9 / 10
round❽ (ディオネ視点)
しおりを挟む「う~ん、これはお仕置しなきゃかなー、逃げようとするなんて、まだ私の愛が伝わってないのかな?」
そう言われてこのままでは、私の自由は無くなると頭のどこかで警報がなっていた。
「い、いえ、そんなはずはありませんわ。ラーツ様に愛されていると日々感じています。逃げようとも思っておりません。」
ジリジリと迫ってくるラーツ様から逃れようと後ずさりをするが、あっという間に壁際に追い詰められた。
「ふふ。逃げないと言いつつ、今逃げてるじゃないか。」
「に、逃げてなど…ちょっと距離が近くて恥ずかしいだけですわ!!」
「そうなんだね。じゃあこのまま部屋で慣れるまで一緒に居ようか。いいよね?君は逃げたりしないんだから。」
「ははは。で、では!これから慣れるためにも一緒に外に出ませんか!そう。それがいいですよ!」
そう、苦し紛れに放った言葉が後に自分の首を絞めることになるとは思ってもいなかった。
ラーツ様は、いい笑顔を浮かべながら私の手を引き、抱きしめ、私の顔をのぞきこんだ。
「それはいい案だ。これからディオネが外へ出る時は私も共に行くということだね。ふふ。これなら君を他の人から守れるね。ディオネからこんないい提案をしてくれるなんて、私は嬉しいよ。」
やられた。ラーツ様の罠に引っかかってしまった。私から言った以上取り消すことは不可能に近い。いや、無理だ。外でも中でもラーツ様の目がある。世界一高級で頑丈な鳥籠に閉じ込められた気がした。
だが、決してラーツ様が嫌いな訳では無いのだ。
「私も嬉しいです。ですが、ラーツ様も忙しいと思いますので、慣れたら私一人でも大丈夫ですよ?ね?」
暗に自由が欲しいと言ってみるが、
「心配してくれてありがとう。ディオネは優しいな。だが、心配せずとも、執務は前もって終わらせてあるから大丈夫だよ。」
「そうなのですね…。さすがラーツ様。」
有無を言わせない表情と言葉で、今はどうしようもないということがわかった。
「せっかくだから、外に出かけようか。ディオネがよく行っている場所に行こう。君に近づく男がいないか心配だからね。」
最後の方は聞こえなかったが、黒い笑みを浮かべており、私は悪寒がした。
「そうだ。ディオネがよく訪れている孤児院を訪問しようか。私もどんなところか気になってはいたが、大々的に私が行くと贔屓していると取られかねないからいけなかったんだ。」
「今回は大々的ではないのですか?」
「ディオネはいつもどうしてるんだい?」
少しはぐらかされた気はしたが、素直に答えた。
「私は街に馴染めるような服を選んで貴族としてではなく1人の市民として皆さんと会っています。」
「では、今日もそうしようか。私もディオネと親しい皆と仲良くしておきたいからね」
何故かラーツ様の笑顔に不安しか浮かばなかった…。
あっという間に1年という月日が経っておりました💦
申し訳ありません🙇もう少し早めに上げられるよう頑張ります
いつも見て下さりありがとうございます😊
0
あなたにおすすめの小説
下賜されまして ~戦場の餓鬼と呼ばれた軍人との甘い日々~
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王宮から突然嫁がされた18歳の少女・ソフィアは、冷たい風の吹く屋敷へと降り立つ。迎えたのは、無愛想で人嫌いな騎士爵グラッド・エルグレイム。金貨の袋を渡され「好きにしろ」と言われた彼女は、侍女も使用人もいない屋敷で孤独な生活を始める。
王宮での優雅な日々とは一転、自分の髪を切り、服を整え、料理を学びながら、ソフィアは少しずつ「夫人」としての自立を模索していく。だが、辻馬車での盗難事件や料理の失敗、そして過労による倒れ込みなど、試練は次々と彼女を襲う。
そんな中、無口なグラッドの態度にも少しずつ変化が現れ始める。謝罪とも言えない金貨の袋、静かな気遣い、そして彼女の倒れた姿に見せた焦り。距離のあった二人の間に、わずかな波紋が広がっていく。
これは、王宮の寵姫から孤独な夫人へと変わる少女が、自らの手で居場所を築いていく物語。冷たい屋敷に灯る、静かな希望の光。
⚠️本作はAIとの共同製作です。
ホストな彼と別れようとしたお話
下菊みこと
恋愛
ヤンデレ男子に捕まるお話です。
あるいは最終的にお互いに溺れていくお話です。
御都合主義のハッピーエンドのSSです。
小説家になろう様でも投稿しています。
【完結】離婚を切り出したら私に不干渉だったはずの夫が激甘に豹変しました
雨宮羽那
恋愛
結婚して5年。リディアは悩んでいた。
夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。
ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡される。
どうやらそれは、『ちょーっとだけ本音がでちゃう薬』のよう。
そうしてやってきた離婚の話を告げる場で、リディアはつい好奇心に負けて、夫へ薬を飲ませてしまう。
すると、あら不思議。
いつもは浮ついた言葉なんて口にしない夫が、とんでもなく甘い言葉を口にしはじめたのだ。
「どうか離婚だなんて言わないでください。私のスイートハニーは君だけなんです」
(誰ですかあなた)
◇◇◇◇
※全3話。
※コメディ重視のお話です。深く考えちゃダメです!少しでも笑っていただけますと幸いです(*_ _))*゜
※AI不使用です。
結婚して5年、初めて口を利きました
宮野 楓
恋愛
―――出会って、結婚して5年。一度も口を聞いたことがない。
ミリエルと旦那様であるロイスの政略結婚が他と違う点を挙げよ、と言えばこれに尽きるだろう。
その二人が5年の月日を経て邂逅するとき
契約妻に「愛さない」と言い放った冷酷騎士、一分後に彼女の健気さが性癖に刺さって理性が崩壊した件
水月
恋愛
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件の旦那様視点短編となります。
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる