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第十五話「ネオゴッデス」
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シンジたちは毎日、仕事と観光に街を歩き、時々近所の酒場などに出かけて常連客となり過ごしていた。
組合の事務所に行き、掲示板を見るが今日はめぼしい仕事は無い、受付を訪ねるといつもの受付嬢は書類から眼を上げた。
「あら、ちょうどよかった。ちょっと変わった仕事だけどやってみない?」
受付嬢はメモを差し出した。街道沿いの酒場の警備とある。
「用心棒か、こんな仕事も組合は受けるのかい?」
「ええ、酒場と言っても女性が大勢いる店、私に言わせれば男が大好きな、いかがわしいお店ね、街中と違って街道沿いの店は流れ者や、旅人の客が多いからそれなりにトラブルが有るのよね」
「店の名前はネオゴッデスか、それらしいな」
毎週末の二日間、夜の間だけの仕事と書かれている。
「店の経営者との面接をしてからの決定ね、どう? やってみる?」
「そうだなあ、何事も経験だ、面接に行ってみるか、ちょっと経営者に聞きいてみたい事もあるしね」
「人の出入りが多い場所だから、シンジの欲しい情報も手に入るかもね」
合格ならその夜から仕事との事なので、シンジはエミリーの働いている近所の託児施設に行き、今日は仕事で帰りが遅くなるかもしれないと伝えた。
一度部屋に帰り午後出直す。ネオゴッデスまで、たいした距離でもないし時間も有ったのでシンジは街道筋まで歩く事にした。
街の中心から街道までは徒歩で二十分ほど、道の両脇には商店や民家などの建物が並ぶ、街道沿いには旅人、商人の為に宿屋、酒場、その中にネオゴッデスの看板を見つけた。
石造りの二階建て、一階が店舗で二階は住居のような作りになっている。周辺の店よりふた回りは大きな建物だった。
「それなりに客が来るって事か……」
まだ夕方には間があるので、営業はしていないと思い、シンジは店の入り口に立ちノックをして扉を開けた。
店の中ではバーテンと思おぼしき男性数名が開店準備をしている。面接に来た旨を伝え、案内されて二階に上がった。
廊下を歩き、突き当たりの扉をノックして中に入る。バーテンは面接の来客を告げ退出した。
歳は三十を少し超えたぐらいだろうか、黒い髪のオールバックに鋭い眼光、髭に洒落たダークスーツ、この店の主は机の椅子から立ち上がり、シンジを見つめながら名乗った。
「サヴェリオです。どうぞお座り下さい」
「シンジです」
シンジも名乗り、机の向かいにある椅子に腰かけた。
「さて、組合でこの店の概要は聞きましたか」
「はい、いかがわしい店だとか……」
サヴェリオの目がシンジを見据えた。
「ええ、ここは娼館ですからね、気に入りませんか?」
「いえ……、行きがかり上ですが、奴隷として攫われた女の子たちを助けたのです。人を売り買いする商人がこの世界に居るらしいですね」
「ここには奴隷なんて居ませんよ、私は別に無理強いして彼女たちを働かせている訳ではありません」
「それは分かります。しかし、夢の世界に来てまでこんな仕事をしますかね、他にやりたい事は無いのかな?」
「ああ、誤解しているようですね、ここで働いている女性たちは現実では皆、教養があり、社会的な地位のある仕事をしていたり、優秀な学生でもあります」
シンジは釈然としない表情で首を傾げる。
「それから、彼女たちを娼婦と言って馬鹿にする事を私は許しません、女神として尊敬の念を持って接して下さい、それがここで働く条件です」
「女神か、俺はまだ女神に会った事は無いですが……」
「はっはっは、私だってありませんよ、あくまで気分の問題ですから」
サヴェリオが笑う、この男も笑うのかとシンジは思った。
「先ほどの奴隷商人の話は、私も興味があります。調べてみましょう」
真顔になったサヴェリオの切れ長の目がギラリと光る。
「昔、私がこの街にやって来た時、暴力を使う集団が幾つかありましてね、彼女たちの一部は奴隷のように扱われていました。私がその集団を壊滅させて、この店を作ったのですよ」
「そんな強いあなたが居れば用心棒を雇う必要も無いのでは?」
「私は経営者ですよ、用心棒は昔からチンピラの仕事と、相場が決まっているのです」
チンピラと言われシンジは苦笑する。面接の結果は採用となり、仕事は客の多い週末だけの二日となった。
シンジは一階に降りた。
店はかなりの広さで中央にテーブル席、奥にはボックス席、ビリヤード台が何台か有り、客や女たちがカードを楽しむテーブルも幾つか、それとバーカウンター、そこの一番壁寄りの端がシンジの席だ、一見してなかなかセンスのある店だとシンジは思った。
女と話が付いた男は二人で二階に上がって行く、二階はここで働く女たちの住居でもある個室になっていた。
開店後ほどなくして店内はほぼ満席となり、ざわつく店内に男女の言い争う声が聞こえた。他の客は会話を止め、その二人の声だけが響き渡る。
バーテンダーがシンジに目くばせする。仕事の合図だ。店内のテーブル席では小柄で派手な化粧をした女の子に、大柄な男が絡んでいた。シンジはグラスを置いて立ち上がる。
「まいったな、どうすりゃいいか分からない、魔人相手の方がずっと気楽だよ」
シンジはもみ合っている二人の前に立った。
「ほら、用心棒が来たんだから、さっさと帰りなさいよ!」
真っ赤なドレスを着た娘が啖呵を切ると、男はシンジの前に立ちはだかった。シンジは特に何をする訳でもなく顔を上げ、大柄な男をいつもと同じ冷めた目で見つめた。
「用心棒だあ、ガキがっ、ぶちのめしてやるよ」
男は凄み、二秒、三秒とシンジを睨むが、徐々に顔から血の気が引いていく。
「いや、帰るよ、邪魔したな……」
男は一言告げると、背を向けて玄関から外に出て行った。
「バーーカ、二度と来るなーーっ!」
娘は玄関まで行き、外に出た男に向かって叫ぶ、シンジがカウンターの席に戻ると、先ほどの真っ赤なドレスの娘がやって来て隣の席に座った。
「新しい用心棒さんですか? 強いんですね、あっ、私もにビールを下さい」
娘はバーテンにビールを注文して続けた。
「この街には長いんですか? 社長の知合いなの?」
シンジは取り合わず、下を向いてビールをすする。
「その剣すごいね、戦士様なんですよね、ねえねえ、魔人と戦った事はあるの?」
「アリーチャ、止めないか」
社長のサヴェリオが娘の後ろに立っていた。
「彼は仕事中なのだから邪魔をしてはいけないな、さあ、お客様の所へ戻りなさい」
娘は少しだけ舌を出し、ビールグラスを持ち、笑顔でテーブルに戻って行った。サヴェリオがアリーチャと呼ばれた少女の居た席に座る。
「まずは初仕事、御苦労さまでした」
「仕事ですか……、ちょっと歩いて立っていただけですが」
「いえいえ、ほら、見て下さい」
サヴェリオは少しだけ店内に目くばせした。
「店の客たちがこちらを見て何やら話していますよ、あの少年は何者なのか、見ない顔だな、新しい用心棒なのか、とかね、今のちょっとした事件だけで今夜、客は満足したはずです」
「そんなものですかねえ……」
「オペラのつかみだってそんなものですよ」
シンジはオペラを見た事はなかったが、要は店の演出になったのだと理解した。
「アリーチャにはああ言いましたが、たまには店の娘たちと話をしてやって下さい、皆、気の良い娘たちですから」
サヴェリオはそう言って席を立ち、グラスを持って挨拶のため他の客のテーブルに向った。
ここは女目当ての客ばかりではなく、地元の紳士や婦人同伴の客の姿も見える。受付嬢の言っていた印象とは少し違う店のようだった。
一階の客たちが全て帰り、二階からも客が降りて来ると、女たちも普段着に着替えて、一階で飲み始める。二階に上がったままの客はこの世界の家に帰るのではなく、このままこの店で現実に戻るようだ。
明るい長い茶髪を後ろで束ねた、街でよく見かける地味な服装の娘が二階から降りてきて、シンジの隣のカウンターに座った。
化粧をしていないが美しく、上品さを感じさせる顔立ちの娘だった。
「今日はありがとうございました」
自分に向かって頭を下げる姿に、シンジは一瞬、状況が理解できなかった。
「えっ、嫌だあ、私よ」
娘は胸元をはだけさせ、寄せて谷間を作って見せる。
「あっ、ああ、君か……」
先ほどアリーチャと呼ばれていた娘だと、シンジやっと理解した。
サヴェリオが一階に下りて来る。
「シンジ、御苦労だけど彼女を家まで送ってくれませんか、君の部屋の近くですから」
「この上に住んでいるのではないのですか?」
「彼女は事情があって通いなのです」
「分かりました」
シンジとアリーチャは二人で店を出る。彼女の家は戦士組合のすぐ近くで、シンジとも御近所のようだ。
夜の街を二人で歩く、他に人影は無く街は静まり返っていた。
「なんでこんな仕事をやっているんだい?」
「うーーん、なぜかなあ……?」
「いや、ごめん、失礼だったな、なぜ戦うのかと、戦士に聞くようなものか……」
ふいにアリーチャが足を止めた。
「ここなの」
「ここは組合がやっている子供を預かる施設じゃないのか?」
「ええ、ここの二階の部屋を借りているの、昼間は弟を預かってもらっているから」
「弟?」
「送ってもらってありがとう、おやすみなさい」
アリーチャはそう言って外部階段から建物の二階に駆け上がって行った。
組合の事務所に行き、掲示板を見るが今日はめぼしい仕事は無い、受付を訪ねるといつもの受付嬢は書類から眼を上げた。
「あら、ちょうどよかった。ちょっと変わった仕事だけどやってみない?」
受付嬢はメモを差し出した。街道沿いの酒場の警備とある。
「用心棒か、こんな仕事も組合は受けるのかい?」
「ええ、酒場と言っても女性が大勢いる店、私に言わせれば男が大好きな、いかがわしいお店ね、街中と違って街道沿いの店は流れ者や、旅人の客が多いからそれなりにトラブルが有るのよね」
「店の名前はネオゴッデスか、それらしいな」
毎週末の二日間、夜の間だけの仕事と書かれている。
「店の経営者との面接をしてからの決定ね、どう? やってみる?」
「そうだなあ、何事も経験だ、面接に行ってみるか、ちょっと経営者に聞きいてみたい事もあるしね」
「人の出入りが多い場所だから、シンジの欲しい情報も手に入るかもね」
合格ならその夜から仕事との事なので、シンジはエミリーの働いている近所の託児施設に行き、今日は仕事で帰りが遅くなるかもしれないと伝えた。
一度部屋に帰り午後出直す。ネオゴッデスまで、たいした距離でもないし時間も有ったのでシンジは街道筋まで歩く事にした。
街の中心から街道までは徒歩で二十分ほど、道の両脇には商店や民家などの建物が並ぶ、街道沿いには旅人、商人の為に宿屋、酒場、その中にネオゴッデスの看板を見つけた。
石造りの二階建て、一階が店舗で二階は住居のような作りになっている。周辺の店よりふた回りは大きな建物だった。
「それなりに客が来るって事か……」
まだ夕方には間があるので、営業はしていないと思い、シンジは店の入り口に立ちノックをして扉を開けた。
店の中ではバーテンと思おぼしき男性数名が開店準備をしている。面接に来た旨を伝え、案内されて二階に上がった。
廊下を歩き、突き当たりの扉をノックして中に入る。バーテンは面接の来客を告げ退出した。
歳は三十を少し超えたぐらいだろうか、黒い髪のオールバックに鋭い眼光、髭に洒落たダークスーツ、この店の主は机の椅子から立ち上がり、シンジを見つめながら名乗った。
「サヴェリオです。どうぞお座り下さい」
「シンジです」
シンジも名乗り、机の向かいにある椅子に腰かけた。
「さて、組合でこの店の概要は聞きましたか」
「はい、いかがわしい店だとか……」
サヴェリオの目がシンジを見据えた。
「ええ、ここは娼館ですからね、気に入りませんか?」
「いえ……、行きがかり上ですが、奴隷として攫われた女の子たちを助けたのです。人を売り買いする商人がこの世界に居るらしいですね」
「ここには奴隷なんて居ませんよ、私は別に無理強いして彼女たちを働かせている訳ではありません」
「それは分かります。しかし、夢の世界に来てまでこんな仕事をしますかね、他にやりたい事は無いのかな?」
「ああ、誤解しているようですね、ここで働いている女性たちは現実では皆、教養があり、社会的な地位のある仕事をしていたり、優秀な学生でもあります」
シンジは釈然としない表情で首を傾げる。
「それから、彼女たちを娼婦と言って馬鹿にする事を私は許しません、女神として尊敬の念を持って接して下さい、それがここで働く条件です」
「女神か、俺はまだ女神に会った事は無いですが……」
「はっはっは、私だってありませんよ、あくまで気分の問題ですから」
サヴェリオが笑う、この男も笑うのかとシンジは思った。
「先ほどの奴隷商人の話は、私も興味があります。調べてみましょう」
真顔になったサヴェリオの切れ長の目がギラリと光る。
「昔、私がこの街にやって来た時、暴力を使う集団が幾つかありましてね、彼女たちの一部は奴隷のように扱われていました。私がその集団を壊滅させて、この店を作ったのですよ」
「そんな強いあなたが居れば用心棒を雇う必要も無いのでは?」
「私は経営者ですよ、用心棒は昔からチンピラの仕事と、相場が決まっているのです」
チンピラと言われシンジは苦笑する。面接の結果は採用となり、仕事は客の多い週末だけの二日となった。
シンジは一階に降りた。
店はかなりの広さで中央にテーブル席、奥にはボックス席、ビリヤード台が何台か有り、客や女たちがカードを楽しむテーブルも幾つか、それとバーカウンター、そこの一番壁寄りの端がシンジの席だ、一見してなかなかセンスのある店だとシンジは思った。
女と話が付いた男は二人で二階に上がって行く、二階はここで働く女たちの住居でもある個室になっていた。
開店後ほどなくして店内はほぼ満席となり、ざわつく店内に男女の言い争う声が聞こえた。他の客は会話を止め、その二人の声だけが響き渡る。
バーテンダーがシンジに目くばせする。仕事の合図だ。店内のテーブル席では小柄で派手な化粧をした女の子に、大柄な男が絡んでいた。シンジはグラスを置いて立ち上がる。
「まいったな、どうすりゃいいか分からない、魔人相手の方がずっと気楽だよ」
シンジはもみ合っている二人の前に立った。
「ほら、用心棒が来たんだから、さっさと帰りなさいよ!」
真っ赤なドレスを着た娘が啖呵を切ると、男はシンジの前に立ちはだかった。シンジは特に何をする訳でもなく顔を上げ、大柄な男をいつもと同じ冷めた目で見つめた。
「用心棒だあ、ガキがっ、ぶちのめしてやるよ」
男は凄み、二秒、三秒とシンジを睨むが、徐々に顔から血の気が引いていく。
「いや、帰るよ、邪魔したな……」
男は一言告げると、背を向けて玄関から外に出て行った。
「バーーカ、二度と来るなーーっ!」
娘は玄関まで行き、外に出た男に向かって叫ぶ、シンジがカウンターの席に戻ると、先ほどの真っ赤なドレスの娘がやって来て隣の席に座った。
「新しい用心棒さんですか? 強いんですね、あっ、私もにビールを下さい」
娘はバーテンにビールを注文して続けた。
「この街には長いんですか? 社長の知合いなの?」
シンジは取り合わず、下を向いてビールをすする。
「その剣すごいね、戦士様なんですよね、ねえねえ、魔人と戦った事はあるの?」
「アリーチャ、止めないか」
社長のサヴェリオが娘の後ろに立っていた。
「彼は仕事中なのだから邪魔をしてはいけないな、さあ、お客様の所へ戻りなさい」
娘は少しだけ舌を出し、ビールグラスを持ち、笑顔でテーブルに戻って行った。サヴェリオがアリーチャと呼ばれた少女の居た席に座る。
「まずは初仕事、御苦労さまでした」
「仕事ですか……、ちょっと歩いて立っていただけですが」
「いえいえ、ほら、見て下さい」
サヴェリオは少しだけ店内に目くばせした。
「店の客たちがこちらを見て何やら話していますよ、あの少年は何者なのか、見ない顔だな、新しい用心棒なのか、とかね、今のちょっとした事件だけで今夜、客は満足したはずです」
「そんなものですかねえ……」
「オペラのつかみだってそんなものですよ」
シンジはオペラを見た事はなかったが、要は店の演出になったのだと理解した。
「アリーチャにはああ言いましたが、たまには店の娘たちと話をしてやって下さい、皆、気の良い娘たちですから」
サヴェリオはそう言って席を立ち、グラスを持って挨拶のため他の客のテーブルに向った。
ここは女目当ての客ばかりではなく、地元の紳士や婦人同伴の客の姿も見える。受付嬢の言っていた印象とは少し違う店のようだった。
一階の客たちが全て帰り、二階からも客が降りて来ると、女たちも普段着に着替えて、一階で飲み始める。二階に上がったままの客はこの世界の家に帰るのではなく、このままこの店で現実に戻るようだ。
明るい長い茶髪を後ろで束ねた、街でよく見かける地味な服装の娘が二階から降りてきて、シンジの隣のカウンターに座った。
化粧をしていないが美しく、上品さを感じさせる顔立ちの娘だった。
「今日はありがとうございました」
自分に向かって頭を下げる姿に、シンジは一瞬、状況が理解できなかった。
「えっ、嫌だあ、私よ」
娘は胸元をはだけさせ、寄せて谷間を作って見せる。
「あっ、ああ、君か……」
先ほどアリーチャと呼ばれていた娘だと、シンジやっと理解した。
サヴェリオが一階に下りて来る。
「シンジ、御苦労だけど彼女を家まで送ってくれませんか、君の部屋の近くですから」
「この上に住んでいるのではないのですか?」
「彼女は事情があって通いなのです」
「分かりました」
シンジとアリーチャは二人で店を出る。彼女の家は戦士組合のすぐ近くで、シンジとも御近所のようだ。
夜の街を二人で歩く、他に人影は無く街は静まり返っていた。
「なんでこんな仕事をやっているんだい?」
「うーーん、なぜかなあ……?」
「いや、ごめん、失礼だったな、なぜ戦うのかと、戦士に聞くようなものか……」
ふいにアリーチャが足を止めた。
「ここなの」
「ここは組合がやっている子供を預かる施設じゃないのか?」
「ええ、ここの二階の部屋を借りているの、昼間は弟を預かってもらっているから」
「弟?」
「送ってもらってありがとう、おやすみなさい」
アリーチャはそう言って外部階段から建物の二階に駆け上がって行った。
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