【完結】お飾り妃〜寵愛は聖女様のモノ〜

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サブリナと永遠を誓った日。

彼女は純白のドレスに身を包み、少し目を伏せ私からの誓いを待っている。
その長い睫毛ととても綺麗な顔立ちに少し心がざわめいた。
僕とマイカの為に純真な彼女の一生を縛る罪悪感も募り
彼女の大切なモノを僕なんかが奪ってはいけない様な気がしてほんのりと染まる頬にそっと口づけた。

それから彼女には少しでも過ごしやすい様に
従者や侍女王宮の部屋に至るまで事前に手を尽くした。
聖女を寵姫にすると城の者も知っている。
その為お飾りの妃などと言われ彼女が侮られる事ないように
僕が一番に彼女を尊重せねばならない。

幸い彼女は穏やかな性格で、僕とマイカの事も本当に受け入れてくれる様だ。
民や国の事を考え王太子妃としてきっちり勤め、政務でも僕のサポートもしてくれ本当に素晴らし女性だと思う。
本来はマイカと彼女を会わせる事はないと思っていたが
彼女も聖女への敬意から、そしてマイカは彼女への感謝から
お互いに会ってみたいという事でその場は設けられた。
その後二人は僕の心配をよそに親しくなった様で二人の時間も頻繁に設けている様だった。

それでも3人で会う事だけはしなかった。
僕を中心に繋がりを持った二人。
女性二人ならいいかもしれないが僕もそこに加わった時、僕の気持ちの差をマイカと彼女の二人に知られたくなかった。

そして、僕も知りたくなかったから。










そんな穏やかな日々は続かなかった。
聖女が現れたときから思っていた。いつかはこうなる日がくると。
国を覆う瘴気の濃度が徐々にだが濃くなっていると報告が上がったのだ。 
一部の者しか知らないが、聖女の誕生は瘴気濃度が濃くなる前兆だと言われている。
瘴気が濃くなると、草木は枯れ果て水は汚染され人間も病に侵される。
そしてその瘴気から国を救えるのは聖女だけだ。
実際色んな研究を行っているが人間が瘴気をどうにかできた事はない。
又、聖女がいったいどうやってこの国を瘴気から救ってきたのかは残っていない。
聖女が現れるから瘴気が濃くなるのか。瘴気が濃くなるから聖女が誕生するのかはわからないが
聖女によってその瘴気は掃われこの国に繁栄を再度齎すのは間違いないらしい。

マイカが救ってくれるのだとしてもで、できるだけ彼女を危険にさらす事は避けたい。
それに彼女自身瘴気の存在を元々しらず、実際瘴気の掃い方など知らないと言っていた。
マイカを危険から遠ざけつつ、瘴気をどうにかすべく僕はより一層政務に時間を費やす事にした。

そうしていたからだろうか。
マイカとの時間は自然と少なくなり
サブリナとは政務の事で意見や話をすべき事が多く、今まで通り時間をとる様にしていたがマイカが何故か無理やり参加する様になった。
一度はサブリナが許してくれたので僕も同席を許したが、次からは控える様話したもののそれでもマイカは聞かなかった。眠れず必死に瘴気について調べるが結果のでない毎日に疲れていた中でマイカの暴走もあり僕は初めて彼女達の前で大声を上げた。
マイカはハッと僕を涙目で見上げた後に何故かサブリナを睨みつけていたので部屋を出ていく様に促した。


「「はぁ」」


マイカが出て行ったあとに張り詰めた力が抜けてしまい息をゆっくりと吐いた。
どうやら彼女も同様で重なった息に思わず見つめる。
彼女にも謝罪を述べゆっくりと現状について話した。
そうした所怒るでもなく、彼女はマイカの事に心砕いていた。
自分の事はいいからマイカとの時間をもう少し持つ様にと。
確かに最近はマイカと面と向かって話してはいない。マイカの為と時間を費やしていたが彼女は知らない。
サブリナからの助言の通りにしてみよう。
彼女のやさしさに僕は久しぶりにほっと息をつくことができた。








あれから僕は時間の許す限りマイカと時間を作る様になった。
彼女は泣きながら寂しかったと。僕にもサブリナにも自分の不安な気持ちで迷惑をかけてすまないと泣きながら謝っていた。
ここまで彼女が不安になっていた事に気づかなかった僕にも落ち度はある。

それからは、マイカとの時間をとりつつ瘴気対策について更に力を入れている事を話した。
只瘴気が刻々とひどくなっている事は話してはいない。
マイカを傷つける事がわかっているから。
何度か彼女が聖女としての役割を聞いてきた事がある。
国としても詳しい事はわかっておらず、瘴気から国を救ってくれる存在とだけ。
それからマイカは一時期自分の使命の果たし方がわからないと一人悩んでいた事を知っている。
だから彼女を追い詰める様な事は話したくなかった。それでも瘴気がこのままでいいとも思っていない。


庭園で二人きり。
久しぶりのマイカの笑顔だと思ったら、それだけ僕は彼女を気にかけていなかったのかと落ち込みもした。
それでも楽しそうに笑う彼女の笑顔に胸が締め付けられるとそっと彼女と唇を重ね、僕は彼女と穏やかな時間を過ごした。








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