18 / 22
小休憩
のらりくらりⅠ
しおりを挟む
宇宙船は動き続ける。
彼らが乗っている限り。なにも感情を表すことなくずうっと、すうっと......。
広大で、自分の居場所さえ分からなくなるような場所だここは。
だったら歌でも歌ったら......?そうだ、歌を歌おう。どうせ暇だし。
ドタバタな三人を覗いてみることとしよう。
「海は~ひろいなぁ~おっきい~なぁ~♪」
「バーチャル空間でも見ているのかな?」
マーシェルの何気ない歌にも反応したファット。
なかなかに疲労しており、彼女の嫌味を言うことによって、彼女からもらったストレスを彼女で発散する。
こんなことになるのも、彼女の性格にある。
マーシェルも気が強いのか、自分がやろうとしたことはすべて諦めずにやりこなす。
これは文章で表すとメリットだらけに見えるが、物理的に辞めさせないと彼女は諦めないということでもある。
これが協調性に欠けていたりする。
自分を出す。表現する。と言ったら綺麗に収まるであろう。
「......この宇宙船、やっぱり遅すぎじゃない??行きよりも遥かに遅いわよね。FEDSはきっちり作動してるのかしら。」
のほほん気分とイライラ気分とはまた違う、まるでそこだけ静音モードにしたかのような声で誰かに喋っているのか、はたまた窓に向かって呟いているのか。
ところでいま、FEDSって何だ?とこのストーリーの続きよりもソレが気になる人のために軽く説明をしよう。
FEDS《名称:From Earth Distance System》端的に言うと「地球からの距離を正確に測るシステム」だ。大体の宇宙船には取り付けられており、何故かこの弱そうな宇宙船にもついている。
距離を測るシステムは他にも「衛星惑星及び恒星の到達距離計測システム」というのもあるが、明らかに違う特徴を二つは持っている。
「リアルタイム追跡」か「データ保存」かの違いがあるのだ。
地球以外の衛星、惑星や恒星は確実な座標を出す......というよりは、地球から星を見るとこんな動きをしているな、だからこの星の位置は物理的に考えてこうなるだろう。
といった具合にして、データとしてこの宇宙船に保存される。これは各々の星に観測基地がないからだ。火星などはいまやっとのことでプロジェクトは進み始めている。
ちなみに火星移住はすでに成功している。この話も足してデータの話はまた今度。
そしてFEDS。フェーズと呼ばれるこの機能は、地球の座標や太陽との距離がはっきりと分かるようになった。隕石の接近情報も数十年前からの検知が可能に。
温度予測だってほぼ100%の確率で的中する。
このように300年でまた天文学は変化を遂げた。
この話はまた置いといて、会話に戻ることとしよう。
「FEDS?あー。あれか。ちょっくらコントロールパネル見ないと分からないや」
「頼んだわね。ファットさん」
ファットという男は......まったく、人に好かれているのかただの召使いなのか。
「なんで、俺が見に行かないといけないんだよ。対してルーカスもなんにも俺に対して............」
声が上手い具合に小さくなると階段を登ろうとする。
「......正直なところルーカスもきゃあああああああああああ!!!!!いってええええええええ!!」
足の小指が階段の柵柱へヒット。
「あぁ、足の小指やらかしたなこりゃ」
「あぁ、私の悪口言うからよ」
マーシェルとルーカスは同時にバチが当たったんだろうと、ルーカスは少し申し訳なさそうに、マーシェルは他人事でそっと声を送った。
彼らが乗っている限り。なにも感情を表すことなくずうっと、すうっと......。
広大で、自分の居場所さえ分からなくなるような場所だここは。
だったら歌でも歌ったら......?そうだ、歌を歌おう。どうせ暇だし。
ドタバタな三人を覗いてみることとしよう。
「海は~ひろいなぁ~おっきい~なぁ~♪」
「バーチャル空間でも見ているのかな?」
マーシェルの何気ない歌にも反応したファット。
なかなかに疲労しており、彼女の嫌味を言うことによって、彼女からもらったストレスを彼女で発散する。
こんなことになるのも、彼女の性格にある。
マーシェルも気が強いのか、自分がやろうとしたことはすべて諦めずにやりこなす。
これは文章で表すとメリットだらけに見えるが、物理的に辞めさせないと彼女は諦めないということでもある。
これが協調性に欠けていたりする。
自分を出す。表現する。と言ったら綺麗に収まるであろう。
「......この宇宙船、やっぱり遅すぎじゃない??行きよりも遥かに遅いわよね。FEDSはきっちり作動してるのかしら。」
のほほん気分とイライラ気分とはまた違う、まるでそこだけ静音モードにしたかのような声で誰かに喋っているのか、はたまた窓に向かって呟いているのか。
ところでいま、FEDSって何だ?とこのストーリーの続きよりもソレが気になる人のために軽く説明をしよう。
FEDS《名称:From Earth Distance System》端的に言うと「地球からの距離を正確に測るシステム」だ。大体の宇宙船には取り付けられており、何故かこの弱そうな宇宙船にもついている。
距離を測るシステムは他にも「衛星惑星及び恒星の到達距離計測システム」というのもあるが、明らかに違う特徴を二つは持っている。
「リアルタイム追跡」か「データ保存」かの違いがあるのだ。
地球以外の衛星、惑星や恒星は確実な座標を出す......というよりは、地球から星を見るとこんな動きをしているな、だからこの星の位置は物理的に考えてこうなるだろう。
といった具合にして、データとしてこの宇宙船に保存される。これは各々の星に観測基地がないからだ。火星などはいまやっとのことでプロジェクトは進み始めている。
ちなみに火星移住はすでに成功している。この話も足してデータの話はまた今度。
そしてFEDS。フェーズと呼ばれるこの機能は、地球の座標や太陽との距離がはっきりと分かるようになった。隕石の接近情報も数十年前からの検知が可能に。
温度予測だってほぼ100%の確率で的中する。
このように300年でまた天文学は変化を遂げた。
この話はまた置いといて、会話に戻ることとしよう。
「FEDS?あー。あれか。ちょっくらコントロールパネル見ないと分からないや」
「頼んだわね。ファットさん」
ファットという男は......まったく、人に好かれているのかただの召使いなのか。
「なんで、俺が見に行かないといけないんだよ。対してルーカスもなんにも俺に対して............」
声が上手い具合に小さくなると階段を登ろうとする。
「......正直なところルーカスもきゃあああああああああああ!!!!!いってええええええええ!!」
足の小指が階段の柵柱へヒット。
「あぁ、足の小指やらかしたなこりゃ」
「あぁ、私の悪口言うからよ」
マーシェルとルーカスは同時にバチが当たったんだろうと、ルーカスは少し申し訳なさそうに、マーシェルは他人事でそっと声を送った。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
夫から「用済み」と言われ追い出されましたけれども
神々廻
恋愛
2人でいつも通り朝食をとっていたら、「お前はもう用済みだ。門の前に最低限の荷物をまとめさせた。朝食をとったら出ていけ」
と言われてしまいました。夫とは恋愛結婚だと思っていたのですが違ったようです。
大人しく出ていきますが、後悔しないで下さいね。
文字数が少ないのでサクッと読めます。お気に入り登録、コメントください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる