素早さ極振りの槍使い 〜思っていたのとは違いましたがこのまま極振ります〜

ain

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21.ドロップ品と生産品の武具の違い

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「グレートボアってここのフィールドボスのことか?」

「そうだ。2メートル近いデッカイ大猪だな。まぁ嫌なら断ってくれ。急な話だしな。」

「んー、いや別に嫌って訳じゃないんだけどな?何で俺なのかって思って?」

「んなの決まってんだろ?オレらみたいな地雷みたいなのは、そうそうパーティ組めねぇんだよ。でもあんちゃんとなら、組めるかと思ってな?」

そういえば吹っ飛ばし系のスキルは毛嫌いされてるスキルだもんな。
しかも目の前の筋肉ダルマ(うさ耳)はその吹っ飛ばし系スキルを主軸にしたプレイスタイルだから、パーティに入るのも難しいのか。……ん?なんかオレ“ら”って部分だけ強い視線向けながら言ってたけど……もしかして俺もその”ら“に入ってる……?
いや、そんなことはないはずだ。
だって俺はただAGI極振りの高機動ランサーなだけだからな!地雷扱いされる訳がない!うん、きっと気のせいだろう。

「まぁ嫌ってわけじゃないし、組むのは良いよ。でもレベルも聞かずによくフィールドボスに誘ったな?」

「だってあんちゃんうさぎの森のフィールドボス倒したんだろ?じゃあレベルは十分なんじゃねぇのか?」

「あれ?俺チャッピーにギガントラビット倒したって言ったっけ?」

「なーに言ってんだよぉ。あんちゃんのその武器、ギガントラビットのレアドロップだろ?そんなの持ってんのは倒したやつぐらいだって。」

おお?チャッピーはもしかして知らないのか?ドロップ武器を生産プレイヤーが売ってる事を。会うたびに……って言っても会うのは2回目だけど、教えてくれるからな、今回はこっちから情報を提供してあげよう。昨日たまたま会った前に広場で色々教えてくれた親切なプレイヤーさんに聞いたあの情報を。

「いやいや。ドロップした武器ってのは生産系プレイヤーに売ったらその売った武器が別のプレイヤーに売りに出されたりするんだぞ?その売りに出された武器を俺が買ったのかもしれないだろ?」



「…あんちゃん。誰に聞いたのかしらねぇけど、その情報は本当だが正しくもねぇぞ?」


「……え?」

「いいか?あんちゃんのその武器の詳細覚えてるか?」

「ちょっと待って今確認する。」


白兎の飛槍
槍は白くウサギの特徴が色濃く出ている
ギガントラビットの特徴を槍の形にした武器
フィールドボス個体名『ギガントラビット』の討伐にて低確率でドロップ

空中での攻撃に威力補正・小 投擲に威力補正・中


「いいか、その武器の名前の横にステータスの数値が表示されてないのは確認したか?」


「ああ、他の武器には名前の横に(STR +○)みたいに数値が表示されてるな。」


鉄の槍(STR +4)
鉄で作られた普通の槍



「っで、その2つの違いがなんなのかだが、ドロップ品か生産品かだ。まずドロップ品だが、ドロップした武具には(STR +○)みたいに数値が表示されるものはない。ただし変わりなのかどうかはわからないが、特殊な効果が付いている。あんちゃんの武器で言うと”空中での攻撃に威力補正・小 投擲に威力補正・中“がそれだ。このドロップ品の特殊効果は固定らしい。近距離武器と遠距離武器で多少効果に違いはあるらしいけどな。
次に生産された武器だが、これには名前の横に(STR +○)みたいにステータスの数値が表示されている。さらに生産職プレイヤーのレベルによってはプラスドロップ品みたいな特殊効果をランダムに付けることも可能だ。ドロップ品よりも効果は低くなるらしいがな。」


「はぇ~、何か違いがあると思ってたけど、バグの可能性も考えてたからな、まさかそんな違いがあったとは。でもさ、それと俺が店でドロップ品を買ってないことにはならないだろ?」

「ああ、まだ説明の途中だ。ドロップ品と生産品は違いがある。さっきの話を聞いてるとどっちの武器がいいか迷ったりするかもしれないが、ドロップ品には致命的とまでは言わないが欠陥がある。その欠陥が原因でほとんどの(まともな)プレイヤーは生産品の武具を使う。腕のいい生産プレイヤーに頼めばランダムでドロップ品に比べると特殊効果が低いけど、特殊効果も付くことだしな。っでその欠陥だが、それは特殊効果が殆どのプレイヤーには使いづらい効果だからだ。」

「使いづらい?」

「そうだ。例えばあんちゃんの武器”空中での攻撃に威力補正・小 投擲に威力補正・中“だが…まず、空中での攻撃に補正とあるがこの効果はほとんど戦闘中には発動できない。さらに投擲に関しては補正効果はなかなかだけど、武器を投げるのは最悪他のプレイヤーに武器を持っていかれて失うことになりかねないから、そもそも使われない。他のドロップ品もこんな感じで使いどころが限られる。だったら瞬間ダメージが低くても、生産品の方が圧倒的に使いやすくて、ステータス補正がある分、敵を早く倒せるんだよ。」

うんうん、投擲に関してはわかる。俺も苦労して作った武器をパクられたし、ホント彼奴ら許すまじ!っでも投擲は使うんだけどね?だって遠距離攻撃手段って大事だし?なんかずっと練習したのに今更やめられないよね?

「あれ?でも空中での攻撃補正は普通に使えるぞ?実際俺使いまくってるし。なんでほとんど発動できないんだ?」

「何言ってんだよあんちゃん。発動できるわけないだろぉ?できるってんならやって見せてくれよ。」

「いいぞ。見せてやるよ!」



———戦闘終了


「どうよ!めっちゃ使えるだろ!」


「……おう、確かにすげぇなあんちゃん。…でもよ?普通はそんなことできねぇんだぜ?」

「できない?なんで。」

「そりゃぁ、あんちゃんみたいに速く動ける奴はいねぇからだよ。例えばオレがあんちゃんみたいに駆け抜けて攻撃したとしても、オレの速さだと駆け抜けた背後から敵の攻撃を確実に受けちまう。だからほとんどのプレイヤーは駆け抜けながらの戦闘はできねぇんだよ。じゃあオレみたいな盾も持ってないヤツがどうやって敵と戦うのか?それは敵の攻撃を避けたりいなしたりしながら戦う訳だ。っでいつでも飛び退けるように無駄に飛ばずに戦うのが基本なんだよ。」


へぇーそうなんだ。でもチャッピーが言うようにほとんどのプレイヤーが駆け抜けて戦うスタイルができないってのは大袈裟だな。
俺はAGIに極振りしてるからかなり速くなってるけど、AGIが50もあれば移動速度が2割くらい速くなるはずだから、結構できるやつはいると思うぞ。
まぁせっかく熱心に説明してくれてるのに変に話を遮るのもあれだから言わないけど。


「そうなのか。なんか色々教えてもらって悪いな。長話もここらで、とりあえずグレートボア狩りに行きますか!」

「おうよ、ってもついさっき倒したばっかだからなーこの周辺には出ないだろけどな」

「ん?倒したってグレートボアのことか?」

「?そうだぞ。さっきので16体目だったか?」

「え?それだけ倒したのにまだ倒すのか?」

「ああ、そういやグレートボアを狩る理由話てなかったな…オレはグレートボアのドロップ武器を狙ってんだよ。」

「なるほどドロップ狙いか。…でもドロップ武器なら生産プレイヤーが売ってるんじゃないのか?高いかもしれないけど。」

「高いも何も店には売ってねぇよ。あー、そこら辺も説明しとくか?」

「頼みます」


なんかまだ知らないことがあるようだ。話?と言うより説明をしてもらいながら、グレートボアを探すことになった。
説明ばっかりさせてごめんね?そう心の中で謝っておく。
…でもサイトとかでの情報取集とかはしません。


「さっきドロップ品と生産品の違いは説明した通りだ。っで生産系スキルには分解ってスキルがある。ドロップ品を分解するとそのドロップ品を落としたモンスターの素材が手に入る。その素材を使って作った武具の方が使いやすいし高く売れるんだよ。だからドロップ品が店に売りに出されることはねぇんだよ。」


「ふーん?でもそれなら作ってもらったら方が良いんじゃないのか?16体もフィールドボス倒してるんだから素材はたまってるだろ。腕のいいプレイヤーに頼めば特殊効果も付くんだし。」

「説明したろ?生産品の特殊効果はランダムな上にドロップ品よりも効果が低いんだよ。」

「そういえばそんなこと言ってたな。ドロップ品は固定の特殊効果なんだっけ?じゃあグレートボアのドロップの特殊効果って何なんだ?」


「よくぞ聴いてくれた!特殊効果はズバリ“吹っ飛ばし補正・中”っだ!正確には“頭突き補正・小 吹っ飛ばし補正・中”なんだが、まぁ頭突きの方は必要ねぇからな、欲しいのは吹っ飛ばし補正・中の方だ。」

「なるほど、吹っ飛ばし系はダメージがほとんど出ないからステータス補正よりも特殊効果の恩恵の方がでかいのか。」

「そう言うこった。……っと見つけたぜ、グレートボアだ。」


丁度説明が終わった頃に目的のグレートボアを見つけることができた。さぁ教えてもらってばかりで申し訳なくなってたところだ。奴さんをパパッと倒して少しでも役に立たないとな!……ん?コレって武器ドロップするまで俺も周回する感じになってる…?
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