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七章 蜃気楼都市小閑編
特別講義申請
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「ふぅん、あの人はいちいち面白い事を考えるな」
「ですねえ、失われた奇跡の術を図書館から発掘したかと思えば今度は新たな形式の講義を提案なさるとは」
「移り気というのか視野が広いというのか……」
「しかし見識や体験がどうのと尤もらしく書かれてはいるが、これは要するにただの旅行、遊びなんじゃないかね?」
「さて……何事も結果を出してきたライドウ先生と識君からの発案ですから私如きにはまだ何とも。今の段階では怖くて評価できませんよ」
「そういえば百合の花の魔術の研究は?」
「清々しい程に情報を開示していただきましたが再現率はまだまだ……未だ一部の才ある者のみ、といったところですか」
「識と言えば、最近は図書館によくいると聞くが……今度は一体何を調べているの?」
「本人にも生徒にも当たったがまだわからん。で、だ」
「我らとしての立場をどうするのか、ですな」
「今のところライドウは学園長側のスタンスを取っている。ならばこの特別講義についてもこちらが賛成してやる道理は無い」
「しかしあれらの生み出すものは学園に莫大な利益をもたらします。こちらもクズノハ商会との関係を今からでもゼロから作っていくべきでは」
「シュウガクリョコウ。上手く使えば面白い制度になるんじゃないかと思いますよ、私は」
「……ほう?」
「学生にはエサ、外部には広告」
「?」
「例えば。優秀かつ卒業を確定した学生のみを対象に各国の代表的な都市と提携して学園行事としてこの旅行を行う形はどうでしょう? 講師の引率はともかく卒業を前に苦楽を共にした学生たちにとっては思い出作り、向かった先の都市では学園の生徒が確かに飛び抜けて優秀である事を示す事ができるかと」
「……なるほど。建前だけでも旨味が多いか。何かしら課題を課してより確実に優秀な学生がそこで力を発揮できるよう調整する手もある。それなりの人数、金払いも……ふむ、これは確かに思ったよりかなり面白い。美味しい利権を孕む可能性も……」
「ええ色々な意味でロッツガルド学園の名が世界に更に広まり、価値も高められる。講師の選抜も責任の所在含め難しい問題もございますが、リミアのアカデミーなどには良い牽制と奇襲になる」
「アカデミーか。連中が慌てふためくなら面白いか」
「少なくともライドウ先生がこれまでに学園に害した事がありませんし、ここは一つ」
「うむ。ジン=ロアンらの進路と今後の活躍も楽しみでならん。あれぞ、ロッツガルドが輩出していくべき学生の本来よ」
「ではひとまず。ライドウ先生らが試験的に行うという形で認める。上首尾であれば先程のようなロッツガルド学園の新たな恒例行事として検討していく。各々方、よろしいかな?」
『異議なし』
またライドウが何かしでかした。
そんな雰囲気で始まったロッツガルド学園のとある講師派閥の会合。
こちらは訝しむ空気もありながら、まあ平穏の内に話がまとまったようだった。
特別講義申請。
これは前例にないスタイルの講義を試みる際に講師が学園に認可を求めるものだ。
過去を振り返ってもここ数十年は提出されておらず、臨時講師がこれを行うのは史上初の事だった。
ライドウの名で提出されたそれは、修学旅行。
ある一定の能力を身につけた学生を対象に講師による引率を条件に学園外の都市に旅をし、当地で見識を深め、かつそこでしか出来ない貴重な体験を通じて人的成長を促す。
というような事がつらつらと書類に綴られていた。
ちなみにライドウが目的地とした都市は独立を果たしたばかりの辺境都市ツィーゲ。
元々刺激的な辺境都市であった事と最近の知名度の高さから都市の魅力という意味での説得力はかなり高い。
学園都市と世界の繋がりを増やす方策と見ることもでき、その点で利権を見込む者もそれなりにいた。
講師らにとってはこれはまあ面白いんじゃないの、で終わるレベルの話だ。
やってみて今後を考えれば良い、ともなる。
しかし、だ。
冗談じゃ無いと絶叫した一派もいた。
それが……事務局の職員たちだった。
「戻ってきた書類の確認、どうだ!?」
「ダメでした、全てかわされています!」
「こちらもです。契約はこれまで通りのまま、年次更新の自動化も検討の上判断すると一筆があります!」
「報酬増額の方は? あれは返答を求めない書式で通知だけお送りしたはずだ」
「きちんと別に拒否する旨の回答書が添えられています。現状の報酬で一介の臨時講師として十分な額を頂いている、と」
「特別講義申請、例の修学旅行。あの申請は今どうなってる!?」
「書類は完璧で講師の皆様にも話をされていたようで事務局では止められませんでした! 驚くべき速度であとはもう……」
「まさか今月中には受理されるとでもいうのか!?」
「いえ事務局長。今日明日にはおそらく受理され、試験的にという体裁でライドウ先生らによる第一回修学旅行はいつ始まってもおかしくない状態と見るべきです」
「……ありえーーーん!!」
「ですよね! やっとご本人ともスムーズに連絡を取れるようになってきたというのに、ここで旅行なんて名のついた講義が認可されたらどうなるんだよ……」
「講師には頼みにくいのか、連中が引き受けないのかしらねえけどさあ。ライドウ先生がらみの根回しやら相談が全部事務局に降りかかってくんのはなんでなんだよ!!」
「こちとらただの事務員さんなんですよ? 講義に空きを作るコネも生徒をねじ込むコネもあるわけねーんですよ、なんでわからねえんですよう!」
「局長!」
「手短に、そしてR先生以外の報告にしてくれ!」
もはや口にする事すら恐ろしくなったか頭文字だけにされた、かの講師の名。
「すみません! 修学旅行、認可されました!」
「お、ふぅ……」
「加えて一部講師の方々から恒例行事としての可能性も探りたいとの要望があり、事務局の方で新しく係を設けて各地の都市と提携を行う場合に備え条件など」
「……」
「それからライドウ先生から報告書が上がってき次第、すぐ講師陣で共有できるよう手配するようにと」
『……』
追加の連絡を持ってきた職員の口がどんどん言葉を紡いでいく。
事務局内の空気が一言で言って「うわあ……」一色に染まってしばらく。
沈黙し俯いたまま報告と連絡を聞いていた事務局長が、唐突に飛び抜けて爽やかで明るい笑顔になり顔を上げた。
『っ』
職員の何割かが彼の異常に気づいて息を呑む。
「よし皆! 有給だ!」
「ボスが壊れたーー!」
どうするんだ、どうもならんよ。
もう終わりだ、いやよく頑張ったさ。
ストライキすれば寝ていいのかな、有給だから寝てていいんだよ。
阿鼻叫喚のロッツガルド学園事務局。
そう、事務局にとってライドウの存在は恐ろしく厄介な存在になっていた。
関係者、周囲からライドウに寄せられる要望、相談、クレームを事務局が一心に受け止めていたからだ。
学園祭と変異体事件の後、ライドウに寄せられる意見の数々は多岐多量を極めていった。
そういった意見がまともな内容、まともな回数であれば事務局長とてここまで心を病まなかっただろう。
事務局の裁量を超えるような無茶な要望や、いつまで経っても要望に対応しない事務局の無能をなじるクレームが次第に溢れていった結果がこれであった。
ライドウもまた事務局から無茶を言われて詐欺紛いの確認書類や通知書を送られて苛ついていたが、事務局もまた行き場のない怨嗟が渦巻く地獄と化していた。
「へっへー、これでまた残業確定。今月も稼げますなー、ライドウ様々だぜ」
「連日よ? 嬉しいの? 私はもう、たまには明るい内に帰りたいわ」
「そっか? 俺は朝まで残って一旦帰って昼からまた出てくるやつ、嫌いじゃねーから。ライドウ先生のおかげで給料が数倍なんだ、嬉しいねえ」
「事務局長なんて起きてるお子さんにもう3日も会ってないって。かわいそ」
「独り身サイコー。さ、適当にとろとろ働きましょっかね。どうせ理不尽なクレーム処理が殆どなんだから、さ」
一部にはこんな奇特な若手もいたりしたが。
彼にとってはこの職場が忙しくなる事もそれが理不尽なクレームによるものが大きい事もさして気にならないどころか、現状を招いた一因とも言えるライドウには感謝すらしている嬉しい状況のようだ。
ロッツガルド学園の職員は働いたら働いただけの給与が出る。
つまり残業をすればしただけ給料が上がる。
ただそれだけの事で仕事に励める者も少ないながらいるのは、今のこの事務局にとって数少ない明るい材料なのかも知れない。
「ですねえ、失われた奇跡の術を図書館から発掘したかと思えば今度は新たな形式の講義を提案なさるとは」
「移り気というのか視野が広いというのか……」
「しかし見識や体験がどうのと尤もらしく書かれてはいるが、これは要するにただの旅行、遊びなんじゃないかね?」
「さて……何事も結果を出してきたライドウ先生と識君からの発案ですから私如きにはまだ何とも。今の段階では怖くて評価できませんよ」
「そういえば百合の花の魔術の研究は?」
「清々しい程に情報を開示していただきましたが再現率はまだまだ……未だ一部の才ある者のみ、といったところですか」
「識と言えば、最近は図書館によくいると聞くが……今度は一体何を調べているの?」
「本人にも生徒にも当たったがまだわからん。で、だ」
「我らとしての立場をどうするのか、ですな」
「今のところライドウは学園長側のスタンスを取っている。ならばこの特別講義についてもこちらが賛成してやる道理は無い」
「しかしあれらの生み出すものは学園に莫大な利益をもたらします。こちらもクズノハ商会との関係を今からでもゼロから作っていくべきでは」
「シュウガクリョコウ。上手く使えば面白い制度になるんじゃないかと思いますよ、私は」
「……ほう?」
「学生にはエサ、外部には広告」
「?」
「例えば。優秀かつ卒業を確定した学生のみを対象に各国の代表的な都市と提携して学園行事としてこの旅行を行う形はどうでしょう? 講師の引率はともかく卒業を前に苦楽を共にした学生たちにとっては思い出作り、向かった先の都市では学園の生徒が確かに飛び抜けて優秀である事を示す事ができるかと」
「……なるほど。建前だけでも旨味が多いか。何かしら課題を課してより確実に優秀な学生がそこで力を発揮できるよう調整する手もある。それなりの人数、金払いも……ふむ、これは確かに思ったよりかなり面白い。美味しい利権を孕む可能性も……」
「ええ色々な意味でロッツガルド学園の名が世界に更に広まり、価値も高められる。講師の選抜も責任の所在含め難しい問題もございますが、リミアのアカデミーなどには良い牽制と奇襲になる」
「アカデミーか。連中が慌てふためくなら面白いか」
「少なくともライドウ先生がこれまでに学園に害した事がありませんし、ここは一つ」
「うむ。ジン=ロアンらの進路と今後の活躍も楽しみでならん。あれぞ、ロッツガルドが輩出していくべき学生の本来よ」
「ではひとまず。ライドウ先生らが試験的に行うという形で認める。上首尾であれば先程のようなロッツガルド学園の新たな恒例行事として検討していく。各々方、よろしいかな?」
『異議なし』
またライドウが何かしでかした。
そんな雰囲気で始まったロッツガルド学園のとある講師派閥の会合。
こちらは訝しむ空気もありながら、まあ平穏の内に話がまとまったようだった。
特別講義申請。
これは前例にないスタイルの講義を試みる際に講師が学園に認可を求めるものだ。
過去を振り返ってもここ数十年は提出されておらず、臨時講師がこれを行うのは史上初の事だった。
ライドウの名で提出されたそれは、修学旅行。
ある一定の能力を身につけた学生を対象に講師による引率を条件に学園外の都市に旅をし、当地で見識を深め、かつそこでしか出来ない貴重な体験を通じて人的成長を促す。
というような事がつらつらと書類に綴られていた。
ちなみにライドウが目的地とした都市は独立を果たしたばかりの辺境都市ツィーゲ。
元々刺激的な辺境都市であった事と最近の知名度の高さから都市の魅力という意味での説得力はかなり高い。
学園都市と世界の繋がりを増やす方策と見ることもでき、その点で利権を見込む者もそれなりにいた。
講師らにとってはこれはまあ面白いんじゃないの、で終わるレベルの話だ。
やってみて今後を考えれば良い、ともなる。
しかし、だ。
冗談じゃ無いと絶叫した一派もいた。
それが……事務局の職員たちだった。
「戻ってきた書類の確認、どうだ!?」
「ダメでした、全てかわされています!」
「こちらもです。契約はこれまで通りのまま、年次更新の自動化も検討の上判断すると一筆があります!」
「報酬増額の方は? あれは返答を求めない書式で通知だけお送りしたはずだ」
「きちんと別に拒否する旨の回答書が添えられています。現状の報酬で一介の臨時講師として十分な額を頂いている、と」
「特別講義申請、例の修学旅行。あの申請は今どうなってる!?」
「書類は完璧で講師の皆様にも話をされていたようで事務局では止められませんでした! 驚くべき速度であとはもう……」
「まさか今月中には受理されるとでもいうのか!?」
「いえ事務局長。今日明日にはおそらく受理され、試験的にという体裁でライドウ先生らによる第一回修学旅行はいつ始まってもおかしくない状態と見るべきです」
「……ありえーーーん!!」
「ですよね! やっとご本人ともスムーズに連絡を取れるようになってきたというのに、ここで旅行なんて名のついた講義が認可されたらどうなるんだよ……」
「講師には頼みにくいのか、連中が引き受けないのかしらねえけどさあ。ライドウ先生がらみの根回しやら相談が全部事務局に降りかかってくんのはなんでなんだよ!!」
「こちとらただの事務員さんなんですよ? 講義に空きを作るコネも生徒をねじ込むコネもあるわけねーんですよ、なんでわからねえんですよう!」
「局長!」
「手短に、そしてR先生以外の報告にしてくれ!」
もはや口にする事すら恐ろしくなったか頭文字だけにされた、かの講師の名。
「すみません! 修学旅行、認可されました!」
「お、ふぅ……」
「加えて一部講師の方々から恒例行事としての可能性も探りたいとの要望があり、事務局の方で新しく係を設けて各地の都市と提携を行う場合に備え条件など」
「……」
「それからライドウ先生から報告書が上がってき次第、すぐ講師陣で共有できるよう手配するようにと」
『……』
追加の連絡を持ってきた職員の口がどんどん言葉を紡いでいく。
事務局内の空気が一言で言って「うわあ……」一色に染まってしばらく。
沈黙し俯いたまま報告と連絡を聞いていた事務局長が、唐突に飛び抜けて爽やかで明るい笑顔になり顔を上げた。
『っ』
職員の何割かが彼の異常に気づいて息を呑む。
「よし皆! 有給だ!」
「ボスが壊れたーー!」
どうするんだ、どうもならんよ。
もう終わりだ、いやよく頑張ったさ。
ストライキすれば寝ていいのかな、有給だから寝てていいんだよ。
阿鼻叫喚のロッツガルド学園事務局。
そう、事務局にとってライドウの存在は恐ろしく厄介な存在になっていた。
関係者、周囲からライドウに寄せられる要望、相談、クレームを事務局が一心に受け止めていたからだ。
学園祭と変異体事件の後、ライドウに寄せられる意見の数々は多岐多量を極めていった。
そういった意見がまともな内容、まともな回数であれば事務局長とてここまで心を病まなかっただろう。
事務局の裁量を超えるような無茶な要望や、いつまで経っても要望に対応しない事務局の無能をなじるクレームが次第に溢れていった結果がこれであった。
ライドウもまた事務局から無茶を言われて詐欺紛いの確認書類や通知書を送られて苛ついていたが、事務局もまた行き場のない怨嗟が渦巻く地獄と化していた。
「へっへー、これでまた残業確定。今月も稼げますなー、ライドウ様々だぜ」
「連日よ? 嬉しいの? 私はもう、たまには明るい内に帰りたいわ」
「そっか? 俺は朝まで残って一旦帰って昼からまた出てくるやつ、嫌いじゃねーから。ライドウ先生のおかげで給料が数倍なんだ、嬉しいねえ」
「事務局長なんて起きてるお子さんにもう3日も会ってないって。かわいそ」
「独り身サイコー。さ、適当にとろとろ働きましょっかね。どうせ理不尽なクレーム処理が殆どなんだから、さ」
一部にはこんな奇特な若手もいたりしたが。
彼にとってはこの職場が忙しくなる事もそれが理不尽なクレームによるものが大きい事もさして気にならないどころか、現状を招いた一因とも言えるライドウには感謝すらしている嬉しい状況のようだ。
ロッツガルド学園の職員は働いたら働いただけの給与が出る。
つまり残業をすればしただけ給料が上がる。
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