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第7話:冷静な書記官的存在(夜凪 櫂視点)
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深夜、防音の効いた自室のソファで、僕はタブレット端末を操作する。画面の中で躍動しているのは、僕が所属するアイドルグループ、SOLARIS。通称『ソラ』のプロモーション動画だ。
「……相変わらず、薄っぺらい笑顔だ」
画面の中で、ファンに向かって「愛しているよ」と甘く囁く自分を見つめ、僕は冷めた独白を落とす。
世間は、この作られた僕たちの姿を。嘘で塗り固めた笑顔や、仲睦まじい様子を真実だと信じ、宝物のように大切にしてくれている。そして、ランキングという数字に一喜一憂し、時には涙を流して心配する。
僕を応援することが、彼女たちの生きる意味なんだそうだ。
自分の人生すら守れない僕が、ファンからするとSOLARISのメンバーは神なのだから。
「櫂がいるから生きていけます」
「泣きたいとき、写真を見ているだけで救われました」
ステージから見下ろす客席。
彼女たちは、僕が投げかける一言、ひとつの笑顔で、明日も生きようと決める。自分の運命すら他人に預けてしまうような脆弱な生き方だ。
握手会で震える手。
彼女たちが差し出す純粋な好意は、僕にとってはただの重いコストでしかない。その熱狂をガソリンにして、事務所は金を稼ぐ。
僕は将来、人の上に立つための貴重な観察データを収集している。ただそれだけのことだ。
滑稽だな、と思う。
彼女らが愛しているのは僕たち自身ではなく、僕たちが提供している都合のいい幻想に過ぎないというのに。
僕たちが所属するアイドルグループ『SOLARIS』は、個性も役割もバラバラな4人組だ。
世間が勝手に順位を競わせる最新の人気ランキング。
そこには、時に年齢という抗いようのない残酷な現実が反映される。
現在、不動のNo.1は最年少(通称:マンネ)の星名 昴。
天真爛漫な子犬系を演じているが、その純粋さは狂気と紙一重だ。獲物が自分だけを見てくれないと分かった瞬間、昴はその牙で小鳥の喉笛を噛み切るだろう。
No.2はクール&セクシー担当の月城 怜。物静かな仮面の下には、執拗なまでの嫉妬心を隠している。
かつてエースだったリーダーの佐伯 陽一は、最近は僅差で彼らの後塵を拝しているが……そのカリスマ性は衰えていない。
そして最下位が、この僕、夜凪櫂だ。大手法律事務所を経営する父を持ち、いつかは家業を継ぐ身。
僕にとってアイドルとは、人間の愚かな大衆心理を間近で学ぶための、いわば社会科見学に過ぎない。
だから、人気なんて数字はどうでもいい。……そう言うと、負け惜しみに聞こえるだろうか。
実際、事務所からはもっと愛嬌を振りまけと小言を言われる。だが、僕が欲しいのは数万人の顔も見えないファンからのやんやとほめられることではなく、たった一人の人間を法と知略で完封し、その人生が崩壊する音を聞くことだ。
そもそも、僕がこの掃きだめのような芸能界に足を踏み入れたのは、陽一のようなスカウトではない。父の事務所が扱うスキャンダルの火消し。その現場に同行した際、絶望に顔を歪める芸能人たちの姿を見て、確信したんだ。
どんなに華やかな姿も、一つの契約書、一つの法的手段で、一瞬にしてゴミクズに変えられる。ならば、僕自身がその内側に入り込み、大衆が熱狂する仕組みを解体してやろうと思った。
(酷い人間と思っただろうな。だが、事実なのだから仕方がない)
結局、僕が欲しいのは愛でも賞賛でもない。他人の人生の主導権を握り、合法的に、かつ完璧に作り変えてしまう快感。
その時、手元のスマホが低く震えた。
表示された名前に、僕は微かに眉を動かす。
佐伯 陽一。
プライベートを一切明かさない陽一が、僕の個人端末に連絡してくるなど、結成以来初めてのことだ。リーダーとして完璧な仮面を被り、メンバーにすら一定の距離を置くあの男が、わざわざ僕を頼る?そう思いながら、通話をスライドさせた。
「何か用か?」
「……夜凪か。お前の親父さんの事務所に、掃除を頼みたい」
いつもとは違う、地這うような怒りを抑えている陽一の声だった。受話器越しでも伝わってくる、凄まじいまでの独占欲と、底知れない熱。
(……らしくないな。理性で自分を縛り付けているアイツが、ここまで感情を剥き出しにするとは)
陽一は僕と違い、どこまでも人間臭い。ファンに対しても、仕事に対しても、そしておそらくは女に対しても、その芯にあるのは泥臭い執着だ。
自分をどう見せるかという計算よりも、欲しいものを手に入れるためなら泥を啜ることすら気にしないというのか、嫌がらないというのか、なりふり構わないスタイルの持ち主だ。
スマートに法で人を裁き、最小限の労力で最大の結果を求める僕からすれば、それは最も理解しがたい、非効率な生き方だといつも思う。
けれど、だからこそ少しだけ興味を引かれる。その泥臭い熱が、一人の女をどこまでボロボロに壊し、そして僕という冷徹な理法に触れた時、どんな歪な音を立てるのかを。
「誰か、消す?」
「ある女の父親だ」
「……」
「羽瀬 和彦という男だ」
受話器の向こうで、陽一の押し殺したような、確実な殺意が揺れている。僕はふっと口角を上げた。
(久しぶりにスキャンダルか)
「羽瀬 和彦……。あぁ、あの救いようのないギャンブル中毒者ですね」
「知っているのか」
「えぇ。陽一がそんなに熱を上げている相手の父親だ。少しばかり、父親のコネを使って調べさせてもらった」
僕は手元のタブレットに表示された、羽瀬家の家系図をなぞる。
「羽瀬 和彦の妻、栞さんは心優しい女性のようですね。娘さんは、母親の面影を強く残した見目麗しい少女ですね。」
裏のリストに載るほどのクズを父に持つ、同情の余地しかない家族。妻の栞は夫の借金苦で心労を重ねて入院中。そして娘の紬が、そのすべてを背負うことになった。
(……可哀想な家庭だ。僕たちの視界に入ってしまったことが、彼女の最大の不運だね)
「悪いが、父親を海外にでも飛ばしてくれ。二度と紬の前に現れないように」
陽一の殺気だった依頼に、僕は冷ややかな笑みを洩らす。
「陽一、君は甘いな。人間は、まだ逃げられるなんて夢を見る」
「……何が言いたい」
「ただ遠ざけるだけでは意味がないってことだよ」
彼女・紬が立っている地面をすべて削り取り、僕たちの用意した檻以外、この世界にはどこにも居場所がないと思い知らせてあげないと意味がないんだよ。
陽一には、まだ優しさが残っているんだろうな。
僕は電話をしながら、優雅に指先を動かし、父の事務所の精鋭たちへ指示を送る。
法的に、社会的に、羽瀬和彦という男をこの世から抹殺し、紬を完全な孤立へと追い込むためのチェス盤を整える。
「……わかった。手続きはすべてお前に任せる。金ならいくらでも払う」
陽一の言葉に、僕は薄く笑った。君は対価を払うと言った。ならば、僕は君の最も大切にしているものを、法という名の鎖で僕の所有物に書き換えてあげよう。
「僕がそんなものを欲しがると思うかい」
「……何が望みだ」
「とりあえず、明日、紬ちゃんに会わせてよ」
「会う必要があるのか?」
「父親を消すには、彼女本人の合意……という名の署名が必要になるからね」
もちろん、嘘だ。
法律を盾にすれば、彼女に会わずとも処理する方法などいくらでもある。だが、陽一がそこまで狂わされている獲物を、この目で確かめない手はない。
「……勝手にしろ。だが、余計な真似はするなよ」
電話が切れる。
僕はすぐさま、SOLARISグループの共有スケジュールを開いた。明日の午後、陽一はスタジオに缶詰だ。
(……いい空白があるじゃないか、陽一)
人気ランキング最下位というのも、時に特典になるらしい。多忙な陽一と違って、僕には社会科見学に割ける自由な時間がたっぷりとあるのだから。暗くなった画面を見つめながら、指先で自分の唇をなぞった。
(陽一の獲物を横から眺めるのは、思った以上の収穫だ)
明日、陽一がいないあの部屋で、彼女はどんな顔をして僕を迎えるだろうか。救済を求めて泣きつくなら、その涙が乾く暇もないほどの絶望を教えてあげようか。
そうだな。
たとえば、陽一に抱かれることで救われると信じているなら、その身体をまずは僕が法的な対価として、隅々まで検品してやるのも悪くない。
怯える彼女の肌に、陽一ではなく僕が最初の消えない刻印をつける。
「父親を救えるのは僕だよ」と囁きながら、彼女が大切に守ってきた最後の尊厳を、事務的に、徹底的に奪い去る。身体を差し出すことが、彼女に残された唯一の支払い能力であることを、その肌に直接刻み込んでやる。
もし「働いて返したい」なんて健気なことを口にするなら、彼女の小さな頭では一生理解できないような、残酷な経済の理を叩き込んであげようか。
父親の作った数千万の負債を、ラウンジの時給で返そうとすれば、彼女が老婆になるまで搾取され続けても終わらないという、単純な算術の現実を。
たとえ死に物狂いで働いても、その稼ぎはすべて入院中の母親の延命費と、膨れ上がる利息という名のブラックホールに吸い込まれて消える。
彼女には、自分のために使える一円すら一生残らない。そんな、呼吸することすら借金になる詰んだ人生の感触を。
法という名の冷たい鎖で彼女の自由を奪い去る。
(どっちもいい案だ。考えるだけで、にやけてくる)
羽瀬 紬。君が自分の無力さに絶望し、僕の足元で許しを請う瞬間を。
これが、アイドルの裏の顔だ。
僕が、この物語の結末を書き換えてやるのも悪くない。
「……相変わらず、薄っぺらい笑顔だ」
画面の中で、ファンに向かって「愛しているよ」と甘く囁く自分を見つめ、僕は冷めた独白を落とす。
世間は、この作られた僕たちの姿を。嘘で塗り固めた笑顔や、仲睦まじい様子を真実だと信じ、宝物のように大切にしてくれている。そして、ランキングという数字に一喜一憂し、時には涙を流して心配する。
僕を応援することが、彼女たちの生きる意味なんだそうだ。
自分の人生すら守れない僕が、ファンからするとSOLARISのメンバーは神なのだから。
「櫂がいるから生きていけます」
「泣きたいとき、写真を見ているだけで救われました」
ステージから見下ろす客席。
彼女たちは、僕が投げかける一言、ひとつの笑顔で、明日も生きようと決める。自分の運命すら他人に預けてしまうような脆弱な生き方だ。
握手会で震える手。
彼女たちが差し出す純粋な好意は、僕にとってはただの重いコストでしかない。その熱狂をガソリンにして、事務所は金を稼ぐ。
僕は将来、人の上に立つための貴重な観察データを収集している。ただそれだけのことだ。
滑稽だな、と思う。
彼女らが愛しているのは僕たち自身ではなく、僕たちが提供している都合のいい幻想に過ぎないというのに。
僕たちが所属するアイドルグループ『SOLARIS』は、個性も役割もバラバラな4人組だ。
世間が勝手に順位を競わせる最新の人気ランキング。
そこには、時に年齢という抗いようのない残酷な現実が反映される。
現在、不動のNo.1は最年少(通称:マンネ)の星名 昴。
天真爛漫な子犬系を演じているが、その純粋さは狂気と紙一重だ。獲物が自分だけを見てくれないと分かった瞬間、昴はその牙で小鳥の喉笛を噛み切るだろう。
No.2はクール&セクシー担当の月城 怜。物静かな仮面の下には、執拗なまでの嫉妬心を隠している。
かつてエースだったリーダーの佐伯 陽一は、最近は僅差で彼らの後塵を拝しているが……そのカリスマ性は衰えていない。
そして最下位が、この僕、夜凪櫂だ。大手法律事務所を経営する父を持ち、いつかは家業を継ぐ身。
僕にとってアイドルとは、人間の愚かな大衆心理を間近で学ぶための、いわば社会科見学に過ぎない。
だから、人気なんて数字はどうでもいい。……そう言うと、負け惜しみに聞こえるだろうか。
実際、事務所からはもっと愛嬌を振りまけと小言を言われる。だが、僕が欲しいのは数万人の顔も見えないファンからのやんやとほめられることではなく、たった一人の人間を法と知略で完封し、その人生が崩壊する音を聞くことだ。
そもそも、僕がこの掃きだめのような芸能界に足を踏み入れたのは、陽一のようなスカウトではない。父の事務所が扱うスキャンダルの火消し。その現場に同行した際、絶望に顔を歪める芸能人たちの姿を見て、確信したんだ。
どんなに華やかな姿も、一つの契約書、一つの法的手段で、一瞬にしてゴミクズに変えられる。ならば、僕自身がその内側に入り込み、大衆が熱狂する仕組みを解体してやろうと思った。
(酷い人間と思っただろうな。だが、事実なのだから仕方がない)
結局、僕が欲しいのは愛でも賞賛でもない。他人の人生の主導権を握り、合法的に、かつ完璧に作り変えてしまう快感。
その時、手元のスマホが低く震えた。
表示された名前に、僕は微かに眉を動かす。
佐伯 陽一。
プライベートを一切明かさない陽一が、僕の個人端末に連絡してくるなど、結成以来初めてのことだ。リーダーとして完璧な仮面を被り、メンバーにすら一定の距離を置くあの男が、わざわざ僕を頼る?そう思いながら、通話をスライドさせた。
「何か用か?」
「……夜凪か。お前の親父さんの事務所に、掃除を頼みたい」
いつもとは違う、地這うような怒りを抑えている陽一の声だった。受話器越しでも伝わってくる、凄まじいまでの独占欲と、底知れない熱。
(……らしくないな。理性で自分を縛り付けているアイツが、ここまで感情を剥き出しにするとは)
陽一は僕と違い、どこまでも人間臭い。ファンに対しても、仕事に対しても、そしておそらくは女に対しても、その芯にあるのは泥臭い執着だ。
自分をどう見せるかという計算よりも、欲しいものを手に入れるためなら泥を啜ることすら気にしないというのか、嫌がらないというのか、なりふり構わないスタイルの持ち主だ。
スマートに法で人を裁き、最小限の労力で最大の結果を求める僕からすれば、それは最も理解しがたい、非効率な生き方だといつも思う。
けれど、だからこそ少しだけ興味を引かれる。その泥臭い熱が、一人の女をどこまでボロボロに壊し、そして僕という冷徹な理法に触れた時、どんな歪な音を立てるのかを。
「誰か、消す?」
「ある女の父親だ」
「……」
「羽瀬 和彦という男だ」
受話器の向こうで、陽一の押し殺したような、確実な殺意が揺れている。僕はふっと口角を上げた。
(久しぶりにスキャンダルか)
「羽瀬 和彦……。あぁ、あの救いようのないギャンブル中毒者ですね」
「知っているのか」
「えぇ。陽一がそんなに熱を上げている相手の父親だ。少しばかり、父親のコネを使って調べさせてもらった」
僕は手元のタブレットに表示された、羽瀬家の家系図をなぞる。
「羽瀬 和彦の妻、栞さんは心優しい女性のようですね。娘さんは、母親の面影を強く残した見目麗しい少女ですね。」
裏のリストに載るほどのクズを父に持つ、同情の余地しかない家族。妻の栞は夫の借金苦で心労を重ねて入院中。そして娘の紬が、そのすべてを背負うことになった。
(……可哀想な家庭だ。僕たちの視界に入ってしまったことが、彼女の最大の不運だね)
「悪いが、父親を海外にでも飛ばしてくれ。二度と紬の前に現れないように」
陽一の殺気だった依頼に、僕は冷ややかな笑みを洩らす。
「陽一、君は甘いな。人間は、まだ逃げられるなんて夢を見る」
「……何が言いたい」
「ただ遠ざけるだけでは意味がないってことだよ」
彼女・紬が立っている地面をすべて削り取り、僕たちの用意した檻以外、この世界にはどこにも居場所がないと思い知らせてあげないと意味がないんだよ。
陽一には、まだ優しさが残っているんだろうな。
僕は電話をしながら、優雅に指先を動かし、父の事務所の精鋭たちへ指示を送る。
法的に、社会的に、羽瀬和彦という男をこの世から抹殺し、紬を完全な孤立へと追い込むためのチェス盤を整える。
「……わかった。手続きはすべてお前に任せる。金ならいくらでも払う」
陽一の言葉に、僕は薄く笑った。君は対価を払うと言った。ならば、僕は君の最も大切にしているものを、法という名の鎖で僕の所有物に書き換えてあげよう。
「僕がそんなものを欲しがると思うかい」
「……何が望みだ」
「とりあえず、明日、紬ちゃんに会わせてよ」
「会う必要があるのか?」
「父親を消すには、彼女本人の合意……という名の署名が必要になるからね」
もちろん、嘘だ。
法律を盾にすれば、彼女に会わずとも処理する方法などいくらでもある。だが、陽一がそこまで狂わされている獲物を、この目で確かめない手はない。
「……勝手にしろ。だが、余計な真似はするなよ」
電話が切れる。
僕はすぐさま、SOLARISグループの共有スケジュールを開いた。明日の午後、陽一はスタジオに缶詰だ。
(……いい空白があるじゃないか、陽一)
人気ランキング最下位というのも、時に特典になるらしい。多忙な陽一と違って、僕には社会科見学に割ける自由な時間がたっぷりとあるのだから。暗くなった画面を見つめながら、指先で自分の唇をなぞった。
(陽一の獲物を横から眺めるのは、思った以上の収穫だ)
明日、陽一がいないあの部屋で、彼女はどんな顔をして僕を迎えるだろうか。救済を求めて泣きつくなら、その涙が乾く暇もないほどの絶望を教えてあげようか。
そうだな。
たとえば、陽一に抱かれることで救われると信じているなら、その身体をまずは僕が法的な対価として、隅々まで検品してやるのも悪くない。
怯える彼女の肌に、陽一ではなく僕が最初の消えない刻印をつける。
「父親を救えるのは僕だよ」と囁きながら、彼女が大切に守ってきた最後の尊厳を、事務的に、徹底的に奪い去る。身体を差し出すことが、彼女に残された唯一の支払い能力であることを、その肌に直接刻み込んでやる。
もし「働いて返したい」なんて健気なことを口にするなら、彼女の小さな頭では一生理解できないような、残酷な経済の理を叩き込んであげようか。
父親の作った数千万の負債を、ラウンジの時給で返そうとすれば、彼女が老婆になるまで搾取され続けても終わらないという、単純な算術の現実を。
たとえ死に物狂いで働いても、その稼ぎはすべて入院中の母親の延命費と、膨れ上がる利息という名のブラックホールに吸い込まれて消える。
彼女には、自分のために使える一円すら一生残らない。そんな、呼吸することすら借金になる詰んだ人生の感触を。
法という名の冷たい鎖で彼女の自由を奪い去る。
(どっちもいい案だ。考えるだけで、にやけてくる)
羽瀬 紬。君が自分の無力さに絶望し、僕の足元で許しを請う瞬間を。
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