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第十六話「謎の怪物」
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ある日、仕事を終えたシンジが戦士組合に戻ると、事務所の中は騒然としていた。
「何かあったのかい?」
シンジは落着かない表情の、いつもの受付嬢に声を掛けた。
「仕事に失敗したのよ、覚えている? 以前張り出してあった森の奥にある昔の屋敷の調査、地下室があって何かが封印されていたのよ、剣士たちが全滅したの……」
受付嬢は頭を抱えた。
「今、戦士と剣士、補助を動員して西地区の森と街との間に、阻止線を作っている最中なの」
「西地区? レイチェルの居る出張所の管轄じゃないか?」
「ええ、今、診療所で救出された聖女に付き添ってくれているわ、組合の担当者が聞き取りをしている最中で……」
「様子を見てくる!」
「ちょっと待って!」
シンジは制止を振り切り、組合事務所の裏手にある診療所に向かった。中に入ると廊下で話をしているレイチェルと、組合の担当者らしき男が目に入った。
男はその場を離れ、一人になったレイチェルにシンジは駆け寄る。
「シンジ!」
「レイチェル、何があったんだ?」
「それが……」
病室に入ると一人の女性がベッドに横になっていた。彼女が救出された聖女のようだ。
「屋敷の中に封印された地下室が有って、剣士が扉を開けてしまったのです。この聖女様が結界を最大まで上げたのですが、剣士様たちは全員倒されてしまったようです」
「この聖女は限界を超えて力を使ったんだな、それぐらいなら大丈夫、明日になれば元気になるよ……」
交代の女性スタッフがやって来て、シンジたちに事務所に来るようにと伝えた。
「困った事になりました……」
事務所の打合せ室で、先ほど診療所で会った担当者の男が切りだした。
今回の案件は数百年間放置されていた森の奥の屋敷の調査で、最近、近くでたびたび魔人らしき姿が目撃されたので実施されたとの事だった。
チームのメンバーは戦士が一名、剣士二名に、聖女が一名だった。戦士一名、聖女は経験も豊富で魔人数体なら安全に退治できるはずだったのだ。事実、聖女の結界で魔人は普通サイズ、三体が確認され、それは戦士と剣士が問題無く処理した。
問題は地下室が有り、それは封印されていて、聖女は結界で事前に見つける事が出来なかった事、剣士の一人が深い考えも無く扉を開けてしまった事、その地下に封印されていた何かが、聖女が限界まで結界を張ったにも関わらず、戦士と剣士たちを倒してしまった事。
「人出不足で阻止線は張れませんでした。せいぜい警戒線を作るぐらいです……」
担当者の声は悲痛だった。街の近くで数百年間沈黙していたパンドラの箱を、わざわざ開けてしまったのだ。
「もちろん俺が行ってもいいけど、敵の正体が不明なのが引っかかるな、正直な話、普通の魔人なら百体相手だって負ける気がしないけど、数百年前のとんでもない怪物が出てきたらちょっと分からないな……、ところで封印って初めて聞いたけど、何なのですか?」
「それは……」
担当者の説明によれば、かつて強力な剣が無い場合、完全に退治出来なかった小さな魔雑魚を地下や洞窟の奥に閉じ込め、聖女の結界の力で封じ込めていた事があったそうだ。
シンジとレイチェルそれぞれは馬を駆り、西地区の仮設の対策本部が設置された現場に急いだ。
近くの農家の納屋で、関係者らしき人間が机を囲み、深刻な表情で話し合っていた。
「ちよっと、ここで待っていてね」
レイチェルが顔見知りのスタッフの元へ駆けて行く、少しの間話をすると一人の金髪碧眼の少年を伴い戻って来た。今回の件で呼ばれた剣士と紹介する。まだシンジより三、四歳は若い少年剣士だ。
「アランと言います。剣士でランクAです」
「シンジだ、俺は剣士ランクCだよ」
誰でも最初はランクCから始めるそうだが、この若さで剣士ランクAとはずいぶん真面目で仕事熱心だな、とシンジは思った。
「この近くに私たちの宿舎が用意してあって、そこに聖女様が待っているそうです。こっちよ、シンジ」
三人は歩きながら話をした。
「聖女の手当てがついたなら安心だな、レイチェルの出番は無しだよ」
シンジは最悪、レイチェルの助けも必要かと思っていたのでほっとした。
「それがそうでもないのよ、正確には元聖女様で、年齢は八十歳だとか……」
「えーーっ、いくらなのでも高齢すぎやしないかい?」
「私をサポートしてくれるそうです……、ここね」
レイチェルが一軒家の前で立ち止まり、扉をノックして三人は中に入る。中で待っていたのは意外にも若い、三十歳前後に見える女性だった。
「あの、聖女様は……?」
「私が聖女です」
「???」
「ああ、せっかく容姿も創造できるのだしね、ちょっと若造りしているのよ」
シンジとレイチェルは顔を見合わせた。
「それじゃあお嬢ちゃん、ベッドに横になって」
レイチェルは頷いてケープと靴を脱ぎ、ベッドに横になった。
「アラン、少し外に出ていてくれないか、終わったら呼ぶから」
「はい……」
アランが外に出ると自称老婆の聖女は、レイチェルのベルトを外して、ワンピースを胸まで捲りあげる。下半身の小さな下着が丸見えになり、胸の大きな塊がこぼれ落ちて揺れた。
「あっ、あの……」
聖女がレイチェルの腹に両手を当てる。
「この少年に見られるのは嫌? ……あら、二人の間柄なら問題は無いでしょうに……」
「レイチェル、俺と抱き合っている時と同じようなイメージだよ、体の力を抜いてこの聖女様の光を探り同調するんだ」
「はい……」
「うん、そうそう、解ってきたね、これから結界を張るから、何か見えるかい?」
「森が見えます。あっ、先に進んでいる……、これが結界? 屋敷が見えてきました」
「そう、中に入るから、どう?」
「はい、大きな部屋の中に入りました。床に光が三つ見えますが……」
「そこが、剣士たちが倒れていた場所よ、この三人は明日の朝、戻って来るかも、地下への扉はあそこね、近づくから……」
「んっ、んんっ、扉が少し開いています。先へ行くのですか?」
レイチェルは眉を寄せた。
「いいえ、この扉の先には何かを感じる?」
「はい、怖いです。何かが居ます」
「今夜はここまでにしようかね、はい、終わりよ」
聖女は両手を離し、レイチェルは顔を赤くして、胸の半分まで捲りあげられていた服を下ろす。シンジは外に出てアランを呼んだ。
「さて、状況は変わらずで、何かはまだ地下室に留まっている……か、聖女様、レイチェルと二人で力は発揮できるのかな?」
「大丈夫、この娘は戦士との同調に慣れているようね」
レイチェルが顔を赤く染めて下を向く。
「ただ私は、見た目は若いけど八十歳だから、防御の方はあまり期待しないでね、この娘さんもそこまではまだ無理よ」
聖女はシンジとアランの方を見て言った。
「まあ、即席のチームだし、しょうがないよ、状況さえ分かれば後は俺たちでなんとかするさ」
「防御が期待出来ないのに、ランクAとランクCで得体のしれない怪物と戦うのですか……」
アランが難しい顔で呟くとレイチェルが説明した。
「組合は状況が難しければ撤退やむなしとしています。それから明日の戦闘予定は昼で、それまでに応援を呼ぶ予定です」
レイチェルはアランに宿舎を案内する為、二人で外に出て行った。
「あの娘の中に、あなたの光が少し残っていたわね、魔王と戦った事があるの?」
「分かるんですか? もしかしてあなたも戦った事が……」
「まさか、若いころ魔王と戦って名前を売ろうって戦士が何人か居てね、全員帰って来なかったのよ」
「そうですか……」
「いえ、私が組んでいた戦士が昔戦ったって言ってたわ、その人の感じと同じだったのよ」
「その戦士は無事だったんですか?」
「ええ、一撃を加えた後、すぐに逃げたんだってさ、いい? 戦いは逃げるが勝ちよ」
八十歳の超ベテラン聖女はそう言って笑った。
「何かあったのかい?」
シンジは落着かない表情の、いつもの受付嬢に声を掛けた。
「仕事に失敗したのよ、覚えている? 以前張り出してあった森の奥にある昔の屋敷の調査、地下室があって何かが封印されていたのよ、剣士たちが全滅したの……」
受付嬢は頭を抱えた。
「今、戦士と剣士、補助を動員して西地区の森と街との間に、阻止線を作っている最中なの」
「西地区? レイチェルの居る出張所の管轄じゃないか?」
「ええ、今、診療所で救出された聖女に付き添ってくれているわ、組合の担当者が聞き取りをしている最中で……」
「様子を見てくる!」
「ちょっと待って!」
シンジは制止を振り切り、組合事務所の裏手にある診療所に向かった。中に入ると廊下で話をしているレイチェルと、組合の担当者らしき男が目に入った。
男はその場を離れ、一人になったレイチェルにシンジは駆け寄る。
「シンジ!」
「レイチェル、何があったんだ?」
「それが……」
病室に入ると一人の女性がベッドに横になっていた。彼女が救出された聖女のようだ。
「屋敷の中に封印された地下室が有って、剣士が扉を開けてしまったのです。この聖女様が結界を最大まで上げたのですが、剣士様たちは全員倒されてしまったようです」
「この聖女は限界を超えて力を使ったんだな、それぐらいなら大丈夫、明日になれば元気になるよ……」
交代の女性スタッフがやって来て、シンジたちに事務所に来るようにと伝えた。
「困った事になりました……」
事務所の打合せ室で、先ほど診療所で会った担当者の男が切りだした。
今回の案件は数百年間放置されていた森の奥の屋敷の調査で、最近、近くでたびたび魔人らしき姿が目撃されたので実施されたとの事だった。
チームのメンバーは戦士が一名、剣士二名に、聖女が一名だった。戦士一名、聖女は経験も豊富で魔人数体なら安全に退治できるはずだったのだ。事実、聖女の結界で魔人は普通サイズ、三体が確認され、それは戦士と剣士が問題無く処理した。
問題は地下室が有り、それは封印されていて、聖女は結界で事前に見つける事が出来なかった事、剣士の一人が深い考えも無く扉を開けてしまった事、その地下に封印されていた何かが、聖女が限界まで結界を張ったにも関わらず、戦士と剣士たちを倒してしまった事。
「人出不足で阻止線は張れませんでした。せいぜい警戒線を作るぐらいです……」
担当者の声は悲痛だった。街の近くで数百年間沈黙していたパンドラの箱を、わざわざ開けてしまったのだ。
「もちろん俺が行ってもいいけど、敵の正体が不明なのが引っかかるな、正直な話、普通の魔人なら百体相手だって負ける気がしないけど、数百年前のとんでもない怪物が出てきたらちょっと分からないな……、ところで封印って初めて聞いたけど、何なのですか?」
「それは……」
担当者の説明によれば、かつて強力な剣が無い場合、完全に退治出来なかった小さな魔雑魚を地下や洞窟の奥に閉じ込め、聖女の結界の力で封じ込めていた事があったそうだ。
シンジとレイチェルそれぞれは馬を駆り、西地区の仮設の対策本部が設置された現場に急いだ。
近くの農家の納屋で、関係者らしき人間が机を囲み、深刻な表情で話し合っていた。
「ちよっと、ここで待っていてね」
レイチェルが顔見知りのスタッフの元へ駆けて行く、少しの間話をすると一人の金髪碧眼の少年を伴い戻って来た。今回の件で呼ばれた剣士と紹介する。まだシンジより三、四歳は若い少年剣士だ。
「アランと言います。剣士でランクAです」
「シンジだ、俺は剣士ランクCだよ」
誰でも最初はランクCから始めるそうだが、この若さで剣士ランクAとはずいぶん真面目で仕事熱心だな、とシンジは思った。
「この近くに私たちの宿舎が用意してあって、そこに聖女様が待っているそうです。こっちよ、シンジ」
三人は歩きながら話をした。
「聖女の手当てがついたなら安心だな、レイチェルの出番は無しだよ」
シンジは最悪、レイチェルの助けも必要かと思っていたのでほっとした。
「それがそうでもないのよ、正確には元聖女様で、年齢は八十歳だとか……」
「えーーっ、いくらなのでも高齢すぎやしないかい?」
「私をサポートしてくれるそうです……、ここね」
レイチェルが一軒家の前で立ち止まり、扉をノックして三人は中に入る。中で待っていたのは意外にも若い、三十歳前後に見える女性だった。
「あの、聖女様は……?」
「私が聖女です」
「???」
「ああ、せっかく容姿も創造できるのだしね、ちょっと若造りしているのよ」
シンジとレイチェルは顔を見合わせた。
「それじゃあお嬢ちゃん、ベッドに横になって」
レイチェルは頷いてケープと靴を脱ぎ、ベッドに横になった。
「アラン、少し外に出ていてくれないか、終わったら呼ぶから」
「はい……」
アランが外に出ると自称老婆の聖女は、レイチェルのベルトを外して、ワンピースを胸まで捲りあげる。下半身の小さな下着が丸見えになり、胸の大きな塊がこぼれ落ちて揺れた。
「あっ、あの……」
聖女がレイチェルの腹に両手を当てる。
「この少年に見られるのは嫌? ……あら、二人の間柄なら問題は無いでしょうに……」
「レイチェル、俺と抱き合っている時と同じようなイメージだよ、体の力を抜いてこの聖女様の光を探り同調するんだ」
「はい……」
「うん、そうそう、解ってきたね、これから結界を張るから、何か見えるかい?」
「森が見えます。あっ、先に進んでいる……、これが結界? 屋敷が見えてきました」
「そう、中に入るから、どう?」
「はい、大きな部屋の中に入りました。床に光が三つ見えますが……」
「そこが、剣士たちが倒れていた場所よ、この三人は明日の朝、戻って来るかも、地下への扉はあそこね、近づくから……」
「んっ、んんっ、扉が少し開いています。先へ行くのですか?」
レイチェルは眉を寄せた。
「いいえ、この扉の先には何かを感じる?」
「はい、怖いです。何かが居ます」
「今夜はここまでにしようかね、はい、終わりよ」
聖女は両手を離し、レイチェルは顔を赤くして、胸の半分まで捲りあげられていた服を下ろす。シンジは外に出てアランを呼んだ。
「さて、状況は変わらずで、何かはまだ地下室に留まっている……か、聖女様、レイチェルと二人で力は発揮できるのかな?」
「大丈夫、この娘は戦士との同調に慣れているようね」
レイチェルが顔を赤く染めて下を向く。
「ただ私は、見た目は若いけど八十歳だから、防御の方はあまり期待しないでね、この娘さんもそこまではまだ無理よ」
聖女はシンジとアランの方を見て言った。
「まあ、即席のチームだし、しょうがないよ、状況さえ分かれば後は俺たちでなんとかするさ」
「防御が期待出来ないのに、ランクAとランクCで得体のしれない怪物と戦うのですか……」
アランが難しい顔で呟くとレイチェルが説明した。
「組合は状況が難しければ撤退やむなしとしています。それから明日の戦闘予定は昼で、それまでに応援を呼ぶ予定です」
レイチェルはアランに宿舎を案内する為、二人で外に出て行った。
「あの娘の中に、あなたの光が少し残っていたわね、魔王と戦った事があるの?」
「分かるんですか? もしかしてあなたも戦った事が……」
「まさか、若いころ魔王と戦って名前を売ろうって戦士が何人か居てね、全員帰って来なかったのよ」
「そうですか……」
「いえ、私が組んでいた戦士が昔戦ったって言ってたわ、その人の感じと同じだったのよ」
「その戦士は無事だったんですか?」
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八十歳の超ベテラン聖女はそう言って笑った。
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