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9.エスパーガール
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【大丈夫。
これだけ人がいるんだし、ウチの超能力……、
探査能力(サーチ)なら、見つけられる】
超能力⁉ コイツ、マジでつかえるのか?
サーチ……。
そんな能力、聞いたことがないけど……。
この子の造語か?
ウソ、じゃないよな。心の声だし。
えええ、マジでエスパーってこと?
マナトにむかって
【このエスパー、マジものっぽい】というと、
【はあああ⁉】ってデカイ叫びがかえってきた。
まあ、そうなるわな。おれも、心臓がドキドキしてる。
「はい、じゃあ、
さっそくタイムカプセルを探していこうと思いま~す!」
エマがパンッとてをたたいたところで、
マナトとのテレパシーをやめた。
コイツが何をするか、集中して見てたいしな。
「わたし、探しものが得意なの!
でも、それにはみなさんの協力が必要だから、手伝ってくれるとうれしいな」
みんなの協力? どういうことだ?
おとなたちも、
「協力?」、「あの子がひとりで見つけるんじゃないの?」
とざわざわしている。
イメージとしては、やっぱりそうなるよな。
まず、エスパーが場所を念じて、何かしらの超能力をつかう。
それで、何かヒントを得て、そのヒントをもとにみんなで探す。
似たような、探しものをするエスパー特番を何度か見たことがあるけど、
たいていそんな感じだった。
この子は最初からみんなに協力をたのんで、何をするんだ?
「えっと、例えばなんだけど……、
タイムカプセルの一部とかって、もってないですか?
カプセルにつかったもののカケラとか」
タイムカプセルの一部? と、みんながますますとまどう。
アナウンサーも、
「これまでにない探し方ですね……」とコメントしているが、不安そうだ。
「いや、もってないよ」
みんなを代表して、前の時に音頭をとっていたリーダーおじさんがこたえる。
「おれたちはプラスチックの箱や分厚いビニール袋を何重にもして、
雨水が入らないようにして埋めたんだ。
だけど、その時のカケラって言われてもな……」
「ビニール袋のあまりとかもないですか?」
「うーん、二十年以上も前の話だからな。
どっかにいっちまったよ」
「ありゃー、そうですか」
エマはオーバーリアクションでこてんと頭をかしげてみせた。
かわいらしいが、まさか、これで終わり?
おとなたちは不安顔で、
マナトはあきれ顔でゆくえを見守っていると、
エマが手をぽんとたたいた。
「じゃあ、タイムカプセルを埋めたみなさんで、
手をつないで輪になってください!」
「輪に?」
おとなたちがとまどう。
しかし、エマは
「は~い、アナタとアナタも、手をつないで!」、
「はずかしがっちゃ、ダメですよ~」とうながしていく。
【楽しそうじゃな~】
「わっ!」
いきなり頭に響いてきた声に、思わず声が出た。
幸い、輪をつくるのに夢中になっていたおとなたちは気にしなかったみたいだ。
【わしじゃ。ノワールじゃ。
ヒマなんじゃよ~】
【なんだよ、オマエかよ!
てか、オマエも魔法つかえたのな】
念話魔法だっけ?
マナトは杖をかまえて、
目をつぶって集中しないとできないって言ってたな。
マナトの影の中で、ノワールもそうしてるのか?
【ふふふ、テレパシーくらい、おちゃのこさいさいじゃよ】
【あ~、そう】
まあ、マナトいわくこいつ悪魔らしいからな。
いつも詳しいこと聞き忘れるけど、魔法もつかえるんだろう。
【みんなで輪になって踊るのか?
わしの華麗なダンスを披露してやろうか?】
【マナトに怒られるからやめとけ】
しかし、ダンスねえ……。
そう見えてもおかしくないな。もしくは、アヤシイ何かの儀式。
みんなが輪になると、
「ちょっと失礼しま~す!」と言って、エマも輪にくわわった。
「じゃあ、みなさんは、
タイムカプセルを埋めた時のことを頭に思い描いてください。
覚えてな~いって人も、大丈夫!
ただ、思い出せないだけで、脳はばっちりそのことを記憶してます。
とにかく、タイムカプセルのことだけを考えて、目をとじて、集中してね!」
そう言って、エマは目をとじてだまってしまった。
おとなたちも、それにあわせるように、目をとじる。
おれとマナトも、ジャマにならないように静かにゆくえを見守った。
しばらくすると……。
これだけ人がいるんだし、ウチの超能力……、
探査能力(サーチ)なら、見つけられる】
超能力⁉ コイツ、マジでつかえるのか?
サーチ……。
そんな能力、聞いたことがないけど……。
この子の造語か?
ウソ、じゃないよな。心の声だし。
えええ、マジでエスパーってこと?
マナトにむかって
【このエスパー、マジものっぽい】というと、
【はあああ⁉】ってデカイ叫びがかえってきた。
まあ、そうなるわな。おれも、心臓がドキドキしてる。
「はい、じゃあ、
さっそくタイムカプセルを探していこうと思いま~す!」
エマがパンッとてをたたいたところで、
マナトとのテレパシーをやめた。
コイツが何をするか、集中して見てたいしな。
「わたし、探しものが得意なの!
でも、それにはみなさんの協力が必要だから、手伝ってくれるとうれしいな」
みんなの協力? どういうことだ?
おとなたちも、
「協力?」、「あの子がひとりで見つけるんじゃないの?」
とざわざわしている。
イメージとしては、やっぱりそうなるよな。
まず、エスパーが場所を念じて、何かしらの超能力をつかう。
それで、何かヒントを得て、そのヒントをもとにみんなで探す。
似たような、探しものをするエスパー特番を何度か見たことがあるけど、
たいていそんな感じだった。
この子は最初からみんなに協力をたのんで、何をするんだ?
「えっと、例えばなんだけど……、
タイムカプセルの一部とかって、もってないですか?
カプセルにつかったもののカケラとか」
タイムカプセルの一部? と、みんながますますとまどう。
アナウンサーも、
「これまでにない探し方ですね……」とコメントしているが、不安そうだ。
「いや、もってないよ」
みんなを代表して、前の時に音頭をとっていたリーダーおじさんがこたえる。
「おれたちはプラスチックの箱や分厚いビニール袋を何重にもして、
雨水が入らないようにして埋めたんだ。
だけど、その時のカケラって言われてもな……」
「ビニール袋のあまりとかもないですか?」
「うーん、二十年以上も前の話だからな。
どっかにいっちまったよ」
「ありゃー、そうですか」
エマはオーバーリアクションでこてんと頭をかしげてみせた。
かわいらしいが、まさか、これで終わり?
おとなたちは不安顔で、
マナトはあきれ顔でゆくえを見守っていると、
エマが手をぽんとたたいた。
「じゃあ、タイムカプセルを埋めたみなさんで、
手をつないで輪になってください!」
「輪に?」
おとなたちがとまどう。
しかし、エマは
「は~い、アナタとアナタも、手をつないで!」、
「はずかしがっちゃ、ダメですよ~」とうながしていく。
【楽しそうじゃな~】
「わっ!」
いきなり頭に響いてきた声に、思わず声が出た。
幸い、輪をつくるのに夢中になっていたおとなたちは気にしなかったみたいだ。
【わしじゃ。ノワールじゃ。
ヒマなんじゃよ~】
【なんだよ、オマエかよ!
てか、オマエも魔法つかえたのな】
念話魔法だっけ?
マナトは杖をかまえて、
目をつぶって集中しないとできないって言ってたな。
マナトの影の中で、ノワールもそうしてるのか?
【ふふふ、テレパシーくらい、おちゃのこさいさいじゃよ】
【あ~、そう】
まあ、マナトいわくこいつ悪魔らしいからな。
いつも詳しいこと聞き忘れるけど、魔法もつかえるんだろう。
【みんなで輪になって踊るのか?
わしの華麗なダンスを披露してやろうか?】
【マナトに怒られるからやめとけ】
しかし、ダンスねえ……。
そう見えてもおかしくないな。もしくは、アヤシイ何かの儀式。
みんなが輪になると、
「ちょっと失礼しま~す!」と言って、エマも輪にくわわった。
「じゃあ、みなさんは、
タイムカプセルを埋めた時のことを頭に思い描いてください。
覚えてな~いって人も、大丈夫!
ただ、思い出せないだけで、脳はばっちりそのことを記憶してます。
とにかく、タイムカプセルのことだけを考えて、目をとじて、集中してね!」
そう言って、エマは目をとじてだまってしまった。
おとなたちも、それにあわせるように、目をとじる。
おれとマナトも、ジャマにならないように静かにゆくえを見守った。
しばらくすると……。
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