お母様が私の恋路の邪魔をする

ものくろぱんだ

文字の大きさ
17 / 58

お母様より綺麗な人

しおりを挟む
 ああ、幸せだわ・・・。

お母様より綺麗な人と和気藹々とお茶会をしている私はきっと悪くない。
謝るために来たからって・・・何よ、文句でもある?
文句は受け付けるわ、ステフがね!

「美味しい?エルちゃん」
「はい!美味しいです、ステンランドのお菓子!」

凄いのよこのお菓子、バターをたっぷり使ってるのがよくわかるわ・・・。
私クッキーとかマフィンって大好き。

焼き菓子が好きなのかもしれないわ。

ちなみにステフの好物はお母様に貰ったものならなんでも、よ。

「いや流石に俺にもちゃんとした好物くらいありますからね?」
「え、わわわ・・・ステフが壊れたわ、ステフ、無理しないでいいのよ?私との約束なんて忘れてお母様とお茶会してなさいよ」
「まだ怒ってます!?」

当たり前でしょ根に持ち続けるわよ。

「ふふっ・・・仲がいいのねぇ」
「「いえ、別に良くないです」」

・・・ハモったわ。

でも本当のことよ、私はステフが好きだけど、ステフは私じゃなくてお母様が好きなのよ・・・あれ?でもお母様へのあれは異性に対する愛では無いのかしら?
なんだかお父様に嫌われてるから混同していたけど・・・。

チラッと見上げたら鮮やかな紫と目が合った。

あら?そういえば・・・。

「ステフと妃殿下の目は同じ色ですのね、好きな色ですわ」
「そう、従者くんも紫・・・え?」
「え?」
「え?」

あら?みんな固まったわ?
全員で「え?」となったわ?

まじまじとステフと見つめ合う。
うん、綺麗な紫。
青も赤も混じらない綺麗な色だわ。

髪も珍しいからついそっちに行っちゃうことが多いけど、ステフって目がいちばん綺麗なのよね。

「・・・エルちゃん」
「はい?」

妃殿下に向き直る。
ああ、こっちも綺麗。
私の好きな色よ。

「エルちゃんには、従者くんの目が・・・紫に見えるのね?」
「?はい」

そう言ったら今度は妃殿下がステフの目を見つめ始めた。

え?なんですか・・・ステフはあげませんが!?

最近優しいステフに調子に乗って彼女面し始めていた煩悩がそんなことを叫び出し急に恥ずかしくなった。
やめてちょうだい。

「・・・エルちゃん、私には彼の瞳は灰色に見えるのだけれど」
「・・・?」

えっと・・・?
あ、ふりですの?

「うーん・・・まさか、ね・・・サメナ、魔装解除の魔道具を持ってきてちょうだい」

魔装ってあれだ、体の表面にかける魔法の総称だ。
変装魔法とか防御魔法とか。
そういうの。

意味がわからないまま、固まったステフの目をもう一度見つめる。

やっぱり鮮やかなその紫は、どこからどう見ても灰色ではなかった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。

たまこ
恋愛
 公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。  ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。 ※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。

王命って何ですか? 虐げられ才女は理不尽な我慢をやめることにした

まるまる⭐️
恋愛
【第18回恋愛小説大賞において優秀賞を頂戴致しました。応援頂いた読者の皆様に心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました】 その日、貴族裁判所前には多くの貴族達が傍聴券を求め、所狭しと行列を作っていた。 貴族達にとって注目すべき裁判が開かれるからだ。 現国王の妹王女の嫁ぎ先である建国以来の名門侯爵家が、新興貴族である伯爵家から訴えを起こされたこの裁判。 人々の関心を集めないはずがない。 裁判の冒頭、証言台に立った伯爵家長女は涙ながらに訴えた。 「私には婚約者がいました…。 彼を愛していました。でも、私とその方の婚約は破棄され、私は意に沿わぬ男性の元へと嫁ぎ、侯爵夫人となったのです。 そう…。誰も覆す事の出来ない王命と言う理不尽な制度によって…。 ですが、理不尽な制度には理不尽な扱いが待っていました…」 裁判開始早々、王命を理不尽だと公衆の面前で公言した彼女。裁判での証言でなければ不敬罪に問われても可笑しくはない発言だ。 だが、彼女はそんな事は全て承知の上であえてこの言葉を発した。   彼女はこれより少し前、嫁ぎ先の侯爵家から彼女の有責で離縁されている。原因は彼女の不貞行為だ。彼女はそれを否定し、この裁判に於いて自身の無実を証明しようとしているのだ。 次々に積み重ねられていく証言に次第に追い込まれていく侯爵家。明らかになっていく真実を傍聴席の貴族達は息を飲んで見守る。 裁判の最後、彼女は傍聴席に向かって訴えかけた。 「王命って何ですか?」と。 ✳︎不定期更新、設定ゆるゆるです。

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

不当に扱われるメイドと不遇の王子達

ひづき
恋愛
下級メイドのアーネはいつも仕事を押し付けられていた。 ある日、体調不良の令息ウィルを押し付けられる。 そのウィルを迎えに来た、ウィルと瓜二つの青年エストと出会ったことで、アーネの生活は一変する。 実質解雇になったり、養女になったり、王太后の復讐に巻き込まれたりするアーネ。 復讐しか頭にない王太后、無関心な国王、善人すぎる第二王子、狂った王弟。様々な王家の柵に振り回されるウィルとエスト。 目指すハッピーエンドに辿り着けるのは誰なのか。 ■ 毎日21時更新 ■ 2021/10/20 開始 ■ 全24話 ■ 2021/11/12 完結予定 ■ 番外編 2021/11/13以降公開予定

理想の男性(ヒト)は、お祖父さま

たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。 そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室? 王太子はまったく好みじゃない。 彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。 彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。 そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった! 彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。 そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。 恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。 この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?  ◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。 本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。 R-Kingdom_1 他サイトでも掲載しています。

今宵、薔薇の園で

天海月
恋愛
早世した母の代わりに妹たちの世話に励み、婚期を逃しかけていた伯爵家の長女・シャーロットは、これが最後のチャンスだと思い、唐突に持ち込まれた気の進まない婚約話を承諾する。 しかし、一か月も経たないうちに、その話は先方からの一方的な申し出によって破談になってしまう。 彼女は藁にもすがる思いで、幼馴染の公爵アルバート・グレアムに相談を持ち掛けるが、新たな婚約者候補として紹介されたのは彼の弟のキースだった。 キースは長年、シャーロットに思いを寄せていたが、遠慮して距離を縮めることが出来ないでいた。 そんな弟を見かねた兄が一計を図ったのだった。 彼女はキースのことを弟のようにしか思っていなかったが、次第に彼の情熱に絆されていく・・・。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

人質王女の恋

小ろく
恋愛
先の戦争で傷を負った王女ミシェルは顔に大きな痣が残ってしまい、ベールで隠し人目から隠れて過ごしていた。 数年後、隣国の裏切りで亡国の危機が訪れる。 それを救ったのは、今まで国交のなかった強大国ヒューブレイン。 両国の国交正常化まで、ミシェルを人質としてヒューブレインで預かることになる。 聡明で清楚なミシェルに、国王アスランは惹かれていく。ミシェルも誠実で美しいアスランに惹かれていくが、顔の痣がアスランへの想いを止める。 傷を持つ王女と一途な国王の恋の話。

処理中です...