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第三章 清廉なるティタニエラ
第七話 救世主と相棒であればこそ③
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クローディアの元へ、総司復活の知らせが届いたのは、彼が戻ってきた翌日の朝のことだった。魔法的な儀式の最中だった彼女は、知らせを持ってきたレオローラをすぐに下がらせた。総司がさほど遠くないうちに復活するというのはクローディアの予想通りであり、当然の結末である。そもそも神獣が彼を死ぬほどに追い込むことはないだろうと確信もしていた。
「さて……」
薄く水が張られた儀式の間。くるぶしに届くか届かないか程度に、床全体を浸す水は、クローディアの腕の動きに合わせて少しずつ揺らめき、渦を創り出す。
広間のあちこちにすうーっと水の柱が立ち上り、球体を創り、妖しく揺らめく。
球体の一つに、深い森を俯瞰で見下ろす景色が映し出された。ティタニエラの国土を覆う深い森。この森こそがエルフの全て、ティタニエラの全て。クローディアの静寂な視線が注がれると、森の方々に青い点がいくつも浮かび上がった。
「首尾は上々と言ったところ……」
いくつかの青い点の位置を慎重に確かめて、クローディアはひっそりと呟く。
広間の壁には絵画が飾られていた。ジャンジットテリオスがあの三人を招いた白亜の塔、そのエントランスにあったものとほとんど同じ絵ばかりだ。
水で満たされた円形の広間の奥には、豪華な飾りのついた巨大な鏡が鎮座している。
鏡の中にうごめくのは、顔のない漆黒の肌の女性――――に見える、何か。
クローディアでなければ、その姿を見るだけで底冷えするほどの寒気を覚え、固まって動けなくなってしまうだろう。あまりにも不吉で、得体が知れず、生命にとってただ不気味な何者か。
「後は最後の欠片が揃えば……ティタニエラは救われる……」
クローディアのつぶやきは、常の彼女にしてみればあまりにも似つかわしくない、弱々しく悲愴に満ちたものだった。
復活した総司の健啖家っぷりはすさまじく、エルフの皆が見物に来るほどのものだった。
ミスティルとレオローラが「遠慮なく食べて」と言ったが最後、精根尽き果てるほど追い込まれ、しかる後に復活を果たした総司は、用意された肉の類を瞬く間に平らげてしまった。もともと部活に熱心な高校生、育ち盛りでもある総司は、食べようと思えばそれこそいくらでも食べることが出来るぐらいに食欲旺盛である。それが遠慮するなと言われてしまって、しかも魔力のみならず胃袋も空っぽとくれば、こうなるのは必然だった。
ミスティルは隠れ里の皆に助力を求め、皆が次々と肉や野菜を運んできたが、総司の胃袋が落ち着いたのは追加の食材すらも全て平らげた後のことだった。ミスティルとレオローラだけでは回りきらず、狭いキッチンに何人ものエルフが詰めかけていたのだが、エルフたちもようやく一息がつけることとなった。
「ずあっ! 落ち着いた! ご馳走様です!」
ジョッキ一杯の果汁百パーセントジュースを一気に飲み干して、総司はパン、と手を合わせる。何人分を消費したのかわからないぐらいの量だった。
「いやー、やっと生き返った気分だ。ディナの実だけで過ごすのはやっぱりキツイ」
「そこまで疲弊するとは、ジャンジットテリオスの鍛錬は相当厳しかったようだな」
総司が食べた後の食器を手際よく片付けて、リシアが聞いた。総司はミスティルと顔を見合わせて、再び少し顔色が悪くなった。
「アイツのっていうか……」
「ええ、まあ……鍛錬というよりは生存競争に近かったですし……」
総司とミスティル曰く。
二人はかつて女神と接続できた領域で二日を過ごしたが、ジャンジットテリオスがそれをただ放っておくはずもなかったのだという。
ジャンジットテリオスに追い立てられた無数の魔獣が聖域へと押し寄せ、二人はサバイバル――――というよりは、魔獣たちとの百人組手のような生活を余儀なくされた。
ルディラントの「真実の聖域」がそうであったように、ティタニエラの聖域もまた様々な仕掛けがあった。遠き日の名を「次元の聖域」。不可思議な渦の中に飛び込めば別の場所へ放り出され、少し離れれば環境条件が劇的に変動し、極寒の領域から灼熱の領域まで多種多様にその顔を変える。その中で、苛酷な生存競争を日々勝ち抜いてきた魔獣たちを相手取り、逃げ惑いながら生き残ってきた。
「とんでもなかったぞ……ジャンジットテリオスからは『まあ出来るだけ殺すな』ってお達しがあったんだけど、そもそも殺せねえ」
「倒して一時的に無力化は出来ても、簡単に殺せるような相手はいませんでしたから。とどめを刺す余裕もなく……とにかく逃げ続けましたね」
ミスティルの強さは相当のものだが、総司の体力についていくのは厳しかった。それでも何とか切り抜けられたのは、彼女の魔法が優れていたからだ。
女神が齎す奇跡のほんの一部を劣化させて具現化する古代魔法は、次元の聖域との相性が抜群によく、彼女の地の利を生かした戦いもあって何とか生き残ることが出来た。
「よし」
勢いよく食料をかっ込んだ腹も落ち着いた頃合いで、総司はパッと立ち上がった。
「クローディア様に報告に行こう。とりあえず生きて帰ってきましたってことでな」
「あぁ、いや」
キッチンから戻ったレオローラが、総司の提案を制した。
「大老は今取り込み中でね。君が意識を取り戻したことは既に伝えてある。午後なら少しは時間もあるだろうから、その時に呼びに来る」
「おっと……ジャンジットテリオスに惨敗した詫びもと思ったんだけどな」
「そのことについては特に嘆いてはおられなかった。安心していい」
「となると……どうすっかな」
「ジャンジットテリオスは何と?」
リシアが聞くと、総司はにやりと笑って、
「二日後、俺が完全に調子を取り戻したら、もう一度相手をしてやるってさ」
「では、お前の修行自体はうまくいったということか」
「おう」
拳を握り、総司は自分の魔力の感覚を確かめて、力強く頷いた。
「今なら、多少は張り合えるはずだ……とはいえ」
総司は情けない顔をして、
「多少、の話だ。変わったのは変わったと自分でも思うけど、それだけで何とかなるような相手とも思えねえんだよな……」
総司の意見は正しい。ジャンジットテリオスは総司に基本的な部分の自覚を促しただけだ。ただそれだけで届くほど、神獣という存在は甘い相手ではない。
足りないピースを持っているのは誰か、既に明らか。
「暇ならちょっと観光でもしようよ」
ベルが頭の後ろで手を組みながら、軽い口調で言った。
「どうせやることないんでしょ。ティタニエラに来てから今日まで落ち着かなかったし」
ベルの提案に乗って、三人はエルフの隠れ里をゆっくりと見て回ることにした。ミスティルが案内役を買って出てくれたために、隠れ里とその周辺にある数々の名所を回ることが出来た。
「さて……」
薄く水が張られた儀式の間。くるぶしに届くか届かないか程度に、床全体を浸す水は、クローディアの腕の動きに合わせて少しずつ揺らめき、渦を創り出す。
広間のあちこちにすうーっと水の柱が立ち上り、球体を創り、妖しく揺らめく。
球体の一つに、深い森を俯瞰で見下ろす景色が映し出された。ティタニエラの国土を覆う深い森。この森こそがエルフの全て、ティタニエラの全て。クローディアの静寂な視線が注がれると、森の方々に青い点がいくつも浮かび上がった。
「首尾は上々と言ったところ……」
いくつかの青い点の位置を慎重に確かめて、クローディアはひっそりと呟く。
広間の壁には絵画が飾られていた。ジャンジットテリオスがあの三人を招いた白亜の塔、そのエントランスにあったものとほとんど同じ絵ばかりだ。
水で満たされた円形の広間の奥には、豪華な飾りのついた巨大な鏡が鎮座している。
鏡の中にうごめくのは、顔のない漆黒の肌の女性――――に見える、何か。
クローディアでなければ、その姿を見るだけで底冷えするほどの寒気を覚え、固まって動けなくなってしまうだろう。あまりにも不吉で、得体が知れず、生命にとってただ不気味な何者か。
「後は最後の欠片が揃えば……ティタニエラは救われる……」
クローディアのつぶやきは、常の彼女にしてみればあまりにも似つかわしくない、弱々しく悲愴に満ちたものだった。
復活した総司の健啖家っぷりはすさまじく、エルフの皆が見物に来るほどのものだった。
ミスティルとレオローラが「遠慮なく食べて」と言ったが最後、精根尽き果てるほど追い込まれ、しかる後に復活を果たした総司は、用意された肉の類を瞬く間に平らげてしまった。もともと部活に熱心な高校生、育ち盛りでもある総司は、食べようと思えばそれこそいくらでも食べることが出来るぐらいに食欲旺盛である。それが遠慮するなと言われてしまって、しかも魔力のみならず胃袋も空っぽとくれば、こうなるのは必然だった。
ミスティルは隠れ里の皆に助力を求め、皆が次々と肉や野菜を運んできたが、総司の胃袋が落ち着いたのは追加の食材すらも全て平らげた後のことだった。ミスティルとレオローラだけでは回りきらず、狭いキッチンに何人ものエルフが詰めかけていたのだが、エルフたちもようやく一息がつけることとなった。
「ずあっ! 落ち着いた! ご馳走様です!」
ジョッキ一杯の果汁百パーセントジュースを一気に飲み干して、総司はパン、と手を合わせる。何人分を消費したのかわからないぐらいの量だった。
「いやー、やっと生き返った気分だ。ディナの実だけで過ごすのはやっぱりキツイ」
「そこまで疲弊するとは、ジャンジットテリオスの鍛錬は相当厳しかったようだな」
総司が食べた後の食器を手際よく片付けて、リシアが聞いた。総司はミスティルと顔を見合わせて、再び少し顔色が悪くなった。
「アイツのっていうか……」
「ええ、まあ……鍛錬というよりは生存競争に近かったですし……」
総司とミスティル曰く。
二人はかつて女神と接続できた領域で二日を過ごしたが、ジャンジットテリオスがそれをただ放っておくはずもなかったのだという。
ジャンジットテリオスに追い立てられた無数の魔獣が聖域へと押し寄せ、二人はサバイバル――――というよりは、魔獣たちとの百人組手のような生活を余儀なくされた。
ルディラントの「真実の聖域」がそうであったように、ティタニエラの聖域もまた様々な仕掛けがあった。遠き日の名を「次元の聖域」。不可思議な渦の中に飛び込めば別の場所へ放り出され、少し離れれば環境条件が劇的に変動し、極寒の領域から灼熱の領域まで多種多様にその顔を変える。その中で、苛酷な生存競争を日々勝ち抜いてきた魔獣たちを相手取り、逃げ惑いながら生き残ってきた。
「とんでもなかったぞ……ジャンジットテリオスからは『まあ出来るだけ殺すな』ってお達しがあったんだけど、そもそも殺せねえ」
「倒して一時的に無力化は出来ても、簡単に殺せるような相手はいませんでしたから。とどめを刺す余裕もなく……とにかく逃げ続けましたね」
ミスティルの強さは相当のものだが、総司の体力についていくのは厳しかった。それでも何とか切り抜けられたのは、彼女の魔法が優れていたからだ。
女神が齎す奇跡のほんの一部を劣化させて具現化する古代魔法は、次元の聖域との相性が抜群によく、彼女の地の利を生かした戦いもあって何とか生き残ることが出来た。
「よし」
勢いよく食料をかっ込んだ腹も落ち着いた頃合いで、総司はパッと立ち上がった。
「クローディア様に報告に行こう。とりあえず生きて帰ってきましたってことでな」
「あぁ、いや」
キッチンから戻ったレオローラが、総司の提案を制した。
「大老は今取り込み中でね。君が意識を取り戻したことは既に伝えてある。午後なら少しは時間もあるだろうから、その時に呼びに来る」
「おっと……ジャンジットテリオスに惨敗した詫びもと思ったんだけどな」
「そのことについては特に嘆いてはおられなかった。安心していい」
「となると……どうすっかな」
「ジャンジットテリオスは何と?」
リシアが聞くと、総司はにやりと笑って、
「二日後、俺が完全に調子を取り戻したら、もう一度相手をしてやるってさ」
「では、お前の修行自体はうまくいったということか」
「おう」
拳を握り、総司は自分の魔力の感覚を確かめて、力強く頷いた。
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総司は情けない顔をして、
「多少、の話だ。変わったのは変わったと自分でも思うけど、それだけで何とかなるような相手とも思えねえんだよな……」
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