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8月(裏)
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これはアキとミアの初デートより10分後から始まるサイドストーリーである。後輩Tは夜からシャーロットとオリビアと映画に行く予定になっている。
僕は車でシャーロットとオリビアを迎えに行った。車に乗るなり、彼女らはインドネシア語を交わす。もちろん僕はインドネシア語話者ではないので何を話しているか分からない。でも感情は読み取れた。「怒ってるの?」ため息をつきながらシャーロットは「はい」と答えた。その後、「何に?」とは聞けなかったけど、会話の中にミアという言葉が聞こえた。僕の推測ではミアがアキさんとデートに行ったことへの不信感。シャーロットがデートを禁じたのに、仕事から帰ってきて寮にミアがいなく、連絡も繋がらないことへの怒りだろう。
さかのぼること、彼らのデートより1週間前。
僕は偶然にミアとシャーロットと3人だけで話した。ずっとミアに"アキさんをどう思っているのか"聞きたかった。僕はアキさんとミアが毎分毎秒、ひと時も欠かさずに連絡を取り合っているのを知っている。「昨日ミアが・・」「ミアが言ってたんだけど、」と楽しそうに話してくる。そしてたまにミアが作ってきた料理を持ってきて、愛妻弁当のように自慢しては食べる。二人は気持ちが通じ合ってるのだろう。でも、アキさんは後輩の僕には素直にミアへの気持ちを語らない。だから尚更知りたかった。でも、もし、アキさんたちが付き合ったら僕ら5人のグループは分裂してしまうだろう。彼らの幸せを願うのがいいか、僕の都合を優先すべきか正にトレードオフだった。「ミア、聞いてもいいかい?」聞くことにした。今知るか、後から知るかの問題で聞くこと自体に問題はないからだ。「アキさんと仲がいいようだね。デートしないの?」二人とも「いえいえ!」と拒否的な反応を示した。「アキさんは友達!」ミアは姉のシャーロットの前で恥ずかしくなったのだろう。でもシャーロットのその反応は理解できなかった。理由は分からないが、デートにネガティブなのだった。
時は戻り、現在。僕らは映画の前に食事を済ませ、映画を観終わり、駐車場を歩いていた。
ここまでミアの話は一切出ていない。深刻さを物語っていた。しかし、今日はそれを聞くのも目的のひとつで、思い切って聞いてみた。「最近のミアはどう?」二人は「分からない。全然知らない」と答えた。なぜ?いつも一緒にいるじゃないか!もしかして知られたくない事があるのか?僕は続けて「アキさんと連絡取ってるみたいだよ」 「ええ?知らない」この反応は嘘じゃない。シャーロット達はアキとミアの関係どころか、今日がデートだったことも知らなかった。「シャーロット姉さん、ショーパン貸してください」「どこ行くの?」「友達とお出かけ」としか言われてないらしい。僕は常に連絡取ってることと、弁当を作ってくること、アキさんがいつも楽しそうにミアの話をしていることを伝えた。「ええ、なんで…?」シャーロットは隠し事をされたことに落胆していた。シャーロット、オリビア、ミア、アキさん、僕のグループはあくまでもベストフレンド。恋人作るためのつながりではない。誰かが恋人関係になったり、振られたりしてグループが崩壊するのはシャーロットは嫌らしい。そもそも最初は僕、シャーロット、オリビアの3人から始まったグループ。そこに後から友達になりたいからとミアとアキさんが加入した。その二人が崩壊を導くとは…。オリビアは少し不貞腐れて「ミアは友達じゃないのかな?」と言い出した。僕は今までのアキさんの過去を知っているからそろそろ恋人出来てもいいと思っている。でもシャーロットたちからするとミアはかわいい妹、取られたくないのだろう。この時、ミアの「いえいえ!」は知られないための嘘で、シャーロットの場合は「なぜ急にアキさんとデート?」という意味だと分かった。
この日を境に僕らのグループに変化が起きてしまった。
僕は車でシャーロットとオリビアを迎えに行った。車に乗るなり、彼女らはインドネシア語を交わす。もちろん僕はインドネシア語話者ではないので何を話しているか分からない。でも感情は読み取れた。「怒ってるの?」ため息をつきながらシャーロットは「はい」と答えた。その後、「何に?」とは聞けなかったけど、会話の中にミアという言葉が聞こえた。僕の推測ではミアがアキさんとデートに行ったことへの不信感。シャーロットがデートを禁じたのに、仕事から帰ってきて寮にミアがいなく、連絡も繋がらないことへの怒りだろう。
さかのぼること、彼らのデートより1週間前。
僕は偶然にミアとシャーロットと3人だけで話した。ずっとミアに"アキさんをどう思っているのか"聞きたかった。僕はアキさんとミアが毎分毎秒、ひと時も欠かさずに連絡を取り合っているのを知っている。「昨日ミアが・・」「ミアが言ってたんだけど、」と楽しそうに話してくる。そしてたまにミアが作ってきた料理を持ってきて、愛妻弁当のように自慢しては食べる。二人は気持ちが通じ合ってるのだろう。でも、アキさんは後輩の僕には素直にミアへの気持ちを語らない。だから尚更知りたかった。でも、もし、アキさんたちが付き合ったら僕ら5人のグループは分裂してしまうだろう。彼らの幸せを願うのがいいか、僕の都合を優先すべきか正にトレードオフだった。「ミア、聞いてもいいかい?」聞くことにした。今知るか、後から知るかの問題で聞くこと自体に問題はないからだ。「アキさんと仲がいいようだね。デートしないの?」二人とも「いえいえ!」と拒否的な反応を示した。「アキさんは友達!」ミアは姉のシャーロットの前で恥ずかしくなったのだろう。でもシャーロットのその反応は理解できなかった。理由は分からないが、デートにネガティブなのだった。
時は戻り、現在。僕らは映画の前に食事を済ませ、映画を観終わり、駐車場を歩いていた。
ここまでミアの話は一切出ていない。深刻さを物語っていた。しかし、今日はそれを聞くのも目的のひとつで、思い切って聞いてみた。「最近のミアはどう?」二人は「分からない。全然知らない」と答えた。なぜ?いつも一緒にいるじゃないか!もしかして知られたくない事があるのか?僕は続けて「アキさんと連絡取ってるみたいだよ」 「ええ?知らない」この反応は嘘じゃない。シャーロット達はアキとミアの関係どころか、今日がデートだったことも知らなかった。「シャーロット姉さん、ショーパン貸してください」「どこ行くの?」「友達とお出かけ」としか言われてないらしい。僕は常に連絡取ってることと、弁当を作ってくること、アキさんがいつも楽しそうにミアの話をしていることを伝えた。「ええ、なんで…?」シャーロットは隠し事をされたことに落胆していた。シャーロット、オリビア、ミア、アキさん、僕のグループはあくまでもベストフレンド。恋人作るためのつながりではない。誰かが恋人関係になったり、振られたりしてグループが崩壊するのはシャーロットは嫌らしい。そもそも最初は僕、シャーロット、オリビアの3人から始まったグループ。そこに後から友達になりたいからとミアとアキさんが加入した。その二人が崩壊を導くとは…。オリビアは少し不貞腐れて「ミアは友達じゃないのかな?」と言い出した。僕は今までのアキさんの過去を知っているからそろそろ恋人出来てもいいと思っている。でもシャーロットたちからするとミアはかわいい妹、取られたくないのだろう。この時、ミアの「いえいえ!」は知られないための嘘で、シャーロットの場合は「なぜ急にアキさんとデート?」という意味だと分かった。
この日を境に僕らのグループに変化が起きてしまった。
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