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第一章「わが家にアヤメちゃんがやってきた!」
第五話「人形が立った!(動作確認をしましょう)」
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クリスマス・イヴの夜、滉月家のクリスマスパーティーに参加した者達全てが、その時間を満喫した。
数仁は、貿易会社を経営する社長だ。
海外や日本で様々なパーティーに招待され、参加することも少なくない。自らも望めば会場を貸し切り、資産家や地位の高い人間を招いて、クリスマスに豪華なパーティーを開催するのも可能だ。
だが外出や大勢の人間と会うことが体力的に難しい濱子のため、この日は家族だけのクリスマスパーティーをしようと、数仁が提案したのだ。
それを聞いた濱子が、「ならば使用人やその家族もパーティーに招待して、クリスマスらしい料理やプレゼントを振る舞い、普段の働きを労いたい」と希望した。それに櫻子も賛同したことで、滉月家のクリスマスパーティーが実現した。
これまで日本式の行事やお祝い事などは、滉月家でも濱子の負担にならない程度には行ってきた。
しかし、わざわざ大きなモミの木を取り寄せ、屋敷に料理人と給仕を出張依頼して「クリスマスパーティー」というものを催すのは初めてだった。
居間には十数人は座れるであろう大きなダイニングテーブルが一卓、普段から据えられているのだが、今夜のパーティーのために立食用のテーブルが数卓が余分に設置され、高級生地が張られた木製の椅子が壁際に何脚も並べられている。
テーブルには数種の前菜、メインの七面鳥やビーフシチューなどの西洋料理、シャンパンやワインなどのお酒やジュースが給仕によって運ばれ、その時間だけは滉月家の使用人達も働くことなく、自分達の家族と共に振る舞われた。
倪門研究所から訪問してきた小林と黒川も、数仁と濱子に誘われ、そのままパーティーに参加した。
大きなクリスマスケーキも運ばれて身分に関係無く、居間に集まった人数分を平等に切り分けて食べた。
滉月家の使用人達は、屋敷内に用意された部屋に住み込みだったり、通いの者もいる。全ての使用人とパーティーに参加した家族、そして実家が遠方で参加できない家族の分も含め、全員にプレゼントの包み箱が手渡された。
それは濱子が病床であっても、使用人達と日々の会話で得た好みや必要な物、家族の情報などを事前に百貨店や専門店で注文していたり、数仁が今回の海外出張で買ってきた物だった。
クリスマスツリーの周りに置かれた沢山の箱は、全て滉月家の家族のために用意された物だと使用人達は思っていた。しかし、ほとんどの箱が自分や親兄弟のために準備されていたプレゼントだと知ると使用人の皆が驚き、その子供達は飛び上がって喜んだ。中には、涙を流す者までいた。
数仁と濱子と櫻子、小林と黒川、使用人達とその家族は細かいテーブルマナーも気にすることなく同じテーブルを囲み、ご馳走を味わい談笑した。
夜も更けて、パーティーがお開きになる時も、皆が笑顔で帰って行った。
ーーー居間の隅に座っている大きな人形は、目立たないように全身を覆える布が被せられていた。
パーティーの間も、使用人の子供達が触らないように小林が目を光らせていたので、その布に近づく者はいなかった。
人形は滉月家の家族や住み込みの使用人が寝静まった夜中の間中、「じっくり、たっぷり」と電気を蓄えていた。
* * *
明くる朝、一番最初に起きて居間へ入って来たのは、櫻子だった。
長い髪を下ろし、寝巻きの長着に綿入り半纏を羽織った櫻子は部屋の隅まで歩いて行き、人形に被せられた大きな布を取り除いた。
人形は、昨夜と変化なく目蓋を閉じて充電箱に座ったままだ。
布を近くの椅子に掛けてから、人形の目の前まで行って「ジッ」と顔を見つめる。
「きっと、もう…満タンよ、…ね?」
櫻子が自分に言い聞かすように呟き、人形の顎に触れる。顎を下げると、「パカッ」と簡単に口が開いた。
人形の口に人差し指を入れて、櫻子は「ポチッ」と舌のボタンを押した。
ブウゥゥゥ~~ン……
昨日と同じように人形の体内から小さな起動音が鳴り、「パッ」と目蓋が上がる。
「パチッパチッ」と人形が瞬きをしながら上下左右に首を動かし、「スッ」と櫻子に顔を向けて瞳を合わせる。
櫻子は「ドキッ」として、唾を飲み込む。
「御早ウ、御座イマス。櫻子様」
「きゃっ」
櫻子は握った両手を顎に当て、「ピョン」と両肩を跳ねさせながら嬉しい悲鳴を上げる。
「おはよう、お人形さん!」
櫻子が笑顔で挨拶する。
「もう、お人形さんの電気は満タンかしら?」
「ハイ。確リ、満タンデ、御座イマス」
人形は右手を上げて、自分の頭の天辺を「ポンッ」と軽く叩いた。
「うふふっ」
その人形の真似をして、櫻子も「ポンッ」と自分の頭の天辺を叩く。
「只今、充電プラグヲ、外シマス」
人形は一度下ろした右手を再び上げて、うなじ部分に差し込まれていた充電プラグを自分の指で摘まんで外した。
右手を下ろすと人形は、「スック」と自分の両足で立ち上がった。
「はっ、お人形さんが立ったわ!」
「改メマシテ、本日ヨリ、滉月様ノ下デ、働カセテ頂キマス、『女中〈童顔型〉・壱号』デ、御座イマス。何分、『カラクリ人形』故、至ラヌ所モ、多々、有ルカト存ジマスガ、滉月様御家族ノ為、全身全部品ヲ、捧ゲル覚悟デ有ル旨、御約束致シマス」
決意表明のような言葉を述べながら、人形は両手を広げた。
「もうもう、堅苦しいご挨拶は良くってよ!」
そこに櫻子が飛び込んで、人形に「ギュッ」と抱きついた。
人形は両手を広げたまま固まり、「パチッパチッ」と瞬きをしている。
「ねぇねぇ、お人形さん。お人形さんは歩けるの?」
櫻子は人形の瞳を至近距離で見つめ、無邪気に尋ねる。
「ハイ。歩行動作、可能デ御座イマス」
「歩くところが見てみたいわ」
「ハイ。デハ、只今カラ、歩行致シマス」
櫻子が離れると、人形が歩き始めた。
足袋を履いた両足を交互に前へ進めながら、居間の中を一直線に歩く。壁まで行き着くと、ぶつかる前に体の向きを変え、また一直線に別の方向へ歩いて行く。
「あはっ」
櫻子が思わず笑い声を漏らす。
途中で人形が「ピタッ」と止まり、櫻子に顔を向ける。
「必要ト有ラバ、此ノ様ニ、速足デノ歩行モ、可能デ御座イマス」
そう言うと人形は「シュタシュタシュタッ」と両足を動かし、段々と速度を上げて縦横無尽に居間の中を移動し始めた。
「すごい、すごいっ!」
それを見て櫻子が両手を上げ、「ピョンピョン」と飛び跳ねて大喜びしている。
「…櫻子お嬢様?」
割烹着を着けながら、蕗が廊下から声をかけてきた。
「お早いお目覚めでいらっしゃいますねぇ。今日から、女学校は冬休みでは…えっ!?」
「あっ、蕗さん!見て見て!」
櫻子が、あちこちと歩く人形を指差す。
居間に入ってきた蕗が驚いて眼鏡を外し、「ゴシゴシ」と割烹着の袖でレンズを拭いて掛け直す。
「お嬢様!人形がっ…えっ!?え?ええっ!?」
「蕗さん!お人形さんったら、こんなに速く歩けるのよ!」
「まあぁぁ、何ということでしょおぉぉ」
「人形が動く」とは蕗も昨夜のパーティーで、研究所の小林と黒川に説明されてはいた。
しかし体が大きいだけで以前に見たことのある、からくり仕掛けの「茶運び人形」のように、ゆっくりと一定の動きをする小さな人形と大差ないものと、蕗は思い込んでいたのだ。
自分の想像を超えた疾風の如き人形の速足に、蕗は両手を小刻みに震わせ、へなへなと座り込んだ。
「あっ、蕗さん」
櫻子が、蕗に駆け寄る。
シュリッ
すると人形が途中で方向転換し、蕗の方へと一直線に向かってきた。
シュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタ……
人形に瞳を合わせられ、驚いた表情のままで固まる蕗。
「はあぁぁ…」
蕗の手の震えが、大きくなっていく。
(続)
数仁は、貿易会社を経営する社長だ。
海外や日本で様々なパーティーに招待され、参加することも少なくない。自らも望めば会場を貸し切り、資産家や地位の高い人間を招いて、クリスマスに豪華なパーティーを開催するのも可能だ。
だが外出や大勢の人間と会うことが体力的に難しい濱子のため、この日は家族だけのクリスマスパーティーをしようと、数仁が提案したのだ。
それを聞いた濱子が、「ならば使用人やその家族もパーティーに招待して、クリスマスらしい料理やプレゼントを振る舞い、普段の働きを労いたい」と希望した。それに櫻子も賛同したことで、滉月家のクリスマスパーティーが実現した。
これまで日本式の行事やお祝い事などは、滉月家でも濱子の負担にならない程度には行ってきた。
しかし、わざわざ大きなモミの木を取り寄せ、屋敷に料理人と給仕を出張依頼して「クリスマスパーティー」というものを催すのは初めてだった。
居間には十数人は座れるであろう大きなダイニングテーブルが一卓、普段から据えられているのだが、今夜のパーティーのために立食用のテーブルが数卓が余分に設置され、高級生地が張られた木製の椅子が壁際に何脚も並べられている。
テーブルには数種の前菜、メインの七面鳥やビーフシチューなどの西洋料理、シャンパンやワインなどのお酒やジュースが給仕によって運ばれ、その時間だけは滉月家の使用人達も働くことなく、自分達の家族と共に振る舞われた。
倪門研究所から訪問してきた小林と黒川も、数仁と濱子に誘われ、そのままパーティーに参加した。
大きなクリスマスケーキも運ばれて身分に関係無く、居間に集まった人数分を平等に切り分けて食べた。
滉月家の使用人達は、屋敷内に用意された部屋に住み込みだったり、通いの者もいる。全ての使用人とパーティーに参加した家族、そして実家が遠方で参加できない家族の分も含め、全員にプレゼントの包み箱が手渡された。
それは濱子が病床であっても、使用人達と日々の会話で得た好みや必要な物、家族の情報などを事前に百貨店や専門店で注文していたり、数仁が今回の海外出張で買ってきた物だった。
クリスマスツリーの周りに置かれた沢山の箱は、全て滉月家の家族のために用意された物だと使用人達は思っていた。しかし、ほとんどの箱が自分や親兄弟のために準備されていたプレゼントだと知ると使用人の皆が驚き、その子供達は飛び上がって喜んだ。中には、涙を流す者までいた。
数仁と濱子と櫻子、小林と黒川、使用人達とその家族は細かいテーブルマナーも気にすることなく同じテーブルを囲み、ご馳走を味わい談笑した。
夜も更けて、パーティーがお開きになる時も、皆が笑顔で帰って行った。
ーーー居間の隅に座っている大きな人形は、目立たないように全身を覆える布が被せられていた。
パーティーの間も、使用人の子供達が触らないように小林が目を光らせていたので、その布に近づく者はいなかった。
人形は滉月家の家族や住み込みの使用人が寝静まった夜中の間中、「じっくり、たっぷり」と電気を蓄えていた。
* * *
明くる朝、一番最初に起きて居間へ入って来たのは、櫻子だった。
長い髪を下ろし、寝巻きの長着に綿入り半纏を羽織った櫻子は部屋の隅まで歩いて行き、人形に被せられた大きな布を取り除いた。
人形は、昨夜と変化なく目蓋を閉じて充電箱に座ったままだ。
布を近くの椅子に掛けてから、人形の目の前まで行って「ジッ」と顔を見つめる。
「きっと、もう…満タンよ、…ね?」
櫻子が自分に言い聞かすように呟き、人形の顎に触れる。顎を下げると、「パカッ」と簡単に口が開いた。
人形の口に人差し指を入れて、櫻子は「ポチッ」と舌のボタンを押した。
ブウゥゥゥ~~ン……
昨日と同じように人形の体内から小さな起動音が鳴り、「パッ」と目蓋が上がる。
「パチッパチッ」と人形が瞬きをしながら上下左右に首を動かし、「スッ」と櫻子に顔を向けて瞳を合わせる。
櫻子は「ドキッ」として、唾を飲み込む。
「御早ウ、御座イマス。櫻子様」
「きゃっ」
櫻子は握った両手を顎に当て、「ピョン」と両肩を跳ねさせながら嬉しい悲鳴を上げる。
「おはよう、お人形さん!」
櫻子が笑顔で挨拶する。
「もう、お人形さんの電気は満タンかしら?」
「ハイ。確リ、満タンデ、御座イマス」
人形は右手を上げて、自分の頭の天辺を「ポンッ」と軽く叩いた。
「うふふっ」
その人形の真似をして、櫻子も「ポンッ」と自分の頭の天辺を叩く。
「只今、充電プラグヲ、外シマス」
人形は一度下ろした右手を再び上げて、うなじ部分に差し込まれていた充電プラグを自分の指で摘まんで外した。
右手を下ろすと人形は、「スック」と自分の両足で立ち上がった。
「はっ、お人形さんが立ったわ!」
「改メマシテ、本日ヨリ、滉月様ノ下デ、働カセテ頂キマス、『女中〈童顔型〉・壱号』デ、御座イマス。何分、『カラクリ人形』故、至ラヌ所モ、多々、有ルカト存ジマスガ、滉月様御家族ノ為、全身全部品ヲ、捧ゲル覚悟デ有ル旨、御約束致シマス」
決意表明のような言葉を述べながら、人形は両手を広げた。
「もうもう、堅苦しいご挨拶は良くってよ!」
そこに櫻子が飛び込んで、人形に「ギュッ」と抱きついた。
人形は両手を広げたまま固まり、「パチッパチッ」と瞬きをしている。
「ねぇねぇ、お人形さん。お人形さんは歩けるの?」
櫻子は人形の瞳を至近距離で見つめ、無邪気に尋ねる。
「ハイ。歩行動作、可能デ御座イマス」
「歩くところが見てみたいわ」
「ハイ。デハ、只今カラ、歩行致シマス」
櫻子が離れると、人形が歩き始めた。
足袋を履いた両足を交互に前へ進めながら、居間の中を一直線に歩く。壁まで行き着くと、ぶつかる前に体の向きを変え、また一直線に別の方向へ歩いて行く。
「あはっ」
櫻子が思わず笑い声を漏らす。
途中で人形が「ピタッ」と止まり、櫻子に顔を向ける。
「必要ト有ラバ、此ノ様ニ、速足デノ歩行モ、可能デ御座イマス」
そう言うと人形は「シュタシュタシュタッ」と両足を動かし、段々と速度を上げて縦横無尽に居間の中を移動し始めた。
「すごい、すごいっ!」
それを見て櫻子が両手を上げ、「ピョンピョン」と飛び跳ねて大喜びしている。
「…櫻子お嬢様?」
割烹着を着けながら、蕗が廊下から声をかけてきた。
「お早いお目覚めでいらっしゃいますねぇ。今日から、女学校は冬休みでは…えっ!?」
「あっ、蕗さん!見て見て!」
櫻子が、あちこちと歩く人形を指差す。
居間に入ってきた蕗が驚いて眼鏡を外し、「ゴシゴシ」と割烹着の袖でレンズを拭いて掛け直す。
「お嬢様!人形がっ…えっ!?え?ええっ!?」
「蕗さん!お人形さんったら、こんなに速く歩けるのよ!」
「まあぁぁ、何ということでしょおぉぉ」
「人形が動く」とは蕗も昨夜のパーティーで、研究所の小林と黒川に説明されてはいた。
しかし体が大きいだけで以前に見たことのある、からくり仕掛けの「茶運び人形」のように、ゆっくりと一定の動きをする小さな人形と大差ないものと、蕗は思い込んでいたのだ。
自分の想像を超えた疾風の如き人形の速足に、蕗は両手を小刻みに震わせ、へなへなと座り込んだ。
「あっ、蕗さん」
櫻子が、蕗に駆け寄る。
シュリッ
すると人形が途中で方向転換し、蕗の方へと一直線に向かってきた。
シュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタシュタ……
人形に瞳を合わせられ、驚いた表情のままで固まる蕗。
「はあぁぁ…」
蕗の手の震えが、大きくなっていく。
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