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第6章 「エピーヌの過去。」
どうせ貴方達も!!
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ウィットとラグルが激しい戦闘を繰り広げている中、ニーソンは、地べたに座り込むエピーヌに駆け寄った。
「エピーヌ!!大丈夫かい??(汗)怪我してないかい???今、手錠外してやるからな。」
と言って手錠に手をかざして呪文を唱えだしたニーソンにエピーヌは、ただまっすぐどこかを見つめていた。
「よし!外れた!!あとは、ラグルがウィットを倒すのを、待つだけ...ってもう倒してるし...(笑)」
と言って苦笑いしているニーソンの目の先には、ラグルに鳩尾(みぞおち)を殴られて膝をつき...口から血を吐いていたウィットの姿が...。
「...さっきの威勢はどうした??(笑)まさか...これで終わりじゃないだろ...??」
と言ってウィットの顎をとるとウィットの耳元で
「ははっ、俺...いいことを思いついたんだけど...貴様を殺すいい方法...オレ流の(笑)」
と言ってウィットの首筋を噛むと次の瞬間、ウィットから吸血しだした。
ウィットは、言葉をひとつ発せないまま...ラグルに身体にある血を全て口から奪われたことにより息をしなくなった...。
息をしなくなったことを確認すると、ウィットの首から口を離し...一言
「まずっ...。...やっぱり罪人の血は...口に合わない...。」
と言って唾を床に倒れたウィットに吐いた。
「あの世で...今までに殺したヤツらに、盛大に可愛がられてこい...。それがお前にできる唯一の償いだ...。」
と言って立ち上がり、エピーヌとニーソンのいる方を振り向くと、急いでエピーヌに駆け寄った。
「エピーヌ!!大丈夫か!???...すまなかった...。あの時、俺が一人にしなければこんな事には...『...うるさい...。今更何...??何で、私が魔族と人間の両親の元に生まれたことを知っていたのに...黙っていたのよ...。(怒)しかも、そんな二人の間に生まれた子供は、重罪だとも聞いたわ!!何故???何で、教えてくれなかったのよ!!!!(怒)』...。」
エピーヌのあまりの大声にニーソンもラグルも何も言い返すことが出来ず...暫く静寂に包まれていたが...やがて、ラグルがゆっくりと口を開いた。
「...すまない。実は、俺が雇われている貴族の夫婦...モーリア夫妻が言っていたのだが、昔、人間界の奴に大切なひとり娘が誘拐されたと聞いて...エピーヌ...お前の年齢とちょうど夫妻の娘がいなくなった時の年齢を比べると、つじつまが合うんだ...。」
「...だから何??今さらなんだっていうの???」
「いや、なんだということも特にないが...。」
と言って言葉に詰まってしまった。そんなラグルに代わり咄嗟にニーソンが話を続けた。
「エピーヌ。そのつまりね、エピーヌは、普通の人間は、持っているはずのない魔力を保持していたことから、エピーヌの実の両親は、モーリア夫妻だと言うことが、確証に変わったんだ。この厄介事が...ウィット達のことが解決したら、エピーヌに話そうと思っていたんだ...。混乱を招きたくなかったから...。だけど、その前に奴が来て...結局...『それは...言い訳でしょ!!きっと、あなた達も最初から、私の血が貴重なものだって分かったから...近づいて...人間達が私を拘束していたのだって...希少な血が採れるから...。どんな傷でも癒せる...血...なんだって!!だから!!もう...誰も信じられない...。』。」
と言ったエピーヌにラグルは、目を丸くして
「...おい、誰がそんなこと...『ウィット兄様よ!全部ウィット兄様から聞いたの!!!私が、罪人で...私の血が希少だから色んなやつが狙っていて人間には、どんな傷も治る万能薬として...私の血が必要だからという事で...せりに出されて高値で取引されていたと...色んな人に売り買いされていたって...!!!(泣)』...そっ、それは違う!!(汗)俺たちは、そんな事全く知らなかったんだ!!(汗)」
と言ったニーソンにラグルは、小さく
「...もういい...。もう何を言っても無駄だ...。エピーヌ...貴様が、もうここにいたくないというのなら...俺らはとめない...勝手にしてくれ...。別に俺たちは、お前になんの興味もない...!」
と言ってそっぽを向いたラグルにエピーヌは
「えぇ!勝手にさせてもらうわよ!!もう、誰も信じないんだから!!!(怒)」
と言って走り去ってしまった。
エピーヌが出ていってすぐにニーソンがラグルに平手打ちを一発入れた。
「...お前!!!なにしてるんだよ!!何で、彼女を止めなかったんだ!!!何で、もう勝手にしろなんて言うんだよ!!!彼女は、誰も信じられなくて...やっとの思いで俺らのことを信用してくれたのに...そんな彼女を守るどころか傷つけてどうするんだよ!!!...もういい。ラグル...お前が追いかけないのなら、俺が追いかける!!!悪いが...俺の家からも出て行ってくれ...。もう、お前の顔なんか見たくない...!!(怒)」
と言ってエピーヌの後を追って部屋から出ていった。
一人残されたラグルは
「...はぁ、全く...俺は、一体どうするべきだったんだ...。なぁ、誰か...独り身の俺に教えてくれよ...。(泣)」
と言って静かに目から涙を流して、ただその場に立ち尽くしていた。
「エピーヌ!!大丈夫かい??(汗)怪我してないかい???今、手錠外してやるからな。」
と言って手錠に手をかざして呪文を唱えだしたニーソンにエピーヌは、ただまっすぐどこかを見つめていた。
「よし!外れた!!あとは、ラグルがウィットを倒すのを、待つだけ...ってもう倒してるし...(笑)」
と言って苦笑いしているニーソンの目の先には、ラグルに鳩尾(みぞおち)を殴られて膝をつき...口から血を吐いていたウィットの姿が...。
「...さっきの威勢はどうした??(笑)まさか...これで終わりじゃないだろ...??」
と言ってウィットの顎をとるとウィットの耳元で
「ははっ、俺...いいことを思いついたんだけど...貴様を殺すいい方法...オレ流の(笑)」
と言ってウィットの首筋を噛むと次の瞬間、ウィットから吸血しだした。
ウィットは、言葉をひとつ発せないまま...ラグルに身体にある血を全て口から奪われたことにより息をしなくなった...。
息をしなくなったことを確認すると、ウィットの首から口を離し...一言
「まずっ...。...やっぱり罪人の血は...口に合わない...。」
と言って唾を床に倒れたウィットに吐いた。
「あの世で...今までに殺したヤツらに、盛大に可愛がられてこい...。それがお前にできる唯一の償いだ...。」
と言って立ち上がり、エピーヌとニーソンのいる方を振り向くと、急いでエピーヌに駆け寄った。
「エピーヌ!!大丈夫か!???...すまなかった...。あの時、俺が一人にしなければこんな事には...『...うるさい...。今更何...??何で、私が魔族と人間の両親の元に生まれたことを知っていたのに...黙っていたのよ...。(怒)しかも、そんな二人の間に生まれた子供は、重罪だとも聞いたわ!!何故???何で、教えてくれなかったのよ!!!!(怒)』...。」
エピーヌのあまりの大声にニーソンもラグルも何も言い返すことが出来ず...暫く静寂に包まれていたが...やがて、ラグルがゆっくりと口を開いた。
「...すまない。実は、俺が雇われている貴族の夫婦...モーリア夫妻が言っていたのだが、昔、人間界の奴に大切なひとり娘が誘拐されたと聞いて...エピーヌ...お前の年齢とちょうど夫妻の娘がいなくなった時の年齢を比べると、つじつまが合うんだ...。」
「...だから何??今さらなんだっていうの???」
「いや、なんだということも特にないが...。」
と言って言葉に詰まってしまった。そんなラグルに代わり咄嗟にニーソンが話を続けた。
「エピーヌ。そのつまりね、エピーヌは、普通の人間は、持っているはずのない魔力を保持していたことから、エピーヌの実の両親は、モーリア夫妻だと言うことが、確証に変わったんだ。この厄介事が...ウィット達のことが解決したら、エピーヌに話そうと思っていたんだ...。混乱を招きたくなかったから...。だけど、その前に奴が来て...結局...『それは...言い訳でしょ!!きっと、あなた達も最初から、私の血が貴重なものだって分かったから...近づいて...人間達が私を拘束していたのだって...希少な血が採れるから...。どんな傷でも癒せる...血...なんだって!!だから!!もう...誰も信じられない...。』。」
と言ったエピーヌにラグルは、目を丸くして
「...おい、誰がそんなこと...『ウィット兄様よ!全部ウィット兄様から聞いたの!!!私が、罪人で...私の血が希少だから色んなやつが狙っていて人間には、どんな傷も治る万能薬として...私の血が必要だからという事で...せりに出されて高値で取引されていたと...色んな人に売り買いされていたって...!!!(泣)』...そっ、それは違う!!(汗)俺たちは、そんな事全く知らなかったんだ!!(汗)」
と言ったニーソンにラグルは、小さく
「...もういい...。もう何を言っても無駄だ...。エピーヌ...貴様が、もうここにいたくないというのなら...俺らはとめない...勝手にしてくれ...。別に俺たちは、お前になんの興味もない...!」
と言ってそっぽを向いたラグルにエピーヌは
「えぇ!勝手にさせてもらうわよ!!もう、誰も信じないんだから!!!(怒)」
と言って走り去ってしまった。
エピーヌが出ていってすぐにニーソンがラグルに平手打ちを一発入れた。
「...お前!!!なにしてるんだよ!!何で、彼女を止めなかったんだ!!!何で、もう勝手にしろなんて言うんだよ!!!彼女は、誰も信じられなくて...やっとの思いで俺らのことを信用してくれたのに...そんな彼女を守るどころか傷つけてどうするんだよ!!!...もういい。ラグル...お前が追いかけないのなら、俺が追いかける!!!悪いが...俺の家からも出て行ってくれ...。もう、お前の顔なんか見たくない...!!(怒)」
と言ってエピーヌの後を追って部屋から出ていった。
一人残されたラグルは
「...はぁ、全く...俺は、一体どうするべきだったんだ...。なぁ、誰か...独り身の俺に教えてくれよ...。(泣)」
と言って静かに目から涙を流して、ただその場に立ち尽くしていた。
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