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なんだか、あったかい。
「起きた?」
あれ、わたし……ソファで寝てた、気がするんだけど、どうしてベッドで寝てるの?
「え、あの、ご主人様……?」
「……泣いてた?」
ハッとする。そういえば少し瞼が重い気がする……
「あ、あの……」
「ねえ、アメリア。そろそろ俺のこと、名前で呼んで欲しいんだけど」
後ろからぎゅっと抱きしめられる。ご主人様の命令なら、逆らえない……
「ク、クロウ……様?」
「様はいらないんだけど……まあいいか。さ、先に食事を食べて」
そのまま抱き起こされて、ソファに座る。ちなみに彼の上に。
そのままいつかのように一つひとつ食べさせてくれた。
「じ、自分で食べれます……」
真っ赤になりながら抗議するけど、クロウ様はくすくす笑ってフォークを口に運ばれる。
わたしの食事の後は彼の食事の時間。横抱きにされてベッドまで運ばれる。抗議したけど無駄だった……
ドサリと下ろされ、彼はそのままわたしの上。
「なんで泣いてたの?レオンに何か言われた?」
わたしは首を振る。レオン様にはよくしてもらってるもの。本当はミーシャ様と二人で過ごしたいだろうにわたしのこと心配してくれる優しい人。
「じゃあなんで? 誰かになんか言われた?」
深紅の目がわたしを見つめる。その目はとても心配そうに眉を顰めている。
それにも首を振るわたし。
「……俺?」
ピクリと肩が震えた。
そう、なんだか寂しかった。クロウ様がそばにいないことが妙に落ち着かなくて。
ぺろりと首筋を舐められる。「ひゃっ」て声が漏れてしまって、ちょっと恥ずかしい。そのままいつものように血を啜られる。
「俺、なんかした? アメリアを悲しませること、何かした? あの女?」
肩がびくりとはねる。あの女って、だれ?
「ソーイング子爵令嬢」
あれ、声に出していないつもりだったのに……
でも彼女は関係ない。
――本当に? 本当に関係ない? 彼女が一緒だから、不安だったんじゃない? 他の人となら、気にならなかったんじゃない?
誰の、声だろう。頭に響く。
その間も彼はわたしの血を啜る。
わからない、彼女だから嫌だったのかな……
でも……
「さみ、しか……ったの。っあ、不安、だったの」
なんで、声に出てしまうんだろう。この時、彼に血を啜られている時だけは本音がちらりとのぞく。
なんで、だろう……
「そう。寂しいって、思ってくれたんだ」
彼の深紅の目が細くなって、口角も上がって、笑みを作る。そのままわたしの首筋をまた、舌で撫でる。
「ひゃぁんっ」
「ふふっ。気持ちいい?」
「……っ、気持ち、いいっ」
「じゃあ今日はもう少しね」
そのまま唇を重ねてキスをする。ぺろりと彼の舌で唇を舐められ、薄く開いた口を割って入ってくる。
えっ、何……?
口の中をじっとりと舐められて、舌を絡められる。口の端から吐息が漏れて、自分の声が恥ずかしくて、気持ちよくて。
こんなキス、知らない……
触れるだけのキスはなんだか嬉しくて、このキスはなんだか気持ちよくて。
夢中になっちゃうくらい……
お互いの舌にどちらのものともわからない唾液が絡まっていて、ちょっと変な気分になってくる。
「……っ」
やっと離れてくれて、でも心ではもっとって思ってしまって。これはいけない感情なのかな。
「そんな物欲しそうな顔しないで。今日はおしまい」
そんな顔、してた……?
なんか恥ずかしい……
「さ、寝ようか」
そのままクロウ様に抱きしめられて、眠りについた。
次の日起きた時に妙な恥ずかしさがあって、目を逸らしてしまった。学園に行った時も目を逸らしまくっていたらミーシャ様が「あらあら、何かあったのねぇ。アメリア可愛いわっ」なんてわたしを抱きしめてくるしレオン様は「可愛いね」なんて言ってくるし、クロウ様は「……レオン」って怖い顔してレオン様を睨んでるしでなんだか訳がわからなかった。
「ということで、合宿があります。四人から五人でグループを組んでください」
合宿、なんてあるんだ……
なんだかぼーっとしてしまってて話を聞いていなかった。グループを作らないといけないんだっけ。
「アメリア、一緒に組みましょう!」
「あ、はいっ」
ミーシャ様が誘ってくれて、わたしは嬉しくなる。こんなの今まで経験したことがないから、なんだかワクワクする。
「後はー、レオンとクロウでいっか」
「……僕たちついで?」
「ふふっ。違うわよっ」
そうして、合宿について話しているととある女生徒が近づいてくる。
「あのぉ、わたしも入れてもらえませんかっ。余っちゃって……」
シャルル様……
じっとクロウ様を見て話しているみたい。ちくりちくりと何かが胸を刺す。
ああ、なんか、いや……
「いや、別を」
「いいんじゃない?入れてあげたらぁ?」
断ろうとしたクロウ様の言葉を遮ってミーシャ様は彼女をグループに入れることに同意した。それでも断ろうとしていたところをレオン様が「僕もいいと思うよ」なんて笑顔で言ってた。
あれ、わたし、今一体何を……
いや、だなんて、失礼なことを考えてしまった。ああ、反省しなきゃ……
ズキズキと痛みが強くなってくる胸をぎゅっと握って痛みがなくなるのを待っていた。
「起きた?」
あれ、わたし……ソファで寝てた、気がするんだけど、どうしてベッドで寝てるの?
「え、あの、ご主人様……?」
「……泣いてた?」
ハッとする。そういえば少し瞼が重い気がする……
「あ、あの……」
「ねえ、アメリア。そろそろ俺のこと、名前で呼んで欲しいんだけど」
後ろからぎゅっと抱きしめられる。ご主人様の命令なら、逆らえない……
「ク、クロウ……様?」
「様はいらないんだけど……まあいいか。さ、先に食事を食べて」
そのまま抱き起こされて、ソファに座る。ちなみに彼の上に。
そのままいつかのように一つひとつ食べさせてくれた。
「じ、自分で食べれます……」
真っ赤になりながら抗議するけど、クロウ様はくすくす笑ってフォークを口に運ばれる。
わたしの食事の後は彼の食事の時間。横抱きにされてベッドまで運ばれる。抗議したけど無駄だった……
ドサリと下ろされ、彼はそのままわたしの上。
「なんで泣いてたの?レオンに何か言われた?」
わたしは首を振る。レオン様にはよくしてもらってるもの。本当はミーシャ様と二人で過ごしたいだろうにわたしのこと心配してくれる優しい人。
「じゃあなんで? 誰かになんか言われた?」
深紅の目がわたしを見つめる。その目はとても心配そうに眉を顰めている。
それにも首を振るわたし。
「……俺?」
ピクリと肩が震えた。
そう、なんだか寂しかった。クロウ様がそばにいないことが妙に落ち着かなくて。
ぺろりと首筋を舐められる。「ひゃっ」て声が漏れてしまって、ちょっと恥ずかしい。そのままいつものように血を啜られる。
「俺、なんかした? アメリアを悲しませること、何かした? あの女?」
肩がびくりとはねる。あの女って、だれ?
「ソーイング子爵令嬢」
あれ、声に出していないつもりだったのに……
でも彼女は関係ない。
――本当に? 本当に関係ない? 彼女が一緒だから、不安だったんじゃない? 他の人となら、気にならなかったんじゃない?
誰の、声だろう。頭に響く。
その間も彼はわたしの血を啜る。
わからない、彼女だから嫌だったのかな……
でも……
「さみ、しか……ったの。っあ、不安、だったの」
なんで、声に出てしまうんだろう。この時、彼に血を啜られている時だけは本音がちらりとのぞく。
なんで、だろう……
「そう。寂しいって、思ってくれたんだ」
彼の深紅の目が細くなって、口角も上がって、笑みを作る。そのままわたしの首筋をまた、舌で撫でる。
「ひゃぁんっ」
「ふふっ。気持ちいい?」
「……っ、気持ち、いいっ」
「じゃあ今日はもう少しね」
そのまま唇を重ねてキスをする。ぺろりと彼の舌で唇を舐められ、薄く開いた口を割って入ってくる。
えっ、何……?
口の中をじっとりと舐められて、舌を絡められる。口の端から吐息が漏れて、自分の声が恥ずかしくて、気持ちよくて。
こんなキス、知らない……
触れるだけのキスはなんだか嬉しくて、このキスはなんだか気持ちよくて。
夢中になっちゃうくらい……
お互いの舌にどちらのものともわからない唾液が絡まっていて、ちょっと変な気分になってくる。
「……っ」
やっと離れてくれて、でも心ではもっとって思ってしまって。これはいけない感情なのかな。
「そんな物欲しそうな顔しないで。今日はおしまい」
そんな顔、してた……?
なんか恥ずかしい……
「さ、寝ようか」
そのままクロウ様に抱きしめられて、眠りについた。
次の日起きた時に妙な恥ずかしさがあって、目を逸らしてしまった。学園に行った時も目を逸らしまくっていたらミーシャ様が「あらあら、何かあったのねぇ。アメリア可愛いわっ」なんてわたしを抱きしめてくるしレオン様は「可愛いね」なんて言ってくるし、クロウ様は「……レオン」って怖い顔してレオン様を睨んでるしでなんだか訳がわからなかった。
「ということで、合宿があります。四人から五人でグループを組んでください」
合宿、なんてあるんだ……
なんだかぼーっとしてしまってて話を聞いていなかった。グループを作らないといけないんだっけ。
「アメリア、一緒に組みましょう!」
「あ、はいっ」
ミーシャ様が誘ってくれて、わたしは嬉しくなる。こんなの今まで経験したことがないから、なんだかワクワクする。
「後はー、レオンとクロウでいっか」
「……僕たちついで?」
「ふふっ。違うわよっ」
そうして、合宿について話しているととある女生徒が近づいてくる。
「あのぉ、わたしも入れてもらえませんかっ。余っちゃって……」
シャルル様……
じっとクロウ様を見て話しているみたい。ちくりちくりと何かが胸を刺す。
ああ、なんか、いや……
「いや、別を」
「いいんじゃない?入れてあげたらぁ?」
断ろうとしたクロウ様の言葉を遮ってミーシャ様は彼女をグループに入れることに同意した。それでも断ろうとしていたところをレオン様が「僕もいいと思うよ」なんて笑顔で言ってた。
あれ、わたし、今一体何を……
いや、だなんて、失礼なことを考えてしまった。ああ、反省しなきゃ……
ズキズキと痛みが強くなってくる胸をぎゅっと握って痛みがなくなるのを待っていた。
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