活改善に取り組むとおっしゃっていましたが。』
「あー…でも何したら良いか…」
『まずどんな事を改善したいのか、具体的に思い浮かべてみてください。』
「うーんと、井戸の水汲みが楽にならないかなって。あとは、石鹸問題!」
『では石鹸問題から取り掛かる事をお勧めします。』
「じゃあそうする!でも石鹸の作り方もわからないしなあ。セッケン草がこの辺にも生えてれば良かったんだけど…森にはなかったよね。」
『気候が合っておりませんので自生することはないかと。村の畑で栽培してみては如何でしょう。』
「寒くないと育たないなら枯れちゃわない?冬に植えるとか?」
『それも手ですがマスターは魔法の達人ですから。品種改良を行なっては?』
「品種改良?」
『暖かい地域でも育つように品種改良すれば良いのです。マスターなら簡単に作れるでしょう。』
「そう?じゃあやってみようかな!えーっと、じゃあまずはセッケン草の種が欲しいな。」
『どうぞ。』
香織がそう頼めば、アイはすぐに出してくれる。
アイは有能だ。魔力衛星とリンクしてあらゆる知識を身につけたアイは、能力で言えば香織を遥かに超えている。魔法だって香織の許可がなくても行使可能であるし、オリジナルの魔法だって作り出すことができる。その気になれば香織の人格を消滅させ、身体を乗っ取る事だってできる。それをしないのは、家族だと言って信頼してくれる香織の事が好きだから。香織がアイを慕うように、アイもまた香織をたった一人の家族として慕っていた。
こうして日々思考が散乱しがちな自分のマスターを導くのも、アイの幸せの一つだ。だから過剰に手を出す事はせず、常にサポートに徹している。
「よーし、じゃあやってみよう!」
『頑張ってください。』
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