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番外編
旭陽のお仕置き1
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手に冷たい何かが触れている。
払おうとすれば、ガシャンと硬質な音が聞こえた。
……ガシャン?
「あん? ああ。起きたかよ、晃」
閉じていた目を開けば、背中を向けていた男が振り返って声を掛けてくる。
「旭陽、俺……?」
身を起こそうとして、手が何かに引っ張られる。
ん?
そもそも、何で両手が上に伸びてるんだ。
普通に寝ていたにしてはおかしな状況に気付き、頭を仰け反らせて頭上を仰ぎ見る。
ベッド柵に、見覚えのある手枷で両手首が繋がれていた。
「……は?」
咄嗟に理解出来ず、再び手を引こうとする。
ガシャン。
さっきと同じ音を立てて、また腕の動きが阻害された。
以前、俺よりも逞しい褐色に何度も嵌めた覚えがある造形。
まだ再会して間もなかった頃、毎日旭陽を犯す際に使っていた、俺の魔力で生み出した手枷だった。
「よくできてんだろ? 自分で体験してたモンだからな」
ポカンとした俺の反応を見て、旭陽が喉を震わせる。
どうやら、旭陽の魔力で作られた手枷らしい。
形は全く同じにしか見えない。
流石としか言い様がない腕前だ。
けど、そもそも何で俺は拘束されてるんだ?
さっきまで何をしていたんだったか……
最近随分と忙しく、反動からか旭陽が欲しくて欲しくて堪らない状態が続いていた。
毎晩毎晩、いつもに増して激しく抱き続けた。
執務中も少しでも時間が空けば、ヤるだけの時間はなくても敏感な体を弄り倒して。
時間帯関係なくイかせ続けていたら、昨日遂に旭陽が動けなくなってしまった。
そこまでしてやっと我に返り、意識が朦朧としている旭陽を医師に任せて俺は別の部屋で寝た。
熱が下がったと聞き、約一日半ぶりに部屋へ戻ったわけだが……
「旭陽、体はもう平気なのか?」
そこまで思い返して、それどころではないと思い出す。
現状より何より、旭陽のことだ。
手枷が邪魔だが……
軽く腕を引いただけではびくともしないとはいえ、そこまで強固な造りではなさそうだ。
旭陽がこんなに半端な物しか作れないわけはないから、多分わざと脆く作ってあるんだろう。
多少力を込めれば壊せるはず。
旭陽の体に触れるべく、枷を壊そうと腕に力を込める。
破壊する為に手を引く直前、するりと耳に声が流れ込んできた。
「壊すなよ」
「……え」
上向けていた顔を戻し、仰向けの体勢から足元に腰掛けている男を見る。
「壊したら、半月おれに触れんな」
俺の視線を受けて、旭陽が緩やかに口端を持ち上げる。
お……怒ってる時の笑い方じゃないか、それ……
改めて見れば、細まった黄金も形ばかりで全く笑っていない。
「旭陽……」
「黙ってろ」
怒ってるのか?
そんな分かりきったことを尋ねそうになった口は、即座に飛んできた否定によって閉ざざるを得なかった。
やっぱり、怒ってる。
そう、だよな。
普段から旭陽じゃないと無理だろうなと思うほど負担かけてるのに、流石に無茶させすぎた。
何故拘束されてるのかは分からないけど、抵抗はしない。
旭陽の気が済むまで好きにさせよう。
殴られるのでも、何か盛られて放置されるのでも、何でも。
覚悟を決めて唇を引き締めた俺を見て、旭陽が少しだけ不機嫌を薄れさせた。
俺の踝から腹部まで、ゆっくりと掌を擦り付けてくる。
「晃。おれが、今更無茶された程度で怒ると思ってんのか?」
く、と至極馬鹿にした笑い声が男らしい喉から零れた。
だって……
いや、その言い方は……違うんだな?
ならば、何故旭陽は怒っているのか。
怒っていること自体は確かなんだが。
思考に沈む俺を放置して、旭陽が腹の上に腰を下ろしてきた。
以前に怒らせた時も、こうして乗り上げてきたな。
思い出していると慣れた手付きで下衣を寛げられる。
触れてくれるのかと胸が波打ったが、あっさりと引いていってしまった。
つい残念がる視線で追いかけて、旭陽の前も既に寛げられていることに気付く。
うっかり忘れる、なんてことはない男だ。
俺が眠っている間に、旭陽が自分で外したんだろう。
黒一色の下衣から、鮮やかな緑が顔を覗かせている。
腰よりも下しか守っていない下着は、逞しい脚の付け根を覆いきれていない。
盛り上がったラインの先に、髪と同色の茂みが僅かにチラついていた。
カッと頭に血が集まるのを感じた。
脱がさない限りは見えないはずの場所が、僅かばかり旭陽自身によって晒されている。
今すぐ全部剥ぎ取って、煽るように見せ付けてきている場所の奥を滅茶苦茶にしてやりたい。
旭陽が未だに苦手な場所を咥えて、後ろと同時に掻き混ぜてやりたい。
啼かせてやりたい、という欲が爆発的に高まっていく。
無意識に手を伸ばそうとして、金属音で我に返った。
壊したら、半月触れてくるな。
旭陽の声が頭の中をぐるぐると回る。
無視するのは簡単だ。
旭陽がどれだけ嫌がっても、行為に持ち込んでしまえば俺の手で開発されきっている体は拒みきれない。
それに、今は俺の方が単純な腕力も上。
魔力でも力業でも、無理矢理組み敷いて犯すことは可能だ。
だが、それを実行するつもりはない。
辛うじて堪えた俺に、不機嫌を拭い去った旭陽が唇を弧に歪めた。
「好いコだ、晃」
多少機嫌が直ってきた声が鼓膜を擽る。
昨晩旭陽に触れられず、寂しさを訴えていた体が思わず反応を示した。
ぴくりと下着の中で揺れた俺の逸物に、旭陽が低く笑う。
一度だけ袖を折っている、僅かだけ旭陽の体よりも大きな外套に覆われた腕が自分の服の中へ消えていく。
黒い中衣の中で、旭陽の腕が上に滑っていくのが分かった。
何が始まったのか咄嗟に理解出来ず、腕の形に盛り上がった衣服を見つめる。
凝視に等しい視線を注ぐ俺を見て、旭陽がまた小さく笑った。
払おうとすれば、ガシャンと硬質な音が聞こえた。
……ガシャン?
「あん? ああ。起きたかよ、晃」
閉じていた目を開けば、背中を向けていた男が振り返って声を掛けてくる。
「旭陽、俺……?」
身を起こそうとして、手が何かに引っ張られる。
ん?
そもそも、何で両手が上に伸びてるんだ。
普通に寝ていたにしてはおかしな状況に気付き、頭を仰け反らせて頭上を仰ぎ見る。
ベッド柵に、見覚えのある手枷で両手首が繋がれていた。
「……は?」
咄嗟に理解出来ず、再び手を引こうとする。
ガシャン。
さっきと同じ音を立てて、また腕の動きが阻害された。
以前、俺よりも逞しい褐色に何度も嵌めた覚えがある造形。
まだ再会して間もなかった頃、毎日旭陽を犯す際に使っていた、俺の魔力で生み出した手枷だった。
「よくできてんだろ? 自分で体験してたモンだからな」
ポカンとした俺の反応を見て、旭陽が喉を震わせる。
どうやら、旭陽の魔力で作られた手枷らしい。
形は全く同じにしか見えない。
流石としか言い様がない腕前だ。
けど、そもそも何で俺は拘束されてるんだ?
さっきまで何をしていたんだったか……
最近随分と忙しく、反動からか旭陽が欲しくて欲しくて堪らない状態が続いていた。
毎晩毎晩、いつもに増して激しく抱き続けた。
執務中も少しでも時間が空けば、ヤるだけの時間はなくても敏感な体を弄り倒して。
時間帯関係なくイかせ続けていたら、昨日遂に旭陽が動けなくなってしまった。
そこまでしてやっと我に返り、意識が朦朧としている旭陽を医師に任せて俺は別の部屋で寝た。
熱が下がったと聞き、約一日半ぶりに部屋へ戻ったわけだが……
「旭陽、体はもう平気なのか?」
そこまで思い返して、それどころではないと思い出す。
現状より何より、旭陽のことだ。
手枷が邪魔だが……
軽く腕を引いただけではびくともしないとはいえ、そこまで強固な造りではなさそうだ。
旭陽がこんなに半端な物しか作れないわけはないから、多分わざと脆く作ってあるんだろう。
多少力を込めれば壊せるはず。
旭陽の体に触れるべく、枷を壊そうと腕に力を込める。
破壊する為に手を引く直前、するりと耳に声が流れ込んできた。
「壊すなよ」
「……え」
上向けていた顔を戻し、仰向けの体勢から足元に腰掛けている男を見る。
「壊したら、半月おれに触れんな」
俺の視線を受けて、旭陽が緩やかに口端を持ち上げる。
お……怒ってる時の笑い方じゃないか、それ……
改めて見れば、細まった黄金も形ばかりで全く笑っていない。
「旭陽……」
「黙ってろ」
怒ってるのか?
そんな分かりきったことを尋ねそうになった口は、即座に飛んできた否定によって閉ざざるを得なかった。
やっぱり、怒ってる。
そう、だよな。
普段から旭陽じゃないと無理だろうなと思うほど負担かけてるのに、流石に無茶させすぎた。
何故拘束されてるのかは分からないけど、抵抗はしない。
旭陽の気が済むまで好きにさせよう。
殴られるのでも、何か盛られて放置されるのでも、何でも。
覚悟を決めて唇を引き締めた俺を見て、旭陽が少しだけ不機嫌を薄れさせた。
俺の踝から腹部まで、ゆっくりと掌を擦り付けてくる。
「晃。おれが、今更無茶された程度で怒ると思ってんのか?」
く、と至極馬鹿にした笑い声が男らしい喉から零れた。
だって……
いや、その言い方は……違うんだな?
ならば、何故旭陽は怒っているのか。
怒っていること自体は確かなんだが。
思考に沈む俺を放置して、旭陽が腹の上に腰を下ろしてきた。
以前に怒らせた時も、こうして乗り上げてきたな。
思い出していると慣れた手付きで下衣を寛げられる。
触れてくれるのかと胸が波打ったが、あっさりと引いていってしまった。
つい残念がる視線で追いかけて、旭陽の前も既に寛げられていることに気付く。
うっかり忘れる、なんてことはない男だ。
俺が眠っている間に、旭陽が自分で外したんだろう。
黒一色の下衣から、鮮やかな緑が顔を覗かせている。
腰よりも下しか守っていない下着は、逞しい脚の付け根を覆いきれていない。
盛り上がったラインの先に、髪と同色の茂みが僅かにチラついていた。
カッと頭に血が集まるのを感じた。
脱がさない限りは見えないはずの場所が、僅かばかり旭陽自身によって晒されている。
今すぐ全部剥ぎ取って、煽るように見せ付けてきている場所の奥を滅茶苦茶にしてやりたい。
旭陽が未だに苦手な場所を咥えて、後ろと同時に掻き混ぜてやりたい。
啼かせてやりたい、という欲が爆発的に高まっていく。
無意識に手を伸ばそうとして、金属音で我に返った。
壊したら、半月触れてくるな。
旭陽の声が頭の中をぐるぐると回る。
無視するのは簡単だ。
旭陽がどれだけ嫌がっても、行為に持ち込んでしまえば俺の手で開発されきっている体は拒みきれない。
それに、今は俺の方が単純な腕力も上。
魔力でも力業でも、無理矢理組み敷いて犯すことは可能だ。
だが、それを実行するつもりはない。
辛うじて堪えた俺に、不機嫌を拭い去った旭陽が唇を弧に歪めた。
「好いコだ、晃」
多少機嫌が直ってきた声が鼓膜を擽る。
昨晩旭陽に触れられず、寂しさを訴えていた体が思わず反応を示した。
ぴくりと下着の中で揺れた俺の逸物に、旭陽が低く笑う。
一度だけ袖を折っている、僅かだけ旭陽の体よりも大きな外套に覆われた腕が自分の服の中へ消えていく。
黒い中衣の中で、旭陽の腕が上に滑っていくのが分かった。
何が始まったのか咄嗟に理解出来ず、腕の形に盛り上がった衣服を見つめる。
凝視に等しい視線を注ぐ俺を見て、旭陽がまた小さく笑った。
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