【完結】お飾り妃〜寵愛は聖女様のモノ〜

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あれから疲れて眠ってしまったのか、目を覚ますと窓の外は暗くなっている。
頬を伝う涙の跡に触れてはあの光景を思い出す。
私の胸は何故こんなにも苦しいの?
いいえ。本当は理由なんて分かっているいるはず。
只、自分の気持ちに気づくのが怖くて知らないふりをしていただけ・・・・・。
だって私は愛する二人を、この国を支える為に迎えられたのだから。

初めて人を好きになったはずなのに
それは許されない、叶わない恋。
気付いた途端に失恋なんて・・・・

これまでクロヴィス様とマイカ様と3人での暮らしも楽しかったのに。
でも気持ちに気づいた今、二人の姿を思い浮かべるだけでこんなに辛いなんて。
私ったら馬鹿ね。
マイカ様もきっと私が迎えられてからずっとこんな気持ちだったのかしら。
そんな事も気づかずお二人と共にこの国を一緒に支えていきます。なんて、ね。
そんな不安からきっと最近のお茶会もご一緒したかったのね。

今ならまだ大丈夫。


急がなくてもいい。ゆっくりこの気持ちを整理していけばいいわ。


そう決意して見上げた夜空は、どことなく仄暗く感じた。








--------------------------------------





「サブリナ様!」



この日も公務を終え自室へ向かっているとマイカ様が眉を下げながら現れた。



「マイカ様。ご体調は大丈夫なのですか?」
「おかげ様で外を歩ける程には回復いたしました!サブリナ様も素敵なお見舞いもくださり有難うございます」
「とんでもない。元気になられたのなら良かったです。まだ肌寒いので余り無理はなさらないでください」
「サブリナ様は本当にお優しいですね。良かったら私サブリナ様にお礼がしたくて、ウィンディーの紅茶を用意しました!もしこれから良かったらお茶でもいかがですか?」
そういって手を小さなお顔の前で合わせ、満月の様な大きな瞳で見上げてくる様はとても可愛らしい。
以前のお茶会での彼女ではなく、本来の彼女に戻った様だった。
良かったわ。
やはり体調不良などもあわさってマイカ様もきっと不安な気持ちが溜まっていただけなのね。
最近はクロヴィス様もマイカ様との時間をより大切にしている様だったので
きっとその不安も少しは解消されたのね。

なんだか他人事みたい。
でも今はそう思う事でしか・・・。
マイカ様の瞳を見つめながらボーっと考え込んでいると
「サブリナ様・・・・?」
マイカ様が不安そうな瞳でさらに私をのぞき込んでいた。

「ごめんなさい。少し考え事をしてしまいました。丁度執務が終わったので少しなら時間も大丈夫ですので是非お茶にしましょう」
「有難うございますサブリナ様!」





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