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24 下腹部が青白く発光していますが、これは病気ではなく、生命の神秘(懐妊)です
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嵐のように激しかった繁殖期(ヒート)から、ひと月ほどが過ぎた頃。
アードラ山脈には、遅い春が訪れていた。
私の体調にも、季節の変わり目と同じような、しかし明らかな「異変」が起きていた。
「……うーん、酸っぱいものが食べたい……わけじゃないのよね」
朝、私は気だるい体を引きずって、宝物庫の片隅にある「食料庫」を漁っていた。
人間ならレモンや梅干しを欲するところだろうか。
けれど、今の私が無性に欲しているのは、そんな可愛らしいものではない。
私がガリガリと音を立てて齧っているのは、高純度の『雷竜石』の欠片だった。
「ビリビリする……。でも、この刺激がないと落ち着かない」
最近、常に魔力が欠乏しているような感覚がある。
いくらネロから口移しで魔力をもらっても、すぐに体の中の何かに吸い取られてしまうのだ。
それに、やけに眠い。一日二十時間は寝ていられるくらい、泥のような眠気が襲ってくる。
「風邪かしら。それとも、竜人化の副作用?」
私はあくびを噛み殺しながら、ふと洗面所の鏡の前で足を止めた。
寝巻きがはだけて、露わになったお腹。
そこに、違和感があった。
「……え?」
見間違いかと思って、目をこする。
けれど、それは消えなかった。
私のおへその下、子宮のあるあたりが、蛍の光のように淡く、リズムを持って明滅しているのだ。
ポゥ、ポゥ、と優しい青白い光。
それは洞窟の月光石の輝きにも似ていたが、もっと温かみのある、内側から溢れ出るような有機的な光だった。
「魔力過多による発光現象……? いいえ、波長が違う」
私は研究者としての冷静さを総動員して、自分のお腹に手を当てた。
自分の体に、何が起きているのか。
魔力探知(スキャン)の魔法をかけ、体内の魔力回路を精査する。
すると、私の丹田の奥深くに、もう一つ――極小の、けれど力強い「魔力の源(コア)」が生成されているのが分かった。
それは私の魔力(竜人の魔力)と、ネロの魔力(竜王の魔力)が完全に融合し、新しい形を成した結晶。
異物ではない。私の体の一部として、しっかりと根を張り、すくすくと育っている「何か」。
――間違いない。
これは、新しい「命」だ。
「……できたんだ」
確信した瞬間、膝から力が抜けて、その場にへたり込んでしまった。
鏡の中の自分が、信じられないという顔で涙を流している。
かつて、私はこの現象をどれほど望み、そして絶望しただろう。
『人間が竜の子を宿せば、母体は胎児の強力な魔力に耐えきれず、生命力を吸い尽くされて死ぬ』
あの時、ネロに突きつけられた残酷な事実は、私たちの未来を完全に閉ざす壁だった。
愛し合えば、私が死ぬ。子供を作れば、私が死ぬ。
その「死の運命」を覆すために、私は人間を辞めたのだ。
「勝った……。私、勝ったのね」
私のお腹にあるこの光は、私の命を削るどころか、私自身の魔力回路と調和し、むしろ私の体を内側から温めてくれている。
私が作り変えた『竜の器』は、完璧に機能していた。
私の体は、彼の子供を殺さずに、守り育てる最強の揺り籠になれたのだ。
「ネロ……ネロ!」
私は居ても立ってもいられず、バタバタと足音を立てて寝室へと走った。
まだ夢の中にいるであろう、愛する夫に伝えなければ。
「どうした、エルマ? そんなに慌てて……敵襲か!?」
私のけたたましい足音に、ネロが跳ね起きた。
瞬時に戦闘態勢に入ろうとする彼の腕を、私は掴んだ。
「違うの、落ち着いて! 見て! これ!」
私は彼の目の前で、バッと寝巻きを捲り上げてお腹を見せた。
薄暗い寝室の中で、私のお腹の光は一層神秘的に、強く輝いて見えた。
「……!?」
ネロの目が釘付けになる。
彼の顔から血の気が引いていくのが分かった。
「エルマ、その光……まさか、魔力暴走(オーバーフロー)か!? 体の拒絶反応が始まったのか!?」
「え?」
「すぐに魔力を抜かないと……! くそっ、俺が注ぎすぎたせいだ! 痛くないか!? 苦しくないか!?」
ネロがパニック状態で私の肩を掴み、治癒魔法をかけようとする。
ああ、そうだ。この人はずっと怖かったのだ。
私が平気な顔をしていても、心の奥底では「いつか私の体が限界を迎えて壊れてしまうのではないか」という恐怖と戦っていたのだ。
「違うの、ネロ。聞いて」
私は彼の震える手を掴み、無理やり私のお腹の光る部分に押し当てた。
「これは暴走じゃないわ。……感じて。この魔力の波長を」
「……っ」
ネロの手が強張り、そして止まる。
彼は恐る恐る、触れた部分から伝わってくる微弱な鼓動に意識を集中させた。
トクン、トクン。
私自身の心音とは違う、早く、力強いリズム。
「この魔力……俺と同じ……いや、俺とお前の、混ざった……?」
「そうよ。貴方の子供。……私たちの赤ちゃんよ」
ネロが息を呑む。
金色の瞳が大きく見開かれ、そしてみるみるうちに涙の膜が張っていく。
「いる……。ここに、小さな命が……」
彼は信じられない奇跡を見るような目で、私のお腹を愛おしそうに撫でた。
指先から伝わる温かさに、彼の手の震えが止まっていく。
「生きている……。俺の魔力を受けても、お前を傷つけることなく……共存している」
「ええ。この子、貴方に似てすごく魔力が強いみたい。雷竜石が食べたくなるのは、きっとこの子の好みね」
「そうか……そうか……っ」
ネロは私の腰に腕を回し、お腹に顔を埋めて、ついに声を上げて泣き出した。
最強の竜王が、子供のように嗚咽を漏らしている。
その背中が、あまりにも小さく、そして温かく見えた。
「怖かったんだ……。繁殖期の間、本能のままにお前の中に注ぎ込んでしまったが……正気に戻るたびに、もしまたお前の体が耐えられなかったらどうしようと、恐怖で押し潰されそうだった」
「俺は、自分の種族が憎かった。愛する者を壊すだけの力が、憎くてたまらなかった」
彼の絞り出すような懺悔に、私は胸が痛み、そして愛しさで満たされた。
彼は一度たりとも、「子供が欲しい」とは言わなかった。私を失うリスクがあるなら、子孫などいらないと本気で思っていたのだ。
「馬鹿ねえ、ネロは。もっと私を信じなさいよ」
私は彼の濡れた髪を優しく梳いた。
「私は天才研究者よ? 自分の体を実験台にするのに、勝算のない賭けなんてしないわ」
「それに……見て。この光、全然攻撃的じゃないでしょう? パパのことが大好きな、いい子よ」
ネロの涙が私のお腹を濡らす。
すると、それに呼応するように、お腹の光が一際強く「ポゥ!」と輝いた。
まるで、父親の涙を慰めるかのように。
「……ああ。本当に、綺麗な光だ……」
ネロは涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げ、私を見つめた。
その表情は、長い呪いから解き放たれた王子様のように晴れやかだった。
「ありがとう、エルマ。俺に、家族をくれて」
「俺はずっと、自分が『終わる種族』だと思っていた。強すぎて、孤独で、この広い世界にたった一人ぼっちのバケモノだと」
「でも、お前が俺を孤独から救い出し……そして今、未来へと続く命を繋いでくれた」
彼は私の手を握りしめ、手の甲の鱗に、そして薬指の指輪に口付けた。
「愛している。……この子は、俺の命に代えても守り抜く。そして何より、この子を命がけで宿してくれたお前を、世界で一番大切にする」
「ええ、期待してるわよ、パパ」
私が「パパ」と呼ぶと、ネロは照れくさそうに、でも誇らしげに破顔した。
その笑顔は、今まで見たどんな宝石よりも輝いていた。
「よし、そうと決まれば善は急げだ!」
ネロがいきなり立ち上がり、真剣な顔で周囲を見渡し始めた。
涙はすでに乾き、その瞳には「使命感」の炎が燃え盛っている。
「まずは巣の環境改善だ。床が硬すぎる! こんな岩場じゃお前の腰に悪い。最高級の羽毛布団を山ほど敷き詰めよう。いや、雲羊(クラウドシープ)の毛皮の方がいいか?」
「それから食事だ! 雷竜石だけじゃ栄養が偏る。最高級の魔獣の肝と、滋養強壮に効く薬草、それに新鮮なフルーツも必要だ!」
「温度管理も完璧にしないとな。お前が少しでも快適に過ごせるように、風の結界を三重に張り直して……」
早口でまくし立てながら、ウロウロと動き回るネロ。
すでに「過保護な親バカモード」が発動している。いや、これは竜族特有の「巣作り本能」の暴走かもしれない。
「ちょ、ちょっと落ち着いてよ」
「落ち着いていられるか! 竜の妊娠期間は長いんだぞ。卵が産まれるまでの数ヶ月、お前には指一本動かさせないつもりで世話をするからな! トイレ以外はベッドから出るな!」
「えぇ……それはそれで困るんだけど。運動不足になっちゃう」
苦笑いしながらも、私は幸せで胸がいっぱいだった。
かつては「死」と同義だった妊娠。
それが今は、こんなにも騒がしくて、温かくて、愛しいイベントになっている。
私のお腹の光が、ポゥポゥと楽しげに瞬いた。
お腹の中の赤ちゃんも、「パパが張り切ってて面白いね」と笑っているのかもしれない。
アードラ山脈の頂、竜の巣。
そこには今、世界で一番幸せな家族の時間が流れていた。
アードラ山脈には、遅い春が訪れていた。
私の体調にも、季節の変わり目と同じような、しかし明らかな「異変」が起きていた。
「……うーん、酸っぱいものが食べたい……わけじゃないのよね」
朝、私は気だるい体を引きずって、宝物庫の片隅にある「食料庫」を漁っていた。
人間ならレモンや梅干しを欲するところだろうか。
けれど、今の私が無性に欲しているのは、そんな可愛らしいものではない。
私がガリガリと音を立てて齧っているのは、高純度の『雷竜石』の欠片だった。
「ビリビリする……。でも、この刺激がないと落ち着かない」
最近、常に魔力が欠乏しているような感覚がある。
いくらネロから口移しで魔力をもらっても、すぐに体の中の何かに吸い取られてしまうのだ。
それに、やけに眠い。一日二十時間は寝ていられるくらい、泥のような眠気が襲ってくる。
「風邪かしら。それとも、竜人化の副作用?」
私はあくびを噛み殺しながら、ふと洗面所の鏡の前で足を止めた。
寝巻きがはだけて、露わになったお腹。
そこに、違和感があった。
「……え?」
見間違いかと思って、目をこする。
けれど、それは消えなかった。
私のおへその下、子宮のあるあたりが、蛍の光のように淡く、リズムを持って明滅しているのだ。
ポゥ、ポゥ、と優しい青白い光。
それは洞窟の月光石の輝きにも似ていたが、もっと温かみのある、内側から溢れ出るような有機的な光だった。
「魔力過多による発光現象……? いいえ、波長が違う」
私は研究者としての冷静さを総動員して、自分のお腹に手を当てた。
自分の体に、何が起きているのか。
魔力探知(スキャン)の魔法をかけ、体内の魔力回路を精査する。
すると、私の丹田の奥深くに、もう一つ――極小の、けれど力強い「魔力の源(コア)」が生成されているのが分かった。
それは私の魔力(竜人の魔力)と、ネロの魔力(竜王の魔力)が完全に融合し、新しい形を成した結晶。
異物ではない。私の体の一部として、しっかりと根を張り、すくすくと育っている「何か」。
――間違いない。
これは、新しい「命」だ。
「……できたんだ」
確信した瞬間、膝から力が抜けて、その場にへたり込んでしまった。
鏡の中の自分が、信じられないという顔で涙を流している。
かつて、私はこの現象をどれほど望み、そして絶望しただろう。
『人間が竜の子を宿せば、母体は胎児の強力な魔力に耐えきれず、生命力を吸い尽くされて死ぬ』
あの時、ネロに突きつけられた残酷な事実は、私たちの未来を完全に閉ざす壁だった。
愛し合えば、私が死ぬ。子供を作れば、私が死ぬ。
その「死の運命」を覆すために、私は人間を辞めたのだ。
「勝った……。私、勝ったのね」
私のお腹にあるこの光は、私の命を削るどころか、私自身の魔力回路と調和し、むしろ私の体を内側から温めてくれている。
私が作り変えた『竜の器』は、完璧に機能していた。
私の体は、彼の子供を殺さずに、守り育てる最強の揺り籠になれたのだ。
「ネロ……ネロ!」
私は居ても立ってもいられず、バタバタと足音を立てて寝室へと走った。
まだ夢の中にいるであろう、愛する夫に伝えなければ。
「どうした、エルマ? そんなに慌てて……敵襲か!?」
私のけたたましい足音に、ネロが跳ね起きた。
瞬時に戦闘態勢に入ろうとする彼の腕を、私は掴んだ。
「違うの、落ち着いて! 見て! これ!」
私は彼の目の前で、バッと寝巻きを捲り上げてお腹を見せた。
薄暗い寝室の中で、私のお腹の光は一層神秘的に、強く輝いて見えた。
「……!?」
ネロの目が釘付けになる。
彼の顔から血の気が引いていくのが分かった。
「エルマ、その光……まさか、魔力暴走(オーバーフロー)か!? 体の拒絶反応が始まったのか!?」
「え?」
「すぐに魔力を抜かないと……! くそっ、俺が注ぎすぎたせいだ! 痛くないか!? 苦しくないか!?」
ネロがパニック状態で私の肩を掴み、治癒魔法をかけようとする。
ああ、そうだ。この人はずっと怖かったのだ。
私が平気な顔をしていても、心の奥底では「いつか私の体が限界を迎えて壊れてしまうのではないか」という恐怖と戦っていたのだ。
「違うの、ネロ。聞いて」
私は彼の震える手を掴み、無理やり私のお腹の光る部分に押し当てた。
「これは暴走じゃないわ。……感じて。この魔力の波長を」
「……っ」
ネロの手が強張り、そして止まる。
彼は恐る恐る、触れた部分から伝わってくる微弱な鼓動に意識を集中させた。
トクン、トクン。
私自身の心音とは違う、早く、力強いリズム。
「この魔力……俺と同じ……いや、俺とお前の、混ざった……?」
「そうよ。貴方の子供。……私たちの赤ちゃんよ」
ネロが息を呑む。
金色の瞳が大きく見開かれ、そしてみるみるうちに涙の膜が張っていく。
「いる……。ここに、小さな命が……」
彼は信じられない奇跡を見るような目で、私のお腹を愛おしそうに撫でた。
指先から伝わる温かさに、彼の手の震えが止まっていく。
「生きている……。俺の魔力を受けても、お前を傷つけることなく……共存している」
「ええ。この子、貴方に似てすごく魔力が強いみたい。雷竜石が食べたくなるのは、きっとこの子の好みね」
「そうか……そうか……っ」
ネロは私の腰に腕を回し、お腹に顔を埋めて、ついに声を上げて泣き出した。
最強の竜王が、子供のように嗚咽を漏らしている。
その背中が、あまりにも小さく、そして温かく見えた。
「怖かったんだ……。繁殖期の間、本能のままにお前の中に注ぎ込んでしまったが……正気に戻るたびに、もしまたお前の体が耐えられなかったらどうしようと、恐怖で押し潰されそうだった」
「俺は、自分の種族が憎かった。愛する者を壊すだけの力が、憎くてたまらなかった」
彼の絞り出すような懺悔に、私は胸が痛み、そして愛しさで満たされた。
彼は一度たりとも、「子供が欲しい」とは言わなかった。私を失うリスクがあるなら、子孫などいらないと本気で思っていたのだ。
「馬鹿ねえ、ネロは。もっと私を信じなさいよ」
私は彼の濡れた髪を優しく梳いた。
「私は天才研究者よ? 自分の体を実験台にするのに、勝算のない賭けなんてしないわ」
「それに……見て。この光、全然攻撃的じゃないでしょう? パパのことが大好きな、いい子よ」
ネロの涙が私のお腹を濡らす。
すると、それに呼応するように、お腹の光が一際強く「ポゥ!」と輝いた。
まるで、父親の涙を慰めるかのように。
「……ああ。本当に、綺麗な光だ……」
ネロは涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げ、私を見つめた。
その表情は、長い呪いから解き放たれた王子様のように晴れやかだった。
「ありがとう、エルマ。俺に、家族をくれて」
「俺はずっと、自分が『終わる種族』だと思っていた。強すぎて、孤独で、この広い世界にたった一人ぼっちのバケモノだと」
「でも、お前が俺を孤独から救い出し……そして今、未来へと続く命を繋いでくれた」
彼は私の手を握りしめ、手の甲の鱗に、そして薬指の指輪に口付けた。
「愛している。……この子は、俺の命に代えても守り抜く。そして何より、この子を命がけで宿してくれたお前を、世界で一番大切にする」
「ええ、期待してるわよ、パパ」
私が「パパ」と呼ぶと、ネロは照れくさそうに、でも誇らしげに破顔した。
その笑顔は、今まで見たどんな宝石よりも輝いていた。
「よし、そうと決まれば善は急げだ!」
ネロがいきなり立ち上がり、真剣な顔で周囲を見渡し始めた。
涙はすでに乾き、その瞳には「使命感」の炎が燃え盛っている。
「まずは巣の環境改善だ。床が硬すぎる! こんな岩場じゃお前の腰に悪い。最高級の羽毛布団を山ほど敷き詰めよう。いや、雲羊(クラウドシープ)の毛皮の方がいいか?」
「それから食事だ! 雷竜石だけじゃ栄養が偏る。最高級の魔獣の肝と、滋養強壮に効く薬草、それに新鮮なフルーツも必要だ!」
「温度管理も完璧にしないとな。お前が少しでも快適に過ごせるように、風の結界を三重に張り直して……」
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「ちょ、ちょっと落ち着いてよ」
「落ち着いていられるか! 竜の妊娠期間は長いんだぞ。卵が産まれるまでの数ヶ月、お前には指一本動かさせないつもりで世話をするからな! トイレ以外はベッドから出るな!」
「えぇ……それはそれで困るんだけど。運動不足になっちゃう」
苦笑いしながらも、私は幸せで胸がいっぱいだった。
かつては「死」と同義だった妊娠。
それが今は、こんなにも騒がしくて、温かくて、愛しいイベントになっている。
私のお腹の光が、ポゥポゥと楽しげに瞬いた。
お腹の中の赤ちゃんも、「パパが張り切ってて面白いね」と笑っているのかもしれない。
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