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第二章 沈む身体、揺れる心
🩷11話 騎乗の熱
しおりを挟む腰を掴んだまま深く突き上げるたび、玲奈の背中がしなる。
「……っ、ふ……あ……」
低く、熱を含んだ声が絶え間なく零れていく。
やがて、玲奈が片手でケイの手首をそっと外す。
視線を合わせず、前を向いたまま──静かに呟いた。
「……私に、させて?」
その声は、頼るようでもあり、確かめるようでもあって。
ケイが何も言わずに頷くと、玲奈は体をゆっくりと反転させ、彼の胸の上に跨る。
太ももがベッドを沈ませ、視線が自然と絡んだ。
玲奈の頬はうっすらと紅く、吐息は少し熱を帯びている。
「……見てて……」
玲奈が少し前傾になり、耳元に囁く。
小さな声が、ケイの胸の奥を震わせた。
吐息が頬をかすめ、甘く濡れた声が鼓膜を揺らす。
ケイは下から腰を突き上げるように応えた。
「……玲奈、そんな顔……反則だろ」
「あっ……んっ……」
小さく切れる声とともに、玲奈の動きが速くなる。指先がケイの肩に食い込み、汗が首筋を伝う。
ケイの呼吸も荒くなり、手が玲奈の腰を強くつかむ。
ケイの呼吸も荒くなり、手が玲奈の腰を強くつかむ。
「……もう……出そう……」
その声に、玲奈の腰の動きが一瞬止まる。
ケイは必死に息を詰め、彼女の腰を押さえ込むと、熱を断ち切るように抜き取った。
名残惜しさと理性がせめぎ合う、ぎこちない動作だった。
「……っ」
玲奈は思わず小さく声をもらす。
まだ欲しいと思った熱が奪われ、脚だけが彼の腰を求めるように絡みついたまま。
ケイは片手を伸ばしてティッシュを取り、慌ただしさを隠すように処理を済ませる。
その間も彼女を支える腕は離れず、肩越しに落ちる吐息だけが、空気を震わせていた。
玲奈は背筋をわずかに反らせたまま、額をケイの肩に預け、胸の奥で揺れる鼓動を必死に静めようとしていた──。
部屋には、しばらく荒い呼吸だけが残っていた。
玲奈の肩がゆっくり上下し、額からこぼれた汗がケイの鎖骨をつたう。
「……っ、ふぅ……」
小さく吐き出す息とともに、玲奈はようやく腰を下ろし、ケイの胸に身をあずけた。
耳元で感じる鼓動は、まだ速い。
ケイも、背中に回した手をゆっくり緩めながら息を整える。
「……玲奈……」
呼びかける声は低く、さっきまでの熱をまだ含んでいる。
玲奈はわずかに顔を上げ、その視線を受け止める。
口元がかすかに緩み、でも瞳の奥には、さっきまでの激しさとは違う、どこか遠くを見つめるような色があった。
そのまま二人の間に、また静かな呼吸だけが落ちていく──。
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