ファンタジア!!

日向 ずい

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第2章 「俺たちの仲間に!」

「LETSアイスブレーキング!」

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 俺は、何故だか分からないけれど、飲み会に来ている。

 ただの飲み会ならいいんだけど...こんなの聞いてない!!!(汗)

「...はい、次は優の番だよ??ほら、みんなやったんだから、優もやらないと不公平でしょ???」

「嫌だ...そんなこと、俺は絶対にしないからな!!!第一、飲み会って言われたら普通の飲み会想像するでしょ!??(汗)なのになんでこんな...。」

 こう言った俺の肩に、手を置いた桜宮さんは、俺の事をニヤッと気味の悪い笑みで見つめると、周りの仲間にこう声をかけた。

「...優は、ひとりじゃ出来ないらしい。誰か、手伝ってやるってやついるか???『じょっ冗談...冗談も程々にしてくださいよ!!!!...だー!!!!もう、分かりましたよ!!!!やればいいんでしょや・れ・ば!!!!』...おっ、活きがいいじゃん!!それでこそ我がメンバーだ!!!じゃあ、準備出来たら出ておいでね~!(笑)」

 俺は、勢いに任せて...ある事をやらなければならなくなり...。

「...これで...いいですか??」

「おおおー!!可愛いじゃん!!!」

「ぶっ...。(笑)...かっ...可愛いんじゃないのかな...っ!(笑)」

 俺が準備をしてみんなの前に出ると、案の定、思っていた通り俺の姿を目にとめた瞬間、周りのメンバーは、盛大に吹き出したのだった。

 その瞬間、俺は抑えていた感情がわっと噴き出し、メンバーにこう言い放った。

「...ほら!!!だから、俺はやりたくないって言ったんですよ!!!(汗)だいたいなんなんですか!!!この...フリルのついたヒラヒラのスカートは!!!!(怒)なんで...『大丈夫!可愛いから!!!』...大丈夫じゃないでしょ!!!...なんで、歓迎会で女装させるんですか!!!!俺、こんなのあるなんて、聞いてないですよ!!!」

 俺がこう言って、頭の上に乗っけていたカチューシャを、乱暴に外すと...目の前でうんうんと頷いていた桜宮さんが、普通の顔をして俺に言葉を返してきた。

「だって、言ってないし...。...これあるって言ったら、お前、歓迎会来るどころか、そもそもバンドに入らなかっただろうし...。まぁ、何も言われてなかったから、お互い様ってことで...『なんでお互い様なんですか!?...100パーセント桜宮さんが悪いですよ!!!』...俺は、悪くないと思うぞ??みんなも、優の女装姿、悪くないと思うよな??『うん!!(笑)』」

 全員一致で、俺の方を見つめて頷いてきたため、それ以上何も言えなくなり、赤面した顔を隠したくて、下を向いていたことは言うまでもない。

 こんなことなら、入るんじゃなかった...。

 これから先...本当に大丈夫かな...。(汗)
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