LEVELZERO

ジャンマル

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救えない手

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「あなたは!!」
「……レビスト・クレア」
「違う!!」
「弓越憑――その名前はもう無くしたわ」
「無くなってない!!」
「無くなったのよ!!!」

 二人の口論は続いた。

「弓越さん、なぜこんなことを始めたんです!?」
「お父様はこうでもしないと私の事を見てくれなかった!!! だから!!」
「だからって始裂さんを騙していい理由にはならないでしょ!!!」
「……いいのよ、もう」
「まだやり直せます!!」
「もう無理なの!!!」
「なんで……」
「もうじき特殊部隊は翔を殺しに行くわ……だから、無理よ」

 差し向けられたのは、新たな殺意。新たな脅威。始まりの少年だけを狙った殺人予告。それを差し向けたのは、少年の親友。それは父親に好かれるためだけの目的だった。

「残念です……始裂さんからは殺すなって言われてたんですが――」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 部屋に現れたのは、一連の会話を聞いていた少年だった。

「翔!? なんで!? 特殊部隊が――」
「俺に敵うとすれば名越先生だけだ!! それに、お前を取り戻したい。一発殴りたい!! その一心でここまで来てやったよ!!」
「!?」
「いいか、俺は別に父親に好かれたいからやったとか気にしてねえよ。そのおかげでお前と出会えたんだ」
「でも……でも……」
「泣くなよ……今ならまだ間に合う」

 しかし――その夢は儚くもかなわなかった。

「ほお。間に合う、とな?」

 バン。

 銃声が部屋に鳴り響いた。それを見たのは、二人の少年。少女を打ち抜いたのは――父親であるレビスト・クロウリーだった。
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