引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由

ジャンマル

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勇者覚醒

突然の。

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 呼び出されたっていうか、指定された場所に行くと、そこには晴ちゃん……と、えっと……

「む、お前か。新入りというのは」
「えっと……はい?」
「なんだ? 聞いてないのか。私のことを」
「聞いてないも何も……」

 よくわからない状況だが、とりあえず、彼女が刀らしきものを傾けている相手は、七瀬さんだった。

「……この状況で無視とはほんとあんた自身の塊だね、エルザ」
「お前こそそんなことをいえた立場か? 七瀬」
「あ、あの!! 状況がよくわからないんですけど……!!」

 刀を向けられていたり、突然呼び出されたり、晴ちゃんは固まってたり……一体なんなんだ、この状況……
 刀を持つ女性が、刀を持った手は一切動かさず、顔だけこちらに向けて言う。

「こいつは私たちを裏切っている。それはわかっているな?」
「裏切ったもなにも彼女は今フリーの傭兵なんじゃ……?」
「そんなわけあるか! 上層部の私ですら彼女がやめた、なんて話は聞いていない!」
「上層部……?」

 彼女の気迫のある声で目が覚めたのか、晴ちゃんがピクリと動く。
 そして、すこし間を開け、状況をもう一度改めたのか、晴ちゃんからの説明が入る。

「彼女は三国エルザさん、勇者育成協会の創設者である木山春斗さんの右腕、すなわち秘書(仮)として上層部で働いている女性です。七瀬さんが今日ここに現れたのを知っていたのか突然やって来たんです……」

 そう説明が入ったものの、すぐさまエルザさんから補足が入る。

「それは違う。元々私は今日からここで働くために朝早くから来ていたんだ。そしたら七瀬が拳銃を構えて入ってきたんだ。これを警戒しないわけがないだろう!」

 とりあえず、分からないなりに状況を説明すると、七瀬さんがなんの理由か拳銃構えて入ってきたところに、たまたまエルザさんが居合わせて、さらにそこにたまたま居合わせた晴ちゃんが僕にヘルプの電話をした直後に固まった……と。
 整理してもやはり訳の分からない状況に、頭を抱えて一旦落ち着こう、と切り出そうとした時に、先にエルザさんが口を開く。

「とりあえず……何故拳銃を構えてたのか、ゆっくり話してもらおう」
「それ僕のセリフだよ!?」
「む? いや……?」

 エルザさんは僕の言葉を間に受けたのか、少し申し訳そうにこちらを困り顔で見ている。
 独り言がたまたま出てしまっただけなんだけど……

「と、とりあえずだ! わけを話せ、七瀬!」

 1度咳払いをした後、改めて七瀬に説明を求めるエルザさんに降参したのか、七瀬さんはその場に膝をつく。

「わーった、わっーた。話すから、話すから!」
「うむ……」

 僕は巻き込まれただけなのだが……僕と晴ちゃんと2人で、何故か話し合いの席が設けられた。
 最初から最後まで、訳の分からない状況で説明してほしいのはこっちなんだけどなぁ……
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