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『 王太子ジョナタと、その妃候補であったエヴェリーナの突如の婚約解消にはじまる一連のできごとは、近年の王室でもっとも大きな騒ぎであっただろう。
この騒ぎは、後にエヴェリーナが王太子の兄と結婚したことによって更に様々な憶測を呼び、長引いたともいえる。
およそ作家と名の付くものはたいそう創作意欲を刺激されたらしく、この騒ぎを元にしたらしい悲劇喜劇が様々につくられた。
経緯もさることながら、平民出身の王太子妃というのも何かと想像をかきたてられるものだからであろう。
その後の王太子と妃について様々な噂が飛ぶが、幸福なものは少ない。
宮廷という別世界のできごとであり真実は定かではないにしろ、平民出身の人間がすぐに受け入れられるはずもないことは、同じ平民である我々なら容易に理解できることである。
一方で、元王太子妃候補と王太子の兄はその後比較的良好な夫婦であり続けたらしい。詳細がさほど残っていないのは、劇作家の食指を動かすような不幸がなかったからかもしれない。
また一説には、王太子がエヴェリーナに再び接触しようとしていたというものもあるが、これも巷間にはびこるもっともらしい創作かもしれない 』
――ある世人の手記より
::::
【お知らせ】
後日、ジルベルト視点のお話も少し追加します。
この騒ぎは、後にエヴェリーナが王太子の兄と結婚したことによって更に様々な憶測を呼び、長引いたともいえる。
およそ作家と名の付くものはたいそう創作意欲を刺激されたらしく、この騒ぎを元にしたらしい悲劇喜劇が様々につくられた。
経緯もさることながら、平民出身の王太子妃というのも何かと想像をかきたてられるものだからであろう。
その後の王太子と妃について様々な噂が飛ぶが、幸福なものは少ない。
宮廷という別世界のできごとであり真実は定かではないにしろ、平民出身の人間がすぐに受け入れられるはずもないことは、同じ平民である我々なら容易に理解できることである。
一方で、元王太子妃候補と王太子の兄はその後比較的良好な夫婦であり続けたらしい。詳細がさほど残っていないのは、劇作家の食指を動かすような不幸がなかったからかもしれない。
また一説には、王太子がエヴェリーナに再び接触しようとしていたというものもあるが、これも巷間にはびこるもっともらしい創作かもしれない 』
――ある世人の手記より
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【お知らせ】
後日、ジルベルト視点のお話も少し追加します。
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