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引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。(LEVELZERO)

終わらない戦い

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 どおおおおおん。
 爆発音とともに、警報が鳴る。侵入者警報だ。そして、それは同時に合図でもあった。突入の合図――侵入の合図だ。合図とともに右サイドも侵入を開始する。終木神の部隊も同時突入する。
 作戦はこうだ。

「俺達の部隊が引き付ける」
「でも――それじゃあ」
「どちらか一方の生存率を上げるにはこうするしかないんだ。まあ、これなら生存率云々ではないはずだけどな」
「確かにそうですけど……」
「ま。そう言うことだ。警報、なったらそっちも突入してくれ。警報が鳴ったらこっち側に敵の戦力が集まるはずだしな。……憑なら尚更そうするだろうしな」
「……分かりました」

 そうして始まった作戦会議は終了した。そして、会議終了とともに、終木神の不満も高まった。自分サイドに集まるはずの敵が、すべて始裂の方に集中してしまうからだ。それだけに不満も爆発するだろう。だが、最善の策。そう理解もしていた。
 最初から生存率の高くないこの戦いで、生存率を上げるにはこうするしかなかった。生存率を高めるための作戦はこうやることしかなかった。

「左サイド、始裂部隊!! 出来るだけ敵を殲滅しろ!! ……殺さない程度にな!!」
「了解!!」

 戦いは加速していった。戦いは、終わりが見えなかった。癒しの能力。それはすなわち、治癒能力。そうだ、総統である彼女を止めない限り、何度でも繰り返される。何度でも戦場に敵が送られてくる。終わらない戦い――それがたった今、始まろうとしていた。
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