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22(攻視点)
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「蒼…」
そこまでして俺から逃げたかったのか…。
『早瀬さん、転勤だか長期出張だかになって当分こっちのお店には出勤しないんですよ。』
不意に、まりちゃんの言葉を思い出した。
電気メーターを確認すると緩やかだが動いている。部屋を引き払ったわけではないようだ。
全く痕跡を残さずに消えたわけじゃないことに安堵した。郵便受けが塞がれていたことを考えれば不在はそれなりに長期なのだろう。
どうやって蒼を探そうか。
蒼の勤め先では全国規模の生花店だまさかそこを一軒一軒訪ね歩くわけにもいかない。
(調査会社を使うか…)
そうも考えたが、仕事関係で使っている調査会社は義父の紹介だ。万が一にも、蒼との関係がばれるようなリスクは負いたくない。完全に手詰まりだった。
結局、俺は蒼が帰ってくるのをただ待つしかなかった。
蒼がいないのを承知で店に通い続け一週間に一回は自宅に帰っていないかを確認しに行った。そして為すすべもなく一ヶ月以上がたった。
▲
少しづつお腹の目立ち始めた真奈美に付き添って病院に来ていた。順番がくるまでぼんやりと待合室で花を見て過ごした。何だか前回来たときとは雰囲気が違うような気がした。
前回の穏やかに生命の誕生を祝福するような、全てを優しく包み込むような花に対して、今日の花は生命力にあふれるエネルギッシュな花だった。繊細な技術に裏打ちされた花と、技術不足を感性で補う花とも言える。
検査に行った真奈美を待つ間、
『どの部屋を予約するか迷ってるからあなたも見てきて』という真奈美の命令で入院施設を見学することになった。
シャワーや見舞客のためのソファセットがある個室や、新米ママ同士が交流できるように完備されたラウンジなどを見てまわった。一通り見学が終わって病院のスタッフと別れて歩いていると思わぬ人物に出くわした。
「結城さん!お見舞いですか?」
蒼の勤める店のスタッフのまりちゃんだった。
「あぁそんなところ。まりちゃんは?」
「仕事です!私正社員になったんです。ここの病院の花、今日は私が生けたんですよ。」
とにこにこ笑った。笑う、彼女を見ながら俺の頭の中でパズルのピースが一つパチリとはまった。
きっとここで蒼は俺の秘密を知ったのだろう。
そこまでして俺から逃げたかったのか…。
『早瀬さん、転勤だか長期出張だかになって当分こっちのお店には出勤しないんですよ。』
不意に、まりちゃんの言葉を思い出した。
電気メーターを確認すると緩やかだが動いている。部屋を引き払ったわけではないようだ。
全く痕跡を残さずに消えたわけじゃないことに安堵した。郵便受けが塞がれていたことを考えれば不在はそれなりに長期なのだろう。
どうやって蒼を探そうか。
蒼の勤め先では全国規模の生花店だまさかそこを一軒一軒訪ね歩くわけにもいかない。
(調査会社を使うか…)
そうも考えたが、仕事関係で使っている調査会社は義父の紹介だ。万が一にも、蒼との関係がばれるようなリスクは負いたくない。完全に手詰まりだった。
結局、俺は蒼が帰ってくるのをただ待つしかなかった。
蒼がいないのを承知で店に通い続け一週間に一回は自宅に帰っていないかを確認しに行った。そして為すすべもなく一ヶ月以上がたった。
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少しづつお腹の目立ち始めた真奈美に付き添って病院に来ていた。順番がくるまでぼんやりと待合室で花を見て過ごした。何だか前回来たときとは雰囲気が違うような気がした。
前回の穏やかに生命の誕生を祝福するような、全てを優しく包み込むような花に対して、今日の花は生命力にあふれるエネルギッシュな花だった。繊細な技術に裏打ちされた花と、技術不足を感性で補う花とも言える。
検査に行った真奈美を待つ間、
『どの部屋を予約するか迷ってるからあなたも見てきて』という真奈美の命令で入院施設を見学することになった。
シャワーや見舞客のためのソファセットがある個室や、新米ママ同士が交流できるように完備されたラウンジなどを見てまわった。一通り見学が終わって病院のスタッフと別れて歩いていると思わぬ人物に出くわした。
「結城さん!お見舞いですか?」
蒼の勤める店のスタッフのまりちゃんだった。
「あぁそんなところ。まりちゃんは?」
「仕事です!私正社員になったんです。ここの病院の花、今日は私が生けたんですよ。」
とにこにこ笑った。笑う、彼女を見ながら俺の頭の中でパズルのピースが一つパチリとはまった。
きっとここで蒼は俺の秘密を知ったのだろう。
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