27 / 59
25 討伐軍第6分隊
しおりを挟む
「流石は戦士殿。また助けられたな。やはり私の見立てに間違いは無かった」
フィノが喜色満面の笑みを浮かべ、戦闘の疲労で座り込んでいる俺に話しかけた。
討伐軍の正装なのか、以前の簡素なローブとは違う、紋章の付いた豪華なマントを羽織っていた。
「このマントが気になるかな? 先の指揮官が部隊を窮地に追いやった責任で失脚し、さらに戦士殿の加勢が評価されたことで、あなたを連れてきた私が新しい指揮官に任命されたのだ。これはその証というわけさ。ハッハッハ」
俺の視線に気づいたらしく、フィノは自慢げにマントを翻しその場で一回転した。
出世できたのが嬉しいのかすこぶる上機嫌に見える。
「そんなにコロコロ指揮官が変わっていいのか?」
「我々、第6分隊は北の大陸との補給路を守るための部隊で最前線から最も離れている。実力のある者は他の分隊に取られ、戦闘経験の少ない者しか残っていないから、指揮官なんて誰がやっても同じだと思われているのさ。前の指揮官だって、できるだけ安全な所にいたくてここに赴任していたようなものだ」
言われてみればと周囲の兵士たちを見ると、どことなく士気が低いというか、悪く言えば軟弱そうな者ばかりだ。ゴブリンの軍団を撃退したというのに勝ちどきも上がらず、ただ厄介ごとが去ったことへの安堵のため息が聞こえるのみだった。
それとも俺が知らないだけで、今の若い連中というのは大体こういうものなのだろうか。
【――】
「なんだ? 言いたいことがあるなら言え」
【ジェネレーションギャップを感じるのは高齢化の証拠――】
「やっぱり黙ってろ」
「……そんな我々がゴブリンの襲撃を受けたということは、かなりまずい状況にあるわけだけどね。冷静になると、嫌な時に指揮官になってしまったものだよ」
フィノが上機嫌な態度から一変して、困ったような顔で肩をすくめる。
彼女の説明によると、魔王討伐軍は第1~6分隊に分かれ、最前線から近い順にそれぞれ駐屯地を築き、戦線を維持しているらしい。
つまり最も安全な位置にいる第6分隊が襲われたということは、さらに前線にいる部隊が突破されたということだ。あるいは単に守りの薄い迂回ルートが見つかっただけかもしれないが、いずれにしても状況が悪いことには変わりがない。
「しかし戦士殿、このタイミングであなたが来てくれたのはまさに不幸中の幸いだ。我が部隊は先ほどの襲撃で受けた被害から態勢を立て直すため、しばらく動けそうにない。我々の代わりに撤退したゴブリンの足取りを追い、他の分隊の様子を見てきてくれないか」
なんで俺が……と言いたいところだが、マルを巣に返すために南へ行くには、戦場となっている魔大陸の各地を横切るしかない。
じっと待っていてはいつまでも横断はできないということを見越しての提案だろう。
「戦士殿の戦力は単身でも我が軍の一個小隊、いや中隊に匹敵するものと見ている。我々がモンスターからいくら奪っても使えなかった謎の武器も、あなただけは使用できるようだしね」
フィノが俺の持っている弾切れのショットガンを指さす。
そういえば、スリサズが利用者登録がどうとか言っていた。
「他の武器は使えるようにできないのか?」
【この銃はIDの改ざんは容易ですが、正規の手続き以外で登録が変更された場合、セーフティーロックが働いて使用不能になるようプログラムされています。継続して使用するには私の電極を通してセキュリティを妨害し続けなければなりません。他の武器も同様の処理がなされていると思われます】
「分かるように言え」
【今のように私が張り付いた状態でなければ使用できません】
「だそうだが」
「うーむ、今まで奪った武器がすべて使用できれば一気に形勢逆転も可能だったかもしれないが仕方ない。となるとやはり戦士殿に働いてもらわなければならないな」
逆に断れない流れになってしまった。
しかし、弾が無いのではショットガンもただの鉄の棒と変わらない。
「お~い」
今までどこに隠れていたのか、マルが手を振ってこちらに歩いてくる。
その手には、なにか見慣れない大きめの腰下げ袋が抱えられていた。
「なんだそれは?」
「ゴブリンの死体から拾ったのだ。片腕が無かったからもしやと思ってな」
袋を開けると、細長い筒状の物体がいくつも入っていた。一つ一つの透明な容器の中には、さらに黒い粒のようなものが詰まっているのが見える。
【それがショットガン用の弾です。今後も利用するなら確保しておいてください。リロードの練習もしておくと良いでしょう】
「他の武器は持って行かなくていいのか?」
【この星の知能レベルでは一度に何種類もの兵器を使いこなすのは不可能です。どれか一種類を使用するのであれば、現在持っているそのダブルバレル・ショットガンを推奨します】
「その理由は?」
【動画映えが良いので】
その言葉の意味は分からなかったが、どうせろくな理由ではないということだけは分かった。
しかし、一度に知らない武器をいくつも使用するのは無理、ということも事実だったので、ここは今持っているショットガンを携帯していくことにした。
俺はスリサズに言われる通り、銃の後ろ側を開け、空いた二つの穴に弾を押し込む。
なるほど、弓矢などよりはずっと持ち運びやすい造りになっている。
スリサズも銃からわずかに電気を取れているようで、張り付かせていればわざわざ果物を持ち運ばなくてもよくなった。
「逃げたゴブリンの足跡はこの先にある小さな町に続いている。あそこは既に廃墟になっているが、第5分隊が拠点として再利用していた所だ。準備ができたらすぐに向かってくれ」
フィノが喜色満面の笑みを浮かべ、戦闘の疲労で座り込んでいる俺に話しかけた。
討伐軍の正装なのか、以前の簡素なローブとは違う、紋章の付いた豪華なマントを羽織っていた。
「このマントが気になるかな? 先の指揮官が部隊を窮地に追いやった責任で失脚し、さらに戦士殿の加勢が評価されたことで、あなたを連れてきた私が新しい指揮官に任命されたのだ。これはその証というわけさ。ハッハッハ」
俺の視線に気づいたらしく、フィノは自慢げにマントを翻しその場で一回転した。
出世できたのが嬉しいのかすこぶる上機嫌に見える。
「そんなにコロコロ指揮官が変わっていいのか?」
「我々、第6分隊は北の大陸との補給路を守るための部隊で最前線から最も離れている。実力のある者は他の分隊に取られ、戦闘経験の少ない者しか残っていないから、指揮官なんて誰がやっても同じだと思われているのさ。前の指揮官だって、できるだけ安全な所にいたくてここに赴任していたようなものだ」
言われてみればと周囲の兵士たちを見ると、どことなく士気が低いというか、悪く言えば軟弱そうな者ばかりだ。ゴブリンの軍団を撃退したというのに勝ちどきも上がらず、ただ厄介ごとが去ったことへの安堵のため息が聞こえるのみだった。
それとも俺が知らないだけで、今の若い連中というのは大体こういうものなのだろうか。
【――】
「なんだ? 言いたいことがあるなら言え」
【ジェネレーションギャップを感じるのは高齢化の証拠――】
「やっぱり黙ってろ」
「……そんな我々がゴブリンの襲撃を受けたということは、かなりまずい状況にあるわけだけどね。冷静になると、嫌な時に指揮官になってしまったものだよ」
フィノが上機嫌な態度から一変して、困ったような顔で肩をすくめる。
彼女の説明によると、魔王討伐軍は第1~6分隊に分かれ、最前線から近い順にそれぞれ駐屯地を築き、戦線を維持しているらしい。
つまり最も安全な位置にいる第6分隊が襲われたということは、さらに前線にいる部隊が突破されたということだ。あるいは単に守りの薄い迂回ルートが見つかっただけかもしれないが、いずれにしても状況が悪いことには変わりがない。
「しかし戦士殿、このタイミングであなたが来てくれたのはまさに不幸中の幸いだ。我が部隊は先ほどの襲撃で受けた被害から態勢を立て直すため、しばらく動けそうにない。我々の代わりに撤退したゴブリンの足取りを追い、他の分隊の様子を見てきてくれないか」
なんで俺が……と言いたいところだが、マルを巣に返すために南へ行くには、戦場となっている魔大陸の各地を横切るしかない。
じっと待っていてはいつまでも横断はできないということを見越しての提案だろう。
「戦士殿の戦力は単身でも我が軍の一個小隊、いや中隊に匹敵するものと見ている。我々がモンスターからいくら奪っても使えなかった謎の武器も、あなただけは使用できるようだしね」
フィノが俺の持っている弾切れのショットガンを指さす。
そういえば、スリサズが利用者登録がどうとか言っていた。
「他の武器は使えるようにできないのか?」
【この銃はIDの改ざんは容易ですが、正規の手続き以外で登録が変更された場合、セーフティーロックが働いて使用不能になるようプログラムされています。継続して使用するには私の電極を通してセキュリティを妨害し続けなければなりません。他の武器も同様の処理がなされていると思われます】
「分かるように言え」
【今のように私が張り付いた状態でなければ使用できません】
「だそうだが」
「うーむ、今まで奪った武器がすべて使用できれば一気に形勢逆転も可能だったかもしれないが仕方ない。となるとやはり戦士殿に働いてもらわなければならないな」
逆に断れない流れになってしまった。
しかし、弾が無いのではショットガンもただの鉄の棒と変わらない。
「お~い」
今までどこに隠れていたのか、マルが手を振ってこちらに歩いてくる。
その手には、なにか見慣れない大きめの腰下げ袋が抱えられていた。
「なんだそれは?」
「ゴブリンの死体から拾ったのだ。片腕が無かったからもしやと思ってな」
袋を開けると、細長い筒状の物体がいくつも入っていた。一つ一つの透明な容器の中には、さらに黒い粒のようなものが詰まっているのが見える。
【それがショットガン用の弾です。今後も利用するなら確保しておいてください。リロードの練習もしておくと良いでしょう】
「他の武器は持って行かなくていいのか?」
【この星の知能レベルでは一度に何種類もの兵器を使いこなすのは不可能です。どれか一種類を使用するのであれば、現在持っているそのダブルバレル・ショットガンを推奨します】
「その理由は?」
【動画映えが良いので】
その言葉の意味は分からなかったが、どうせろくな理由ではないということだけは分かった。
しかし、一度に知らない武器をいくつも使用するのは無理、ということも事実だったので、ここは今持っているショットガンを携帯していくことにした。
俺はスリサズに言われる通り、銃の後ろ側を開け、空いた二つの穴に弾を押し込む。
なるほど、弓矢などよりはずっと持ち運びやすい造りになっている。
スリサズも銃からわずかに電気を取れているようで、張り付かせていればわざわざ果物を持ち運ばなくてもよくなった。
「逃げたゴブリンの足跡はこの先にある小さな町に続いている。あそこは既に廃墟になっているが、第5分隊が拠点として再利用していた所だ。準備ができたらすぐに向かってくれ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!
花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】
《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》
天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。
キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。
一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。
キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。
辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。
辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。
国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。
リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。
※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい
カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる
静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】
【複数サイトでランキング入り】
追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語
主人公フライ。
仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。
フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。
外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。
しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。
そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。
「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」
最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。
仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。
そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。
そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。
一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。
イラスト 卯月凪沙様より
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる