神子のオマケは竜王様に溺愛される《完結》

トキ

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神子の話2

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 人間が何時の間にか天竜国に侵入した。部下達から報告を受けた赫焉は急いで現場へ向かった。場所は何時も将を連れて歩いている城下町。その人間は蜂蜜色の髪と目を持つ可愛らしい顔立ちの少年だという。どうやら天竜国の民に扮していたらしい。何時もと違う空気感に将は不安になりつつも赫焉に何があったのか知りたいと訴えた。赫焉は将に伝えるべきか迷い、待っているよう伝えたが将は彼の手を握ったまま離さなかった。

 将に隠しごとは出来ないと判断し、赫焉は本当のことを伝えた。すると将は大きく目を見開いて「一緒に行く!」と訴えた。危険だと伝えても聞く耳持たず。赫焉の腕を両手で握りしめ、強い意思を宿した瞳を向けてくる。こんなに必死な将の姿は初めてだ。彼にはどうしても確かめたいことがあるのだろう。危険だと分かっていても、赫焉は将を連れて行くことにした。ただし、自分の傍から絶対に離れないという条件付きではあるが……

「どうやって侵入して来やがった! 邪神の下僕が!」
「天竜国から出て行け! 此処にお前の居場所なんてねえんだよ!」
「王妃様を傷付けたくせに、今更何しに来たんだ!」

 赫焉が将を連れて現場に到着した時には多くの民達が集まり、彼らはたった一人の人間を責め立てていた。民達の手には石や農具、包丁といった武器になるものを持っており、敵意があるのは一目瞭然。そんな状況であるにも関わらず、中央に立つ人間は怯えも恐怖も見せず、静かに立っていた。艶のある蜂蜜色の髪に、同じ色の大きな瞳。民達に囲まれて立っていたのは、美少女と見間違いそうになる程美しく可愛らしい容姿をした少年だった。

 彼を視界に入れた途端、将は赫焉の忠告も忘れ全力でその人物の元へと駆け出した。

「ショウ!?」
「お待ちください! ショウ様! 迂闊に近付いては……」
「何処へ行くのじゃ! ショウ! 戻って来ぬか!」

 三人の声は将には届かない。着物が乱れようと、周囲の人々から奇怪な目で見られようと気にしなかった。将は蜂蜜色の髪と瞳をした少年のことで頭がいっぱいだった。人々を押しのけて、息が切れるのも気にせず全力で走って、民達から敵意を向けられている人物に手を伸ばす。彼も将に気付いて目を見開いた。どうして? と言いたそうな表情を向ける少年に勢いよく抱きつき、強く強く抱きしめた。

「……き、ら……あ、きら……ぅう」
「しょ、う? 将、なの?」

 将は力強く頷いた。どういう原理なのか、将は明の声はちゃんと聞こえたし、彼の名前も呼ぶことが出来た。しかし、それに気付ける程冷静ではなく、漸く親友と再会できた事実に将は心から安堵して涙を流した。小さな呻き声は次第に大きくなり、何時の間にか声を出して泣いていた。

「しょ、将!? どうしちゃったの? 落ち着いてよ! そんな風に泣かれたら、ぼく、も、僕も我慢出来なくなっちゃうじゃん!」

 将が明を心配していたように、明も将を心配していた。けれど、明は将と会うつもりはなかった。一度だけ、たった一度だけでいいから、将が竜王達に愛されている姿を見て安心したい。その姿を見届けたら、黙って天竜国を去るつもりだった。それなのに、予定が狂ってしまった。明が人間である事が民達にバレて、神子だということもバレて、騒ぎが大きくなってしまった。まさかこの騒動で将と再会できるとは思っていなかった明は親友からの抱擁に頭が真っ白になる。将の泣く姿を見たら明も限界に達し、二人は大声を出して子どものように泣きじゃくった。

 一目だけ見たいなんて嘘。その程度で満足できる訳がない。これからもずっと将の親友でいたいし、彼の幸せを最後まで見守りたい。

 子どものように泣きじゃくる二人の姿を、周囲の人々は呆然と眺めることしかできなかった。何時の間にか神子へ対する敵意も憎悪も無くなり「若しかして、俺達、最低な事をしようとしていた?」と民達は罪悪感に襲われた。どうやら民達の勘違いだったと気付いた頃には二人は落ち着いていて、啜り泣く声は聞こえるが話せる状態にはなった。

「落ち着いたか? ショウ」

 明を抱きしめたまま涙を流す将を赫焉が少し強引に引き離して自分の腕の中に閉じ込める。将を隠すように緋炎と水陰が明の前に立ち、険しい表情をして彼を見据えた。

「初めまして。神子様。私は水陰と申します。竜王様の従者をしております。ショウ様とのご関係を聞いても?」
「初めまして。水陰さん。僕は天宮明と言います。明が名前です。将とは幼馴染で、僕の大切な親友です」
「親友? その言葉を信じられるとでも?」
「緋炎殿、初対面の方相手に威嚇しないでください」
「威嚇などしておらぬ。ただ事実を確かめておるだけじゃ」

 それを威嚇と言うのでは? と疑問に思ったが、明は敢えて何も聞かなかった。それに、歓迎されない事も明は理解していた。それでも明が天竜国を訪れたのには理由がある。

「め! あーら、いちめりゅ、め! ちゅがい、なかせりゅの、め! らの!」
夜霧よぎり!? 出て来ちゃダメでしょ! それに、僕は番じゃないし、夜霧と結婚もしないから!」
「やら! あーら、よきりのらの! ちゅがいらの! あーらは、よきりとけっこんしゅりゅにょ!」
「『よきり』じゃなくて『よぎり』でしょ? 自分の名前くらいちゃんと言えるようになってよ。って、だから今はそんな話をしてるんじゃなくて!」
「あーら、いじめちゃ、め! らの!」
「最初に戻ってるじゃん!」

 ポカン。明を守るように飛び出して来たのは漆黒の髪に金色の瞳をした幼児だった。産まれてまだ間もない赤子同然の夜霧は、天竜国でもとても珍しい黒竜。将と同じ黒い髪はサラツヤで、ほっぺはぷにぷに。にぱにぱ笑う姿は大変可愛らしく、周囲を和ませている。まだ幼児故に角も少ししか生えておらず、耳も尖っているが短く丸っこい。体も膨らませた風船のように全体的に丸くもっちもちのぷにぷに。

「あのクソ女神がこの国から勝手に夜霧を拉致して人間に悪用させようとしていたから、それを阻止してこそっと帰してさっと出て行くつもりだったのに……全部台無しだよ。はあ」

 額に手を置いて明は深いため息を吐いた。おい待て。此奴、今サラッと重要なことを口走らなかったか? しかもこの明という少年、見た目に反してかなり男勝りな性格らしい。口も悪いし、女神への敵意と憎悪が半端ない。





 城下町での騒動は何とか落ち着き、明は客人として城へと招かれた。本当は城の中に入るつもりも、竜王達と関わる予定もなかったのだが、かなり予定が狂ってしまった。

「ショウの親友というのはどうやら本当のようだな。知らなかったとはいえ、民達が済まぬことをした」
「いえ。勝手に侵入したのは僕の方ですから。この国を引っ掻き回すようなことをしてしまって申し訳ないです。本当は夜霧をこの国に帰したら出て行くつもりだったので」
「そのことについて詳しく聞かせてもらえませんか? 我が国の民が拉致されたとアキラ様は仰いましたね? しかも、それは女神の仕業であると」
「ほーと。よきり、とちゅじぇんちがうばしょにつれていかれたにょ。みんなこわいおかおで、いっぱい、いっぱい、いたいことしゃれたにょ。いちゃくて、くりゅしくて、こわくて、ないてたら、あーらが、よきりをたしゅけてくれたの」
「痛いこと?」
「黒は不幸を招くから此奴はバケモノだ、邪神だと騒いで、大勢で幼いこの子に暴力を振るっていたんです。胸糞悪い話なので詳しく話したくありません」

 幼い夜霧をぎゅうっと抱きしめながら明は震える声で話した。夜霧は天竜国の民で、非常に珍しい黒竜。使える能力も特殊なようで、夜霧は生まれた時から天候を操ることが出来た。といってもまだ幼い為、少しだけ雨を降らせるとか小さな雷を落とす程度だが、成長すれば更に強大な力となるのは明らか。それに加え、どうやら夜霧は転移も使えるようだった。一度訪れた場所なら何時でも何処でも転移可能。距離も気にしなくていい。とはいっても、この能力もまだ幼い故に、何度も使える訳ではない。今は数日に一回程度しか使えないが、こちらも完全に使いこなせるようになれば人間にとっては脅威になる。

「アレは夜霧の能力を見て選んだ訳じゃないと思います。将と同じ黒い色をしていて、偶々アレが拉致しやすい場所に居た。ただそれだけ。アレ自ら手を出す程ですから、相当焦っているんだと思います。どんな手を使ってでもこの国を滅ぼしたいって気持ちがダダ漏れでしたから」

 とうとう禁忌に手を出したか。いや、異世界の人間を自分の独断と偏見で選んで意思確認せず勝手に召喚しているのも禁忌なのだが……女神が天竜国を消し去りたいと思っていることには気付いていた。この国は女神の干渉を一切受けない為、女神の思い通りに出来ない。女神の思考に染まらない。更に言えば、竜王には神様と話せる特権が与えられている。使う必要が無かったので、初代以外の竜王は誰も使っていないが、今回ばかりは使った方が良いかもしれない。

 天変地異や戦争といった世界内での出来事なら滅んでも仕方ないが、女神の意思によって滅ぼされるとなれば黙って見過ごす訳にはいかない。天竜国を滅ぼす為にまだ産まれて間もない赤子同然の民を拉致したのも許せないし、こんな小さな子に暴力を振るって戦争の道具にしようとするなど外道中の外道。

 やっぱりアレは女神じゃなくて邪神だろ?

 赫焉達が女神を嫌う理由がまた一つ追加された。明は女神の思惑に気付いていた。女神は如何に天竜国が最低な国なのか、ドラゴンが野蛮な種族なのかを語り、地上を滅ぼす為に天竜国が一匹のドラゴンを向かわせたと嘘八百を並べ立て、夜霧を悪者に仕立て上げた。明からしてみれば杜撰にも程があるアホな計画だった。

 女神の導きによって訪れた村では、非力な幼児を大人達が寄ってたかって殴る蹴るの暴行を加えていた。女神の思考に染まりきった村人達も救いようのないクズに成り果てた。元からクズだった為、明は全く期待などしていなかった。その中に王子達も加わろうとして、明はあまりの愚かさに乾いた笑いが出る程だった。

 明は直ぐに夜霧を助け、癒しの力で彼の怪我を治療した。周囲の人間達は「何故?」と「どうして助けた?」と聞いたが、明は何も答えなかった。その日から明は夜霧を片時も離さず、移動する時は必ず抱いていたし、眠る時も一緒だった。明が自分の意思で夜霧を傍に置いていた為、王子達も手を出すことが出来ない。しかし、このままでは夜霧の命が危ないと判断した明は、夜霧を故郷に帰すことにした。

 夜霧は出会った時から明に懐き、まだ幼児だというのに「ちゅがいにらってくらちゃい」とプロポーズしたり、唇にキスしてきたりして、明は内心「マセガキ」と毒を吐いていた。それでも明が夜霧の面倒を見ていたのは、彼が将に似ていたから。外見は勿論似ていない。しかし、夜霧の黒い髪を見るとどうしても将が思い浮かぶのだ。理不尽な理由で暴力を振るわれていた将。何時も傷だらけでボロボロだった将。周囲から責め立てられ、理不尽な理由で暴力を受けていた夜霧の姿は、かつての将の姿と重なって胸が苦しくなる。将は助けられなかったから、せめてこの子だけでも、と明は考えた。

「夜霧のこと、よろしくお願いします。僕が此処に来た目的はこの子を帰すことだったので。その目的が達成された今、此処に残る理由はありません。失礼します」

 夜霧をソファに置いて明は立ち上がる。彼はこのまま天竜国を去るつもりらしい。しかし、当然それを許す者は誰も居ない。去ろうとする明の手を将が掴み、夜霧はギャン泣きしながら彼の胸にジャンプして抱きつく。逃げるな。此処から出て行くなんて許さない。

「出て行くのは、無理そうですねえ」
「番に選ばれた時点で貴様もこの国の民じゃ。諦めろ」
「ショウも側に居てほしいと言っておる故、もうこの国からは出られんな」
「そんな!」

 赫焉達が歓迎しても、他の人達が納得しないことや、神子が居て良い場所ではないことなど、それらしい理由を述べたが明の言い訳は全て通用せず、彼もこの国で暮らすことが決定した。
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