君のすべては僕のもの

ぽんち。

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第2章(高一冬~)

1:瞳の色

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 ピンポーン♪




「楪~、日下部様が来てくださったわよ。
 早く降りてらっしゃい」

「分かりました、叔母さま!すぐ降ります!」



 12月24日昼12時、日下部の家の車に乗せてもらい、秦同の家のクリスマスパーティに行くことになった。
 僕はこういう時に着るスーツを持っていない為
背丈の似ている日下部に借りることになった。



「ちょっとズボンが、ブカブカだけど
手直しすれば、いい感じになるね~!ちゃちゃっと直しちゃうね!というかユズくんって、スーツめちゃくちゃ似合うね!!」


「そうかな?」


「うん!美人さんだし、黒髪に蒼い目だし
背丈は少し小さめだけど~、めちゃくちゃ似合ってる♡」


「背丈が小さいは余計だ。だいたい日下部とそんなに変わらないんじゃないか?」


「ユズくん何cm~?僕は、166cmだったかな~?」


「な!?僕は、16…cm…だ。」


「ん?よく聞こえなかった、もう1回いい?」


「っ……。162cmだ!」


「さすがΩ~!(笑)成長期は終わった系?」


「成長期は中学生で終わった。日下部とは4cmしか変わってないだろ!」


「僕は、まだまだ伸びるから~!!成長期中だから!」


 (こいつまだ伸びるのか……。まぁ、αだもんな)


 αの男子は長身のイケメンが多いように思う。その逆で、Ωの男子は僕のような低身長で華奢な物がほとんどだ。


「はーい!ズボン出来たよ!履いてみて?
短すぎてない?ちょうどいい?」


「ぴったりだ。凄いな日下部は」


「学年首席のユズくんに褒めてもらえるなんて、照れちゃうな~///」


「順位だったら、日下部も4位じゃないか
いつも頑張ってるし、首席なんて取れそうだけどな」

「……うーん、それは少し難しいかもな~…。
それに僕ってば、成績の順位気にしてないし!」

「…?」



 僕が理解できないという顔をしていると、少し困った顔をしながら、日下部はポロポロと話し始めてくれた。



「僕の上って、いつもヒロやミッチーなんだよ。僕は、小さい頃から【βの色持ちα】って言われ、四家のα達と比較されてきたんだ。」



 そう言う日下部の黒い瞳は悲しみにくれていた。


「ヒロの瞳は紅、ミッチーも赤みがかった色で
橘の家の子も橙色らしくて、僕だけだったんだ。期待されてないのは……。だから、必死で死に物狂いで今まで頑張ってきたんだ。せめて、家族だけにでも認めて欲しくてね。それが全て無駄だったって分かったわけだけどね!それに、僕にはヒロとミッチーがいるからね!家族よりも家族同然の存在だよ!」


 最初の様子に心配をしていたが、秦同や本庄の事を話す日下部は、本当に大切な存在であることが分かるくらい嬉しそうな顔で話していた。



「もちろん!ユズくんもだよ!」

「ぼ、僕も?」

「もちろん!大切な友達だよ!」

「ありがとう日下部。僕も君が大切な友人だよ」

「え~?嬉しいなぁ!しかもユズくんは、親友の彼女になるかもしれないしね(ニヤッ)」


 (日下部は本当に一言余計だな)


「今、余計なこと言ったって思ったでしょ?」

「!?」

「ユズくん顔に出るから、バレバレだよ(笑)
まぁ、冗談は抜きにしてユズくんに会ってからの秦同は本当に幸せそうなんだ。今まで僕達以外にあんな態度で人に接する秦同は見たことがなかった。だから、僕もユズくんが秦同の【運命の番】だって思ってるんだ!」

「……。そうか。」

「今は、言われても困るだけかもしれない。
でも秦同の気持ちは本物なんだ。これだけは信じて欲しい。」



 僕は、秦同の気持ちが信じれなくて困っているわけじゃない。むしろ、秦同の事は友人として信頼していると思う。そう伝えようと思ったが、
喉がつっかえたように声が出なかった。



「ありがとう。日下部。」


「いいえ!じゃあ、そろそろ行こうか!
あんまりユズくん独り占めしちゃうと秦同が怒るからね?」


「ああ。」



 そして、僕は正装をした日下部にエスコートされながら、パーティ会場に向かった。



 




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