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第二章
第二章③
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中途半端に途切れた会話。なんだか釈然としない。
悠翔も彼に続いてバーベキューコンロの近くに戻る。
「何を話していたんだい、悠翔」
悠翔が作ったエビとブロッコリーとマッシュルームのアヒージョを食べながら、真澄が問いかける。
幽霊やオカルトなどミステリアスで物騒な話が好きな真澄はともかく、死者が現れる村などという不吉な話を他のメンバーの耳に入れるわけにはいかないので、適当に誤魔化す。
「崇の思い出話を少しな。竜太は崇と仲が良かっただろ」
「ああ、渡崇君ね。彼、歌はそれなりに上手だったけどルックスがね。このバーベキューの網の上でじゅうじゅう焼かれていても、違和感ない外見だったよね」
「お前な、失礼すぎんだろ。確かに太っていたが、豚呼ばわりはねえだろ」
「僕は豚なんて一言も言ってないよ」
しまった、乗せられた。
そう思った時には遅かった。真澄が喜色満面になる。
「悠翔、彼のこと豚って思っていたのかい?」
「網の上なんて言うから、つい。くそ、はめやがって」
「面白いね、悠翔は。君だったら崇君を上手に調理できそうだ」
「人間なんか料理しねえよ、馬鹿にしてんのか?」
「してないさ。このアヒージョ最高に美味しいよ。君、歌を除けば体力が取り柄の単細胞だけどさ、料理は上手だよね」
「悪口を混ぜずに素直に褒めろっつーの、この捻くれ者が。単細胞とか失礼すぎんだろ」
「君、学業成績は申し分ないけど、素直すぎて時々お馬鹿だからさ」
「誰が馬鹿だ、悪知恵捻くれ野郎」
悠翔と真澄が話していると、エリサが間にずいっと割って入ってきた。
「ちょっと、二人だけで楽しそうにしないでよ。何の話をしていたのよ」
「ふふ、渡崇君の話をしていたのさ」
「マジかよオマエら。タタリの話なんて、物好きだなー」
崇のタタリというあだ名を久しぶりに聞くと、他人事だがなかなか悲惨なあだ名だなと思う。崇の字が祟りという感じに似ているのと、本人が祟り神っぽいからという意味不明な言い掛りで、光司がつけたあだ名だ。
「タタリ、めっちゃ面白れーヤツだったよな。肉団子みたいな体で弾んで踊りながら歌っちゃってさ。歌声がよくても、ありゃギャグだったぜ」
「何をしても笑いを誘って哀れな奴だったな。夏は汗臭くて鬱陶しかった。指摘すると『代謝がよくて健康的だろ』なんて口ごたえして、うざい奴だった」
「静流、辛口だねー。でも、ボクもちょっとわかるかも。タタリ、ちょっとズレてるんだよね。アイツ入部するなり、ボクがドラム担当なのを見て『オトコぶって強がらなくても、ドラムなら竜太に任せろよ。女子はやっぱりボーカルかキーボードだろ』なんてカッコつけて言ってきてさ。自分ではとびきりカッコイイつもりなのが余計に腹立つんだよね」
「わかるわよ、夏生。私も『バイオリンやキーボードを弾く君は女神のようだ。君の容姿は至宝だ、腕前は普通だけどね』なんて言うのよ。莉乃もムカつくこと言われていたでしょう?」
「あたしは別に」
「嘘ね。タタリに『ショートヘアはキミには似合わないよ、髪を伸ばすといい』って言われていたじゃないの。いい子ぶらなくていいのよ」
「エリサったら、あたしは別にいい子ぶってないよ」
「たまには莉乃も毒を吐きなさいよ。有亜はどうかしら」
「私は『かぐや姫みたいなステキな髪形だ。ちょっと髪が多くて重たいのはマイナスだけど』と言われて、腹立たしかった」
「アイツよぉ、自分の容姿はメガトン豚なのに、ナニサマって感じだったよな。演奏中も偉そうに指図バッカしやがってよ。それも見当違いの指図な。正直、アイツが死んだ時はせいせいしたって思っちまったよ」
「光司の言う通りだな。いない方が清々しい」
光司と静流が心底愉快そうに笑う。
悪口で盛り上がるなとは言わない。悠翔自身、酒を飲みながらストレス発散のために、部下の成果を横取りする嫌な上司や、クライアントだからなんでも許されると思っている傲慢な客への愚痴で同期や部下と盛り上がることもある。
だけど、死者を貶めるのはどうにも気分が悪い。
悠翔はちらりと竜太に視線を遣った。
彼は会話から逃げるように地面に視線を落としていた。ビールの入ったグラスを握る手が震えている。
正直、渡崇は嫌な男だった。空気は読めない、自分のことは褒めて人のことは貶す、男尊女卑が激しくいやらしいレディファースト気取り、自意識過剰で被害妄想。悪い所だらけで、いい所を探しても一つも思い浮かばないような奴だった。
内面と同様に外見も醜悪だった。容姿の欠点をあげつらいたくないが、醜い性格を体現するかのようにニキビだらけの小汚い赤ら顔でかなり太っていた。
そんな崇と唯一仲がよかったのは竜太だ。二人はいつも一緒に行動していた。
崇の悪口を言われて、竜太は嫌な気分になったに違いない。
「あの、崇君にも、いいところはあったと思います」
珍しく竜太が主張する。
エリサが面白くなさそうに鼻を鳴らした。
「インビジブルが主張するなんて生意気ね。タタリのいいところって何よ」
エリサが挑戦的な目で見ると、竜太は背を丸めた。
「そ、その。女性に優しかった所です」
「あんな下心見え見えの優しさ、いらないわよ」
「そんなふうに言わないであげて下さい。崇君はエリサさんが好きでしたから」
「やめて、そんな不快な話をしないでちょうだい」
気弱な竜太のことだからここら辺で引き下がるかと思ったが、意外にも彼は女王様に反論した。
「不快は流石に酷いです」
「だって本当に不快ですもの。あんただって、本当はタタリにムカついてたくせに。タタリだけしか構ってくれないから慕っていただけでしょう」
竜太とエリサ。珍しい取り合わせの言い争いに、真澄が肩を竦める。
「醜いねえ。莉乃ちゃん、巻き込まれないように二人で飲もうか」
真澄が莉乃の肩を抱き寄せる。
「ま、待ってちょうだい、真澄。私と飲みましょうよ」
「遠慮しておくよ」
真澄にすげなく断られてエリサが眦をしょんぼりと下げる。
真澄が莉乃と楽しそうに飲みだしたのを見て、エリサの怒りは竜太に向けられた。
「あんたのせいで真澄に呆れられたじゃない、どうしてくれるのよ」
「す、すみませんでした」
「謝るくらいなら最初から反論なんかしないでちょうだい!」
エリサは怯えた顔で細々と謝罪を述べる竜太を睨み付ける。
小さくなる竜太を見ても溜飲は下がらないようで、彼女はマシンガンの如く文句を吐き散らかす。
「だいたい、タタリの悪口を言ったからって何よ。死人は文句なんて言わないわよ。もうこの世にいない奴に媚びへつらうなんて、あんた馬鹿じゃないの?」
「この世にいないかどうかは、わからないじゃないですか」
呟いた竜太の顔は青褪めていた。エリサが怪訝な顔をする。
「はあ、幽霊でもいるっていうの?」
「ここは死者に会える村とも言われているらしいですから」
「なんだよ、死者に会える村って。そんな面白そうな噂あんの?」
光司が大声で尋ね返したから、全員の耳に入ってしまった。
「なにそれっ、ホラーじゃん。ボク、ちょっと怖いな」
「あたしも怖い」
夏生と莉乃が眉を顰める。
真澄の耳に入らないように誤魔化したのに無意味だった。悠翔は密かに溜息を漏らす。
「死者に会える村か。ふふ、渡君もすでにいるかもね」
真澄が怪しい笑顔を浮かべながら言った。莉乃が引き攣った顔をする。
「や、やめてよ真澄くん。崇くんの幽霊なんて」
「この場にいるみんな、渡君に恨まれているものね」
「物騒なこと言うなよ、真澄。莉乃が怖がるだろ。崇の幽霊なんているわけないだろ」
「……幽霊ならいますよ」
悠翔の言葉を否定したのは竜太だった。
ぎょっとして竜太を見ると、竜太が怯えた瞳でこちらを見ていた。
「見たんです。あれは確かに、崇君でした」
辺り一帯が静寂に包まれた。嫌な沈黙だ。
「ハ、ハハ。酔っ払ってんなー、竜太」
光司は引き攣った顔で笑うと酒を煽った。
「そういや、今やってるドラマでさー」
光司が不自然に別の話をはじめた。静流や女子達も、光司の話に乗っかって崇の話題から離れる。
竜太は何か言いたげだったが、諦めたように食べ残しを口に運んだ。
少し可哀想だが、幽霊の話題なんて広げても沈鬱な気分になるだけだ。
悠翔も彼に続いてバーベキューコンロの近くに戻る。
「何を話していたんだい、悠翔」
悠翔が作ったエビとブロッコリーとマッシュルームのアヒージョを食べながら、真澄が問いかける。
幽霊やオカルトなどミステリアスで物騒な話が好きな真澄はともかく、死者が現れる村などという不吉な話を他のメンバーの耳に入れるわけにはいかないので、適当に誤魔化す。
「崇の思い出話を少しな。竜太は崇と仲が良かっただろ」
「ああ、渡崇君ね。彼、歌はそれなりに上手だったけどルックスがね。このバーベキューの網の上でじゅうじゅう焼かれていても、違和感ない外見だったよね」
「お前な、失礼すぎんだろ。確かに太っていたが、豚呼ばわりはねえだろ」
「僕は豚なんて一言も言ってないよ」
しまった、乗せられた。
そう思った時には遅かった。真澄が喜色満面になる。
「悠翔、彼のこと豚って思っていたのかい?」
「網の上なんて言うから、つい。くそ、はめやがって」
「面白いね、悠翔は。君だったら崇君を上手に調理できそうだ」
「人間なんか料理しねえよ、馬鹿にしてんのか?」
「してないさ。このアヒージョ最高に美味しいよ。君、歌を除けば体力が取り柄の単細胞だけどさ、料理は上手だよね」
「悪口を混ぜずに素直に褒めろっつーの、この捻くれ者が。単細胞とか失礼すぎんだろ」
「君、学業成績は申し分ないけど、素直すぎて時々お馬鹿だからさ」
「誰が馬鹿だ、悪知恵捻くれ野郎」
悠翔と真澄が話していると、エリサが間にずいっと割って入ってきた。
「ちょっと、二人だけで楽しそうにしないでよ。何の話をしていたのよ」
「ふふ、渡崇君の話をしていたのさ」
「マジかよオマエら。タタリの話なんて、物好きだなー」
崇のタタリというあだ名を久しぶりに聞くと、他人事だがなかなか悲惨なあだ名だなと思う。崇の字が祟りという感じに似ているのと、本人が祟り神っぽいからという意味不明な言い掛りで、光司がつけたあだ名だ。
「タタリ、めっちゃ面白れーヤツだったよな。肉団子みたいな体で弾んで踊りながら歌っちゃってさ。歌声がよくても、ありゃギャグだったぜ」
「何をしても笑いを誘って哀れな奴だったな。夏は汗臭くて鬱陶しかった。指摘すると『代謝がよくて健康的だろ』なんて口ごたえして、うざい奴だった」
「静流、辛口だねー。でも、ボクもちょっとわかるかも。タタリ、ちょっとズレてるんだよね。アイツ入部するなり、ボクがドラム担当なのを見て『オトコぶって強がらなくても、ドラムなら竜太に任せろよ。女子はやっぱりボーカルかキーボードだろ』なんてカッコつけて言ってきてさ。自分ではとびきりカッコイイつもりなのが余計に腹立つんだよね」
「わかるわよ、夏生。私も『バイオリンやキーボードを弾く君は女神のようだ。君の容姿は至宝だ、腕前は普通だけどね』なんて言うのよ。莉乃もムカつくこと言われていたでしょう?」
「あたしは別に」
「嘘ね。タタリに『ショートヘアはキミには似合わないよ、髪を伸ばすといい』って言われていたじゃないの。いい子ぶらなくていいのよ」
「エリサったら、あたしは別にいい子ぶってないよ」
「たまには莉乃も毒を吐きなさいよ。有亜はどうかしら」
「私は『かぐや姫みたいなステキな髪形だ。ちょっと髪が多くて重たいのはマイナスだけど』と言われて、腹立たしかった」
「アイツよぉ、自分の容姿はメガトン豚なのに、ナニサマって感じだったよな。演奏中も偉そうに指図バッカしやがってよ。それも見当違いの指図な。正直、アイツが死んだ時はせいせいしたって思っちまったよ」
「光司の言う通りだな。いない方が清々しい」
光司と静流が心底愉快そうに笑う。
悪口で盛り上がるなとは言わない。悠翔自身、酒を飲みながらストレス発散のために、部下の成果を横取りする嫌な上司や、クライアントだからなんでも許されると思っている傲慢な客への愚痴で同期や部下と盛り上がることもある。
だけど、死者を貶めるのはどうにも気分が悪い。
悠翔はちらりと竜太に視線を遣った。
彼は会話から逃げるように地面に視線を落としていた。ビールの入ったグラスを握る手が震えている。
正直、渡崇は嫌な男だった。空気は読めない、自分のことは褒めて人のことは貶す、男尊女卑が激しくいやらしいレディファースト気取り、自意識過剰で被害妄想。悪い所だらけで、いい所を探しても一つも思い浮かばないような奴だった。
内面と同様に外見も醜悪だった。容姿の欠点をあげつらいたくないが、醜い性格を体現するかのようにニキビだらけの小汚い赤ら顔でかなり太っていた。
そんな崇と唯一仲がよかったのは竜太だ。二人はいつも一緒に行動していた。
崇の悪口を言われて、竜太は嫌な気分になったに違いない。
「あの、崇君にも、いいところはあったと思います」
珍しく竜太が主張する。
エリサが面白くなさそうに鼻を鳴らした。
「インビジブルが主張するなんて生意気ね。タタリのいいところって何よ」
エリサが挑戦的な目で見ると、竜太は背を丸めた。
「そ、その。女性に優しかった所です」
「あんな下心見え見えの優しさ、いらないわよ」
「そんなふうに言わないであげて下さい。崇君はエリサさんが好きでしたから」
「やめて、そんな不快な話をしないでちょうだい」
気弱な竜太のことだからここら辺で引き下がるかと思ったが、意外にも彼は女王様に反論した。
「不快は流石に酷いです」
「だって本当に不快ですもの。あんただって、本当はタタリにムカついてたくせに。タタリだけしか構ってくれないから慕っていただけでしょう」
竜太とエリサ。珍しい取り合わせの言い争いに、真澄が肩を竦める。
「醜いねえ。莉乃ちゃん、巻き込まれないように二人で飲もうか」
真澄が莉乃の肩を抱き寄せる。
「ま、待ってちょうだい、真澄。私と飲みましょうよ」
「遠慮しておくよ」
真澄にすげなく断られてエリサが眦をしょんぼりと下げる。
真澄が莉乃と楽しそうに飲みだしたのを見て、エリサの怒りは竜太に向けられた。
「あんたのせいで真澄に呆れられたじゃない、どうしてくれるのよ」
「す、すみませんでした」
「謝るくらいなら最初から反論なんかしないでちょうだい!」
エリサは怯えた顔で細々と謝罪を述べる竜太を睨み付ける。
小さくなる竜太を見ても溜飲は下がらないようで、彼女はマシンガンの如く文句を吐き散らかす。
「だいたい、タタリの悪口を言ったからって何よ。死人は文句なんて言わないわよ。もうこの世にいない奴に媚びへつらうなんて、あんた馬鹿じゃないの?」
「この世にいないかどうかは、わからないじゃないですか」
呟いた竜太の顔は青褪めていた。エリサが怪訝な顔をする。
「はあ、幽霊でもいるっていうの?」
「ここは死者に会える村とも言われているらしいですから」
「なんだよ、死者に会える村って。そんな面白そうな噂あんの?」
光司が大声で尋ね返したから、全員の耳に入ってしまった。
「なにそれっ、ホラーじゃん。ボク、ちょっと怖いな」
「あたしも怖い」
夏生と莉乃が眉を顰める。
真澄の耳に入らないように誤魔化したのに無意味だった。悠翔は密かに溜息を漏らす。
「死者に会える村か。ふふ、渡君もすでにいるかもね」
真澄が怪しい笑顔を浮かべながら言った。莉乃が引き攣った顔をする。
「や、やめてよ真澄くん。崇くんの幽霊なんて」
「この場にいるみんな、渡君に恨まれているものね」
「物騒なこと言うなよ、真澄。莉乃が怖がるだろ。崇の幽霊なんているわけないだろ」
「……幽霊ならいますよ」
悠翔の言葉を否定したのは竜太だった。
ぎょっとして竜太を見ると、竜太が怯えた瞳でこちらを見ていた。
「見たんです。あれは確かに、崇君でした」
辺り一帯が静寂に包まれた。嫌な沈黙だ。
「ハ、ハハ。酔っ払ってんなー、竜太」
光司は引き攣った顔で笑うと酒を煽った。
「そういや、今やってるドラマでさー」
光司が不自然に別の話をはじめた。静流や女子達も、光司の話に乗っかって崇の話題から離れる。
竜太は何か言いたげだったが、諦めたように食べ残しを口に運んだ。
少し可哀想だが、幽霊の話題なんて広げても沈鬱な気分になるだけだ。
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