月が導く異世界道中

あずみ 圭

文字の大きさ
367 / 551
五章 ローレル迷宮編

vs緋綱&マリコサンズ

しおりを挟む
「ぐぁ……だが私をやったとて戦いはまだ終わりではない。しかし褒めてやろう、まさかマリコサンファイブが一角を崩そうとはな。見事なりーーふはははは!!」

「一撃だと、まさかイエローさんを一撃で落とす威力を持つとは。隊長!! レッド隊長!! ご指示を!!」

「驚嘆である。真に驚嘆である。イエローは我らの中でも末席の者ではあったが、奴のボックスカーには一目置く所があった。しかしな、皆よ案ずるな。まだ我らはやれる。決して守勢になるな、攻めて攻めて攻め続けるのだ! 前線には副隊長たるブラックも直に――」

「隊長! イエローさんをやった一撃がそのままブラックさんも串刺しに! ブラックさん戦死です!!」

「……な、なんとーーー!?」

 くっそ。
 大分威力が低い。
 群体で存在しているらしいこの不思議な妖精は倒してもすぐに復活してくる。
 一応長く存在している個体は成長もするらしくそいつらは即時復活とかはしない……まあ髭付きになって個性が出てくるって位みたいだけど。
 ただそういうのがノーマルなマリコサンを統括して軍隊の如く襲い掛かってくる。
 つまり即座に復活してこないこのリーダータイプをさっさと仕留めて烏合の衆にしたい訳だ。
 ……群体。
 軍隊。
 え、まさかそういう事なの?
 いやいやいや。
 種族にあった戦い方をしているだけだろう。うん。
 僕からすると全てがネタみたいな種族だけに一抹の疑問が残る。
 さて、前後から迫る地獄の弾幕に魔力体を三回ほど再構成させられた僕ですが。
 ひとまずマリコサンの援軍を沈黙させようと攻勢に出た。
 ただでさえ魔術も色々減衰されてて妨害もある現状。
 かといって詠唱をのんびりやってると緋綱さんが容赦なく潰しにかかってくる。
 接近戦タイプのマリコサンにも複数まとわりつかれて厄介な事この上ない。
 なんていうかな。
 短い詠唱でも、強制的に詠唱の所々を虫食いのように塗り潰してくるような面倒な妨害が組まれている。
 長い詠唱はほとんどがその妨害と緋綱さんで発動までもっていけない。
 上手く発動まで進めても威力は大きく下げられる。
 必然的に使える術そのものが更に威力に妥協した無詠唱ラインナップに限られる。
 なんてストレスの溜まる!
 とりあえず接近戦型ほとんどとリーダー型っぽいの二匹は処理済み。
 うまい事三匹直線上に並んでくれたから一言詠唱ので狙撃してみたら二匹までは狩れた。
 惜しい事にもう一匹までは術の威力がたなかった。

「そこっ!」

 絵面的に思いっきり僕が悪役だけど、魔力体を弄って数本触手状に操って残ってた戦士型マリコサンを貫く。
 
高嶺たかね君にこれだけ能力を抑え込まれてて……この魔力ゴリラ!!」

 ひどっ!
 緋綱さんの悲鳴混じりの罵声が心に刺さる。
 魔力ゴリラって。
 
「それくらいしか取り柄ないんで! 抜かせてもらいます!」

 まとわりつくマリコサンはもういない。
 緋綱さんの詠唱妨害と魔導書による結構な威力の魔術も今ならゴリラな魔力で圧し潰せる。
 ゴリラはな、心優しい、らしいんだぞ!!

「あの人はまだ戻らない!?」

「もう三分ほどとの事ーー!!」

「三分!? 三十秒にしてーー!」

「!……わかった巫女さん。なら三十秒、任せるぜ?」

「へ? あ、もしかしてクィーン出張ってる?」

「その通りだ! 今三十秒あるなら奴を仕留める手がある!!」

「了解っ! じゃあ全力全開、後先考えずにやってみるわ!」

 緋綱さんとマリコサンが魔術の砲撃戦の間に怒鳴るように叫びあっている。
 直後緋綱さんが前にマリコサンが一列下がった陣形に切り替わる。
 そして緋綱さんが浮かせている頁の数が一気に倍以上に増殖した。
 げ!?
 そっちこそ何て魔力ゴリラ!
 明らかにおかしいぞ!?
 大体当初からこの人どれだけの高位魔術を連打してると思ってる!?
 識を上回るぞ、冗談抜きで。
 しかも時々魔術師らしくないスキルまで織り込んでくるし。
 あんなのが専属の後衛だったら、相当安心感ありそうだよな。
 守り甲斐のある火力の見本みたいな人だ。

「出し切ってやろうじゃないの!」

「セイフティゾーンは後一分ちょっと使えないはずですけどね。手は抜きませんよ!」

「私たちもね、伊達に長く生きちゃいないの。それなりの工夫ってものは知ってるのよ。お婆ちゃんなめんな!」

 くっ。

美国守護うるわしきくにのまもり! 武砲猫連爪牙ガトリングにゃんこ! 歌姫十月クィーンテレサ!――」

 ちらっと、緋綱さんが後ろに控えるマリコサン達を見る。
 ふっと笑みでその視線に応える彼女達。
 剣に斧に槍。
 これまでの投擲メインの武装から接近戦用の武装に切り替えた?
 一体――。

偽頁・狂尽昇華レク・ゼロバーサーク!!」

 っ!
 黄金のオーラがマリコサン達を包む。
 体に吸い込まれていったオーラが、次いで彼女たちの内側から一気に噴き出し始めた。
 髪が金色に……。
 あー……突っ込みたいけど、これ本当に結構威力あるっぽいな。
 ブリッドを弾く真っ当で強力な障壁魔術。
 なんとも可愛らしい、色とりどりの猫を象った無数の魔力がこっちに向かって次々弾丸の如く突っ込んでくる攻撃魔術。
 爪と牙が異様に鋭い威力、最後には爆裂して魔力体をがっつり抉ってくる。
 こっちの攻撃魔術をランダムにか何らかの判定でか打ち消してくる呪歌を熱唱する異形の歌姫の召喚。
 はっきりいって、一個一個の魔術が識の指輪に匹敵するかもしれない。
 なのにまだ、緋綱さんの体には魔力がたっぷりと残っている。
 どんなカラクリなんだか。
 けど、これが最後のしのぎ時か。
 あの人ってのが誰かも大体想像がつく。
 結局高嶺って人の居場所や能力の詳細は掴み切れなかった。
 思ったよりずっとしんどい戦場だったけど、終わりが見えれば気分も変わるってもんさ。


◇◆◇◆◇◆◇◆


拘泥の泥濘オースタッド・メランジュ……」

 レッド、ブルーと呼ばれていたマリコサンも落とした。
 後方からの砲撃も随分と弱まった。
 とうとう膝をついた緋綱さん、浮遊していた頁の最後の三枚が消えた。
 周囲の空気が泥沼にはまった時みたいに重くまとわりついてくる。
 ただそれも数秒の事。
 魔力体を大きく抗って動かして拘束を引き千切る。

「あはは、流石にこれ以上は魔力を使えない…か。二百年分くらいかしら? あぁ新記録……」

 そのまま前につんのめって緋綱さんがぶっ倒れる。
 脂汗だらだら、顔真っ青だ。
 ん、こっちとしては理想的な倒し方か。
 魔力切れ? らしき症状で自滅してくれるのは。
 三十秒はかかってないと思う。
 
「グリーンメイス・クラッシャー!!」

 ああ、リーダータイプマリコサン。
 まだ残ってたっけ。
 上から飛び掛かってきたマリコサンが身の丈よりも大きな鎚を振りかぶっている。

「悪いね。もう相手にしてられないんだ」

 魔力体の両手を合わせ、彼女に向ける。
 で、発射。
 
「この私の! マトンチョップスに宿りし剛力はぁ!! マリコサンいちのーー!! 必殺――!!」

 轟音とともに。
 グリーンは星になった。
 貫通して天井に一発入っちゃうかと思ったけど、確かに凄い威力の一撃だったんだな。
 僕の魔力ナックルとほぼ相殺なんだから。
 しかし、ボックスカーとかマトンチョップスとか何の事やら、だ。
 ヒゲの名前かなーとか思ってみるも、正直未知の世界過ぎて自信がない。

「おし、終わり。ここからだと、澪からだな。あいつが身動きできない状況? ってのがいまいち予想できないけど、行ってみりゃわかるか」

「それはなりません」

「え」

 気配なんて全く無かったぞ?
 でも確かに声がした。
 右真横に誰かいる。

「まさか精鋭を含むマリコサンを粗方一撃で始末する剛の者がいようとは驚きです。しかし貴方は迷宮を司る我らの神髄を未だ――」

 貫禄ある口調。高貴な気配。
 大物っぽいだけに話なんて聞いてられない。
 だが即座に排除、が出来なかった。
 転移か。
 数発のブリッドが空を切る。
 
「確かに言葉を交わす時はとうに過ぎていましたね。ならばその身に受けなさい。マリコサン最強の切り札、私わたくしマリコサンクィーンが最終奥義!!」

「……」

 ここじゃ普段は抵抗しておしまいの事でも容易く影響を受ける。
 出来るだけ自然体であらゆる事態への対応に少しでも備える。

「ビーンナウォール!!」

 一瞬で視界が真っ暗になった。
 耳も塞がれた!?
 音がしない。
 いや、それどころか身動きが出来ない。
 なら拘束魔術?
 おいおい待てよ?
 これ、息も出来ない!
 何も見えない、聞こえない、体も動かせない、息も出来ない。
 何だこれ。何だこれ。なんだこれなんだこれなんだこれ!?
 パニックに向けて一直線だった僕の精神が、数秒で踏みとどまる。
 切っ掛けは音だった。
 聞こえた。
 自分の心臓の音。
 それに気づいた。そう僕はまだ生きてる。
 魔力体の存在は感じないけど、まだ生きてる。
 最後に聞いた術の名はビーナオール。
 いや、ビーナウォールか?
 マリコサンは迷宮にまつわる妖精だか精霊。
 そして彼女たちは妙に日本臭い。
 ならウォールは、壁?
 迷宮……壁……見えない聞こえない動けない息もできない僕の状況。
 ……。
 そういう事か。
 多分、いや間違いないだろう。
 緋綱さんと話していたマリコサンの言葉も思い出す。
 僕を仕留めるあてがあると、彼女は言っていた。
 それがこのスキルである事は確実だ。
 迷宮、壁関係、必殺。
 レトロなゲームで初見の時はコントローラーをテレビに投げつけそうになった。
 そう。
 僕は今。

 かべのなかにいる。

 界を全部強化に回して強引に魔力体を生み出す。
 相当硬い岩盤なのか周囲1~2メートルしか破壊できなかった。
 ここが壁のど真ん中だとすればそれが出来ただけでも御の字か。
 さっきまでの僕じゃ出来ない芸当かも。
 となれば。
 ここは普通なら即死の状況ながら、高嶺って人の能力の影響範囲外なのか。
 霧がかかったような界の状況も随分とクリアだ。
 二十層は、どこだろ?
 いつまで呼吸できるかもわからないし急がないと。
 しっかしマリコサンの女王様、とんでもない奥の手を隠してたな。
 緋綱さんを良い形で崩せたから少し油断があったのかも。
 ん。
 相変わらず内部の状況は上手く拾えないけど……二十層みっけ。
 あの人ってのが僕の読み通りアズノワールとかいう騎士なら、到着されたとてそこまで状況は変わらないと思う。
 ただ、それなのに少し嫌な予感がしているのも事実。
 出来るだけその時には僕も戻っていたい。
 ……穴掘りか。大分久しぶりだな。
 アクエリアスコンビの結界を破ってから、どっかで使ったっけなあ。
 やりますか。
 掘って掘って掘りまくって、戻らないと。
 待ってろ終盤戦!
しおりを挟む
感想 3,644

あなたにおすすめの小説

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。