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「俺たちの活動開始んげき。」
「ついに、チーム名が決定!???」
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「いいね!!!それでいこう!!!」
「本気で言ってるの!???」
「本気本気!!!皆も賛成でしょ???」
「まぁ、この中からだったら、これが一番ましだとは思うけど...。それにしても、もう少しいい名前はなかったのか???」
「なら、虎雅さんがもっといい名前考えてくれるの???...チームへっぴり腰なんて言っていたの誰だったっけ???」
この瞬間、俺の堪忍袋の緒が切れたことはいうまでもない。
目の前で、じぃーっと俺を見つめてきていた、奏也の足を力一杯踏みつけてやったのだ。
その瞬間、目の前で満面の笑みを向けていた奏也が、手に持っていたスプーンを床に落とし俺の事を、いじめっこを見るような目で睨みつけてきた。
「っ!!!!(痛)...何するんだよ!!!!ちょっとふざけただけだろ???なのに、なんでそんなに力強く俺の可愛い足を踏みつけるんだよ!!!」
「...奏也。他のお客さんに迷惑だろう??とりあえず、座れ。それと、お前が先に虎雅さんをあおったんだからな???お互い様だと思え。」
こういうと、文句を言う奏也の隣に腰掛けていた七緒が、奏也の肩に手を置き、席を立ち上がっていた奏也を強引に座らせた。
そんな七緒に、頬を膨らませていた奏也は、それ以上何も言うことはなく、店員さんに新しいスプーンをもらうと、何事もなかったかのような顔で、残っていたパフェを食べ出したのだった。
そんな奏也の様子を放っておいて俺は、みんなに改めてこう聞いたのだった。
「もう一度みんなに聞くな??本当に、このバンドの名前はこれでいいんだな......???」
俺の問いに、みんなは暫く悩んでいたが、口々に文句ないと言ったことから、俺は目の前で嬉しそうな表情を向けている奏也を見つめた後に、小さくため息をつくと、みんなに視線を戻し、小さく頷くとこう言った。
「はぁ、仕方ない。多数決が一番いい決め方だと思うしな。よし、それじゃあ...俺たちバンドの名前は...『月並み。』だ。俺は...あんまりしっくりこないんだが...。」
俺がこう言うと、隣に座っていた翔真がイタズラそうな顔をして、俺をからかいだした。
「...いや~、虎雅のいっていた『まなけもの』とか『ぽんこーず』とか...挙げ句の果てに『ガッキーズ』とか、なんか売れないインチキ殺られキャラ感漂う名前...って、痛だだだだだだっ!!!!!(痛)虎雅!!耳!!!耳が裂ける!!!!(汗)『悪かったな。だから何回も言っているだろう!!!俺は、そういうもののセンスが皆無に等しいって!』...ううん、皆無というより、海底以下だと思うけど???って...だから!!!耳ひっぱんなって!!!!『お前が、俺を馬鹿にするからだろう???なんなら、お前の耳をこのまま裂いてやろうか????』...うっ。冗談だって!!!!真面目に、俺これから虎雅の近くにいられなくなるよ????」
俺が隣に座る翔真をからかっていると、翔真の横に腰掛けている優が、この状況を見て、声を上げて笑い出したのだった。
俺が、不思議に思い、翔真から手を離し優の方を見つめると、こちらを見ていた優と目が合い、俺は優の言葉を待った。
そんな俺に気がついたのか優は、自らが笑っていた理由を述べ始めたのだった。
「...すみません。笑ったらいけないかなって思っていたんですけど、皆さんの様子を見ていたら、なんだか先輩後輩関係なく、今を楽しんでいるように見えて、そう思ったらなんだか微笑ましくって...!なんて、なんかすみません。」
優のその言葉を聞いた瞬間、周りにいたみんなはじっと優を見つめて、どうやら俺と同じ事を考えているようだったから、俺はみんなの意見をくみ取って優にこう言った。
「優。何、他人行儀みたいな態度とっているんだよ???言わなかったか??お前は、あの飲み会の日から、とっくに仲間だって。それとも、仲間意識を持っていたのは、俺だけだったのか???」
こういった俺に優は、泣きそうな顔をしていた。
「...いいえ、俺もみなさんとあの日から、一緒にバンドをしていきたいと思ってやってきました。だから、俺も皆さんの仲間として、精一杯音楽をやらせてもらうつもりです。」
優の言葉に、周りの雰囲気はきらっと輝いたように感じた。
そうして、話し合いも終わりそろそろお開きかなと、思っていると、七緒が思い出したように俺に目線を向けて、こう問いただしてきた。
「...今思ったんだけど。なんで、優さんは翔真さんと同い年なのに、敬語を使っているの???」
「...えっ、なんででだろう??...ねぇ、虎雅さんなんで???」
「いや...!!なんで、俺に振るんだよ!!!たしかに...俺は優の一つ上の学年だから、敬語を使われるのは分かるが...でも翔真は同期なのに、何故かずっと敬語なんだよな??翔真は、優にため口だけど...。」
俺たちの話を聞いた優は、少し悩んだ表情をした後に、小さく口を開きこう答えた。
「...俺...今までずっと、翔真さんのこと先輩だと思ってました...。(照)」
優のこの言葉に、周囲にいたみんなが信じられないと言った顔をした。
そして、自分の気持ちをそのまま口に出してしまうのが癖である、奏也がこう言ったのだ。
「...翔真さんは、先輩というより...幼稚園児だというのが正論のような気が...あっ!!!...翔真さん!!!すみません!!!だから、そんなに落ち込まないで下さい!!!その...あのですね???つまり、俺が言いたかったのは、翔真さんは想像力が豊かだと言いたかったんですよ!!!!」
目の前の奏也の、無理な言い訳にその場にいた誰しもが翔真を怒らせてしまっただろうと思ったが、俺の隣からは嬉しそうな声が聞こえてきて、びっくりした俺が隣に目を向けるとそこには、にやにやと機嫌の良さそうな笑みを浮かべる翔真が座っていたのだった。
その瞬間、その場にいた翔真以外の全員が、心の中に同じ一言を思い浮かべていた。
『やはり、翔真は馬鹿なのだと...。』
「本気で言ってるの!???」
「本気本気!!!皆も賛成でしょ???」
「まぁ、この中からだったら、これが一番ましだとは思うけど...。それにしても、もう少しいい名前はなかったのか???」
「なら、虎雅さんがもっといい名前考えてくれるの???...チームへっぴり腰なんて言っていたの誰だったっけ???」
この瞬間、俺の堪忍袋の緒が切れたことはいうまでもない。
目の前で、じぃーっと俺を見つめてきていた、奏也の足を力一杯踏みつけてやったのだ。
その瞬間、目の前で満面の笑みを向けていた奏也が、手に持っていたスプーンを床に落とし俺の事を、いじめっこを見るような目で睨みつけてきた。
「っ!!!!(痛)...何するんだよ!!!!ちょっとふざけただけだろ???なのに、なんでそんなに力強く俺の可愛い足を踏みつけるんだよ!!!」
「...奏也。他のお客さんに迷惑だろう??とりあえず、座れ。それと、お前が先に虎雅さんをあおったんだからな???お互い様だと思え。」
こういうと、文句を言う奏也の隣に腰掛けていた七緒が、奏也の肩に手を置き、席を立ち上がっていた奏也を強引に座らせた。
そんな七緒に、頬を膨らませていた奏也は、それ以上何も言うことはなく、店員さんに新しいスプーンをもらうと、何事もなかったかのような顔で、残っていたパフェを食べ出したのだった。
そんな奏也の様子を放っておいて俺は、みんなに改めてこう聞いたのだった。
「もう一度みんなに聞くな??本当に、このバンドの名前はこれでいいんだな......???」
俺の問いに、みんなは暫く悩んでいたが、口々に文句ないと言ったことから、俺は目の前で嬉しそうな表情を向けている奏也を見つめた後に、小さくため息をつくと、みんなに視線を戻し、小さく頷くとこう言った。
「はぁ、仕方ない。多数決が一番いい決め方だと思うしな。よし、それじゃあ...俺たちバンドの名前は...『月並み。』だ。俺は...あんまりしっくりこないんだが...。」
俺がこう言うと、隣に座っていた翔真がイタズラそうな顔をして、俺をからかいだした。
「...いや~、虎雅のいっていた『まなけもの』とか『ぽんこーず』とか...挙げ句の果てに『ガッキーズ』とか、なんか売れないインチキ殺られキャラ感漂う名前...って、痛だだだだだだっ!!!!!(痛)虎雅!!耳!!!耳が裂ける!!!!(汗)『悪かったな。だから何回も言っているだろう!!!俺は、そういうもののセンスが皆無に等しいって!』...ううん、皆無というより、海底以下だと思うけど???って...だから!!!耳ひっぱんなって!!!!『お前が、俺を馬鹿にするからだろう???なんなら、お前の耳をこのまま裂いてやろうか????』...うっ。冗談だって!!!!真面目に、俺これから虎雅の近くにいられなくなるよ????」
俺が隣に座る翔真をからかっていると、翔真の横に腰掛けている優が、この状況を見て、声を上げて笑い出したのだった。
俺が、不思議に思い、翔真から手を離し優の方を見つめると、こちらを見ていた優と目が合い、俺は優の言葉を待った。
そんな俺に気がついたのか優は、自らが笑っていた理由を述べ始めたのだった。
「...すみません。笑ったらいけないかなって思っていたんですけど、皆さんの様子を見ていたら、なんだか先輩後輩関係なく、今を楽しんでいるように見えて、そう思ったらなんだか微笑ましくって...!なんて、なんかすみません。」
優のその言葉を聞いた瞬間、周りにいたみんなはじっと優を見つめて、どうやら俺と同じ事を考えているようだったから、俺はみんなの意見をくみ取って優にこう言った。
「優。何、他人行儀みたいな態度とっているんだよ???言わなかったか??お前は、あの飲み会の日から、とっくに仲間だって。それとも、仲間意識を持っていたのは、俺だけだったのか???」
こういった俺に優は、泣きそうな顔をしていた。
「...いいえ、俺もみなさんとあの日から、一緒にバンドをしていきたいと思ってやってきました。だから、俺も皆さんの仲間として、精一杯音楽をやらせてもらうつもりです。」
優の言葉に、周りの雰囲気はきらっと輝いたように感じた。
そうして、話し合いも終わりそろそろお開きかなと、思っていると、七緒が思い出したように俺に目線を向けて、こう問いただしてきた。
「...今思ったんだけど。なんで、優さんは翔真さんと同い年なのに、敬語を使っているの???」
「...えっ、なんででだろう??...ねぇ、虎雅さんなんで???」
「いや...!!なんで、俺に振るんだよ!!!たしかに...俺は優の一つ上の学年だから、敬語を使われるのは分かるが...でも翔真は同期なのに、何故かずっと敬語なんだよな??翔真は、優にため口だけど...。」
俺たちの話を聞いた優は、少し悩んだ表情をした後に、小さく口を開きこう答えた。
「...俺...今までずっと、翔真さんのこと先輩だと思ってました...。(照)」
優のこの言葉に、周囲にいたみんなが信じられないと言った顔をした。
そして、自分の気持ちをそのまま口に出してしまうのが癖である、奏也がこう言ったのだ。
「...翔真さんは、先輩というより...幼稚園児だというのが正論のような気が...あっ!!!...翔真さん!!!すみません!!!だから、そんなに落ち込まないで下さい!!!その...あのですね???つまり、俺が言いたかったのは、翔真さんは想像力が豊かだと言いたかったんですよ!!!!」
目の前の奏也の、無理な言い訳にその場にいた誰しもが翔真を怒らせてしまっただろうと思ったが、俺の隣からは嬉しそうな声が聞こえてきて、びっくりした俺が隣に目を向けるとそこには、にやにやと機嫌の良さそうな笑みを浮かべる翔真が座っていたのだった。
その瞬間、その場にいた翔真以外の全員が、心の中に同じ一言を思い浮かべていた。
『やはり、翔真は馬鹿なのだと...。』
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