ダメな私と吸血鬼

第8章 「人間界と魔界の繋がりについて」

...大人だもの！！

 暫くの間ヌーヴの元で泣いていたエピーヌは、泣き止むとラグルに向き直り
「ごめんなさい...。もう大丈夫よ！！さぁ、黒幕が分かってきたところ！！これからよ、頑張りましょ！！（笑）」
と言って両手を拳にしてぐっと気合を入れるとラグルに笑顔を向けた。
 そんなエピーヌにラグルは
「...おい、そんなに無理しなくていいからな...。俺だって...身近にいる人がたとえ悪いことをしていたとしても失うと悲しいことは...分かるしな...。」
と言ってエピーヌの肩に手を置くと悲しそうな顔をしていた。
 そんなラグルにエピーヌは
「ふふっ、ありがとう！！でも、ほんとに大丈夫よ！！ヌーヴ姉様もきっと、私と同じように悩んでいらっしゃったのよね...？？これでやっとあの両親から解放されて、心が晴れているだろうから...。」
と言って屋敷の出口に向かって歩き出した。
 そんなエピーヌにラグルは
「...エピーヌ...やっぱりおまえは、俺の最高の仲間だ！（笑）」
と言って後を追うのだった。
 ニーソンの家に帰り、時刻は夕方の6時を回ったところだった。
 ニーソンは、夕飯を作っておりエピーヌとラグルが帰ってきた瞬間、彼らの元に走っていった。
「うわー！おかえり！！大丈夫だった？？？何か、進展はあったかい？？？（汗）」
と言って聞いてくるニーソンに、ラグルは
「...ん？？あぁ、ただいま。まぁな、飯の後にでも話そうか...。割と進展があったんだ。」
と言ってエピーヌに風呂に入ってくるように促し自らは、ソファに身を預けた。