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疲れました。

挨拶 (別視点)

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side  リス先生


精霊や愛し子の話をした後、あいつは考え事に没頭し始めた。
何やら真剣な顔をしているので邪魔をしないようにと、しばらく流雲と戯れていたが次第に雨が止んできたことに気づいた。

主様ヌシさまの住処への道が崩れてないといいが・・・。様子を見に行くか・・。)

流雲に一言いい俺は外に出る。



産業革命や高度経済成長など、人間の力だけで発展していた星(地球(俺たちの場合はじゃぱん))にとってみれば理解するのは難しいだろうが、人間のいないこの山は地形がよく変わる。
なぜかというと、誰も元に戻そうと思わないのが原因なのだが・・・まぁ、そこは一旦置いておこう。

ここは科学の代わりに魔法があり、人間達はその力を活用し生活してきたため自分の力で火を起こそうなどと考えたこともない奴らが9割5分占めているこの世界で大雨が降るなんてことがあっても魔法があるから川はまず反乱なんてしないし、山で土砂崩れがあっても簡単に地形を元に戻すことができる。例え台風が襲ってこようともすぐに魔法で消滅できるだろう。



・・・・・話が大きくなったな。


まぁ、要するに人間は鼻が利かないから土砂崩れによって崩れた道を直したりするが生憎ここは人間禁制の森だし、動物にはそのの必要がないので森の地形が変わったままになるのだ。


流雲や俺は山道なんてなくてもヌシの元へ辿り着くことなど容易いが人間だとそうもいかない事を先程の事で思い出した。

先程とは雨宿りするための洞窟に行くのにも結構な時間がかかったからだ。
この世界に生まれて思ったより長い月日が経っていたらしい。服装の事など頭の片隅にも考えられなかった。
洞窟についたあとのあいつの服はところどころほつれ、裾の方は茶色い泥に染められていた。オシャレ靴もボロボロになりまるで別人のように見えたほどだ。

(あいつに悪い事したかもな・・・。そういえば名前・・・・。)





あいつの名前を聞いていない事に今更気づいた。
まぁ、俺も個人情報だっていって拒否したからお互い様なんだが。

考え事をしているうちに土砂崩れの心配があった道に到着していた。

(おっ・・・、何とか持ちこたえてくれたみたいだな・・・。これは早めに移動するにかぎる。)

そう思い、俺は洞窟に帰った。














洞窟について道が大丈夫だった事を伝えようと思って話しかけるとあいつが流雲を抱きしめている事に気付いた。

その姿は何故か心配させるような雰囲気を纏っており、俺が少し言葉に詰まると

「うん!じゃあ出発しようか!」

という元気な返事が返ってくる。

「お、おう?」

思わず間抜けな返事をしてしまった。


・・・恥ずい(  ˙-˙  )。


くだらないことを考えているといきなり
「・・・バチンッ!」
何かを叩く音が聞こえる。
今度は何かと振り返れば、気合いをいれるために自ら頬を打ったようだ。

直ぐ後で流雲との会話でうっすらと“もう大丈夫”という言葉が聞こえてきた。


やはり無理をさせたのだろうか

こんな状況ではストレスにならないわけが無いか。

そのストレスまみれの状況で主様ヌシ様にあわせるのは・・・


いろいろ考えたがやはりあいつに今無理をさせてでもヌシ様にあわせないと今後あいつの身の保証ができないと結論ずけ考えるのをやめた。

『出発するんだろ~?早く行くぞ~!』


そう言って俺たちはまた森の中に歩みを進めた。

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