引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。ファイナル

ジャンマル

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引き英

事件

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 事件は箱の一件が終わり一週間が過ぎたときの事だった――

「い、伊勢谷さん! 至急、三国さん達を集めてください!」
「え、なに? どうしたの?」
「今回の任務……少し手がこりそうなので」

 特大級の任務――いいじゃないか! ワクワクしてきたぞ、何しろ一週間ぶりの任務だしな。それに、僕は今はこの力を手放し、完全に新体制になっている。それ故に――早く試したい。早く暴れてみたい。くうー!! ワクワクすっぞ!

「今回の任務――日本政府への叛逆の手助けなんです」
「え……?」

 その任務に、言葉を失った。なぜなら――日本政府へ叛逆する。これだけでも相当なことだ。むしろ思いついたのが恐ろしい。
 僕たちは国認定の特務機関へのし上がっていた。それだけに――今回の任務は超特大級だ。

 日本政府は腐っていく一方だった。やがて、野望を抱き、世界進出を無理やり目指そうとするほどだった。そんなときに――
 『日本政府への叛逆』という依頼が来たのだった……依頼主の名を、「フレイヤ・ドミニオン」という名前だった。話を聞くと、過去に父さんと面識があるらしい。なぜこの時代に面識があるのか――それは、恐らく箱によるタイムスリップだろう。

「さてさて、集めてきましたよ」

 集まったメンバーを見る。三国さん。美雨さん。七瀬さん。そして――半蔵。日本支部屈指のフルメンバーをありったけ投入する。……死ぬかもしれない。でも、箱の力でなんとか……出来ないんだよな。もう。
 僕が箱に願った願い。それは、箱のない、箱の呪縛におぼれない平和な世界。そして――それを作るのは、今を生きる僕たち。それを分かっているから――戦えるんだ。

「みんな、集まってくれてありがとう」
「当然だろ? あたしたちは仲間なんだからよ」
「うん。ありがとう。今回の任務、成功しても失敗しても被害が出ると思う……くれぐれも、死なないでくれ」
「当たり前です。私たちは日本支部最強の精鋭――三国流、伊賀島流。木山流が揃ってるんです。死ぬわけないじゃないですか」

 そうだ――父さんの残してくれた木山流。それは、射撃を二重にする、というものだ。理屈なんかどうでもいい。今、目の前にある事だけに全力を出せ。

「大分様になってきてるようでござるな、伊勢谷殿」
「え、そ、そう?」
「うむ。命を預けるのでござるからな。今のお主は――」
「今の僕は?」
「いや、やめておくでござる。この戦いが終わったら、言うでござろう」
「うん。フラグだけど死ぬなよ」

 ……最終決戦。というより、日本支部の今後がかかった大勝負。成功するかは全員の目的意識次第だ。……成功する。絶対に。
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