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第10章 「お別れのその後...」
もう何回言えばわかるのよ!!
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あの事件があり...しばらく時が経ち、エピーヌはため息をついて朝から大声を出していた。
「...はぁ、まただわ...。...ラグル!ちょっと、ラグル!!」
と言って自室にいるラグルに声をかけた。
暫くして、ラグルの部屋のドアが開き中から寝癖がたってるラグルが、眠たそうな顔をして現れた。
「ふぁ~、ねみぃ~。って、朝から大声出して、エピーヌ...一体どういうつもりだ...。俺の大切な睡眠を邪魔するた~お前、いい度胸だな...??...いいぜ??1戦やってやっても。(笑)」
と言って意地の悪い笑みを浮かべながらエピーヌの前までくると、自分よりも20センチほど身長の低いエピーヌを、見下ろしていた。
そんな余裕しゃくしゃくなラグルにエピーヌは、表情をひとつ変えずにラグルに怒り出した。
「もう!!ラグル!!また、洗濯物脱ぎっぱなしだったでしょ!!!これで、10回目よ...!!いつになったら『あ~!!どうりで部屋のタンスの中に洋服がなかった訳だな...。まぁ、でもな??エピーヌ...。それは、お前の仕事だろ??...ということで、宜しくな~!!』。」
こう言ったラグルは、ニヤッと笑うと玄関のドアを開けて外に出かけてしまった...。
バタンっと閉まったドアをじっと見つめたエピーヌは、大きな溜息をまたひとつつき
「はぁ、まったくもう!!!」
と言って、ラグルの脱ぎっぱなしの洋服を洗濯機に放り込むと、洗濯機を回し出した。
そう...エピーヌは、ニーソンの家でラグルとともに暮らしている。いつかニーソンが帰ってくると信じて...。
エピーヌは、苦手だった家事を克服する意味でも、家で必死に家事をしている。
一方でラグルは、人間界で魔界のものが悪さをしていないかパトロールをする魔界警察...いや、両界警察をしている。
感の良い人には、もう分かるかもしれないが...この世は、人間と魔族が互いの生活圏を自由に行き来して、共存できるようになったのである。
エピーヌは、洗濯をしている間に、部屋の掃除をするため、物置部屋に入っていた。
ほうきとちりとりを見つけて、物置部屋から出ると服の袖をまくり上げ、掃除を始めようとした。
そんな時、玄関からコンコンっというノックの音が聞こえ、エピーヌはビクッと肩を震わせた。
「...まったく、誰かしら??あっ!!もしかして、また魔石売りの商人さんかしら??もう、魔石を作らせるのならやっぱりニーソンが一番っていつも言っているのに...懲りないものね...??(汗)」
とひとり心の中で呟いていると閉まっていたはずの玄関のドアの鍵があき...控えめにドアが開いた。
目を見はっていたエピーヌをよそにドアから入ってきたのは、メガネをかけた小さな男の子だった。
「...あの~、ここは、ニーソンさんのお宅で間違いないですか??(汗)」
そう言って恐る恐る聞いてきた男の子に警戒心丸出しのエピーヌは
「...うっ...うーん、そうだけど...。と言うよりも、家のドア勝手に開けるって...しかも鍵を...!...っ...あなたは...一体!???」
と言ってほうきをぐっと握るエピーヌを、特に気にした様子もなく男の子は、ニコッと笑うと
「あっ...僕は...!!」
と言って首元に下げているネックレス型の白い魔石を外すと...なんと、あの事件で現れた神の使いと言っていたいつぞやのリバティの姿になった。
エピーヌは、目を丸くしていたが次の瞬間、目から大粒の涙を流し、リバティに抱きついた。
「...うわー!!!おかえり、ニーソン!!!ずっと、あなたのことを待っていたのよ!!!ラグルったら、今日も洗濯物置きっ放しで...『...はははっ、エピーヌ...。ただいま。こんなにも、あっさり受け入れられるとは、思っていなくて...驚かしたかったから、魔法で自分の身なりも変えて来たのに...少し拍子抜けしちゃった...。(笑)』...ふふっ、なんであれ...ニーソンが帰ってきてくれてよかったわ!!!!(笑)...あっ!!こうしちゃいられないわ!!今夜は、パーティーよ!!(笑)」
と言って、リバティの姿になっているニーソンに満面の笑みを向けるとニーソンも、ニコッと太陽のような笑顔をエピーヌに向けた。
「...はぁ、まただわ...。...ラグル!ちょっと、ラグル!!」
と言って自室にいるラグルに声をかけた。
暫くして、ラグルの部屋のドアが開き中から寝癖がたってるラグルが、眠たそうな顔をして現れた。
「ふぁ~、ねみぃ~。って、朝から大声出して、エピーヌ...一体どういうつもりだ...。俺の大切な睡眠を邪魔するた~お前、いい度胸だな...??...いいぜ??1戦やってやっても。(笑)」
と言って意地の悪い笑みを浮かべながらエピーヌの前までくると、自分よりも20センチほど身長の低いエピーヌを、見下ろしていた。
そんな余裕しゃくしゃくなラグルにエピーヌは、表情をひとつ変えずにラグルに怒り出した。
「もう!!ラグル!!また、洗濯物脱ぎっぱなしだったでしょ!!!これで、10回目よ...!!いつになったら『あ~!!どうりで部屋のタンスの中に洋服がなかった訳だな...。まぁ、でもな??エピーヌ...。それは、お前の仕事だろ??...ということで、宜しくな~!!』。」
こう言ったラグルは、ニヤッと笑うと玄関のドアを開けて外に出かけてしまった...。
バタンっと閉まったドアをじっと見つめたエピーヌは、大きな溜息をまたひとつつき
「はぁ、まったくもう!!!」
と言って、ラグルの脱ぎっぱなしの洋服を洗濯機に放り込むと、洗濯機を回し出した。
そう...エピーヌは、ニーソンの家でラグルとともに暮らしている。いつかニーソンが帰ってくると信じて...。
エピーヌは、苦手だった家事を克服する意味でも、家で必死に家事をしている。
一方でラグルは、人間界で魔界のものが悪さをしていないかパトロールをする魔界警察...いや、両界警察をしている。
感の良い人には、もう分かるかもしれないが...この世は、人間と魔族が互いの生活圏を自由に行き来して、共存できるようになったのである。
エピーヌは、洗濯をしている間に、部屋の掃除をするため、物置部屋に入っていた。
ほうきとちりとりを見つけて、物置部屋から出ると服の袖をまくり上げ、掃除を始めようとした。
そんな時、玄関からコンコンっというノックの音が聞こえ、エピーヌはビクッと肩を震わせた。
「...まったく、誰かしら??あっ!!もしかして、また魔石売りの商人さんかしら??もう、魔石を作らせるのならやっぱりニーソンが一番っていつも言っているのに...懲りないものね...??(汗)」
とひとり心の中で呟いていると閉まっていたはずの玄関のドアの鍵があき...控えめにドアが開いた。
目を見はっていたエピーヌをよそにドアから入ってきたのは、メガネをかけた小さな男の子だった。
「...あの~、ここは、ニーソンさんのお宅で間違いないですか??(汗)」
そう言って恐る恐る聞いてきた男の子に警戒心丸出しのエピーヌは
「...うっ...うーん、そうだけど...。と言うよりも、家のドア勝手に開けるって...しかも鍵を...!...っ...あなたは...一体!???」
と言ってほうきをぐっと握るエピーヌを、特に気にした様子もなく男の子は、ニコッと笑うと
「あっ...僕は...!!」
と言って首元に下げているネックレス型の白い魔石を外すと...なんと、あの事件で現れた神の使いと言っていたいつぞやのリバティの姿になった。
エピーヌは、目を丸くしていたが次の瞬間、目から大粒の涙を流し、リバティに抱きついた。
「...うわー!!!おかえり、ニーソン!!!ずっと、あなたのことを待っていたのよ!!!ラグルったら、今日も洗濯物置きっ放しで...『...はははっ、エピーヌ...。ただいま。こんなにも、あっさり受け入れられるとは、思っていなくて...驚かしたかったから、魔法で自分の身なりも変えて来たのに...少し拍子抜けしちゃった...。(笑)』...ふふっ、なんであれ...ニーソンが帰ってきてくれてよかったわ!!!!(笑)...あっ!!こうしちゃいられないわ!!今夜は、パーティーよ!!(笑)」
と言って、リバティの姿になっているニーソンに満面の笑みを向けるとニーソンも、ニコッと太陽のような笑顔をエピーヌに向けた。
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