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第一章
第一章④
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一人、また一人と乗客が下車してとうとう悠翔と真澄だけとなった。次が目的の音無村駅だ。ガタンゴトンと電車が揺れる音が静かな車内に大きく響く。
音無村駅のホームに電車が滑り込んだ。乗客がゼロになった電車が引き返していく。
二人はなんとなくそれを見送ってから、ゆったりと歩き出す。
風が吹けば飛びそうな粗末でおんぼろの駅舎を出ると、何もない駅前のロータリーに見知った顔が集まっていた。
その中の一人、前下がりのショートボブの女性がこちらに気付き、大きく手を振る。
「悠翔、真澄くん。こっちこっち!」
天真爛漫な笑みで大きく手を振る女性の姿に懐かしさが込み上げる。悠翔は笑顔で手を挙げた。
「よお、莉乃。久しぶりだな。他の奴らも集まっているみてえだな」
悠翔は走り寄ってきた御堂莉乃とその後ろに控える男女五人に目を向ける。
二ノ宮エリサ、六条有亜、海野夏生の女三人に、
神崎光司と後藤静流の男二人。
全員が集まっているようだ。
いや、違う。あと一人まだいない。でも、誰だっただろう。
六年経ち、すっかり朧げになった日々を蘇らせようと、記憶の底をさらう。
軽音部は光司と静流が創設した部だ。部として成立させるには最低でも部員が五人必要という規則を満たすため、光司が自分と同じ高校一年生に声をかけ、部員を集めていた。真澄と居る時に彼に声を掛けられ、面白そうだからと二人で入部した。
莉乃は「悠翔が入るなら」と入部を決め、莉乃が高校に入って最初にできた友人の夏生もくっついてきた。
エリサは幼い頃から習っていたピアノやバイオリンの腕を活かすべく、軽音部に入部した。既存の合唱部や吹奏楽部は退屈だし目立てないからと嫌だったそうだ。
有亜は先輩がいない部に魅力を感じて誘いに乗った。この七人が常葉高校軽音部設立当初のメンバーだ。
真澄以外はやる気に溢れており、運動部ばりに精力的に部活をしていた。だからといって気負いはなく、部員が一年生だけだったのでかなり気楽だった。
七月初旬、期末テスト終了の打ち上げにグラウンドでゲリラライブを決行したところ大うけした。
ライブを見て「オレも歌が得意なんだ」と自信満々に入部してきたのが、渡崇《わたりたかし》だ。
切れ切れなギター演奏とよく通る抜群の歌声の巨漢の崇。忘れているのは彼のことじゃない、崇は最初からこの同窓会の参加者にカウントされていないのだから。
悠翔は更に記憶の底に深く沈む。
忘れているあと一人のメンバーは、確か彼にくっついてきて入部した男だったはずだ。とても物静かな眼鏡を掛けたドラマー。
そうだ、一色竜太だ。
「ほんとに久しぶりだね、悠翔。悠翔ってばお互い地元の大学だったのに、ぜんぜん連絡くれないんだもん」
莉乃が拗ねたように頬を膨らませる。
悠翔が考え事に没頭してぼんやりして返事せずにいると、莉乃は大きな目を少し潤ませて泣きそうな顔になった。
「やっぱり、あの時のことまだ怒ってるの? 友達でいてくれなんて、あたし、都合いいよね」
悠翔は記憶の地層を掘るのをやめた。
「怒ってなんかいねえよ」
にっと笑って、目線がほぼ同じ莉乃の頭をポンポンと撫でる。彼女はほっとしたような顔になった。
真澄が温い視線でこちらを見ているのに気付く。何か言いたげな顔が癪に障った。
「なんだよ、真澄」
「別にぃ。悠翔はナチュラルにセクハラするよねって思っただけ」
「セクハラじゃねぇよ」
「昔、僕が女の子の頭撫でたら、セクハラしてんじゃねぇよって糾弾したくせに。自分はよくて僕は駄目な理由ってなんなのさ」
「お前は女に手が早いし、手つきが変態っぽいんだよ」
「なにそれ、言い掛かりだよ。僕は紳士さ」
「はっ、なにが紳士だ。デートでホテル直行するようなクズ男がよく言うぜ」
「悠翔、それは僕のせいじゃないよ。相手の子に強請られたからだよ。僕はセクシーだからね、どんな淑女もすぐそういう気分にさせてしまうのさ」
「嘘吐け。そういうふうに誘導してるくせに。セクシーなんて耳障りのいい言葉で表現するな、変態だろ、変態」
言い合いをする悠翔と真澄を見て、莉乃がクスクスと笑いだす。
「悠翔と真澄くんはちっとも変わらないね」
「ホント、マジでオマエら変わんねーな。ケンカばっかして飽きねーのかよ」
からりとした笑顔を浮かべながら光司が近付いてくる。
昔から髪を金茶に染めていたが、今は完璧な金髪になっていてさらに派手だ。社会人として大丈夫なのだろうか。不思議に思うが、他人が口出しするようなことじゃない。
悠翔自身、髪色は地毛で薄茶だからしょうがないとしても、前髪と襟足が長いこの髪型は普通のサラリーマンなら完全にアウトだろう。
「にしても、今を時めく人気バンドブラックサーカスの真澄サマまで来てくれるとはビックリだわ。なあなあ、サインくれよ。写真撮っていい?」
光司が気安く真澄の肩に手を置いた。
真澄はいつもの飄々とした笑顔のまま、光司の手を払い除ける。
「僕は安売りしない性質なんだ。もしも勝手に写真を撮ってSNSにアップしたら訴えるから、そのつもりで」
「なんだよ、ケチ。ちょっとぐらい、いいじゃんか」
光司が口を尖らせる。
光司の隣に立つ静流がフンと鼻を鳴らした。
静流は年を取ったものの、ストレートの黒髪も切れ長のシャープな瞳も真一文字に引き結んだ薄い唇も、ちっとも変わっていない。
「光司の態度は軽薄すぎるが、真澄はお高く留まり過ぎている。感じが悪いぞ」
「えー、僕は昔から男には冷たいでしょ」
悪びれもせずにへらりと笑う真澄に静流が嫌な顔をする。この二人は悠翔と真澄とは違う意味で相性が悪い。
真澄と悠翔は犬猿の仲と評せる相性の悪さで、いがみ合いはするものの、ある種の微笑ましさや愛嬌のある険悪さだ。
それに対して、真澄と静流は塩素系洗剤と酸性洗剤とでも言おうか、混ぜると忽ち猛毒なガスが発生し、周囲をヒヤリとさせる。
「ちょっと静流。せっかく我が軽音部のスターが来てくれたのだから、邪険にしないでちょうだい。ねえ、真澄」
エリサがゴージャスな笑みを浮かべながら、真澄の腕に自分の腕を絡める。
ふくよかな胸を押し当てられた真澄は相変わらず涼しい顔をしつつも、彼女の肩を軽く抱き寄せる。エリサは嬉しそうに真澄に更に体を寄せた。
高校時代から緩いパーマをかけていたのは変わらないが、昔はダークブラウンに染めたセミロングヘアだったのが、今はカシスピンクのロングのワンレンヘアになっている。
アーモンド形の瞳に吊った眉の気の強い女王様系美女なのは相変わらずだが、髪型をがらりと変えたからか、セクシーさと大人びた雰囲気がプラスされてパワーアップしている。
「みんなー、迎えの車が来たよー。駅前でダベッてないで、早く乗ろうよ!」
夏生が元気いっぱいの声を上げて、両手でみんなを手招きする。
仔犬のようなきらきらした目の童顔にうんと短いベリーショートの髪、百七十センチと大柄なものの、昔と変わらず少年みたいに見える。夏生の隣に控えめにちょこんと立つ、百五十センチもない有亜がよけいに小さく見えた。
夏生に呼ばれて、悠翔達は音無駅村前のロータリーに入ってきた車に向かって歩く。
ロータリーに停車したグレーのバンの窓が開いた。中から細面の男が顔を出す。
「お待たせしました、遅れてすみません」
光司が真っ先に運転席に駆け寄った。
「まだ二時過ぎたばっかりだからいいっすよ。それより、その車にみんなで乗るのはキツいんじゃないっすか?」
「え、皆さん僕の車に乗るんですか、お迎えが来るのでは?」
「は、なに言ってんすか?」
「あの、神崎君。僕を覚えていないですか?」
音無村駅のホームに電車が滑り込んだ。乗客がゼロになった電車が引き返していく。
二人はなんとなくそれを見送ってから、ゆったりと歩き出す。
風が吹けば飛びそうな粗末でおんぼろの駅舎を出ると、何もない駅前のロータリーに見知った顔が集まっていた。
その中の一人、前下がりのショートボブの女性がこちらに気付き、大きく手を振る。
「悠翔、真澄くん。こっちこっち!」
天真爛漫な笑みで大きく手を振る女性の姿に懐かしさが込み上げる。悠翔は笑顔で手を挙げた。
「よお、莉乃。久しぶりだな。他の奴らも集まっているみてえだな」
悠翔は走り寄ってきた御堂莉乃とその後ろに控える男女五人に目を向ける。
二ノ宮エリサ、六条有亜、海野夏生の女三人に、
神崎光司と後藤静流の男二人。
全員が集まっているようだ。
いや、違う。あと一人まだいない。でも、誰だっただろう。
六年経ち、すっかり朧げになった日々を蘇らせようと、記憶の底をさらう。
軽音部は光司と静流が創設した部だ。部として成立させるには最低でも部員が五人必要という規則を満たすため、光司が自分と同じ高校一年生に声をかけ、部員を集めていた。真澄と居る時に彼に声を掛けられ、面白そうだからと二人で入部した。
莉乃は「悠翔が入るなら」と入部を決め、莉乃が高校に入って最初にできた友人の夏生もくっついてきた。
エリサは幼い頃から習っていたピアノやバイオリンの腕を活かすべく、軽音部に入部した。既存の合唱部や吹奏楽部は退屈だし目立てないからと嫌だったそうだ。
有亜は先輩がいない部に魅力を感じて誘いに乗った。この七人が常葉高校軽音部設立当初のメンバーだ。
真澄以外はやる気に溢れており、運動部ばりに精力的に部活をしていた。だからといって気負いはなく、部員が一年生だけだったのでかなり気楽だった。
七月初旬、期末テスト終了の打ち上げにグラウンドでゲリラライブを決行したところ大うけした。
ライブを見て「オレも歌が得意なんだ」と自信満々に入部してきたのが、渡崇《わたりたかし》だ。
切れ切れなギター演奏とよく通る抜群の歌声の巨漢の崇。忘れているのは彼のことじゃない、崇は最初からこの同窓会の参加者にカウントされていないのだから。
悠翔は更に記憶の底に深く沈む。
忘れているあと一人のメンバーは、確か彼にくっついてきて入部した男だったはずだ。とても物静かな眼鏡を掛けたドラマー。
そうだ、一色竜太だ。
「ほんとに久しぶりだね、悠翔。悠翔ってばお互い地元の大学だったのに、ぜんぜん連絡くれないんだもん」
莉乃が拗ねたように頬を膨らませる。
悠翔が考え事に没頭してぼんやりして返事せずにいると、莉乃は大きな目を少し潤ませて泣きそうな顔になった。
「やっぱり、あの時のことまだ怒ってるの? 友達でいてくれなんて、あたし、都合いいよね」
悠翔は記憶の地層を掘るのをやめた。
「怒ってなんかいねえよ」
にっと笑って、目線がほぼ同じ莉乃の頭をポンポンと撫でる。彼女はほっとしたような顔になった。
真澄が温い視線でこちらを見ているのに気付く。何か言いたげな顔が癪に障った。
「なんだよ、真澄」
「別にぃ。悠翔はナチュラルにセクハラするよねって思っただけ」
「セクハラじゃねぇよ」
「昔、僕が女の子の頭撫でたら、セクハラしてんじゃねぇよって糾弾したくせに。自分はよくて僕は駄目な理由ってなんなのさ」
「お前は女に手が早いし、手つきが変態っぽいんだよ」
「なにそれ、言い掛かりだよ。僕は紳士さ」
「はっ、なにが紳士だ。デートでホテル直行するようなクズ男がよく言うぜ」
「悠翔、それは僕のせいじゃないよ。相手の子に強請られたからだよ。僕はセクシーだからね、どんな淑女もすぐそういう気分にさせてしまうのさ」
「嘘吐け。そういうふうに誘導してるくせに。セクシーなんて耳障りのいい言葉で表現するな、変態だろ、変態」
言い合いをする悠翔と真澄を見て、莉乃がクスクスと笑いだす。
「悠翔と真澄くんはちっとも変わらないね」
「ホント、マジでオマエら変わんねーな。ケンカばっかして飽きねーのかよ」
からりとした笑顔を浮かべながら光司が近付いてくる。
昔から髪を金茶に染めていたが、今は完璧な金髪になっていてさらに派手だ。社会人として大丈夫なのだろうか。不思議に思うが、他人が口出しするようなことじゃない。
悠翔自身、髪色は地毛で薄茶だからしょうがないとしても、前髪と襟足が長いこの髪型は普通のサラリーマンなら完全にアウトだろう。
「にしても、今を時めく人気バンドブラックサーカスの真澄サマまで来てくれるとはビックリだわ。なあなあ、サインくれよ。写真撮っていい?」
光司が気安く真澄の肩に手を置いた。
真澄はいつもの飄々とした笑顔のまま、光司の手を払い除ける。
「僕は安売りしない性質なんだ。もしも勝手に写真を撮ってSNSにアップしたら訴えるから、そのつもりで」
「なんだよ、ケチ。ちょっとぐらい、いいじゃんか」
光司が口を尖らせる。
光司の隣に立つ静流がフンと鼻を鳴らした。
静流は年を取ったものの、ストレートの黒髪も切れ長のシャープな瞳も真一文字に引き結んだ薄い唇も、ちっとも変わっていない。
「光司の態度は軽薄すぎるが、真澄はお高く留まり過ぎている。感じが悪いぞ」
「えー、僕は昔から男には冷たいでしょ」
悪びれもせずにへらりと笑う真澄に静流が嫌な顔をする。この二人は悠翔と真澄とは違う意味で相性が悪い。
真澄と悠翔は犬猿の仲と評せる相性の悪さで、いがみ合いはするものの、ある種の微笑ましさや愛嬌のある険悪さだ。
それに対して、真澄と静流は塩素系洗剤と酸性洗剤とでも言おうか、混ぜると忽ち猛毒なガスが発生し、周囲をヒヤリとさせる。
「ちょっと静流。せっかく我が軽音部のスターが来てくれたのだから、邪険にしないでちょうだい。ねえ、真澄」
エリサがゴージャスな笑みを浮かべながら、真澄の腕に自分の腕を絡める。
ふくよかな胸を押し当てられた真澄は相変わらず涼しい顔をしつつも、彼女の肩を軽く抱き寄せる。エリサは嬉しそうに真澄に更に体を寄せた。
高校時代から緩いパーマをかけていたのは変わらないが、昔はダークブラウンに染めたセミロングヘアだったのが、今はカシスピンクのロングのワンレンヘアになっている。
アーモンド形の瞳に吊った眉の気の強い女王様系美女なのは相変わらずだが、髪型をがらりと変えたからか、セクシーさと大人びた雰囲気がプラスされてパワーアップしている。
「みんなー、迎えの車が来たよー。駅前でダベッてないで、早く乗ろうよ!」
夏生が元気いっぱいの声を上げて、両手でみんなを手招きする。
仔犬のようなきらきらした目の童顔にうんと短いベリーショートの髪、百七十センチと大柄なものの、昔と変わらず少年みたいに見える。夏生の隣に控えめにちょこんと立つ、百五十センチもない有亜がよけいに小さく見えた。
夏生に呼ばれて、悠翔達は音無駅村前のロータリーに入ってきた車に向かって歩く。
ロータリーに停車したグレーのバンの窓が開いた。中から細面の男が顔を出す。
「お待たせしました、遅れてすみません」
光司が真っ先に運転席に駆け寄った。
「まだ二時過ぎたばっかりだからいいっすよ。それより、その車にみんなで乗るのはキツいんじゃないっすか?」
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