10 / 39
第一章「わが家にアヤメちゃんがやってきた!」
第十話「お試し期間中です」
しおりを挟む
櫻子と濱子が、数仁を説得したことで研究所が冬休みの間、アヤメは滉月家に留まることが許された。
アヤメが滉月家にやって来てから、三日経った。
今日までに櫻子が滉月家の使用人や運転手を紹介し、屋敷の中を案内して回った。アヤメは一人一人の顔と名前、そして屋敷内の間取りも記録した。
いつもは女学校に通うために早寝早起きの櫻子だが、冬休みの間は少し夜更かしをして、少し遅めに起きている。
いつもより朝食も少し遅めに済ませた後、櫻子はアヤメを連れて庭に出た。
クリスマスパーティーの夜は「ちらほら」と雪が降っていたが、翌日からは晴れ続きで、その面影を感じさせない庭の景色だ。
櫻子達が住んでいる土地や屋敷は、数仁が父親の旧友から買い受けたものだ。
その時は全てが畳敷きの平屋建てだったが、それを新し物好きの数仁の意向で、かつて技術の高い職人が施した屋敷内の欄間や建具などは生かしつつ、和洋折衷の建築様式に建て替えられた。
庭は広く、手入れの行き届いた純日本庭園の造りだ。これは前の持ち主の時代から今現在に亘り、同じ植木職人が景観の美しさを維持し続けている。
「鉉さぁ~ん!」
青空の下、櫻子が右手を上げて元気良く振った。櫻子の左手は、アヤメと手を繋いでいる。
アヤメは、櫻子の見ている方向に顔を向けた。
櫻子が見上げた視線の先には角刈り白髪頭、浅黒い肌に濃藍色の半纏を羽織った、脚絆姿の年配男性が居た。
その「シャキッ」と背筋が伸びた大柄な年配男性は、三角錐の竹梯子に登って、梅の木の剪定をしているところだ。
この年配男性は、「椴部 鉉造」という名である。
鉉造は呼ばれた下方向に顔を向け、櫻子を一瞥する。が、手を止めることなく、すぐに視線を梅の枝に戻して鋏を動かし続けた。
「ハテ?櫻、子姉様ガ、御呼ビシテイルノニ、御返事ガ、有リマセヌ」
アヤメが首を傾げる。
「いいの、いいの。植木の作業中は声をかけても、急な用事じゃないと鉉さんは知らんぷりなの。後にしましょう。アヤメちゃん、お庭を案内するわ」
櫻子が、アヤメの手を引いて歩き始める。
「鉉さんはね、いっつも怒った鬼みたいな顔なの。話し方も、ぶっきらぼうなお爺ちゃんだから、女学校のお友達が鉉さんに会うと皆、とっても怖がっちゃって大変なの」
「こらあっ!誰が鬼みたいな爺ちゃんじゃあーっっっ!!」
上から鉉造が、櫻子の背中に向かって怒鳴った。
「きゃっ、地獄耳!」
櫻子が両耳を押さえる。だが、その表情は何だか楽しそうだ。
「ほら、鬼みたいでしょ?でもね、一緒にいると意外と楽しいの」
「彼方ノ、御人様ハ、使用人ノ方デハ、無イノデスカ?」
「ううん。鉉さんはね、私のお祖父ちゃまなの」
「櫻、子姉様ノ、御祖父様」
「そうよ、お母様のお父様。植木職人をしているのよ。だから、あ~んな高い木も『ヒョイヒョイ』って登っちゃうの。カッコ良いのよお」
櫻子は「フンフフンフン♪」と鼻歌を歌いがら、アヤメと繋ぐ手を「ブンブン」と振って、軽やかに庭を歩いている。
今の時期は所々に配された大きな岩石と、冬枯れした樹木が目立って庭の色合いも渋味を増している。
だが、この庭には様々な種類の植物が植えられており、春になれば梅や桜の花が満開になり、水仙や躑躅が地面を彩る。
季節が移り変わる毎に、数多の花が咲き誇り、秋には紅葉や銀杏の葉っぱが鮮やかな赤や黄に色づいて、滉月家の屋敷で過ごす者達の目を楽しませている。
「アヤメちゃん、見て!」
櫻子の指差す先には、池があった。
「あそこの池にはね、鯉がいるの」
「コイ?」
「そう、鯉よ。たっくさんの鯉よ。今から鯉に、ご飯をあげるわね」
櫻子は、アヤメの手を引く。
池に辿り着くまで、バラバラの形をした玉石と長方形に整えた大小異なる短冊石で、まるでジグソーパズルのように卒なく組み合わせられた敷石が、確固とした道筋を形造っている。
敷石の上を歩いていると、アヤメが玉石の出っ張りに躓いた。
ガッコン
繋いでいた櫻子の手から離れて、アヤメの身体が前に倒れる。
「あっ、アヤメちゃん!大丈夫っ!?」
敷石に倒れたアヤメの体を起こそうと、櫻子が手を伸ばす。が、うつ伏せ状態のまま、アヤメは右腕を上げて櫻子を制した。
「御構イ無ク。ドウゾ、其ノママ」
「アヤメちゃん?」
「此ノ様ナ事ニ、櫻、子姉様の御手ヲ、煩ワセル訳ニハ、イカナイノデス。心配御無用。アヤメハ、自分デ立テルノデス」
「本当に?」
「ハイ。ドウゾ、御覧下サイ」
アヤメは地面に両手の平をつき、両膝を曲げて腰を浮かせると、ゆっくりと自力で立ち上がった。
「まあ!」
続けて上半身を腰から曲げて、両腕を下に「ブラブラ」とさせながら、転んだ拍子に脱げた草履を拾って揃える。そして上半身を起こしてから、片足ずつ順番に草履の鼻緒に入れていった。
両足共、草履を履き終えると両手を高く上げる。
「出来マシタ」
「すごいわっ、アヤメちゃん!何でもできちゃうのねっ!」
櫻子が、アヤメに「ギュッ」と抱きつく。
「御褒メ頂キ、光栄ナノデス」
「うふっ。さあ、アヤメちゃん。池まで、もう少しよ」
「ハイ。櫻、子姉様」
再び、櫻子とアヤメは手を繋いで歩き、池泉に到着した。
さほど大きくはないが岩石と背の低い緑樹に囲まれた、趣のある池泉である。
櫻子が水際に立ち、「パンパン」と手を二回叩いて池に向かって呼びかける。
「ほーいほい、ほーいほい♪」
すると池の中から、数折の錦鯉が水面に浮かび上がってきた。
櫻子が着物の袖口に手を入れて、袂から小さな巾着袋を取り出す。
「アヤメちゃん、手を出してちょうだい」
「ハイ」
アヤメは両手を前に出した。その両手は、甲が上になっている。
「う~んと、じゃあ…こっちの手をこうしてみて」
櫻子が、アヤメの左手の平を上に向ける。そして巾着袋の口を広げて、そこに錦鯉の餌を振り掛けた。
櫻子は自分の手の平にも餌を出して、巾着袋を袂に仕舞った。
「はーい、ご飯よ~」
櫻子が餌を摘まんで、池に放り投げた。
すぐに櫻子の立つ水際一帯に、口を開けた錦鯉が集まり、我先にと水面から次々と顔を出す。
「ほら、色んな模様の鯉がいるでしょう?皆、綺麗な模様なんだけれど私はねぇ、あの全身が赤橙色した鯉が一番、好きなの」
櫻子が、お気に入りの錦鯉を指差す。
「ねぇねぇ。アヤメちゃんも、ご飯をあげてみて」
「ハイ。アゲテミマス」
自分の左手に載った山盛りの餌を、右手で摘まんで「ブンッ」と池に勢いよく投げた。
その餌は池の真ん中の方まで飛んで行き、そこに錦鯉の群れが「バシャバシャ」と顔を出した。
「わあー、遠くまで飛んだー」
櫻子が言いながら爪先立ちになり、おでこに手を翳して遠目に眺める。
アヤメは手の平に載った餌が無くなるまで、その行動を何回か繰り返した。
それらは全て、池の真ん中辺りの右へ左へと飛んで行き、その度に餌の落ちた箇所に「ポッカリ」と口を開けた錦鯉が集まった。
「さあ。鯉にご飯もあげたし、一度お家に戻りましょうか」
暫く鯉を眺めた後、櫻子が言った。
「ハイ。櫻、子姉様」
アヤメは返事をして頷いた。
櫻子は再び、アヤメと手を繋いで敷石の道を歩いて行く。
「フーンフフフーン♪」
櫻子は鼻歌を歌いながら、帰り道も楽しそうに歩いている。
ガッコン
アヤメは敷かれた玉石の出っ張りに、またもや躓いて倒れた。
(続)
アヤメが滉月家にやって来てから、三日経った。
今日までに櫻子が滉月家の使用人や運転手を紹介し、屋敷の中を案内して回った。アヤメは一人一人の顔と名前、そして屋敷内の間取りも記録した。
いつもは女学校に通うために早寝早起きの櫻子だが、冬休みの間は少し夜更かしをして、少し遅めに起きている。
いつもより朝食も少し遅めに済ませた後、櫻子はアヤメを連れて庭に出た。
クリスマスパーティーの夜は「ちらほら」と雪が降っていたが、翌日からは晴れ続きで、その面影を感じさせない庭の景色だ。
櫻子達が住んでいる土地や屋敷は、数仁が父親の旧友から買い受けたものだ。
その時は全てが畳敷きの平屋建てだったが、それを新し物好きの数仁の意向で、かつて技術の高い職人が施した屋敷内の欄間や建具などは生かしつつ、和洋折衷の建築様式に建て替えられた。
庭は広く、手入れの行き届いた純日本庭園の造りだ。これは前の持ち主の時代から今現在に亘り、同じ植木職人が景観の美しさを維持し続けている。
「鉉さぁ~ん!」
青空の下、櫻子が右手を上げて元気良く振った。櫻子の左手は、アヤメと手を繋いでいる。
アヤメは、櫻子の見ている方向に顔を向けた。
櫻子が見上げた視線の先には角刈り白髪頭、浅黒い肌に濃藍色の半纏を羽織った、脚絆姿の年配男性が居た。
その「シャキッ」と背筋が伸びた大柄な年配男性は、三角錐の竹梯子に登って、梅の木の剪定をしているところだ。
この年配男性は、「椴部 鉉造」という名である。
鉉造は呼ばれた下方向に顔を向け、櫻子を一瞥する。が、手を止めることなく、すぐに視線を梅の枝に戻して鋏を動かし続けた。
「ハテ?櫻、子姉様ガ、御呼ビシテイルノニ、御返事ガ、有リマセヌ」
アヤメが首を傾げる。
「いいの、いいの。植木の作業中は声をかけても、急な用事じゃないと鉉さんは知らんぷりなの。後にしましょう。アヤメちゃん、お庭を案内するわ」
櫻子が、アヤメの手を引いて歩き始める。
「鉉さんはね、いっつも怒った鬼みたいな顔なの。話し方も、ぶっきらぼうなお爺ちゃんだから、女学校のお友達が鉉さんに会うと皆、とっても怖がっちゃって大変なの」
「こらあっ!誰が鬼みたいな爺ちゃんじゃあーっっっ!!」
上から鉉造が、櫻子の背中に向かって怒鳴った。
「きゃっ、地獄耳!」
櫻子が両耳を押さえる。だが、その表情は何だか楽しそうだ。
「ほら、鬼みたいでしょ?でもね、一緒にいると意外と楽しいの」
「彼方ノ、御人様ハ、使用人ノ方デハ、無イノデスカ?」
「ううん。鉉さんはね、私のお祖父ちゃまなの」
「櫻、子姉様ノ、御祖父様」
「そうよ、お母様のお父様。植木職人をしているのよ。だから、あ~んな高い木も『ヒョイヒョイ』って登っちゃうの。カッコ良いのよお」
櫻子は「フンフフンフン♪」と鼻歌を歌いがら、アヤメと繋ぐ手を「ブンブン」と振って、軽やかに庭を歩いている。
今の時期は所々に配された大きな岩石と、冬枯れした樹木が目立って庭の色合いも渋味を増している。
だが、この庭には様々な種類の植物が植えられており、春になれば梅や桜の花が満開になり、水仙や躑躅が地面を彩る。
季節が移り変わる毎に、数多の花が咲き誇り、秋には紅葉や銀杏の葉っぱが鮮やかな赤や黄に色づいて、滉月家の屋敷で過ごす者達の目を楽しませている。
「アヤメちゃん、見て!」
櫻子の指差す先には、池があった。
「あそこの池にはね、鯉がいるの」
「コイ?」
「そう、鯉よ。たっくさんの鯉よ。今から鯉に、ご飯をあげるわね」
櫻子は、アヤメの手を引く。
池に辿り着くまで、バラバラの形をした玉石と長方形に整えた大小異なる短冊石で、まるでジグソーパズルのように卒なく組み合わせられた敷石が、確固とした道筋を形造っている。
敷石の上を歩いていると、アヤメが玉石の出っ張りに躓いた。
ガッコン
繋いでいた櫻子の手から離れて、アヤメの身体が前に倒れる。
「あっ、アヤメちゃん!大丈夫っ!?」
敷石に倒れたアヤメの体を起こそうと、櫻子が手を伸ばす。が、うつ伏せ状態のまま、アヤメは右腕を上げて櫻子を制した。
「御構イ無ク。ドウゾ、其ノママ」
「アヤメちゃん?」
「此ノ様ナ事ニ、櫻、子姉様の御手ヲ、煩ワセル訳ニハ、イカナイノデス。心配御無用。アヤメハ、自分デ立テルノデス」
「本当に?」
「ハイ。ドウゾ、御覧下サイ」
アヤメは地面に両手の平をつき、両膝を曲げて腰を浮かせると、ゆっくりと自力で立ち上がった。
「まあ!」
続けて上半身を腰から曲げて、両腕を下に「ブラブラ」とさせながら、転んだ拍子に脱げた草履を拾って揃える。そして上半身を起こしてから、片足ずつ順番に草履の鼻緒に入れていった。
両足共、草履を履き終えると両手を高く上げる。
「出来マシタ」
「すごいわっ、アヤメちゃん!何でもできちゃうのねっ!」
櫻子が、アヤメに「ギュッ」と抱きつく。
「御褒メ頂キ、光栄ナノデス」
「うふっ。さあ、アヤメちゃん。池まで、もう少しよ」
「ハイ。櫻、子姉様」
再び、櫻子とアヤメは手を繋いで歩き、池泉に到着した。
さほど大きくはないが岩石と背の低い緑樹に囲まれた、趣のある池泉である。
櫻子が水際に立ち、「パンパン」と手を二回叩いて池に向かって呼びかける。
「ほーいほい、ほーいほい♪」
すると池の中から、数折の錦鯉が水面に浮かび上がってきた。
櫻子が着物の袖口に手を入れて、袂から小さな巾着袋を取り出す。
「アヤメちゃん、手を出してちょうだい」
「ハイ」
アヤメは両手を前に出した。その両手は、甲が上になっている。
「う~んと、じゃあ…こっちの手をこうしてみて」
櫻子が、アヤメの左手の平を上に向ける。そして巾着袋の口を広げて、そこに錦鯉の餌を振り掛けた。
櫻子は自分の手の平にも餌を出して、巾着袋を袂に仕舞った。
「はーい、ご飯よ~」
櫻子が餌を摘まんで、池に放り投げた。
すぐに櫻子の立つ水際一帯に、口を開けた錦鯉が集まり、我先にと水面から次々と顔を出す。
「ほら、色んな模様の鯉がいるでしょう?皆、綺麗な模様なんだけれど私はねぇ、あの全身が赤橙色した鯉が一番、好きなの」
櫻子が、お気に入りの錦鯉を指差す。
「ねぇねぇ。アヤメちゃんも、ご飯をあげてみて」
「ハイ。アゲテミマス」
自分の左手に載った山盛りの餌を、右手で摘まんで「ブンッ」と池に勢いよく投げた。
その餌は池の真ん中の方まで飛んで行き、そこに錦鯉の群れが「バシャバシャ」と顔を出した。
「わあー、遠くまで飛んだー」
櫻子が言いながら爪先立ちになり、おでこに手を翳して遠目に眺める。
アヤメは手の平に載った餌が無くなるまで、その行動を何回か繰り返した。
それらは全て、池の真ん中辺りの右へ左へと飛んで行き、その度に餌の落ちた箇所に「ポッカリ」と口を開けた錦鯉が集まった。
「さあ。鯉にご飯もあげたし、一度お家に戻りましょうか」
暫く鯉を眺めた後、櫻子が言った。
「ハイ。櫻、子姉様」
アヤメは返事をして頷いた。
櫻子は再び、アヤメと手を繋いで敷石の道を歩いて行く。
「フーンフフフーン♪」
櫻子は鼻歌を歌いながら、帰り道も楽しそうに歩いている。
ガッコン
アヤメは敷かれた玉石の出っ張りに、またもや躓いて倒れた。
(続)
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる