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第2章(高一冬~)
1:初めての約束
しおりを挟むあれから何事もなく、季節も変わり12月に入った。
「………。」
現在僕は、図書館にいる。
そして、目の前に秦同がニコニコした顔をして座っている。
(あれ?なんかデジャヴ…。)
「…………、何か用か?」
「いや?特に?ただ一緒にいたいだけ」
「!?」
…………。こいつといると調子狂うな。それに、微かに香る林檎の匂いに安心している自分がいる。
「やっぽ~!!!ヒロ!ユズく~ん!」
「友紀」
「日下部」
元気に話しかけてきたのは、日下部 友紀秦同の友人で四大名家の一家、日下部家の跡取りだ。
「ヒロが学校にいるの珍しくて、思わず声掛けちゃった!ん?あれ?もしかしてお邪魔だった?」
「いや!ナイスタイミングだ!日下部!
それじゃあ、知り合いも来た事だし、僕用事あるから失礼するよ!」
「ちょっ!待てっ…」
伸ばしてきた秦同の手を振り払い、そそくさと自分の荷物をまとめ、早々に図書館から逃げ出した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ピロン♪)
普段あまりなる事の無い携帯に違和感を感じつつも気になり、LI〇Eを確認した。
ー今度の24日、予定がなければ一緒に過ごさないか?無理にとは言わない。もし良かったら連絡してくれ。
LI〇Eの内容を見て、一瞬自分の目を疑った
送る人間違えたのか?と本気で思ったが、
確認したところ間違えてはないようだった。
なぜ僕なんだ…と思いもしたが、初めて友達と過ごすクリスマスのお誘いを拒否する勇気はなく
了承の返信を送り、カレンダーに予定を追加したのだった。
毎年、Ωで学校も通信だった為
楪には、友人らしい友人は、今まで1人もいなかった。まして、遊びに誘われること自体1度もなかった。いつもは家族と過ごしていたクリスマス。
それが、今年は友人に誘われた、その事実が
楪にとっては、何よりも嬉しい事だった。
(クリスマス前のテスト、今まで以上に気合を入れて取り組もう。)
そう心の中で、ひっそり決心した。
そして、テストも無事終わり、秦同との約束の日が近づいてきた。
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