リスティリア救世譚

ともざわ きよあき

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第一章  眩きレブレーベント

第六話 王女の力はその決意から④

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 救世主たる異界からの来訪者に託すまでもなく、自らの手で、女神を救済すること。
 総司にとって、アレインの決然とした姿は、その確かな信念は、本当に目が眩むほどに輝いて見えた。
 彼女はレブレーベントの民のために戦おうとしている。そしてレブレーベントの民を救うためには、リスティリアにある全ての命をも背負わなければならないのだと理解している。その覚悟すら決めているのだ。
 自分にこれほどの覚悟があるだろうか。
 傷を押さえ、膝をつき、アレインの火の出るような眼差しを受け止めて、総司は自問した。
 覚悟のあるなしに関わらず、総司はもう、「やらなければならない」のだと。そんな風に思っていた。だが、どうだ。これほどに強く、そして確固たる意志を持った人間が、女神を救うべく立ち上がろうとしている。
 彼女が総司を「出来損ない」と吐き捨てるのも納得だ。自分の命を、何か理不尽な理由で奪われてしまいたい。“彼女”の元へ、何も恥じることなく逝ってしまいたいと、全ての「責任」を放り出して逃げたがっている総司は、アレインの目には無様にしか映らないだろう。
 彼女の強い意志を邪魔してまで、「自分がやる」と言えるだけの理由と覚悟が、総司にはあるのか。未だ顔も知らないリスティリアの皆のために――――命を賭けて、アレインの想いを踏みにじってまで、「自分が」成し遂げなければならないのだと彼女に宣言できるだけの理由が――――
『そう言う人間は良くも悪くも一途なんだと思う。これと決めたら簡単には考えを曲げられない……総司のお父さんと一緒さ。一言でいえば、頑固ってやつ』
 いつか夢で見た光景が、脳裏をよぎった。
 そうだ。アレインの意志と覚悟は美しく、素晴らしいものではある。
 だが――――問題があるはずだ。解決していない疑問があるはずだ。
『悪かどうかは別として、その王女様は今のままじゃ危険だと思うよ。総司の直感、的外れとは思わない』
 激昂し、初めて自分の胸の内を吐露したアレインが、まだ答えてくれていないこと。
『短絡的な解決方法を選ばないようにね。きっと総司がこれから向き合うものは、ただ単に悪であるばかりのものではないから。大丈夫、総司になら出来るよ』
 なるほど、短絡的な解決方法とは、武力によって力ずくで事を為すな、と言う意味ではなく。
 自分の無力さと無知さ、そして覚悟が定まっていなくても襲い掛かってくる重圧から、簡単に楽になろうとせずに、きちんと本質を正せと。そう言う意味だったのかと、理解した。
「……お前の覚悟は、凄くよくわかったよ。でも、まだ答えになってない」
「……はあ……? この期に及んで何が言いたいの? 別に、命乞いなら要らないわ。邪魔をしないなら命は取らないし」
「お前の目。その答え、まだ貰ってないな、アレイン」
 足に力を込めて立ち上がる。
 アレインは凄い。それはもう以前から認めていることだ。誰もが知っていることだ。強く美しいレブレーベントの王女様。少し民に怖がられるようなところはあっても、皆が彼女を慕い、敬愛している。
 そうだ、と、総司は気合を入れる。
 目の前にいる「女の子」の一人も救えないで、世界を救うなんてどうしてできようか。
 考えろ。思考を回せ。総司は自分に言い聞かせて、今までその目で見てきたものを、必死で繋ぎ合わせた。
 誰かに答えを求めることは恥ではないが、だからと言って自分で考えないことが許されるわけではない。答えそのものではなくても、推測できるだけの情報は十分に得ているはずなのだ。それを繋ぎ合わせていけば――――
「俺が負けた相手と同じ目だ。リスティリアに来てから最初に戦った女と。その女は『悪しき者、俺の敵』だと言ったけど、お前の目的が女神を救うことなら……お前は決して『敵』ではない。だったらどうして同じ目をしているのか」
「……何故だと思うの」
「お前の部屋から、魔獣の活性化の原因となっているらしい黒い結晶が見つかった。でもお前がその結晶を創り出してばらまいているわけじゃない――――お前も、魔獣と同じくその結晶から“力を得た”んだろう」
 アレインの眉がぴくりと動いた。
「その力は“悪しき者”の力。お前は――――女神の敵の力を利用して、神域に至ろうとしている」
 “魔獣の活性化”を齎す原因の正体。それは、リスティリアの世界に零れ落ちた、“悪しき者”の力の残滓。その力は、魔獣にのみ作用するだけではない。それを手にした人間にすらも力を与える。
 恐らく、普通の人間がその力を得れば、活性化した魔獣たちと同じように、凶暴さが増し、好戦的になり、暴力と殺戮を好むような人格へと成り果ててしまうだろう。
 だがアレインは違う。その強靭な精神で力を取り込んで御し切り、女神を救うための手段とした。しかし、いかにアレインであっても――――
「でもその力は、お前を蝕むことになる」
 活性化したブライディルガは、強大な力を引き換えに、全開で戦えば自分の体が崩壊していくという代償を払っていた。“悪しき者”が齎す力は、その力を取り込んだ生命の限界を超えてしまうのだ。
 アレインの器はブライディルガよりもずっと大きいかもしれない。だが、総司と戦っても所詮互角でしかない彼女が、例えば、女神を救う道のりの途中であの紫電の騎士と相対すれば、もっと強大な力を振るわなければならなくなる。
 その時、アレインの体は、精神は、無尽蔵に加減も知らず力を与える“悪しき者”の毒に耐えることが出来るのだろうか。
 リバース・オーダーを握る手に、力が戻った。
 やはり違うのだ。
 総司とアレインは決定的に違う。救世主としての資質の問題ではなく、資格の問題だったのだ。女神に選ばれたかどうかという違いが、アレインには、その強すぎる覚悟をも上回る圧倒的なビハインドとなって立ちはだかる。
 アレインは、きっと――――
「何を言うかと思えば、くだらない。だから何だっていうのよ。何か問題でもある?」
 自分の命を賭けて、そのビハインドを覆してしまうつもりだ。
「あなたはどこかその辺に捨てるつもりの命なのでしょうけど、私は違う。この命を最大限に利用して、私が為すべきことを為す」
「なら、やっぱり譲れない」
 アレインの額に青筋が浮かんだ。総司が言葉を紡ぐたび、それは全てアレインの逆鱗に触れている。それでも言わないわけにはいかなかった。
「お前の言う通りだ。俺は認識が甘かったし、覚悟が足りない。多分今でも。この場所でレヴァンチェスカと話して、踏ん切りはつけたつもりだったのに、お前と比べればびっくりするぐらいちっぽけで、取るに足りない決意だった」
 剣を掲げる。傷の痛みも気にならない。ここで引くわけにはいかない。
 アレインの真意を知ってしまい、彼女が何を為そうとしているのかを知った今。
 一歩たりとも、引けなくなった。
「リスティリアに愛着がない。そうだな、その通りだ。でも、俺はレヴァンチェスカを助けたい。女王陛下に頂いた恩に、リシアとの約束に報いたい。そして――――」
 剣を構える。アレインに向けて、決然と。
「アレインに、死んでほしくないんだよ」
「あなたは本当に、どこまで――――!」
「だから! 今、ここで!」
 総司がダン、と強く地を踏み締めた。
 蒼銀の魔力がうねりを上げて吹き上がり、アレインの魔力にも劣らない強烈な気迫となって、部屋の中で拮抗する。
 リスティリア全ての命のために、という名目では、確かに戦えないかもしれない。その自覚がどうしても持てない。
 だが、ここに至るまで短い時間の中でも、総司のために動いてくれた人々のために――――
 苛酷な役目から逃げることなく受け止めようとする、華奢で可憐な少女のために、彼女の代わりに、自分が体を張ることぐらいならば、出来る。
「お前の想いを踏みにじってでも! 女神は俺が救って見せる!」
「あなたの慈悲も同情も、自分勝手な願いも! リスティリアには不要だと何故わからないの!」
「最初に言った筈だ、ここでお前にも誓うって!」
 レヴァンクロスを振るい、アレインは猛然と総司を迎え撃つ。
 だが、最初の剣戟で気づいた。
 伝わる衝撃が、力が。
 総司が前面に押し出して来る意志の力が、先ほどまでと比べ物にならないほど強い。
「くっ……!?」
 押される。
 そんな馬鹿なと驚愕する暇すらもない。速度が上がっている。膂力が上がっている。魔法を差し込む隙が、ない――――!
「お前が命を差し出さなきゃならないほど無茶しなくても、俺が何とかする……! レヴァンチェスカは言った、俺に、リスティリアの優秀な者たちを頼れと!」
「こ、のっ――――!」
 “レヴァジーア・クロノクス”を放つ。冷静さを欠いた悪手。視界を覆うほどの雷撃の奔流は、総司にもし直撃していれば話は違っただろうが、そうでなければアレインにとって不利にしか働かなかった。
「でも、それでも『やるのは俺』で、レヴァンチェスカは、お前が――――リスティリアの皆が命を捨てて女神救済に挑むことを、望んではいないんだよ! “愛すべき民”に命を捨ててほしくなかったから、あいつは俺に託したんだ!」
「それがどういう意味かわかってる!? 女神の本心が本当に“そうだったとしたら”、あなたは……!」
 雷撃の奔流を抜け、肉薄する総司を何とか弾き飛ばし、アレインが叫ぶ。
 それこそが、“優しい彼女”の本心だった。
 総司にはもう迷いはない。目も眩むほど輝かしいアレインの覚悟を前に、自分が揺らいだのは間違いない。彼女ほどの強い意志がないことも認めた。
 それでも譲れない。
 アレインほどに傑出した才能を以てしても、命を捨てるつもりで挑む以外に方法のない旅路。命を削って力を手にしなければ、辿り着けもしない場所。それは総司も似ているところがあるのだが、女神の加護を受けた総司と、自分の力でのみ至ろうとするアレインでは、恐らく、全く同じというわけではないのだ。
 アレインにとって、総司は頼りなく、そして憐れにも見えるのだろう。ただ女神の思惑に踊らされるだけの異世界人。
 彼には「救世主」という重大な役目が与えられているが、裏を返せば「救世主」として以上の価値がない。
 リスティリアの民ではない彼は、この世界で「普通のヒト」と同じように生きることが許されていない。役目を与えられただけの、舞台装置。
「ッ――――!」
 遂に見切れなかった。
 アレインの強さは、総司の想定も、リシアが知っている範疇をも軽く上回っていた。圧倒的な魔法力、神速の剣術、身体能力。あらゆる能力値が高かった。
 だが押し負ける。女神の騎士に匹敵する膂力を手に入れ、ずば抜けたセンスで彼を上回っていたはずのアレインが、彼が救世主としての自覚をわずかに持っただけで――――
 レヴァンクロスがアレインの手から弾き飛ばされた。アレインの牽制で動けずにいたリシアが、その剣に飛びついた。
 間違いなく、リシアがレヴァンクロスを捕まえた。
 そしてその瞬間――――
 世界が、止まった。
「……え……」
「油断しないで」
 本当にわずかな、一瞬の出来事のはずだ。それなのに、リシアはその神秘的な空間が、永遠に続くようにすら思えた。
「アレインの力はこんなものじゃない。彼女はもう自分がやると決めていて、まだ本気を出してはいない。これから彼女の全身全霊が来るはずよ」
 リシアにとっては、聞いたことのない声だった。だが、わかる。この声の主は――――
「ソウシは“レブレーベントの騎士”なんだもんね、あの子にとっては。誤算だったわ。こんなに慈悲深い子だったなんて」
 諦めたような声色だったが、どこか嬉しそうでもあった。
「助けてあげてね、リシア」
「……はい、必ず」
 リシアの体が、時が止まった空間から解放され、レヴァンクロスに飛びついたそのまま地面を滑った。
 リシアがぱっと顔を上げると、総司がアレインの首筋に、リバース・オーダーの峰を突き付けている光景が視界に飛び込んできた。
「俺の勝ちだ、アレイン」
「……そうね、ひとまずは」
 アレインは冷静に、総司の強い目を見つめ返して、言った。
「死にたがっていると言ったな」
「言ったわ。私も聞いただけだったけど。事実なの?」
「ああ。少し前までは」
「……今は?」
「死に場所を探すのはやめる。目標が出来た」
「目標?」
「俺が救世主としての役目を果たさない限り、お前みたいに無茶する奴が出てくるんだと思う。俺と違って、責任感の強い奴が多いらしいからな」
「何も知らないくせに」
「少なくとも俺の目の前にいる奴は、命を賭けるつもりだった」
 紫電の眼光は、輝きを失うこともなく。
 アレインは総司から目を逸らさない。総司も、アレインの目から視線を外さない。
「俺は使命を全うするよ。俺以外の誰も傷つかなくていいように」
「……馬鹿ね、あなたは」
 アレインが笑う。ふっと笑ったその笑みは、一瞬だけ――――昨夜の宴の最中にいた、あの年頃の可憐な少女のそれだった。だが、まさに「一瞬だけ」の話だった。
「あなたの言葉が信じるに値しないから、私は行動に出たのだと――――二度言わなければ、わからないの」
 稲妻が走る。総司は反射的に、アレインの首筋から剣を引き、後ろへ跳んで距離を取った。その判断は間違っていた。
 無理やりにでも気絶させるべきだった――――いや、可能だったかはわからないが。
 止められる可能性があるとすれば、今の一瞬だけだった。
「私のやるべきことは変わらない――――女神は私が救う」
「リシア!!」
 総司が叫んだ。リシアが飛んで、総司の背後に回る。
「そのためには、返してもらわないとね」
 リシアが目を見開いた。
 アレインの周囲に漂う金色の稲妻――――それも、あまりに不吉だが。
 何よりも、彼女の足元から展開される禍々しい紋様を、見たことがある。たった一度だけ、リシアがまだ、魔法騎士団の部隊を一つ預かる前のこと。
 アレインが女王により厳しく叱責され、城の者たち全てに警戒心を抱かせるきっかけとなったあの事件の時の紋様と同じだった。
 “クロノクス”の魔法系統、その中でも禁じ手とされ、女王が忌むべきものと断じたそれは、名を。
「“ゾルゾディア・クロノクス”」
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