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Story〜9
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夏の終わりが見え始めた頃…。
オーシャのマリンクラブはピークが過ぎて忙しさは少し落ち着いて来た。
それでもサロンの方は相変わらず予約が埋まっていて、まだまだ大忙しだった。
そんな、ある夜…。
「もしもし?」
電話の相手はコーラルだった。
「コーラルどうしたの?」
「ジュノー、明日の夜って…
空いてる?呑みに行こうぜ」
「良いけど…何かあったの?」
「まぁ…色々な。とりあえず
また明日」
「わかった。また明日…」
次の日…。
仕事が終わり2人は待ち合わせをして呑みに出かけた。
「じゃあ…お疲れー!」
「お疲れ…」
乾杯をした途端コーラルはビールを一気に流し込んだ。ジュノーはユックリ一口呑むと、既に飲み干しているコーラルに驚いていた。
「凄いね…喉乾いてたの?」
「まぁね…それもあるけどさ。
今日は呑みたい気分なんだ…」
「そうなんだ…」
「ところでジュノーは、
マビーさんと、どうなって
るの?」
「あー実は付き合うことに
したんだ」
「そうなの?」
「うん…」
「知らないうちに…」
「コーラルは?どーなの?」
「オレなんか全然よ」
「オーシャさんは今が1番
忙しそうだもんね…」
「そうなんだよ…だから
支えようとしてるんだけど
何だか避けられててさ…。
そもそも2人で会えること
もないしね…」
「静かに見守ることも
大切だと思うけどな…」
「そんなこと言ってたら、
オーシャはオレの存在
忘れるよ、絶対…」
「どうするの?」
「何かしたいわけじゃ
なくてさ、シンプルに側に
いたいだけなんだ…。
だから一緒に暮らそうって
言ってみようと思って」
「えっ?大丈夫?それ…」
「わっかんね。何か、
避けられてる気も
するしさ…こーやって
グズグズ考えるとか
普段のオレなら大ッッ嫌い
なんだけど…それよりも
マジで今、オーシャの
考えてることが
わっかんねーんだよ」
「珍しいね…コーラルが
そんな感じになるの…
オーシャさんのこと、
ホントに好きなんだね」
頭をかきむしるように髪をクシャッとさせながらコーラルは悩んでいた。
ジュノーは苦笑いしながら見ていたが、マビアとのキスの事は黙っていた。
その頃、マビアの家にはオーシャが来ていた。同じ様にマビアに話を聞いてもらっていた…。
「それで、子どもみたいに
コーラルを避けてるわけ?」
「だってー!今は頭の中は
仕事で一杯なのに、相手
してらんないもん!」
「2人の時は素直に甘えたら
良いじゃん。」
「そんな事できないよー!」
「疲れてる時こそ、彼の肩に
もたれてさ…素直に疲れた
って言えばいいじゃない」
「マビーは出来るの?
ジュノーの肩に寄り
かかって、疲れた…とか
言える?」
「これからは言うつもり」
「えっ?何?まさか…
付き合ってるの?」
「付き合うことになった」
「何それ?!いつの間に…」
「オーシャも今は、お試し
なんでしょ?コーラルが
支えてくれるって言って
くれたのなら、これも
試しでいってごらんよ」
「…うん」
そして…次の夜。オーシャは仕事終わりでコーラルを自宅に招いて2人で食事をした。
「オーシャが家に呼んで
くれるなんて珍しい。
嬉しいよ」
「たまにはね。最近忙しくて
話せてなかったし…」
食事が終わってソファーで話すことにした。
「いやぁ…どれも旨かった!
オーシャ料理上手いのな。
ごちそう様でした」
「良かった。マビーほど
じゃないけどね…少しは
女性っぽいトコ見せとか
ないとね」
「でも、オーシャだって
毎日遅くまで仕事で
疲れたでしょ?今日は
料理まで…ありがとね」
「うん…あの…さ…1つ…
お願いがあるんだけど…」
「ん?何?」
「肩…貸してくれる…?」
「えっ…あっ…あぁ…ハイ」
緊張しながらも、オーシャはコーラルの肩にもたれかかった。
コーラルは珍しく甘えてきたオーシャに驚いたが、さり気なくそっとオーシャの肩に手を置いた。
「いつもお疲れ様。このまま
少し眠っていいよ…」
「うん…でも疲れない…?」
「大丈夫。そのためにオレが
いるんだから…。そうだ。
こっちの方が眠れるよ」
すると膝枕をしてくれた。
「うん…ありがとう」
コーラルは自分の膝枕で眠っている、オーシャの寝顔を見て幸せを噛み締めていた。
オーシャが目覚めて、コーラルと目が合うと、どちらからともなくキスをした。
その日コーラルはオーシャの家に泊まった。
次の朝…。
「おはよう、オーシャ…」
「おはよう…眠れた?」
「グッスリ!メッチャ
いい匂い」
「朝は、しっかり食べないと」
「美味そう…」
朝食の間、オーシャがコーラルにある提案をした。
「コーラルさ、良かったら…
ウチに来ない?」
「えっ…?それって…」
「一緒に…暮らしてみる
って事。毎日じゃなくても
良いからさ…どう?」
「うん…実は、オレも
前から少し考えてて…
言いたかったからさ」
「良かった。それじゃあコレ
鍵ね。必要な事は都度話す
けど、帰り遅くなることも
多いから…」
「気にしなくていいよ。
それより1人になりたい
時は言って。オレも
言うし」
「うん…アリガト。でもね
昨日の事…あのー膝枕も…
嬉しかったから」
「膝枕…ね。これからは
いつでも!それより今日も
忙しくなるんでしょ?オレ
何か、作っておくよ。
オーシャほど上手く作れ
ないけど…」
「えっ…ありがと…」
仕事では上司と部下。これは守りつつ、オーシャは癒しを見つけていた。
オーシャのマリンクラブはピークが過ぎて忙しさは少し落ち着いて来た。
それでもサロンの方は相変わらず予約が埋まっていて、まだまだ大忙しだった。
そんな、ある夜…。
「もしもし?」
電話の相手はコーラルだった。
「コーラルどうしたの?」
「ジュノー、明日の夜って…
空いてる?呑みに行こうぜ」
「良いけど…何かあったの?」
「まぁ…色々な。とりあえず
また明日」
「わかった。また明日…」
次の日…。
仕事が終わり2人は待ち合わせをして呑みに出かけた。
「じゃあ…お疲れー!」
「お疲れ…」
乾杯をした途端コーラルはビールを一気に流し込んだ。ジュノーはユックリ一口呑むと、既に飲み干しているコーラルに驚いていた。
「凄いね…喉乾いてたの?」
「まぁね…それもあるけどさ。
今日は呑みたい気分なんだ…」
「そうなんだ…」
「ところでジュノーは、
マビーさんと、どうなって
るの?」
「あー実は付き合うことに
したんだ」
「そうなの?」
「うん…」
「知らないうちに…」
「コーラルは?どーなの?」
「オレなんか全然よ」
「オーシャさんは今が1番
忙しそうだもんね…」
「そうなんだよ…だから
支えようとしてるんだけど
何だか避けられててさ…。
そもそも2人で会えること
もないしね…」
「静かに見守ることも
大切だと思うけどな…」
「そんなこと言ってたら、
オーシャはオレの存在
忘れるよ、絶対…」
「どうするの?」
「何かしたいわけじゃ
なくてさ、シンプルに側に
いたいだけなんだ…。
だから一緒に暮らそうって
言ってみようと思って」
「えっ?大丈夫?それ…」
「わっかんね。何か、
避けられてる気も
するしさ…こーやって
グズグズ考えるとか
普段のオレなら大ッッ嫌い
なんだけど…それよりも
マジで今、オーシャの
考えてることが
わっかんねーんだよ」
「珍しいね…コーラルが
そんな感じになるの…
オーシャさんのこと、
ホントに好きなんだね」
頭をかきむしるように髪をクシャッとさせながらコーラルは悩んでいた。
ジュノーは苦笑いしながら見ていたが、マビアとのキスの事は黙っていた。
その頃、マビアの家にはオーシャが来ていた。同じ様にマビアに話を聞いてもらっていた…。
「それで、子どもみたいに
コーラルを避けてるわけ?」
「だってー!今は頭の中は
仕事で一杯なのに、相手
してらんないもん!」
「2人の時は素直に甘えたら
良いじゃん。」
「そんな事できないよー!」
「疲れてる時こそ、彼の肩に
もたれてさ…素直に疲れた
って言えばいいじゃない」
「マビーは出来るの?
ジュノーの肩に寄り
かかって、疲れた…とか
言える?」
「これからは言うつもり」
「えっ?何?まさか…
付き合ってるの?」
「付き合うことになった」
「何それ?!いつの間に…」
「オーシャも今は、お試し
なんでしょ?コーラルが
支えてくれるって言って
くれたのなら、これも
試しでいってごらんよ」
「…うん」
そして…次の夜。オーシャは仕事終わりでコーラルを自宅に招いて2人で食事をした。
「オーシャが家に呼んで
くれるなんて珍しい。
嬉しいよ」
「たまにはね。最近忙しくて
話せてなかったし…」
食事が終わってソファーで話すことにした。
「いやぁ…どれも旨かった!
オーシャ料理上手いのな。
ごちそう様でした」
「良かった。マビーほど
じゃないけどね…少しは
女性っぽいトコ見せとか
ないとね」
「でも、オーシャだって
毎日遅くまで仕事で
疲れたでしょ?今日は
料理まで…ありがとね」
「うん…あの…さ…1つ…
お願いがあるんだけど…」
「ん?何?」
「肩…貸してくれる…?」
「えっ…あっ…あぁ…ハイ」
緊張しながらも、オーシャはコーラルの肩にもたれかかった。
コーラルは珍しく甘えてきたオーシャに驚いたが、さり気なくそっとオーシャの肩に手を置いた。
「いつもお疲れ様。このまま
少し眠っていいよ…」
「うん…でも疲れない…?」
「大丈夫。そのためにオレが
いるんだから…。そうだ。
こっちの方が眠れるよ」
すると膝枕をしてくれた。
「うん…ありがとう」
コーラルは自分の膝枕で眠っている、オーシャの寝顔を見て幸せを噛み締めていた。
オーシャが目覚めて、コーラルと目が合うと、どちらからともなくキスをした。
その日コーラルはオーシャの家に泊まった。
次の朝…。
「おはよう、オーシャ…」
「おはよう…眠れた?」
「グッスリ!メッチャ
いい匂い」
「朝は、しっかり食べないと」
「美味そう…」
朝食の間、オーシャがコーラルにある提案をした。
「コーラルさ、良かったら…
ウチに来ない?」
「えっ…?それって…」
「一緒に…暮らしてみる
って事。毎日じゃなくても
良いからさ…どう?」
「うん…実は、オレも
前から少し考えてて…
言いたかったからさ」
「良かった。それじゃあコレ
鍵ね。必要な事は都度話す
けど、帰り遅くなることも
多いから…」
「気にしなくていいよ。
それより1人になりたい
時は言って。オレも
言うし」
「うん…アリガト。でもね
昨日の事…あのー膝枕も…
嬉しかったから」
「膝枕…ね。これからは
いつでも!それより今日も
忙しくなるんでしょ?オレ
何か、作っておくよ。
オーシャほど上手く作れ
ないけど…」
「えっ…ありがと…」
仕事では上司と部下。これは守りつつ、オーシャは癒しを見つけていた。
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