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第一章 祓い師
【参】ー8
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金色の瞳が手に取った何かをじっと見つめている。
男の方が身長が高く、晴明にはその手元を見ることができない。
「それは?」
「ただのゴミだ」
晴明の何気ない質問をあっさりした答えで返した男は本当にゴミを捨てるように手の中の物を放り投げた。
ゴミだと言うわりには熱心に見ていたことが気になったが、もう興味を失ったように後ろ手に手を組んで遠くを見ている彼に晴明も意識を違う方へ向けた。
まだ数体残っていたはずの餓鬼の気配がいつの間にか消えている。
「奴等のことは気にするな」
こっちの警戒心を察したのか男がそう促してくる。そして晴明が疑問を口にする前に理由を述べた。
「もう此処にはいない。戻って来ることもないだろう」
「……やっぱり君が?」
この質問には言葉で返ってくることはなかったが、男が口元に浮かべた笑みで答えは容易に知れた。
見た目以上に纏う空気や気配からただの人間でないことは分かっている。
もし敵対する存在だったとしたらさっきの餓鬼たち諸共弾き飛ばされていただろう。しかし晴明たちはピンピンしている。
騰蛇も身体の炎をメラメラと燃やしてはいるが彼に歯を剥く様子はない。
「君は何ですか? 何故ここへ?」
すると、男は楽し気に笑い声を上げた。
「はっはっは。何ですか、ときたか。そなたのことだ、もう気付いているだろう」
「……妖ですか」
否定も肯定もしない。
掴みどころのない自由気ままな言動は妖の性質そのものだ。
二つ目の質問にも答えるつもりはないのか「此処から出ようか」と男は人差し指を上に向けた。
再び騰蛇が晴明の身体に巻き付いて来る。随分大人しい。
「疲れましたか?」
燃える身体をひと撫ですると、少し力が抜けたように締め付けがゆるんだ。
この時、横目で見ていた男の瞳が鋭く細められたことを晴明は知る由もない。
男の方が身長が高く、晴明にはその手元を見ることができない。
「それは?」
「ただのゴミだ」
晴明の何気ない質問をあっさりした答えで返した男は本当にゴミを捨てるように手の中の物を放り投げた。
ゴミだと言うわりには熱心に見ていたことが気になったが、もう興味を失ったように後ろ手に手を組んで遠くを見ている彼に晴明も意識を違う方へ向けた。
まだ数体残っていたはずの餓鬼の気配がいつの間にか消えている。
「奴等のことは気にするな」
こっちの警戒心を察したのか男がそう促してくる。そして晴明が疑問を口にする前に理由を述べた。
「もう此処にはいない。戻って来ることもないだろう」
「……やっぱり君が?」
この質問には言葉で返ってくることはなかったが、男が口元に浮かべた笑みで答えは容易に知れた。
見た目以上に纏う空気や気配からただの人間でないことは分かっている。
もし敵対する存在だったとしたらさっきの餓鬼たち諸共弾き飛ばされていただろう。しかし晴明たちはピンピンしている。
騰蛇も身体の炎をメラメラと燃やしてはいるが彼に歯を剥く様子はない。
「君は何ですか? 何故ここへ?」
すると、男は楽し気に笑い声を上げた。
「はっはっは。何ですか、ときたか。そなたのことだ、もう気付いているだろう」
「……妖ですか」
否定も肯定もしない。
掴みどころのない自由気ままな言動は妖の性質そのものだ。
二つ目の質問にも答えるつもりはないのか「此処から出ようか」と男は人差し指を上に向けた。
再び騰蛇が晴明の身体に巻き付いて来る。随分大人しい。
「疲れましたか?」
燃える身体をひと撫ですると、少し力が抜けたように締め付けがゆるんだ。
この時、横目で見ていた男の瞳が鋭く細められたことを晴明は知る由もない。
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