おかしなモノを拾いまして。

青菜にしお

文字の大きさ
15 / 15
番外編

ゆるふわ軍人

しおりを挟む
 第72期、国立士官学校第二演習部隊指揮官、アーノルド・ノックス准尉。17歳。
 年下の、俺の上官だ。

 我が国の士官学校、その中でも特に優秀な幹部候補生として、座学に剣にと輝かしい成績を残していた。

 額面上は。

「アぁぁあーーーーノルド・ノぉおおおックス!!」

「イエッサーっ!!!」

「歯を食いしばれぇえええ!!!」

「イエッサーっ!!!」

 ぼぎっ、と人体からしてはいけない音を出して、准尉は吹っ飛ばされた。

「グラウンドを100週するまで帰れると思うなああっ!! 貴様の腐った性根、今日こそ叩き直してくれるわぁっ!!」

「イエッサーっ!!!」

 准尉はお手本のように無駄のない動きで教官に敬礼して、頬を腫らしながら士官学校の広すぎるグラウンドを物凄いスピードで走り出した。

「ノぉーックスっ!!! たらたら走るなぁああーー!! 追加で50周ーーー!!」

「イエッサーっ!!!」

 理不尽に怒られた続けた准尉は、本当に150周グラウンドを走りきった。

「その目が気に食わんっ!! 学生とは言え自分が軍人であることを忘れるなっ!!」

「イエッサーっ!!!」

 ノックス准尉をもう一度殴りつけて、教官は校舎に入っていった。汗だくで、頬を腫らしたノックス准尉が、ゆらりとこちらを向いた。

「.......デイヴ」

「はっ!」

「僕.......本当にそろそろ辞めたいなぁ」

 へらり、と笑った准尉。

「准尉殿、ここでは他の目があります」

「.......ついてこい、デイヴ・コレット兵長」

「はっ!」

 早足で校舎の裏の人気のない場所、俺と准尉の秘密の溜まり場に腰を降ろした。俺と准尉は、初演習の時に少しすったもんだあってから階級を超え友になった。今では毎日のようにここで愚痴を言い合う仲だ。
 そんな准尉は、男前だと噂の顔でいつものようにヘラヘラと笑った。

「今日もしごかれちゃったよ。もう准尉になっちゃったのに」

「皆准尉が気に食わないんですよ。やる気がないのに成績だけはいいから」

「.......昔、辞めさせてくれるかと思ってわざと成績を落としてみたことがあるんだ。そしたら冬の川に放り込まれて、そのままご飯抜きで3日牢に入れられちゃった。次やったら本当に殺すって」

「絶っっ対にやめてくださいね。首席キープしてくださいね」

「あはは、第二演習部隊のみんなのためにも、卒業までは頑張るよ」

 この人は、全く全然少しも軍人に向いていない。本人も自覚はあるようで、士官学校にいる今から常に退役の方法を考えている。それで、教官や他の幹部候補生からはとても嫌われているのだ。よく理不尽にしごかれたり、先輩や同輩に集団で袋叩きにされている。
 アイツらは剣の実習で准尉に1度も勝てたことがないからと、寄ってたかって無抵抗の准尉を痛めつける。
 なぜコテンパンにしてやらないのかと准尉に聞いたら、問題を起こして俺たち部下に何かあったら嫌だからと言う。.......年下のくせに。

「准尉はなんでこんなとこ来ちゃったんですか。街の花屋の方が向いてますよ」

「あはは。昔、お小遣い欲しさに街の将棋大会を回ってたら、いつの間にかね。通ってた学校の先生と両親も、ここの推薦状を見て小躍りしてたから.......断れなくて」

 ダメだこりゃ。
 この年下の准尉は、全く全然少しも軍人に向いてない。
 それでも、俺たち第二演習部隊の部下達は、この上官に従っている。やる気がないくせに俺たちに課す訓練は厳しいし、その訓練の合間に字や勉強を教えてくるし、男前な顔で女性兵士を虜にしていくが、それでも皆従っていた。

 理由は単純で、指揮官としてこれ以上ないほど優秀だからだ。

 訓練が厳しいのは俺たちが死なないようにするためだ。文字や勉強も、こんなバカ共にどうしてそんなに穏やかに教えてやれるのか、全く分からない。女性兵士からゆるふわ王子、って言われてんの知ってんのか。

「准尉は、軍人辞めるべきですよ」

「僕もそう思うよ。全然向いてないもんなぁ。でも、辞めたら何になろうかな.......」

 タバコの吸い方も知らない年下の上官は、夕方の風に気持ちよさそうに目を細めた。本当に、あんたは軍人に向いてないよ。

 それにも関わらず、それから数日後。国はずれの街で飢饉があったとかで、幹部候補生の准尉と俺たち演習部隊が、実際の任務に派遣されることとなった。確かに幹部候補生は予備役で、有事の際には実際に働くことになるが、ノックス准尉が選ばれたのは完全に嫌がらせだった。

「准尉殿、出発準備完了致しましたっ!」

「よし! 現地では俺に付け、コレット兵長」

「はっ!」

 街への移動中、何度も不安そうに僕は料理ができないんだ、炊き出しなんて荷が重い、と言ってくる准尉は、やっぱり全然少しも軍人に向いてない。指揮官が調理するわけ無いだろ。

 早く辞めちまえこのゆるふわ准尉、と。思って、いたのに。


「.......コレット兵長」

「.......はっ」

 痩せて、ハエがたかった小さな遺体から、准尉はまっすぐ目をそらさなかった。
 この人は軍人に向いてない。そんなにまっすぐ全て受け止めてしまえば、壊れる。軍人の先輩として、教えてやらねば。

「.......飢饉の原因は、一体なんだ」

「現在調査中でありますが、おそらく治水の問題と気候の問題が合わさったことによるものかと」

「.......そうか」

 8つ目の小さな遺体を埋めながら、准尉はぽつりとそう言った。

 それから、川を見に行くという准尉に付き添って。

「.......っ生きてるっ!!」

 川に浮かんだ9つ目の小さな体を、准尉はずぶ濡れになりながら引き上げた。殴られたような痣だらけでぐったりと虚ろな目をしていて、どう見ても助かりそうになかった。

「生きてるっ!! 生きてるんだっ!! 早く衛生兵っ!!」

「はっ!!」

 走り出す直前、子供の口が動いた。「死なせて」と、小さな口が、確かに動いた。

「ダメだっ!! 君は助かる!! 助ける!! この世に幸せになれない子供なんていないんだっ! みんな愛されるために生まれてきたんだっ!! 目を開けろっ!! 生きて幸せになれっ!!」

 目を逸らさない准尉の、心を突く叫び声が、刺さった。

 それから、その子供はなんとか持ち直した。探し出した親があまりに胸くそ悪いやつらで、この子は近くの孤児院に届けるしかない、というのを、最後まで心配していたのは准尉だった。

「デイヴ」

「准尉、今は任務中です」

「僕.......僕は、軍人になるべきだったんだ。国民の幸福のために尽くすべきが、軍人だったんだ。こんなこと、二度と起こしてはいけないんだ」

 まっすぐ、揺らがぬ瞳で前を、何かを見ている准尉。

 この日。俺らのゆるふわ上官は、進む道を決めた。


「少尉殿!」

 士官学校を卒業して、正式に軍人になって。ゆるふわ准尉は、ゆるふわ少尉になった。

「デイヴ、これ見て。この街はここに井戸を掘るべきなんだ。ほら」

「チャールズ大尉に決闘を申し込まれた直後の言葉がそれですか!?」

「決闘? ありゃ、聞き逃した.......井戸を堀りに行くから、2分で終わらせてくるね」

 馬鹿みたいに強いゆるふわ少尉は、変わらず俺の上官だった。
 常に本とにらめっこしながら歩き、生き生きとした顔で街ごとに治水やそれにかけるお金の改善案を紙に書いては、軍人が政治を語るなと殴られながらも上に提出していた。
 その度、国民の幸福のために尽くすべきが軍人だ、とヘラヘラ笑ってから、政治は語ってないよなぁ、と困ったように頭をかいていた。

「ノックス中尉」

 ゆるふわ中尉になっても、ヘラヘラ笑って、畑の肥料の本を穴が飽きそうなほど読んでいた。機械の中身が気になる、とよく分解するようになった。

「ノックス大尉」

 ゆるふわ大尉になっても、天気の勉強をしてその年の農産物の出来高を予想して、また殴られながら提出していた。

「ノックス少佐!」

 ゆるふわ少佐に、なって欲しかったのに。

「コレット軍曹。忘れるな、国民の幸福のために尽くすべきが、軍人だ」

 右手のスコップから剣に持ち替え、笑わなくなった俺の上官は戦場に立った。
 相変わらず、全てをまっすぐ受け止めてしまうその瞳で戦場を見ながら、何度も仲間の死体を超えた。

「ノックス中佐」

 あれだけ生き生きと読んでいた本を焼いていた。いくら教えてもむせてしまっていたタバコを吸っていた。あれだけ大事にしていた畑を軍靴で踏みつけ、井戸に毒を投げ、あれだけ嬉しそうに見ていた小麦畑を、あれだけ大事に思っていた人々の生活を焼いていた。
 まっすぐすぎる瞳だけは、折らずに。

「ノックス中佐!」

 降伏しようと、何度も叫んでいた。それでも、今更なんの成果もないまま負ける訳にはいかないと、上層部に圧力をかけられた。殴られるなんて当たり前だったのに、この時の中佐は、本当に痛くて辛そうだった。

「.......コレット曹長。あとは、頼んだ」

「お待ちください! お待ちくださいノックス中佐!」

 捨て駒として送られた戦場で、捕虜と交換だと言われた。1番階級が高いから、1番剣の腕がたつから。行ったら殺されるに決まっているのに、俺の上官はまっすぐな目のまま剣を捨てた。

「.......そうだな、君たちに、最後に言うことがあったんだった」

「中佐!!」

「全て僕の責任だ。罪のない君たちに人を殺させたのは、僕だ。全て、全て僕ら将校が悪いんだ」

 そう言って、まっすぐ前を向いて俺の上官は捕まった。

 だから、早く辞めちまえば良かったんだ。あんたは全く、全然少しも、軍人なんかには向いてなかったんだから。

 やっと戦争が終わったんだから、好きなだけ井戸を掘りに行こうぜ、と。どこに言えばあんたに届くんだ。







「デイヴー!! 隣の街に井戸を堀りに行こうよー!」

「ノックス大.......アーノルド! 俺は今任務中なんだ!」

「アリッサがお昼にサンドイッチを作ってくれたんだ。これ持って、井戸を掘ろうよ。きっともっと楽になるはずなんだ」

「.......」

「デイヴ? .......泣いてるのか?」

 結構気の合う、チョビ髭のアイツには悪いけど。

 パン屋のお嬢さん。
 俺のゆるふわな友達を幸せにしてくれて、ありがとう。
しおりを挟む
感想 4

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

小説湊
2021.06.05 小説湊

ちょっとうるっと……。
実をいうと最初、チョビ髭の軍人が怖かったんですよね……。誘いを断って癇癪を起されたらどうしようって。
ただまあ、ルノの部下と気が合うなら安心です。

ルノはやっぱゆるふわですね! 格好いいのもいいけど、こっちの方が似合ってます!

2021.06.05 青菜にしお

わりといじめられっ子だったルノ。この部下は、彼自身が思っているよりずっとルノを助けていたと思います。
チョビ髭軍人、アリッサに惚れてアプローチしまくる色ボケ軍人です。彼はそこそこの反戦派で、市民の味方になろうと心がけているのでルノの部下と気が合います。
アリッサにフラれてもしばらくは諦めないであろうチョビ髭。癇癪は起こさず、自分磨きと別のアプローチ方法に力を入れてきそうです。

ゆるふわなルノ。アリッサのおかげで戻ってきました。なので、ルノの部下達はみんなアリッサが大好きです。チョビ髭に絡まれてたら蹴飛ばしに来てくれます。

いつもありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!

解除
小説湊
2021.06.01 小説湊

ピーちゃん!!
てっきり前話で終わったのかと思っていました。そして前話で終わりと思ってたから前話で全部言ったいう……。
とりあえず、想像以上にいい終わり方でした!
最後に軍人のルノが、みんなに認められて報われたところが見れて本当に良かったと思います!
これを機に、他の軍人さんの風当たりもよくなればいいですが……。そもそも、当たる相手は軍人じゃなくて国家だろ……。
改めて、読んでて楽しかったです!
これからもよろしくお願いします!

2021.06.01 青菜にしお

おかえりピーちゃん。
ぶん投げられても、やっぱり親鳥のことは忘れなかったようです。
ルノが軍服を着てやって来たのは、罵倒や批判を全て受け止めるためです。それなのにみんな、軍服ではなく「ルノ」を見てくれたんですね。
この国は結構軍人の力が強く、国と言えば軍人、みたいなところがあります。王子様は影が薄い感じでした。
じわじわと、復興のために精一杯働く軍人さんを国民達は受け入れていくと思います。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!

解除
小説湊
2021.06.01 小説湊

終わった……のか……。
アリッサの感情がダイレクトに伝わってくる作品でした。読んでて感情が振れたのでちょっと辛いながらも楽しかったです!
軍人宣言時のルノの格好良さは相当でした。イケメン!



……一つだけ聞きたいです。
二度も傷つけましたっけ?
一回はアリッサを捨てた事ってわかるんですけど……。
そこが、引っ掛かってしまいました……。

2021.06.01 青菜にしお

実は……後ちょっと……あります笑。
アリッサは大家さんに大事にされてきたので、とてと優しく良い子になったんだと思います。
顔は良いルノ。いつもヘラヘラしていますが、軍人として堅くなりました。

ルノは、アリッサが自分の嘘(親がアリッサをやむにやまれずルノに預けた)を信じていると思っているので、アリッサを2回捨てた気持ちでいるんです。アリッサにはルノの嘘はバレバレです。

解除

あなたにおすすめの小説

溺愛王子の甘すぎる花嫁~悪役令嬢を追放したら、毎日が新婚初夜になりました~

紅葉山参
恋愛
侯爵令嬢リーシャは、婚約者である第一王子ビヨンド様との結婚を心から待ち望んでいた。けれど、その幸福な未来を妬む者もいた。それが、リーシャの控えめな立場を馬鹿にし、王子を我が物にしようと画策した悪役令嬢ユーリーだった。 ある夜会で、ユーリーはビヨンド様の気を引こうと、リーシャを罠にかける。しかし、あなたの王子は、そんなつまらない小細工に騙されるほど愚かではなかった。愛するリーシャを信じ、王子はユーリーを即座に糾弾し、国外追放という厳しい処分を下す。 邪魔者が消え去った後、リーシャとビヨンド様の甘美な新婚生活が始まる。彼は、人前では厳格な王子として振る舞うけれど、私と二人きりになると、とろけるような甘さでリーシャを愛し尽くしてくれるの。 「私の可愛い妻よ、きみなしの人生なんて考えられない」 そう囁くビヨンド様に、私リーシャもまた、心も身体も預けてしまう。これは、障害が取り除かれたことで、むしろ加速度的に深まる、世界一甘くて幸せな夫婦の溺愛物語。新婚の王子妃として、私は彼の、そして王国の「最愛」として、毎日を幸福に満たされて生きていきます。

残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました

月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……

皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる

若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ! 数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。 跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。 両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。 ――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう! エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。 彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。 ――結婚の約束、しただろう? 昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。 (わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?) 記憶がない。記憶にない。 姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない! 都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。 若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。 後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。 (そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?) ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。 エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。 だから。 この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し? 弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに? ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。

【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~

朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。 婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」 静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。 夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。 「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」 彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。 食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。 だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。 食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。 パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。 そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。 王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。 そんなの自分でしろ!!!!!

【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!

白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。 辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。 夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆  異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です) 《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆ 

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。