『死にたがりの僕は異世界でのんびり旅をする』

鴻上 紫苑

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本編

54話

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戦闘力で言ったら、ヴァルに敵う者はいないと思う。
神獣に敵うってなると、もう神と付く何かだよね。うん。


「とりあえず、チェリミ全体に結界張っておくけどいい? 」

「アオイ様は結界を張れるほどの実力者なのですね」

「違うから!? 」

『アオイは、我と契約を交わし対等になったのだ。その結果、我の能力も引き継がれる』

「えっ! そうなの!? 」

「知らなかったのですか? 」

『そういえば教えていなかったな』


ジト目で見遣れば、今日何度目かのヴァルの項垂れ。
シュンと落ち込む姿は可愛いけど、項垂れても許さないなんだからね!
そんな大事なこと事後報告で聞かされる僕の身にもなってよ!! 

とりあえず、僕の結界は少し特殊だから破られることはないはず・・・多分。
あと、武器生産量が多いのなら それをストップさせてしまえば常に補給は出来ないよね。
その為には、少しでも多く情報がほしいなぁ。

ブルード国の内情に詳しい人いないかな? 


「ねぇ? ブルード国の内情に詳しい人の話を聞きたいんだけど、誰かしらない? 」

『アオイ。何か考えがあるのか? 』

「もし、僕の考えで上手くいけば敵国の武器生産を潰せて弱体化まで出来るかもしれない」


本当にありきたりな考えだけど、武器生産になってる材料の供給をストップできれば これ以上の被害は大きくならない。
友好国であれば、チェリミの桜を分けていたと思うしね。

その為には、まず内情をある程度把握して何の材料が一番高価で武器を生産する上で不可欠な物を知る必要がある。
もちろん、その材料がどこにあるのかも知っておきたいよね。

僕がいた世界でも銃剣やミサイルといった自然環境を破壊するものが存在してたんだし、この世界では現代みたいな便利さはない分 そういった物が横行していても不思議じゃない。

魔法もある世界だけに、余計性質タチが悪い。

何より僕の以前まえの記憶が活かされるかもしれないんだから試す必要はある。

その為に必要な情報は、出来るだけ多く集めたい。


――この綺麗で美しくも儚い桜を護る為に――



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