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第2章:公の役割(オフィシャル・ロール)
第27話:蛇の誘い
しおりを挟む高級外車が滑らかに停車し、ドアマンが恭しく扉を開ける。
目の前に広がるのは、都内でも有数のラグジュアリーなショッピングモールだった。吹き抜けの天井から差し込む光が、大理石の床を宝石のように輝かせている。
「……すごい」
車を降りた瞬間、私はその煌びやかさに圧倒された。日高の娘・美月に魔法をかけてもらった今の私なら、この場所に立ってもいいのかもしれない。そんな淡い期待と高揚感が胸を弾ませる。
(本当にシンデレラになった気分)
横に立つ瑛斗は、ラフなジャケット姿でも、周囲の視線を一手に集めるほどのオーラを放っている。御曹司というのは、服装のブランド以前に、纏っている空気そのものが違うのだと思い知らされた。
ふと、昔父に叱られたことを思い出した。
「家でだらしない格好をしていれば、外に出た時に無意識にその隙が出る。家でこそ、胡坐をかかずに姿勢を正していなさい」
当時の私は「外で気をつけていれば大丈夫」なんて反論していたけれど、瑛斗を見ていると父の言葉が正しかったのだと痛感する。
瑛斗の隙のない挙動は、きっと血筋だけでなく、気が遠くなるような日常の積み重ねから作られたものなのだろう。
私自身、あの涼子のような「いかにも」な振る舞いの令嬢は苦手だけれど、認めざるを得ない。彼らには、私のような一般人には真似できない、本物の品の良さが備わっているのだと。
「行くぞ。……逸れるなよ」
瑛斗が自然な動作で私の手を取る。そのあまりにスマートなエスコートに、私は一瞬、瑛斗が何を言っているのか分からなかった。
「逸れるな」という言葉で思い出すのは、幼馴染の健太のことだ。
健太とショッピングモールに行くと、私の目は決まって挙動不審になる。
ケーキ屋、クレープ屋、アイスクリーム屋にジェラート……。
普通の女の子なら、真っ先に最新の洋服や宝石、化粧品に目が行くのかもしれないけれど、私の場合は完全に花より団子だった。
そんな私に、健太はいつも「おい、迷子になるぞ」と呆れた顔で私の手を取り、ずんずんと引っ張っていく。……いや、あれは引きずると言った方が正しいのかもしれない。駄々をこねる子供を無理やり連れて行く母親のような光景だったはずだ。
健太には独自の哲学があって、「甘いものには食べる順番がある。お前の食べたい順に手を出すと、効率よくデザートサーフィンができなくなるだろ」と、いつも真剣な顔で説教されていた。
(……懐かしいな。あんなことで笑ったり怒ったりしてたなんて)
今の私は、甘いものの順番どころか、自分の居場所さえ見失いそうな素敵なショッピングモールという場所に立っている。現状に満たされていないわけじゃない。けれど、あんなに単純で幸せだった日々が、今の私には酷く遠い砂漠の蜃気楼のように見えた。
そんな健太との騒がしい思い出に、つい口元が緩みそうになった、その時だった。
賑わっていたモールの喧騒が、ある一点を境に吸い込まれるように音量を落としていく。まるで、指揮者のタクトに合わせてオーケストラが静まるように。周囲の客たちが皆、同じ方向へと顔を向け、驚きと畏敬の混じった視線を送っている。
人混みが自然と割れて、一本の道ができたその先に、その人は立っていた。
世界的に有名な琴奏者、名門黒瀬グループの令嬢で、蓮の母・黒瀬志保。
(あの日以来の再会だ)
周囲のざわめきが、志保の名を囁くような声に変わっていく。
「黒瀬 志保だ」
「まさかここで」
「素敵。綺麗」
白いオートクチュールのスーツに身を包んだ志保は、まるで氷の女王のように冷ややかな美しさを纏い、その存在だけで場の空気を一変させていた。
それは、サインをねだるほどの勇気を持つ者など、一人もいなかった。ただ、その圧倒的な存在感に気圧され、人々は遠巻きに志保を仰ぎ見るしかない現状だったのだ。
(……空気が重い?なんだか怖い予感しかしない)
志保の視線が、真っ直ぐに私たち、いや、瑛斗と、その隣にいる私を捉えた。
その瞬間、志保の美しい唇がゆっくりと弧を描いた。
「あら、瑛斗。奇遇ね」
鈴の音のように澄んだ、けれど鼓膜を冷たく撫でる声。
志保は、数人の取り巻きを従え、悠然と私たちの前に立っていた。
(大理石の彫像のように、やはり美しい)
「……伯母様。お買い物ですか」
瑛斗の声が一段と低くなる。繋いでいた手に力を込め、さりげなく私を背後に隠した。
けれど、志保は艶然とした笑みを浮かべ、瑛斗の牽制など意に介さない様子で私を凝視した。その瞳は、本館で見つめていた時と同じ、すべてを使い古したおもちゃのように見做す、冷ややかな視線だった。
「奈月さん。二度目ですわね。体調はいかが?」
「えっ……。あ、はい……おかげさまで……」
まさか名前を覚えられているとは思わず、私は震える声で答えるのが精一杯だった。
志保は私の返事など最初から興味がないかのように、一歩、私に近づいた。そして、細く長い志保の指先が、私の顎をそっと持ち上げる。
(……え?)
女性にこんなことをされたのは、生まれて初めてだ。同性から受けるにはあまりに不自然で、けれどあまりに手慣れたその動作に、私の心は志保の魅力に吸い込まれそうになった。
(この人、男性に対してもこうやって……モノとして、品定めをするのか)
私を見下ろす志保の瞳には、慈愛も敵意すらもなく、ただ高価な楽器の傷を調べるような、冷たい観察眼だった。
志保にとって、顎を持ち上げて顔を検分するのは、挨拶と同じくらい当たり前のお手本のような所作なのだろうか。
(お金持ちのすることは理解できない)
「無垢な器ですこと。私の番組で紹介したいですわね」
(私をなぜ?紹介ってどういうこと?)
「伯母様、ご遠慮致します」
瑛斗が割って入ってくれたことに、心の底から安堵した。何を言ったら正解なのか、一言も浮かばなかったから。けれど、志保は艶然とした微笑を崩さず、さらに言葉を重ねた。
「あら、なぜかしら?俺のシンデレラを世の皆様にお披露目いたしませんと。蓮もそれを望んでいますよ」
(蓮が……?それに、どうして……。あのシンデレラの話は、私と瑛斗、それに涼子しか知らないはずなのに)
「伯母様、申し訳ないですが、これから用事がありますので」
じわり、と背中に冷たい汗が伝う。
瑛斗は志保の言葉を力ずくで切り上げ、私の肩を抱くようにして歩き出した。逃げるようにその場を去る私たちの背中に、志保の鈴の音のような、けれど蛇のように絡みつく声が追いかけてくる。
「今夜、征一さんと会う約束をしておりますの」
ショッピングモールの華やかな照明が、急に色褪せて見えた。
瑛斗の父・神谷社長の名前を、志保はあまりに親しげに呼んだ。この公の場であっても、志保は一切の視線を気に留めない。ルールは自分が作るものだと言わんばかりの傲慢さ。
(……伯母様と社長は、一体どんな関係なの?)
瑛斗の繋いでいる手に、痛いくらいの力がこもっていた。
「……父と、約束?」
「冴子さん(瑛斗の母)の許可もいただいておりますわ」
「伯母様!母を苦しめないでいただきたい」
瑛斗のその言葉に、志保の微笑がピクリと凍りついた。
「その言い方は語弊がありますわね。私はただ、親族として正しい場所に、正しい人間を戻したいだけですよ」
志保はそう言って、冷たい風を残して去っていった。
ショッピングモールの華やかな照明が、急に色褪せて見えた。
「……親父は、まだ伯母様の言いなりなのか」
私のような部外者が決して踏み込んではいけない、神谷家と黒瀬家の深い因縁が横たわっているようだった。だけども、許嫁である以上、これから関係してくるのだろう。
(誰に教えてもらうと一番いいのだろうか?)
しばらくの沈黙のあと、瑛斗はふっと小さく息を吐くと、私を気遣うように視線を落とした。
「……奈月。悪かったな」
瑛斗のその一言を聞いた瞬間、胸の奥がツンと痛んだ。きっと、幼少期からこんな風にたくさん傷ついて、たくさんの理不尽に耐えてきたのだ。
世の中ではよく「空気を読め」なんて言うけれど。瑛斗はきっと、読みたくもない冷え切った空気を、誰よりも敏感に読み取って生きてきたに違いない。
相手の顔色を窺い、一歩先を読み、自分を殺して理不尽を飲み込む。真面目な人ほど損をするという言葉、今の瑛斗と志保のやり取りを見ていたら、その言葉が持つ本当の残酷さが痛いほど理解できてしまう。
(……私の家とは、全然違う)
私の実家や親戚の間でも、もちろん喧嘩はする。でも、それは言い合える甘えがあるからで、根底にはいつも不器用な愛情が籠もっていた。
けれど、あの二人には愛情ではなく、相手を屈服させるための牙のように棘がある感じだった。
瑛斗はずっと、一人でこのバチバチとした火花散る檻の中で戦ってきたのだ……。
「瑛斗さん……今日は帰ったほうが」
「いや。……行くぞ」
瑛斗が向かったのは、モールの中でもひときわ厳かな佇まいの、オートクチュールのサロンだった。予約なしでは入ることさえ許されない、静かで何とも言い難いほどの安らかな空間だった。
「瑛斗様、ご来店頂かなくとも、私どもが神谷様のご自宅にお持ち致しましたのに」
出迎えてくれた店員の、完璧なまでの美しさと、音楽のような綺麗な言葉遣いに圧倒される。この世界には、こんな隙のない人たちがどこにでも当たり前のようにいる。けれど、そんな完璧な世界で孤独に戦ってきた瑛斗のために、今の私ができることは……。
「……彼女に最高の一着を」
案内してくれた店員は、スッと背筋を伸ばし、指先まで綺麗に揃えた両手を体の前で重ねた。その無駄のない、凛とした立ち振る舞いのまま、私を上から下まで、だけど不快感を与えない柔らかな視線で眺める。
そして、深く頷いてこちらまで笑顔になりそうな微笑みを向けた。
「瑛斗様。……この方には派手すぎる装飾は必要ございません。肌の露出を抑えつつ、その立ち姿だけで、凛と咲く一輪の花のようになる一着が相応しいでしょう」
一輪の花。志保に無垢な器、つまり、中身が何もない入れ物だとからかわれたばかりの私にとって、その言葉はどれほど救いになっただろう。
店員は流れるような所作で踵を返すと、奥から光を吸い込むような深い夜色のドレスを運んできた。
「こちらを。奈月様の持つ清廉さを、最も美しく引き立てるはずです」
試着室で着替えを手伝ってもらいながら、鏡に映る自分を見る。
深い夜空を切り取ったようなネイビーのシルク。そこに、繊細な月の光を思わせるシルバーの刺繍が、流星のように肩から裾へと流れている。
店員の白手袋に包まれた手が、壊れ物を扱うように丁寧にドレスの皺を伸ばしていく。そのプロフェッショナルな振る舞いに、自分まで価値のある存在になったような錯覚を覚えた。
(これが、瑛斗の見ている私……?)
カーテンを開けると、待っていた瑛斗の視線が私に突き刺さった。
瑛斗は一瞬、息を呑んだように目をみはった。
それから、彼は何かに引き寄せられるようにゆっくりと私の元へ歩み寄る。
「……ああ」
短く吐き出された声は、感嘆なのか、それとも納得なのか。
瑛斗はそのまま、私の周りをゆっくりと一周した。上から下まで、どの角度からも食い入るように視線を走らせ、細部まで厳しくチェックを入れる。
その視線は、まるで最高級の芸術品を鑑定するコレクターのようでもあり、大切な宝物を磨き上げた職人のようでもあった。
(……そんなに見つめられると、少し恥ずかしい)
沈黙の中で繰り返される瑛斗の歩み。ドレスの裾の揺れ方、背中のライン、髪筋の一本一本までを確かめるようなその執念に、私の鼓動は速くなるばかりだった。やがて私の正面で足を止めると、瑛斗は満足げに見つめた。
「……完璧だ。綺麗だ」
瑛斗の大きな手が、私の肩にそっと置かれる。その熱を感じながら、私は鏡の中の自分を真っ直ぐに見つめた。
瑛斗の強い瞳が、私を捉える。
平凡な人間が、瑛斗の世界の盾になれるかは分からない。でも、瑛斗が私を俺のシンデレラだと呼んでくれるなら、令嬢らしい振る舞いができるようにするのが許嫁と言うものだ。
(日高に指導してもらおう)
志保の冷たい言葉も、神谷家という巨大な壁も、今の私なら受け止められる気がする。このドレスと、瑛斗の言葉は、私に戦うための勇気をくれた。
サロンを出ると、外はもう夜だった。
煌びやかなショッピングモールの光を背に、私たちは神谷家という戦場へと続く車に乗り込むことになる。
次にこの物語の幕を開けるのは、美しき蛇のような女性、黒瀬志保の登場です。
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