27歳、処女 〜みられて濡れて〜【完結】R18

月村 未来(つきむら みらい)

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第二章 目覚め 〜名前を知らない熱〜

🩷11話 夢なのに、唇の熱

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夜。
ベッドに横になり、灯りを消して目を閉じたはずなのに――
意識は、すっとどこか別の場所へと溶け込んでいく。

そこにはもう、境目なんてなかった。
夢の中で、あやは“ただの観客”ではなく、明らかに何かを"感じている自分"として、そこにいた。


――どこかの室内。
壁際に背中を預けた状態で、すぐ目の前に、彼がいる。

あの静かな目。でも、今は少し違う。
夢の中の彼の視線は、現実よりもずっと濃く、まっすぐにあやを射抜いている。

「また、会ったね……?」

低くて、優しいのに、どうしようもなく胸をざわつかせる声。


「……どうして……やっぱり、あなたは……」


彼の手が、すでにあやの頬に触れていた。
ゆっくり、包み込むように。

その熱に、皮膚がじんわりと反応していく。

――次の瞬間。

「……んっ……」

あやの唇が、ふっと塞がれた。
驚く暇もなかった。
柔らかく、でも決して浅くない。

舌が触れるわけじゃないのに、唇だけで、こんなにも深く“奪われていく”感覚。

(……あ……)

体の奥がふるえた。
目を閉じたまま、ゆっくり息を飲む。
だけど、息なんて、もうとっくに彼に持っていかれていた。

ゆっくり……ゆっくりと、だけど確かに。
彼の唇は、あやの上唇、下唇を丁寧に、確かめるように重ねてくる。

まるで、「お前が、どんなふうに反応するのか、全部知っていたい」そう言っているような――


でも、頬に添えられた手が、あまりにも優しくて。
唇をゆだねるしかできなかった。

「……ん……っ、ぁ……」

微かに声がもれて、体が小さくのけぞる。
でも、彼の手が後ろ頭にそっとまわり、逃げ場を塞ぐ。

「……可愛い……」

唇の端に触れる吐息が、甘くて、くすぐったくて。
その言葉に、胸の奥がぎゅっとつままれる。


(…この人…ずるい……)


なのに、もう一度、彼があやの唇に、今度は少し深く――重ねてきたとき……






あやは、急に目を覚ました。
暗い天井が目に飛び込んできて、胸が波打っている。
手が、布団の中で無意識に握られていた。

「……なんで、また……っ」

「ていうか、あれはやっぱり風間さん……なの?」

「……やだ……」

でも、唇に熱はまだ残っていて、息を整えようとしても、浅くなるばかり。
あやはそっと唇に手を当てた。

「なんか……本当にキスされたあとみたいな……」

あの夢の中の彼が、風間さんだとわかっていて、でも“夢のせい”にしようとしている自分もいる。


(……会いたい……また、来るかな……)


そんなことを思ってしまう自分に、あやは目を閉じたまま、もう一度唇に手をあてた。



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