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木山春斗の勇者録~オクタヴィアサンクチュアリ~
ダイサンジセカイタイセン
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~side ヴィヴィアン~
「ロ、ロメオ……これで、いいんですか?」
「ああ、それでOKだ!」
「で、でも……これ……」
少し違和感を感じます。今着ている服……慣れていないからでしょうか?
ロメオはそれで「可愛い」と言ってくれますが……やはり、少し不安です。
「始めましょう……」
「ヴィヴィアン、初めに言っておくが、生半可の覚悟じゃ、自分を見失うぞ」
わかってます。それでも……私はやります。彼のために……
「……神よ、われの祈りを叶えるのなら答えよ―――」
始まってしまいました。戦いはこれからです。
私で、勤まるのでしょうか……?
「……ハルト、急げ……」
ハルト。彼が見守ってくれるのなら、私はそれに答えます……
絶対にやり遂げます。あなたの……『仲間』として……!――――
あれから、何時間、何日たったのでしょうか。私は、ひたすら神を呼びます。
しかし、神はそれを拒むように、出てきません。私では……駄目なのでしょうか……? 私では、ハルトの期待に応えられないのでしょうか……?
その時でした。
「! これは!」
「このあったかい光は……」
「ハルト、間に合ったか」
今日が丁度期限の日でした。あと数分……数時間でもかけてしまったら、もう、ライラさんの娘さんは助からなかったでしょう。
「来るぞ! ヴィヴィアン!」
「神よ……我の問いに答えよ……」
なんだ。小賢しい少女よ。
「あなたは、何故生贄を欲するのですか?」
その問いには答えられぬ。
「答えられない……? では、生贄は今回じゃなければだめなのですか?」
駄目だ
「一体なぜなのです……?」
神との対話がこの一般市民だった私に出来るのでしょうか?
そんな不安を持ちながら、神と対話を試みました―――
少女よ。一つ忠告する。
「忠告……ですか?」
そうだ。これから先、この世界は、大きな戦地になるだろう。
「戦地……!?」
神から言われたのは、信じがたい言葉でした。世界が戦地になる……?いったい何で……
理由だと? ふん。貴様ら人間の事情を私が知るものか。
「では、その戦いを起こさないための生贄と……?」
そうだ。彼女の存在が、この世界を戦地に変える。
「それはいったい……?」
これ以上は答えられぬ。貴様は言い切れるか? 例え、この地が線上になろうとも、小娘一人を守れると。
「そ、それは……」
出来ぬのなら、生贄をよこすことだな。
女の子を救う。それが、戦火になったと神は言います。ですが、本当にそうでしょうか……?
「神よ……生贄は捧げません」
ほう。それが貴様の決断か?
「はい」
……あとがどうなろうと私の責任にはならぬ。だが、貴様らはそれでいいのか?
その小娘が存在する限り、貴様らは死と隣り合わせになるんだぞ?
「いいんです……それでも」
……分かった。 だが、これが最後の忠告だ。後5日後、世界は戦地に変わる。その戦いは、20年。30年と続くだろう。しかし、それが続くのは小娘の存在があるからだ。もし、戦争を止めたいのなら、小娘の命の差し出すだけで止められる。考えておけ。
「分かり……ました……」
長い戦いが終わりました。息をつく間もなく、私はとんでもないことをしてしまった。そう感じました……
―――――
間もなく、世界は変わり、一人の少女を巡った大きな争いが起こりました。
第三次世界大戦です。
私たちは、この戦火の中、少女を守り抜くと決めたのでした―――
「ロ、ロメオ……これで、いいんですか?」
「ああ、それでOKだ!」
「で、でも……これ……」
少し違和感を感じます。今着ている服……慣れていないからでしょうか?
ロメオはそれで「可愛い」と言ってくれますが……やはり、少し不安です。
「始めましょう……」
「ヴィヴィアン、初めに言っておくが、生半可の覚悟じゃ、自分を見失うぞ」
わかってます。それでも……私はやります。彼のために……
「……神よ、われの祈りを叶えるのなら答えよ―――」
始まってしまいました。戦いはこれからです。
私で、勤まるのでしょうか……?
「……ハルト、急げ……」
ハルト。彼が見守ってくれるのなら、私はそれに答えます……
絶対にやり遂げます。あなたの……『仲間』として……!――――
あれから、何時間、何日たったのでしょうか。私は、ひたすら神を呼びます。
しかし、神はそれを拒むように、出てきません。私では……駄目なのでしょうか……? 私では、ハルトの期待に応えられないのでしょうか……?
その時でした。
「! これは!」
「このあったかい光は……」
「ハルト、間に合ったか」
今日が丁度期限の日でした。あと数分……数時間でもかけてしまったら、もう、ライラさんの娘さんは助からなかったでしょう。
「来るぞ! ヴィヴィアン!」
「神よ……我の問いに答えよ……」
なんだ。小賢しい少女よ。
「あなたは、何故生贄を欲するのですか?」
その問いには答えられぬ。
「答えられない……? では、生贄は今回じゃなければだめなのですか?」
駄目だ
「一体なぜなのです……?」
神との対話がこの一般市民だった私に出来るのでしょうか?
そんな不安を持ちながら、神と対話を試みました―――
少女よ。一つ忠告する。
「忠告……ですか?」
そうだ。これから先、この世界は、大きな戦地になるだろう。
「戦地……!?」
神から言われたのは、信じがたい言葉でした。世界が戦地になる……?いったい何で……
理由だと? ふん。貴様ら人間の事情を私が知るものか。
「では、その戦いを起こさないための生贄と……?」
そうだ。彼女の存在が、この世界を戦地に変える。
「それはいったい……?」
これ以上は答えられぬ。貴様は言い切れるか? 例え、この地が線上になろうとも、小娘一人を守れると。
「そ、それは……」
出来ぬのなら、生贄をよこすことだな。
女の子を救う。それが、戦火になったと神は言います。ですが、本当にそうでしょうか……?
「神よ……生贄は捧げません」
ほう。それが貴様の決断か?
「はい」
……あとがどうなろうと私の責任にはならぬ。だが、貴様らはそれでいいのか?
その小娘が存在する限り、貴様らは死と隣り合わせになるんだぞ?
「いいんです……それでも」
……分かった。 だが、これが最後の忠告だ。後5日後、世界は戦地に変わる。その戦いは、20年。30年と続くだろう。しかし、それが続くのは小娘の存在があるからだ。もし、戦争を止めたいのなら、小娘の命の差し出すだけで止められる。考えておけ。
「分かり……ました……」
長い戦いが終わりました。息をつく間もなく、私はとんでもないことをしてしまった。そう感じました……
―――――
間もなく、世界は変わり、一人の少女を巡った大きな争いが起こりました。
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私たちは、この戦火の中、少女を守り抜くと決めたのでした―――
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